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ツバメの巣・その後 ◎十三の日常戦闘記録
アレは、去年の … 何月やったかな?
ツバメの巣が崩れてしもたトコがあって、誰かは知らんけど、どこぞの親切な人が人工 “巣” を作ってくれた所があったんや。 雛が巣立ったらしい後も、その人工 “巣” は残ってたんや。 用事があってその場所を通るたび、つい、そこに目が行って眺めてしもて、巣立っていった雛達に思いをはせとった。 それが、つい数日前の事や、また用事があって、例の場所を通ると … 。 ![]() そう、例の人工 “巣” が撤去されてしもてたんや。 まぁ、雛が巣立ったんやから、撤去しても問題はないけどぉ … あの人工 “巣” に思い入れがあった分、ちょっとショックやったな。 残っているのは、人工 “巣” が作られるキッカケになった、崩れた元々の巣の残骸。 豹馬と一緒に、ココで巣立った雛がリベンジに来るやろと話した日の事を思い出す。 あの時、巣立った雛がリベンジに丈夫な巣を作ってくれる事祈りつつ、また、この人工 “巣” で子育てして欲しい気持ちも、どこかにあったんやな … しばらく、その場から離れられんかった。 帰った後、豹馬にその話をすると、やっぱり豹馬もワイと同じで、ショックを受けとった。 「何か、俺を見てるような感じもしたんだよな … 」 「? どういうこっちゃ?」 「 … あの人工 “巣” が、第二の家 … 俺にとっての “太陽学園” みたいに感じちまってよ(^▽^;」 座っとる姿が、心持ちションボリしてるように見える。 なるほどなぁ。 最初の巣が壊れて帰る家がのうなってしもた状態が、自分が交通事故で両親を亡くし、他に身寄りがないっちゅう事も重なって、帰る家を無くしたも同然状態を思い起こさせたんやな。 で、後から作られた人工 “巣” が新しい家、豹馬にとって新たにできた帰る家 “太陽学園” に重なるっちゅうこっちゃ。 「いつまでも、子供は子供やない。 巣立って一人前になったんや。 自分の帰る家は、自分で新しく造ればエエのや。 今、太陽学園で世話になっとる子達かて、いつまでも学園の世話になる訳やないやろ?」 「そうだけどよ … 思い出の場所が無くなるのはな … 」 豹馬の言いたい事は分かる。 けどなぁ … 。 あそこは人のモンやし、ワイらで、どうこうできんからなぁ。 マグマ獣に壊されてへんだけ、まだマシやぞ? キャンベルの攻撃で、市や街全体が姿を変え、思い出の中の景色や面影さえ残っとらんっちゅうトコもあるんや。 それからしばらく、お互い黙りこくっとったんやけど … 。 「 … ぅっしゃっ!!」 「?!」 いきなり、豹馬が自分に気合いを入れるよに勢い良く立ち上がった。 いきなり、何やぁ?! ビックリするやないか。 ワイを振り向いた豹馬は、吹っ切ったような顔しとった。 「場所はなくなっても、思い出は残るよな! 生きてる限り」 自分で答えを出した訳やな。 「せやな。 その事を知っとる人間が生きとる限りはな!」 あの場所に、あの人工 “巣” を作った人。 ワイらを含め、あの人工 “巣” を見た人。 人工 “巣” に何らかの形で関わった人達すべてが死なん限り、ほんの小さな物やけど、思い出が残るんやな。
* 忍のつぶやき *
そーなんです、無くなっちゃったんです。
雛が巣立った後も、ずっとあったので 「来年まで、このまま残してくれるのかな?」 とか考えた事もあったのですが、そこまで甘くありませんでした。 ちょっと、寂しいな〜(-。-) 元ネタはココ↓です。 《ツバメの巣 十三の日常戦闘記録 2003年 7月 5日》 《人工ツバメの巣 十三の日常戦闘記録 2003年 7月 9日》 《ツバメの巣・リベンジ 十三の日常戦闘記録 2003年 7月21日》 ![]() ![]() |
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湿気 ◎ちずるの日常戦闘記録
「曇っちゃいるが、雨は降ってねぇな」
「今年は、カラ梅雨かいなぁ?」 窓の外を見ながら、豹馬と十三君が話してる。 そう、もう6月も半ばだというのに、あんまり雨が降らないのよね。 天気が良いのは、気分的に良いんだけど、降らなかったら降らなかったで、一般生活に支障が出ちゃうわよ。 雨不足で困った年が、何度もあったものね。 「 “梅雨” っちゅうと、ジメジメした嫌なイメージば有る、ばってん、降らんと逆に気持ち悪かね」 実際は、どうなんだか分からないけど、見た目、一番湿気のおかげで汗をかきそうな大作君まで、あんな事言ってるしまつ。 でも、雨が降らなくても、ジメジメはするのよね。 「この季節は、イヤんなっちゃうわ。 外に出るのが憂鬱 … 」 「そーいやぁ、ちずるは湿気に弱かったよなぁ」 「せやなぁ。 去年、敵の攻撃で電気系統やられてしもた時、除湿できん時間帯はダウンしとったな」 それよ、それ。 冷暖房、除湿完備のコネクションで育ったあたしは、その手の物に弱いのよ。 一時的になら良いけど、ソレが長く続くとね … 。 情けない話だけど、育った環境のおかげで、そう言う体質になっちゃってるのよ。 みんなが羨ましいわ … 。 「じゃぁ、将来、北海道にでも移り住みますか? 北海道には、 “梅雨” はありませんよ」 ホント?! このジメジメがないの?! 「マジかよ、小介ぇ?」 豹馬が目を丸くしてる。 あたしと同じね。 「そう言えば … どこかで聞いた事が有るばい。 北海道には、 “梅雨” ば無いっちゅう話 … 」 その話がホントなら、是非そうしたいくらいだわ。 このジメジメから解放されるなら! 「はい。 基本的に、北海道には “梅雨” というものは有りません。 “梅雨” の名残みたいな物がある事もありますけど。 一般的に、そんな天気を “蝦夷 (えぞ)梅雨” って呼んでますけどね。 気象学上は “梅雨” じゃありませんし、実際 “梅雨” と呼べるような天気でもありません」 北海道出身の … それも小介君が言うんだもの、間違いないわよね。 将来は、北海道に移住しようかしら? 「その “蝦夷梅雨” っちゅうの…、何や?」 「梅雨前線って、だいたい7〜8割は東北地方で、2〜3割はもっと南の方で消えてしまうんですが、たま〜に北海道までくる事があるんです。 そういう時は7月に、主に北海道の南の方でひどい雨が降ったりします。 あとは、東北地方で梅雨が終わった後、前線とは解析されないほどの弱い境界線、 “前線帯” というものが北海道に居座る事があります。 そうすると、天気はグズつき模様となりますね。 こんな天気を “蝦夷梅雨” って言うんですよ」 「なんや、それなら、梅雨は一応あるんやな」 でも、たま〜によね? 毎年確実に来る梅雨より、ずっとマシだわ! 「梅雨前線が北海道まで北上して降らせた雨であっても、気象学上はこれを “梅雨” とは言わないんですよ。 さっきも言いましたけど … (^_^;」 「梅雨前線が降らせる雨なのに “梅雨” じゃねぇってのは、何だよ? どこで区別つけてんだ?」 そうよねぇ。 同じ梅雨前線なのに、本州だと “梅雨” で、北海道に入っちゃうと “梅雨” じゃなくなっちゃうの? 緯度の違いが “梅雨” を判別させているのかしら? 「北海道まで来た前線や前線帯の降らせる雨は、降る日数も合計降水量も、もはや特筆すべきほどの数字にならないんですよ。 つまり、 “梅雨” と認定出来る程の天気にならないんです。 一般に、 “蝦夷梅雨” と呼びますけど、でもこの “蝦夷梅雨” って言葉、気象用語じゃないんですよ」 ん〜 … たま〜にしか来ないし、梅雨程雨が降らないんなら、良いかしら? チョット真剣に、移住考えようかな … 。 「 “梅雨” が無いのは羨ましか。 ばってん、 “梅雨” が無くとも、雪害が多かね」 あ … 。 「だよな〜。 “梅雨” のジメジメは、除湿器と除湿付きのエアコン使えば何とかなるけど、雪はな〜」 「せやな〜。 雪かきせなアカンしなぁ。 アレは、重労働そうやしな」 「ええ、重労働ですよ。 でも、やらない訳にはいきませんからね。 家が潰されたり、家に閉じこめられたりしますし」 雪かきと湿気 … 両天秤にかけたら … 。 移住は、全ての雪が自動除雪可能になる未来まで、お預けね … 。
* 忍のつぶやき *
ジメジメしてきましたね〜。
あんまり雨降らないんで、洗濯物の心配をしなくて良いのが嬉しいです(笑) ウチ、乾燥機無いんで(^▽^; 買い物行くにも、帰りの荷物を考えと、雨が降らないのは嬉しいですよ。 でも、このままで水不足になったりすると困るけど … 。 そー言えば、北海道の家には “雨どい” もないんだってね で、今回の参照元はココです → なまらむーちょ ココの 《なんだ?コレ → 北海道に梅雨って、あるの?ないの? 2000年07月号》 を参照させて頂きました。 ![]() ![]() |