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 娘のレーシングカート体験記 パートU カートコース練習走行編

娘のカート体験記パートTパートUパートVパートWパートX


  ・ブレーキそれともアクセルが踏めない?

  ・進入スピードを上げよう

  ・娘の体はGセンサー?

  ・進入で向きを変える

  ・ラップ表示の魔力?

  ・箱出しエンジンは回らない?

 


カートのセッティング

娘にはカートの知識など有る訳も無く、私は如何にイコールコンディションで練習させるかに、

注意を払う事としました。走りが固まらない内は、ドライビングテクニックの向上なのか、マシン差による物なのかの

判断が付きません。また個人に因ってドライビングスタイルの違いも有ります。ここでマシンをあれこれ触るより、

とにかく走り込んで自分の形を作り、トップタイムの1.5〜2.0秒落ちまで頑張らせる事にしました。


ブレーキそれともアクセルが踏めない?

前回トラブルを起こしたマスターシリンダーは手持ちの部品と交換し、完璧に仕上げて来ました。

作動も問題無しです。さあ2回目のコースインです。「始めのうちは、ゆっくりで良いから

コースを思い出すように走行する」指示はこれだけです。体もタイヤも慣れてきた所でペースアップのサイン。

タイムは手計測でLAP50秒。走りに全然メリハリが有りません。どうやら前回の影響で、全然ブレーキを

使用して無いみたいです。(ブレーキを踏めないから加速しない・加速してないからブレーキ踏まない)

どうやら悪循環しているようです。ピットインさせ「アクセルもブレーキも、もっとガンガン踏んで」説明しました。

直ぐにLAP45秒が出るようになり、30LAP走行した所で42秒台が出ました。何とかアクセルとブレーキ操作に

慣れてくれた様でした。今日はLAP 8秒短縮、ブレーキも使える様になりまずまずの成果で終了しました。


進入スピードを上げる

コース全体ではなく、1つのコーナーを集中して練習させます。

まず1コーナーです。ストレート全開の後、進入する最もスピードの高いコーナーです。横Gもかなり掛かります。

徐々に進入スピードを上げます。最終的には、切り込みの段階でフロントが逃げ出すのを限界スピードとします。

クラスによって進入スピードが異なりますので、フロントグリップを頼りにトライして下さい。

次は3コーナーです。ハイスピードからのブレーキング、スピードの高いヘアピンです。

全てのコーナーに共通する事ですが、侵入スピードを上げると言っても突っ込みすぎは駄目です。

帳尻を合わせるのに、必ず立ち上がりが遅くなります。(限界の)適正スピードで進入し、早く横Gを消して

アクセルを踏めるラインとアクセルコントロールを身に付けます。コーナーリングは如何に脱出速度を上げるかです。

つま恋で初心者の場合、この1と3コーナーを攻略する事で、コース全体の半分以上をマスター出来た事になります。

娘の場合、1コーナーはスピードの恐怖との戦いです。少しづつ進入スピードを上げていきました。

3コーナーは、立ち上がりのアクセルコントロールと、スムーズに加速しながら立ち上がるラインを目指しました。

練習の結果(約80LAP)ベストは40’5秒でした。前回より約2秒の短縮です。


娘の体はGセンサー?

ここまで練習走行が、約200LAPです。しかし、ある事に気が付きました。

そう「スピン」が一度も無いのです。まるで体にGセンサーが付いているように、奇麗なグリップ走行なのです。

しかし、このままではこれが限界のタイムでしょう。娘に聞いてみました。「何で、タイヤを滑らせないの?」

「スピンするから、ヤダ!」 「今の走り方だとこれ以上速くならないよ」 「・・・・・」

まあ、くるくるスピンするより良いのでしょうけど、カートも壊れないし・・・。

ここで少し休憩です。速い人の走りを参考に、自分の走りを見直して見ましょう。

コース脇に2人で出てみました。娘はこれまで、近くで他人の走りを見る事は無かったと思います。

細かい伝授内容はパスして、「タイヤはすべる物であって、それを如何にコントロールするかだよ」

「そんな事、できないもん!」 「それを出来る様に練習に来ているんだから、心配しなくていいよ。

それより、今見た速い人の走りをイメージしておいてね!自分の走りをそれに近づけるように」

所詮小学生なのです。具体的に説明しても、本人は難しくて解らないと思います。

体がムズムズする位、教えたい事が山のように有るのですが、ここは親父ぐっと我慢です。

「あ〜、教える事がこれほど難しいとは」


進入でカートの向きを変える

(ブレーキングドリフト) カートはコースにもよりますが、積極的に向きを変えた方が

速く走行出来る場合があります。(カートの向きを早く変えて、早くアクセルを開けれるようにする)

故意にリヤを滑らせる訳ですから、タイムロスになるケースもあり、その使用判断はご自身でされて下さい。

(乗り始めの場合、適正な進入スピードでコーナーに入れるようにコントロールに集中しましょう)

また、馴れない内はスピンにつながるケースも有りますが、カートでは必修のテクニックです。

今回は走行台数も多く、抜かれる度に付いて行こうとする、娘の気迫が手に取るように伝わって来ます。

この負ケン気と、子供の学習能力が相乗し(+タイム表示)、恐ろしいほどのペースアップ果たしました。


ラップタイム表示の魔力?

今回初めて、コースにラップタイム表示が出るようにしました。(LAP表示は1日¥1000)

今まで娘は、自分がどのようなペースで走行していたか、まったく解らない状態でした。

タイム表示をする事によって、自分の走りとタイムがリンクする訳です。「他人の目も気になる事だろうし」

今まで中々切れなかった40秒が、タイムを見て娘が燃える事!アッケなく39秒台突入、お昼前には

38秒半ばに突入しました。「ん〜ん、凄い効果だ!教える事が無いぞ!」

ただし、ペースが上がり、立ち上がりのプッシュアンダーでコースアウトが3回ほどありました。

どうやら横Gに負けて、アクセルコントロールが上手く出来ないようでした。(次回まで対策)

本日の走行170LAP、ベストタイム38’017 上出来!


箱出し(新品)エンジンは回らない?

前回、走りを見ていてアンダーパワーを感じ、チーム員の方2名に試乗してもらっているのですが、

エンジンが全然ダメ (回らない、パワーが無い)とご批判いただきました。

これはおかしい?という事で、皆さんのご協力を得、キャブセッティング、キャブ交換とトライしましたが

ヤッパリダメです。如何やら「エンジン本体に問題が有る」と結論が出ました。

原因は 「点火時期」 「ピストン又はシリンダーの精度」 では?と話は出ましたが、特定は出来ませんでした。

ショップに持ち込み、バラシて見るしかないようです。


パートVにつづく

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