◆こんな時には?調整方法◆
- ここでステア特性を復習しておきましょう。なぜアンダーステア/オーバーステアが発生するのでしょう?
- 前輪のグリップが低い=アンダーステアですか?
- [前後のグリップバランス]でステア特性が変化している事を再認識しておいて下さい。
- ※ 前輪グリップ小<後輪グリップ大=アンダーステア
- ※ 前輪グリップ大>後輪グリップ小=オーバーステア
-
- ※走行時の荷重変化 (カートの場合、ドライバー自身(体重/身長)による要因もあります)
荷重移動 |
操作 |
荷重変化 |
現象 |
ブレーキング時 |
フロント荷重増加 |
ステアリングに対する反応が良くなります/オーバーステア傾向 |
リア荷重減小 |
加速時 |
フロント荷重減小 |
トラクションは掛かりますがアンダーステア傾向になります |
リア荷重増加 |
コーナーリング中 |
外側に荷重移動 |
- |
-
- ◆コーナーリングを3箇所に分けて分析します◆
- @コーナー進入 Aクリッピングポイント B立ち上がり それぞれのステア特性の対処/調整方法です。
場所 |
操作 |
現象 |
対処 |
コーナー進入時 |
ブレーキを残しながら |
アンダーステア |
フロントのトレッドを広くする(フロントの左右の荷重移動量を減らします) |
オーバーステア |
フロントのトレッドを狭くする(フロントに荷重が掛かり易くします) |
加速しながら |
アンダーステア |
フロントのトレッドを狭くする(フロントに荷重が掛かり易くします) |
オーバーステア |
フロントのトレッドを広くする(フロントの左右の荷重移動量を減らします) |
場所 |
操作 |
現象 |
対処 |
クリッピング付近 |
加速準備中
アクセルパーシャル |
アンダーステア |
フロントのトレッドを狭くする(フロントに荷重が掛かり易くします)
リアトレッドを広くする(リアの左右の荷重移動量を減らします) |
オーバーステア |
フロントのトレッドを広くする(フロントの左右の荷重移動量を減らします)
リアトレッドを狭くする(リアの左右の荷重移動量を増やします) |
場所 |
操作 |
現象 |
対処 |
立ち上がり |
加速しながら |
アンダーステア |
リアトレッドを狭くする(リアの左右の荷重移動量を増やします) |
オーバーステア |
リアトレッドを広くする(リアの左右の荷重移動量を減らします) |
◆基本ステア◆
◆コーナー進入時 弱アンダーステアの方がカートを操作しやすいでしょう。
(オーバーステアだとステアリングに敏感でスピンし易くなります。又ブレーキング時にリアが軽くなる為、リアが簡単にスライド状態に)
◆コーナー脱出時 アンダーステアが出ないように
(加速時にステアリングを切るとロスになります/最終的にはアクセルで向きをコントロール!)
◆インリフト◆
進入時にカートがインリフトしていれば、よいセッティング状態ですね。
デファレンシャルギヤを持たないカートは、イン側のリアタイヤがリフトし、(片側のタイヤが持ち上がる事で)
コーナーリング時の左右の回転差を吸収します。これを「インリフト」と言います。この様な状態になれはgoodです。
単純にトレッド調整だけでは、インリフトは起きません。リア周りの剛性(しなり)と深い関係があります。
ドライバーの体重に応じた、フレームのしなり/シャフト(ソフト/ハード)の選択/リアトレッドの調整が必要となります。
意識してインリフトさせる必要はありませんので、ご安心を