=「すみ」です。 =「にえ」です。 | |
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
1934年〜。イギリスが誇る、人気児童文学作家。『魔女集会通り26番地』でカーネギー賞受賞。 見落とされがちだが、大人でも楽しめるファンタジーも多数書いている。著作の多さに比べ、和訳出版 はまだ少ない。ファンは略して「DWJ」と彼女を呼んでいる。 | |
アニメ化でも話題になり、新シリーズのその後も楽しみな、ダイアナ・ウィン・ジョーンズです。 | |
もともとイギリスでは超有名なファンタジー作家なのに、日本では一部の熱狂的なファンが…って ところからなかなか抜け出せなかったから、これからが楽しみだよね。 | |
児童文学が多いんだけど、私たちでも感動しまくるファンタジーもあって、 才能ほとばしる作家さんって感じ。甘すぎないから、ファンタジーが苦手な人でもOK。 | |
ふだん児童文学やファンタジー系を読まない私たちでも、読んで、 それですっかり魅了されちゃったんだから、無理もないよね〜。 | |
とにかく発想もおもしろいし、ストーリー もおもしろいし、登場人物から文章までほんとに瑞々しい感じだし、読んでて引き込まれるよね。 | |
なんか軽く読めるわりに、登場人物にも、 物語にも、厚みがあるって感じがしない? | |
全体のムード的に、ああ、どうせ最後は ハッピーエンドでしょって感じさせない重みがある。 | |
発想も変わってるし、テンポも良くて、 ダークなところも、ホンワリ女性らしい甘さも両方あって、読みだすとどんどん引っ張られていっちゃうよね。 | |
「九年目の魔法」はジョナサン・キャロルをちょっと 彷彿とさせる、ダークファンタジー。長い時間を経て謎が解けていく展開がたまりません。 | |
「わたしが幽霊だった時」は幽霊になっちゃった女性が、自分はだれなのか探す話。 | |
けっして仲がいいだけじゃない姉妹の関係が見えてきて、 それとともに、この幽霊になっちゃった女性がだれなのか、わかってきそうでなかなかわからないって展開がおもしろかった。 | |
「ダークホルムの闇の君」はグリフィンとか、魔法とか、バンバン出てくる異世界ものだから、ファンタジーが好きな方向き。 | |
「九年目の魔法」 <東京創元社 文庫本>
なにか、おかしい。壁にかかった懐かしいこの写真も、愛読していたベッドの上のこの本も、覚えてるの とは違ってる。まるで、記憶が二重になってるみたい。大学生になったポーリィは二重の記憶に悩んでいた。 思い出すのは9年前、十歳の時、大きな屋敷の葬式にまぎれこんだポーリィは、リンさんという謎の男性に 出会う。あそこから、すべてがおかしくなっていたのだ。現実と別世界が入り混じる虚構の世界は怖ろしく、 ブラックファンタジーを思わせるほどです。 | |
「わたしが幽霊だった時」 <東京創元社 文庫本>
事故にあったあたしは、頭がぼやけてて何も思い出せない。しかも、体はなく、宙に浮いていた。 一生懸命記憶をたどってみたものの、姉妹のうちのだれが自分なのかさえ思い出せない。 もちろん、誰もあたしのことに気づかない。少しずつ蘇ってくる思い出をもとに、あたしはあたし探し をする。姉妹のやりとりが瑞々しく、楽しい。単純に謎解きとしても楽しめます。 | |
「ダークホルムの闇の君」 <東京創元社 文庫本>
魔法世界ダークホルムは、今や町も畑も荒れ果てて、住むものたちの心もすさみ、諸国は財政危機に瀕していた。 すべては40年前から始まった観光協会の巡礼観光団のためだった。人間世界に住む資本家チェズニー氏によって 企画された、この危険に満ちたアトラクションたっぷりの巡礼旅行で潤うのはチェズニー氏だけ。ダークホルムの 住人たちから山のように苦情の手紙が送りつけられてくる魔術師大学総長のケリーダは、この巡礼旅行の企画をや めさせるためには、誰を闇の王にすればいいかお告げを求めた。お告げにより、闇の王にはダーク、巡礼団最終組 の先導魔術師には14歳のダークの息子ブレイドが選ばれた。 →読んだ時の紹介はこちら。 | |
「グリフィンの年」 <東京創元社 文庫本>
「ダークホルムの闇の君」の続編です。 チェズニー氏の巡礼観光会に苦しめられることがなくなってから8年経ち、ダークホルムは落ち着きを取り戻していた。しかし、年かさの魔術師たちが引退し、若いコーコランに任された魔法師大学は経営難に陥っていた。なんとしても、新入生の親たちから寄付金を集め、収入を得なければ、壊れた屋根ひとつ直せない。幸い、今年の新入生には、皇太子や大学初のドワーフ、ダーク一家の娘なども含まれていて、多額の寄付金が期待できそうだった。ところが、蓋を開けてみればそれぞれに事情があり、どうやら親に寄付は頼みづらいようす、しかもコーコランが驚いたことに、 一番期待していたダークの娘は金色のグリフィンだった。 →読んだ時の紹介はこちら。 | |
「デイルマーク王国史1 詩人たちの旅」 <東京創元社 文庫本>
三人の先王亡きあと、王不在の王国となったデイルマーク王国は、それぞれの領地をまかされていた伯爵たちがそのままその地を治めることにより、もはや王は必要ないとまで言われていた。しかし、国の北部と南部に分かれての敵対視が根強く、南北間の緊張は強まるばかりだった。とくに南部の伯爵たちは領地に圧政を敷いて一団となり、北部のハナート伯爵ケリルを共通の敵と見なしていた。今では北部と南部を自由に行き来することはままならず、出入りができるのは通行証を持った一部の行商人や詩人(うたびと)たちだけだった。そんな詩人たちのなかでも、クレネン・メンデイカーソンは最も優れた詩人と謳われ、ピンク色の馬車に乗った一家で各地をまわれば、たちまちメンデイカーソン一家の歌や語りを楽しみにしていた人々に囲まれていた。クレネンは、かつて楽器クィダーを弾き、その力で山をも動かしたというオスファメロンの子孫でもあるらしい。 →読んだ時の紹介はこちら。 | |
「デイルマーク王国史2 聖なる島々へ」 <東京創元社 文庫本>
デイルマーク王国の南部、領主ハッド伯爵の治めるホーランドで生まれた少年アルハミット、通称ミットは、豊かな小作地を与えられた両親のもと、笑いの絶えない暮らしをしていた。ところが、デイルマーク一非情な男といわれるハッド伯爵は、他国との戦に備えるため、小作地をどんどん上げていき、とうとう一家は小作地から追い出されることになってしまった。一家は港にほど近い大きな共同住宅のひと間で貧しい暮らしをすることになり、明るかった両親のあいだにも諍いが絶えなくなった。そのうちに父親は<ホーランドの自由の民>という、ハッド伯爵の圧政に抵抗する漁師たちの組織に入った。しかし、ミットの父親を含めた若い組織員たちが、なにか実力行使して、本気だと見せつけてやらなければならないと主張したのに対し、歳をとった組合員たちは、重い腰を上げようとしなかった。そればかりか、業を煮やしたミットの父親たちが倉庫に火を放ちに行ったとき、どうやら彼らは前もって密告していたらしく、倉庫にはハッド伯爵の兵士たちが待ちかまえていた。このときの騒動で父を失ったミットは、何度も何度も繰り返される母の教えのもと、ハッド伯爵と密告者たちに復讐することを近いながら、育つのだった。 →読んだ時の紹介はこちら。 | |
「デイルマーク王国史3 呪文の織り手」 <東京創元社 文庫本>
デイルマークがまだ<川の国>と呼ばれていた頃、シェリングの村に父親と暮らす5人の兄弟がいた。父親や他の村人たちは黒髪だというのに、この兄弟だけは波立つ金色の髪をしていた。シェリングに王の使者が来て、父と長男のガルは兵士として連れて行かれた。次女のタナクィは二人のことを心配しながらローブを織った。亡くなった母親は長女のロビンに織物を教え、次女のタナクィはロビンから織物を教わったのだが、その織物は独特の文字が織り込まれていた。 →読んだ時の紹介はこちら。 | |
「デイルマーク王国史4 時の彼方の王冠」 <東京創元社 文庫本>
数人の伯爵が自分の領地を治め、南と北に分かれていがみ合い、領民たちを苦しめている、王不在のデイルマーク王国。この国を救うには正当な血筋を持つ自分が王となり、国を統一するしかない。<唯一の者>に励まされ、継承者の印としての王冠を手に入れようと立ち上がった18才の少女ノレス。北に逃れ、アベラス女伯爵の庇護のもと、15才となっていたミットは、なんとそのやさしい庇護者であるはずのアベラス女伯爵から、ノレス殺害を命じられた。一方、200年後の現代世界で、母と暮らしていた13才の少女メイウェンは、タンノレス宮殿の館長である父のもとを訪れる旅で、父の部下ウェンドと知り合い、自分にそっくりだというノレスの代わりとして、200年前の世界へ送りこまれてしまった。 →読んだ時の紹介はこちら。 | |