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■ 「BOYS OF SUMMER」 |
■ 第2章 |
■ 「 BOYS OF SUMMER 」 PART 6 |
3日目の朝を迎える。 早いもので今日はSan Diegoを離れAnaheimを目指す。電車は午後3時発だから時間はタップリとある。とりあえずBalboa Parkでも散歩しながらZooでも行こうかなと思い、ホテルをチェック・アウトしてトロリーでダウンタウンまで行く。 |
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昨日にチェックしていたBus Depotのコインロッカーへ荷物を入れようかと思ったら、待合室へ向かう通路にごっついセキュリティがいる。 「チケット持ってる?」 「ないけど、ロッカー使いたいんだよね〜」 「チケット持ってない奴は待合室へ入れられないよ」 「え〜、ダメなんすか?」 テロの影響がこんなところにも。昨日は誰もいなかったんですがね。 作戦失敗につき荷物を担いでバスに乗りBalboa Parkへ。まったくもってトホホです |
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Balboa Park内を見回しながらSan Diego Zooへ。 着いた頃にはかなりお疲れ。園内に入り訪ねるとコインロッカーがあるというので、動物を見ながら行ってみるがこれがなかなか見つからない。 やっとこ見つけた時は天にも昇らんばかりの気分でしたものね。荷物から開放され改めて動物の見学へ。 しっかしどこの動物園でも動物はのんびりしていて動きが悪い。南アフリカの動物保護区で4WDに乗って見た野生動物たちとは雲泥の差です。 ま、こののんびりとした空気感も捨てがたいけれどね。 てなことでもう1時に近いのでダウンタウンへ戻るとしようか。 お腹もへったしね。 |
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Jim Croceの奥さんがやっているCroce'sへでも行こうと、ガスランプ・クォーターにある店へと行ってみるが、何故か本日閉まっておりました。隣のBARはやってたけれど。ここのBARで息子のAJ Croceは腕を磨いてデビューしたんだよな。今でも年に何度かはここでピアノ弾いてるようです。しょうがないので数軒手前のチャイナで昼食。きさくな店主のボリュームあるランチでもう満腹。 |
「Goodbye San Diegoまた来るからね」。電車は午後3時、静かにAnaheimへと向かって出発した。 |
Anaheimには予定通り午後5時に到着した。駅の前にはかって長谷川投手が所属していたエンゼルスの本拠地であるエジソン・フィールドがある。 駅前の駐車場にいたおじさんに「Katella Avenueはどっちの方向?」と訪ねると「ぐるっと回って右手に行ったとこ」と教えてくれた。Thanksです。 |
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おじさんの言ったとおりにぐるっと回って右手に行くと、「おっ、これは・・・」。 かつて、まめお兄さんがPOCOを見たSun Theatreがあるじゃないですか。名前はThe Grove of Anaheimと代えてはいるけれど、でっかい給水タンクのディスプレイもあるし間違いございませんぜ。まだまだライヴは続けているようですよ。 Katella Ave.を右手に進むとArrowhead Pondが見えてくる。今日はここでDixie Chicksを見るんだけれど、ホテルはもうちょっと先だからと前を通り過ぎ橋を渡る。 |
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AnaheimからOrangeへ変わる瞬間。 いとしのJackson Browneが、若き日にブイブイ言わせていたOrange Countyへ足を踏み入れたのでちょっと感動です。 |
しかし、だいぶ歩いたけれど今日の宿Extended
Stay Americaは見えてこないな。 荷物を下ろし、ポケットのメモを見てアドレスを確認してみると...ガビ〜ン。 ずいぶん過ぎていたようで。慌てて戻るとホテルは通り沿いでなく引っ込んだ所に建ってました。 |
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今日はホントに荷物持ってよく歩くわ。まあ、歩くのはオイラの旅の基本ですからいいけどね。 チェックインを済ませ、着替えていざ出発。 Arrowhead Pondは言わずと知れたアイス・ホッケーのMighty Ducksの本拠地。 てなことで「アヒルちゃんの住み家に雌鶏来襲!」ってとこですか。 |
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二日間のShowはSold Outということで、ダフ屋の姿も多く見かける。そんな具合でいい席なんて買えませんで、それならとMacスタイルで最安の額面$35を買っておきました。 「高い席でも同じ上の段だし、今日はセンターステージでやるからどこでもいいか」と負け惜しみをひとくさり。開場前の駐車場では、地元ラジオ局が素人さんに彼女達の曲を歌わせたりして場を盛り上げている。 さあ中へ入って開演を待つとするかい。 |
■ 「 BOYS OF SUMMER 」 PART 7 |
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ひぇ〜、びっくり。 席は天井桟敷の一番上です。 センターステージといっても楕円形のオーバルコースみたいなステージが真下に見える。 音的にどうなのか、興味深々です。 |
8時10分にオープニングのMichelle Branchが出てきた。 Chicksが「カントリーのファンに違ったタイプの音楽を聴かせてあげるわ」とばかりに前半がJoan Osborne、後半をMichelleが彼女達のオープニングを務めるようで。 何かにつけて挑発的な奴らである。 Michelleは2ndアルバムがリリースされたばかりで全米で大人気。 元気タップリでロックするが、この手の若いお姉ちゃんはオイラには今ひとつピンとこないんだよな。もう何年か熟成したらSheryl Crowみたいに成れるのかもしれないけれど、今はこのワインをおいしく味わうことは? |
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オープニングらしく40分アンコールなしでステージは終了。結構、喚声大きかったネ。ドラムはなぜかKenny Aronoffが叩いてましたが、相変わらずタイトでいい感じ。これは拾い物でした。どういうPAシステムかは解らないが音も非常にクリアに聴こえ一安心。さあChicksだ! |
15分の休憩の間にセンターステージの真ん中がカーテンで覆われ、オーバルの内側に若い女性が入っていく。いいな〜、かぶりつきのスタンディングか。 暗転しじきに音楽が変わり、Bruce Springsteenの"Born In The USA"が大音量で鳴り響く。おおここまでやるか。この曲が出囃子とはまさに確信犯!こいつら挑戦的やな〜。 |
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カーテンが開き、ステージは始まった。 1曲目は2ndからの"Goodbye Earl"。ノリノリのPop Countryで、ボーカルのNatalieはBassを弾いている。連日のツアーとブッシュ批判のバッシングなどがダイエットの効果を上げたのか、小プタちゃんになりかけたNatalieもすっかりきれいに成ってます。 ギターも思いのほか弾くんですよね。声もパンチがあって(死語?)いいし、いやカッコイ〜。 |
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マルチ・プレーヤーのMartieとEmilyもステージ狭しと動き回り、そのプレイヤーぶりがとってもNiceです。3人ともヘッドセットのマイクを付けているので、センターステージを自由に動き回り全方位のファンを楽しませる様はエンターテインメントを存分に感じました。最新作の「HOME」からの曲が中心ですが、2ndの「FLY」からも沢山やりましたね。1、2枚目のPop Countryに対して3rdの「HOME」はぐっとブルーグラス度上げて度肝を抜いた彼女達ですが、大きな会場でやるときはリズム隊やペダルスティールの活躍するPop Countryな曲は外せまんよね。その間にグラス度満点の曲をやればメリハリもあってとっても素敵です。 |
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序盤でしっとりと"Travelin' Soldier"をやった後に1stからのMaria
Mckeeのカバー"Am I The Only One"の流れは、両方とも好きな曲だけにとっても嬉しかったね。 Chicksは今が旬のバンドだけにとっても勢いがあり自信も感じます。ステージ見ていてワクワクしますもの。ホント楽しいですよ彼女達のステージ!終盤"Godspeed""Landslide"(一昨日Macで聴いたばかりだ)と「HOME」からの曲が続いたあとで楽しい"Wide Open Space"でほんわかとした空気を残して幕。 |
でもすぐに出て来てヒルビリー調の"Sin Wagon"で精一杯盛り上げたあとで"Top Of The World"を歌い上げて去っていきました。 |
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そういやツアータイトルも「Top Of The World
Tour」となってましたね。 世界の頂点か。やっぱ彼女らの自信は相当なもんでしょう。 Natalie加入前のヒナ鳥の時代にひっそりと日本にも来ていた彼女たちですが、今や立派な雌鶏になってます。 Pop Countryのライヴは日本ではなかなか聴けませんから、こういう機会に聴けたのはとても良かったです。 場内には灯りが点り、Carpentersの"Top Of The World"が流れていることに気づき、口元が思わず緩まずにはおれなかった。 |
■ 「 BOYS OF SUMMER 」 PART 8 |
AnaheimはOne Night Standということで、9時4分発の電車に乗り込み10時前にLAに帰着する。 チェック・インの時間まで、お決まりのSanta Monicaでも行こうかと思い地下鉄に乗りWilshire / Westernで降り、Rapid Busに乗り換える。 角には有名なWiltern Theaterが見える。 走ること約45分、空が開けThird Street Promenadeに到着したのでバスを降りる。 腹にジャンク・フードを叩き込み、店を見ながらSanta Monica Placeまで。 |
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Pierで潮風を感じた後はシーサイドの芝生で横になる。 気持ちがいいなと感じていたのもつかの間、地中から染み出た水分によりお尻がちょっとお湿り加減ですぐに立ち上がる。 ちょっち気持ち悪いし、カッコ悪いこと。 ただ、水際は開放感があってとっても気持ちがいいです。 かっては自転車を借りてMarina Del Rayの方まで行ったこともあるが、今日は荷物もあるしここらでUターンとしよう。 バスで同じルートを戻りWilshire / Vermontまで行く。 |
帰りのバスはすっごい混みようで、座れてラッキーでした。地下鉄に乗り換えHollywood
/ Westernで降りる。 地上に上がると、今夜の住み家Hollywood Days Innは目と鼻の先。早々にチェックインを済ませ、荷物を置き再び外へ飛び出す。 |
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「そうだ、明日のPick Upを頼まないといけないんだ」 Super Shuttleにネットでカード決済していたが、Pick Upの時間等は現地で確認しなければいけないこととなっている。 苦手な電話をかけ、音声ガイダンスに従い何とかオペレータに繋げ明朝のPick Upを確認。 7時発の飛行機ということで4時30分〜45分に迎えに来るということで一仕事終了。 いくつになっても電話で英語を話す時は緊張するオイラです。 |
それじゃあHollywoodへ行こうか。ここもHollywoodだけど、おのぼりさんの行くところはもうちょっと西だからと地下鉄で2駅行ったHollywood / Highlandへ。 |
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ここから南に下ったAaron's Recordsは大型店よりCDやDVDが安いし、中古盤もあるからチェックしとかないとネ。てなことでプライス・チェックしながら「Live In Jamaica-DVD/Ryan Adams」、「Live From The Stone Pony-DVD+CD/Marshall Crenshaw」、「Illumination-CD+DVD/Paul Weller」、「Live At The Rams Head-2CD/Little Feat」、「Never Gonna Let You Go-2CD/Stacey Earle」、「Live-CD/Beau Brummels」なんての買ってみました。まあ時間がある時に買っとかないとな。 |
その後、古着屋をのぞいたり、チャイニーズ・シアター近辺をうろうろしながら一度宿へ戻る。不要な荷物を部屋に残し、6時前にバスに乗りGriffith
Parkの手前Vermont / Los Felizで下車する。 ここから森の中を15分程歩くと見えてきましたGreek Theatreが。 |
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Will Callでチケットをもらい場内へと入る。 $100以上も出す気はしないからここも額面$69で左側のウィング部分である。横から見る感じで左奥は見切りになるかな。 「あれれ、この席って3年前にNeil見た時とほとんど同じじゃん」 |
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本日は7時スタートであり、開演までピザを食べたりビールを飲んで時を過ごす。 |
■ 「 BOYS OF SUMMER 」 PART 9 |
まだほのかに明るい7時5分にオープニングのLucinda Williamsは歌い始めた。 明るいだけにまだ人がまばらな客席が目立ち少し寂しい。 1曲目は「Car Wheels On A Gravel Road」からの"Drunken Angel"。わりかしおとなしめの始まりです。 バックはギター、ベース、ドラムの3ピース+Lucindaのギター。次いでニュー・アルバムから立て続けにペダルの心地よい"Ventura"に始まり"Those Three Days"、"Fruits Of My Labor"、"Righteously"と4曲を披露。地味目の選曲ですな。 ここで「Tom Pettyも歌ってくれてるのよね」と"Changed The Locks"を演奏。お〜、ロックしてるね。 |
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そして前作のタイトル曲"Essence"。この引きずった感じ・・・、もう最高です!この曲からはNeilにも相通ずるものを感じましたよ。 その後1曲(?)あって、最後は"Joy"、"Get Light With God"とブルージーな曲を続けて幕。最後は前の方はノリノリでしたね。 でもアンコールには出てこなかった。前座は辛いよです。 遅くやってきた隣席の親父は、オイラに「彼女だれ?」なんて訪ねてきた。「え〜、ルシンダ・ウィリアムスだよ」と教えてあげたけど、その程度の知名度なんでしょうかね。実は1989年の秋にNYのBottom Lineで見ているが、その時は「痩せた姉ちゃんのくせにブルースしてんな」なんて印象でしたが、徐々に骨太になってる気はする。55分でなくフルスケールで次回はぜひまた。 |
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20分程の休憩がありNeil YoungはCrazy Horseと共にでてきた。 「あ〜よかった」USツアーの当初は、ヨーロッパツアーと同様に本編はNeilのソロで、アンコール3曲だけwith Crazy Horseだったなんて聞いていたからね。 まぁ、リハが間に合わなかったんでしょうか? |
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てなことで始まったんだが、噂に聞いた通り8月にリリースされる「Greendale」の全曲をミュージカル仕立てで綴って行くというもの。思いついたら受けも気にせず実行するNeilの真骨頂といったところだが、今ひとつ爆発するものが無いんだよな。Panchoもキーボードしか弾かないしね。 こちらも知らない曲なので反応がイマイチだ。ステージ上の劇とNeil達の演奏につい集中してしまうもの。 |
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そういえば入場する時にパンフレットをもらったけれど酒飲んだ頭に英文字はきつすぎるとろくに見もしなかった。ありゃ、失敗だったかも。だからって曲が悪い訳じゃないし、最後の曲なんて全キャストが出て歌い相当な盛り上がりでしたもの。 本編10曲90分が終わったが、ここからが大爆発なのでした。アンコールは"Hey Hey My My "。もちろんPanchoもギターを弾きまくる。 そして "Sedan Delivery"に続き、愛すべき"Powderfinger"。荒々しい"Fucking Up"と"Cinnamon Girl"と続いてひとまずは幕。 |
「おお、やっぱNeilはこうじゃなけりゃ」と言うオイラは保守的ファン? ただしこれじゃ終わらないぜとばかりに再度のアンコールはお決まりの"Rockin' In The Free World"。 もうこの曲は何回聴いたことでしょうか。 でもこの曲を聴くといつも燃えちゃうのです。 それでもって終わらないこと終わらないこと。 |
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Crazy Horseの連中も大将から終わりの合図がでるまでやり続けるすばらしさ、というかもう完全におバカですね。気がつけば場内総立ちでした。 まだまだやって欲しかったんだが、Neil達は挨拶をして引っ込んじまった。でもNeilのアンコールはいつも素晴らしい。気持ちの良い虚脱感がある。時計を見るとなんと50分もやっていたんだね。 本編90分、アンコール50分。う〜ん、Neil恐るべしです。 |
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星空の下 Griffith Parkの森を下っていく。 頭の中では今だギターの音が鳴り響いている。 明日の朝には遠くニューヨークへと旅立つ。 |
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