透明水彩画の画材
★透明水彩絵具とは
「不透明水彩」や「油」「アクリル」絵の具と違い、色が透けます。「滲み」や「暈し」「重ね塗り」など深みのある表現が可能です。白は基本的に塗り残して表現します。絵の具を毎回洗う必要はなく取り扱いは手軽。固めた絵の具を水で溶かして使い切れるので無駄もなく経済的です。
★レッスンを受講される方へ
既に画材をお持ちの方は、まずは現在お使いのものをお持ちください!
加えて試し紙をご持参ください。
指定はありませんが以下の「マルマン ヴィフアール水彩紙(荒目)30枚入り」が、画材店・文具店などで手に入りやすくコストパフォーマンスが良いです。
※スターターキットご購入の場合はポストカード水彩紙は入っています。
ご希望の方には「パレット、透明水彩絵具、筆2本、筆入れ、筆洗、試し紙(水彩紙ポストカード)、練り消しゴム、ガッシュの白」の「画材セット」を5,000円+消費税相当分 にてご用意します。
透明水彩絵具はパレットに絞ってお渡しします。
あとは以下の青字で示したもの(水彩紙・鉛筆・ティッシュ・モチーフ写真)を揃えていただければ描けます。
画材をお持ちでない初心者の方は何を買ってよいのか判断がつかないものです。とりあえず画材セットをお使いいただき、徐々に買い揃えると無駄買いを避けられます。
※以下の写真は絵の具のラインナップを若干変更しています。
ご希望の方には「水彩紙(ランプライト・F4サイズ・ブロックタイプ・15枚入り)」を3,000円+消費税相当分にてご用意します。が、ご自身でネットや店頭で買われたほうがお安いです。
※画材はほぼ実費価格でお譲りさせていただいております。
以下の記載は読まなくてもレッスン可能です。参考程度にご覧ください。(2023年11月更新)。
・水彩紙スケッチブック(中目 F4サイズ)
…最初はどの様な描き方にも対応しやすい紙目「中目」をお勧めします。タイプはは「スパイラル綴じタイプ」でも「ブロック綴じタイプ」でもかまいませんが、まずは水を多く使う場合に反りにくい「ブロック綴じタイプ」をお勧めします。大きさはF4サイズをお勧めしています。
水張りの方法もご希望されればお伝えします。
ヴィフアールやクレスターは安いですがマスキングと共に表面が剥がれ、アルビレオは表面がツルツルしている事情から当教室ではお勧めしていません。
↓2013年から発売された新しい水彩紙。
当教室の初心者向け水彩紙として採用しています。
「安い・手に入れ易い・品質が良い(コットン100%300g)」
「滲み止めが強めなため、定着に時間的猶予があり、ゆとりをもって滲み暈しが出来ること、
一度塗ったところを拭き取って後戻りがしやすいこと」
紙目(細目、荒目、中目)や紙色(ホワイトやナチュラル)の種類が複数無いことから、
初心者の方の買い間違いが防げること。」
などが初心者向けに主に推奨する理由です。
理想は2,3種類経験の後、最終的にご自身の感性にピッタリの水彩紙をお使いいただくことです。
余談なのですが、本当は「ウォーターフォードホワイト中目」が発色の点で理想で、
以前は基本的に使っていただいている水彩紙だったのですが、
何故か最近、水彩紙が風邪を引きやすくなっており、
トラブルが多い為、
使えるのが風邪をひかさないようにケア出来る方に限られてしまうため、
初心者向け教室としてはハードルが上がってしまいますので、
教室では生徒さんには積極的には勧めないようにしているだけですが、良い水彩紙です。
パレット
プラスチックとアルミ製、どちらも一長一短があります。
プラスチックは歪みに強く、軽く、安いです。アルミ製は歪みに弱く、重く、高いです。
でも、アルミ製パレットは「本格的な画家気分」が味わえますね(*^-^*)
↓100均の品でも十分使えますが、私がスケッチなどで愛用しているメインパレットはこちらです。
↓アルミ製パレットを買う場合は、そうそう買い替えるものではないので、
初心者の方でも本格的なものを買い、大切に使われることをお勧めします。
透明水彩絵具
固形タイプのものも販売されていますが、教室では主にチューブタイプをパレットにあらかじめ絞り固めたものをお使いいただいています。
白色や花の固有色など時々しか使わない色は、ゲストカラーとして別にチューブのままで持つと良いと思います。
主な絵具メーカーでは ホルベイン→ウィンザー&ニュートン→シュミンケ・ホラダム の順に価格が高くなります。他にも様々なメーカーがあります。
選択肢の一つとして私は「入手しやすいメーカーを選ぶ」もあると思っています。また、「高級すぎてチビチビとしか使えない。」となれば本末転倒です。
その点ではホルベインは多く流通していますので手に入りやすく品質も良くてお勧めです。
ウィンザー&ニュートンは「専門家用(プロフェッショナル)」「一般用(コットマン)」に分かれています。「一般用」の方が安いですが、透明水彩絵の具は無駄なく長く使えますので「専門家用」の購入をお勧めします。
筆
水の含みが良く、先の揃い、適度にコシがあるものが理想的です。
材質は高級なものでイタチの毛(セーブル)やリス毛、安いものでナイロンetcありますが其々一長一短あります。
高い筆=良い筆とは限りません。理想の筆と出会うためにいろいろと試されることをおすすめします。
とりあえず最初は口金の先5ミリ〜10ミリ程度、穂先2センチ程度の丸筆(ラウンド筆)の大小あれば十分かと思います。(号数はメーカーによって規格が統一されていないのでご注意ください!)
↓愛用品。高級品ではありませんが、市場によく出回っており、
コストパフォーマンスが良いところがおススメ理由です。
ナイロン+牛の耳毛+山羊の毛 混毛
コシが強いですが、含みもそこそこ良く、筆先も揃いやすい。
私はヴァンゴッホGWVRの6号〜12号(6.8.10.12)を使っています。
↓愛用品。水を多く使う技法で重宝しています。
リス毛と人工毛の根毛なので丈夫で長持ちさせやすいです。
私はホルベインブラックリセーブル6号を使っています。
↓愛用品。毛先が細くて長い「リガー筆」は枝や電線、
船のロープなど線状の描画に最適です。
日本の面相筆と似ています。
私はラファエル88026の6号を使っていますが、
最近3,000円から5,000円に値上げされてしまいました。
筆は「水入れに筆を突っ込んだままにしない。」「使用後は綺麗に洗って水分を拭う。」「下向きに乾かす。」など手入れ次第で長持ちします。
↓百円ショップセリアで売っている「メイクブラシスタンド」をお勧めしています。
これを考えた人は天才だと思います。
筆入れ
プラスチック製の筒は100円もしない商品が市販されています。ただし、うっかり逆さまにすると筆先を痛めるので注意が必要です。マキスや布で包む方法は筆先潰れの心配がありません。
筆洗
様々な形状のものがあります。100円ショップでも売っています。空き瓶やプラスチック容器などなど水の入るものなら代用可能ですが、豆腐の容器など小さすぎるものはお勧めしません。
2B程度の鉛筆(学習用のものでオッケー)
普通の鉛筆で全然大丈夫です!
が、「芯ホルダー」はペンの長さが変わらず、芯のみほぼ最後まで使い切れるので便利です。
シャープペンシルで描かれる場合もありますが、線がキツくなりやすいため、初心者向けの当教室では推奨していません。。
練り消しゴム
練り消しゴムは消しゴムカスが出ませんし水彩紙の表面を傷めにくいです。絵画制作の必需品!
右側くらいに黒くなったものは、油や汚れで画面を劣化させてしまいますので買い替えましょう。
50センチ定規(教室にご用意があります。荷物になりますので教室ではお貸し致します。)
100均ショップで売ってます。50cm定規ではF6サイズまでの補助線が引けます。最初は写真や補助線に頼ってよいと考えます。
教室に持参しているのは折り畳み定規。(こちらは100均では売っていません。)
ティッシュ
間違ったとき絵具を吸い取ったり、雲の表現など拭き取りの技法にも使う”画材のひとつ”と言ってもよいものです。筆の水分調整にも使います。
伏見教室のみ、教室に設置してあるものをお使いいただけます。
試し紙
「水彩紙ポストカード」…試し紙として使用の他、レクチャー時の講師とのコミュニケーションで活用しています。
モチーフ写真(A4サイズ・カラーと白黒コピー)
◎光と陰のコントラストがハッキリしている風景が描きやすいです。
◎白黒コピーは「明暗」を見るための参考にします。
◎写真をご自宅で印刷できない場合は「ネットワークプリントhttps://networkprint.ne.jp/sharp_netprint/ja/top.aspx」をお勧めしています。コンビニのコピー機で印刷できます。
特にご希望が無ければ旅先の思い出など、風景画をレクチャーいたしますが、静物や植物、慣れてくるとお孫さんやペットなども結構です。
好きなもの愛するものを描くことが大切です。
最初は2,3種類ご用意いただくと、描きやすいものを選べるのでスムーズです。
出品や販売をされる場合は著作権に配慮しましょう。ご自身で撮影されたものが望ましいです。
最近はスマホのカメラが高機能なので便利になりました。旅行に行ったときなど、絵心が刺激されたら撮影しましょう。
その他、追々あればベターなもの
「白色不透明水彩絵具」
白は基本的に塗り残しますが、
場合によっては不透明水彩絵具(ガッシュの白(ホルベインG630))、事務用の白いペン(ユニボールシグノボールペンのホワイト太字)を活用しています。
※スターターキットご購入の場合はガッシュの白は入っています。(2023年11月〜)
※ガッシュの白は、ジンクホワイトを買わないようにだけ注意のこと。アクリルガッシュも画像に写っていますが、とりあえずは不要です。
「マスキングインク」と「百均の水筆」
↓ 左(ミツワ) 右(ホルベイン) マスキングインク
塗布する際に使用するナイロンの細い筆(ヴァンゴッホGWVR丸筆2〜4号)と、
マスキングを取り分けたり石鹸水を入れるためのペットボトルのキャップ2個。
・・・と、画像の通りに当初はレクチャーしておりましたが、
最近では百均で売っている水筆が一番安くて簡単なのでお勧めするようになりました。
筆先をダメにしてもコストは110円程度で済みますから。
柄の中に1,2滴の食器洗い洗剤を入れて、筆先を保護しながら使うと丁寧です。
ペットボトルのキャップも一つで済みます。もちろん絵皿一枚でもかまいません。
筆はとにかく、先が効いて、高価ではないモノにしてください。
↓高級なマスキング液だとシュミンケ製があります。
マスキングインクは使わないでいると固まってしまいます。
瓶タイプのほうが開封後も固まりにくく長持ちするようです。
黒川の経験では瓶タイプはなんとか3年もちました。
ペンタイプはそれよりは寿命が短いです。
白いマスキングは施したところがわかりにくくなるので、
おススメしていません。(ウィンザー&ニュートンにあり)
「ナイロン製の堅い平筆(ホルベイン500H2号)」
「メラミンスポンジ」いわゆる「激落ち君」(100均にも有り)
※アートナイフ(100均にも有り)・・・最近はほぼ使っていませんので不要です。
↓擦り取るときに適度な硬さで便利です。
「スプレー」や「2〜3p幅のマスキングテープ」
スプレーは100均のもの
マスキングテープはホームセンターにまとめて安く売っており、私は幅2〜3センチのものを使っています。
↓ 「塩」を使うとをふるとこんな技法が使えます。