美奈神が書きたい放題書くところ
一部の皆様お待たせしました。
20日に実施した絵チャ合作品のいつもの成果物です。
いつものように長文です。
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人は生まれ、死に、土に還る。
そんな当然の理から外れてしまう。
そんな当然の権利を失ってしまう。
還るべき土が人を拒み、人に安息をもたらさない。
それが呪われし土地「ネクロネシア」。
死ぬことが幸福だとは言わないが、死ねないことは不幸だと言い切れる。
さあおいで、
ここが貴方の眠る場所
さあおいで、
ここが貴方を鎮る場所
さあおいで、
ここが私のおくりもの
貴方に永久の安らぎを
強き魂が清めし羽根に抱かれて
銀の墓標が紡ぐ旋律に乗せて
digger's〜MySoul〜
■ストーリー概要
数年前よりその島は謎の現象が発生した。
命を失い、土に還るはずの人間が、呪力により自我の無い不完全な形で蘇る。
噂を聞きつけた埋葬士の少女は件の島へ向かう。
白銀に輝く聖掘具ディガーズを手にして。
■キャラクター紹介
「あなたの墓穴を掘ってあげるわ」
<さすらいの埋葬士>
シャーベ・ルスコップ(15歳)
スコップのような聖掘具ディガーズを手に、人に安らかな死を与える埋葬士。
無口でクールに見えるが、可愛いものとスィーツをこよなく愛し、音楽はハードロックを好む。
埋葬とは葬術の最高峰のひとつ。
葬術とは呪力を奪い死を与える方法である。
ゾンビは呪力によりこの世で活動できるため、それを奪って死へと誘うのだ。
埋葬士は片刃を研いだディガーズを振り回してゾンビを呪力を奪い、清めた土に埋葬する。
ルスコップは各地で無秩序にネクロマンシーを使う、魔術師の後始末の仕事に追われていた家系の一人である。
「とりあえず、火葬かな?」
<花火師頭目の娘>
東の国ジャボネーゼの火葬術の使い手。
大筒と呼ばれる巨大な武器からルーンを刻んだ弾丸を放ち、ゾンビを戦闘不能に追い込み、清めの炎で浄化する。
埋葬よりも周りに被害が出やすく、炎で清めた後の灰も、結局土に埋めなければいけない。
ただ、高度なスキルを必要とする埋葬よりも普及している。
火花は火葬士集団「花火師」頭目の娘であり、半ば強引に火葬士にさせられた。
悩みは幼い頃から大筒を扱っていたため、異様に発達してしまった腕の筋肉である。
近距離戦では強力なラリアットを繰り出し実に逞しい。
「あとでいくらでも祈ってあげるわ」
<激情の修道女>
ツスター・チヌレーノ
呪力を奪う妖刀
異様な輝きを放つ左目、執拗なまでにゾンビを刻むその姿は人々から恐れられている。
集めた呪力は手に巻いてルーンの刻まれた帯に蓄積しているようだが、用途は黙して語らない。
実は胸が小さいことにコンプレックスを持っており、いつも大きめのパットを入れているが、本人は防具だと言い張っている。
「死にたいよ。……シニタクナイヨ。」
<不完全な生ける屍>
キーオ・トローク
強力な力をもった魔術師で理性を持っている特異なゾンビ。
しかし、時折発作のように理性を失い魔術を使って人を襲う恐ろしい存在となっている。
崩れ行く肉体を恥じて死にたいと願っており、自ら呪力を少しずつ浄化している。
にも関わらず、生きながらえているのはどうやら別の要因があるようだ。
「なぜだ? おまえも死にたくはないだろう?」
<不死の権化>
ゾボス・バリサン
ネクロネシアを不死の地に変えた張本人。
理性のある完全体のゾンビ。
彼女の目的は、ネクロネシアを自分と同じ完全体のゾンビで満たし不死の島とすること。
ツスターとキーオとは何か浅からぬ因縁があるようである。
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お楽しみいただけたでしょうか。
今回は設定を詰める上で、某所の戦闘機乗りの人に協力いただきました。
厚く、いや、熱くお礼申し上げます。