おまけ6
ヌーディストについてどう思いますか?:
僕が服も着ないで、平気で人前に出たりしているから聞くんだね。
僕ね、はだかってことはあんまり気にしないよ。
みんながはだからから気にしないとか
みんなが見ていないから気にしないとか
そういうことじゃなくてさ
僕にとっての毛皮が、僕にとっての服だったら、
僕は服を着ているし、
裸じゃないって意味でさ。
だから人間にとっての皮膚が、もし毛皮の一種とすれば
別に恥ずかしく思う必要はないと思うけど。
もちろん、毛がないことは別にしてだけどね。
寿命についてどう思いますか:
僕が人間より早く年とって、短い年月しか生きられないって決まっているとして
それが、僕と何の関係があるの?
僕がもっと速くしゃべって、速く食べて、速く走って
速く寝たり起きたりすればいいの?
これ以上速くご飯食べたら、食べたかどうかも忘れちゃうよ。
どうしたらゆっくり楽しみを長持ちできるか
いつもうんと注意して食べてるんだから。
それなのにいつも、気がつくと終わってるから悲しくなるんだ。
(C)
1997 HEPAFIL
通信簿、もらった?:
僕の生活に通信簿をつけるとすると、オール5だな、きっと。
だって僕、模範的な犬だもの。
犬が人間を評価できるかとか
人間が犬を評価できるかとか
人間が人間を評価できるかなんて、ぜんぜん考えないよ。
評価の対象にされるとしたって、ぜんぜん気にしないな。
実際、僕が評価の対象にさえされないからって
僕の評価がゼロってわけじゃないってことは、確かなんだもの。
でも、評価の対象にさえされないってこと、ちょっとさみしいんだけどね。
僕ね、ドッグコンテストに出ようとして、がんばってたことあるんだ。
でも、品評会にも出られないような犬って聞いて、すごくショックだった。
でも、そのときから僕の心に
評価は気にしない心と
評価の対象にさえされないことを、気にしない心ができたってわけ。
やっぱり僕、模範的な犬だろ?
流れている曲は「ありがとうの言葉」です。