No.491の記事

流されてないけど知床半島〜北海道旅行記 4日目〜

 先日の天気予報はこうでした。
「午前中は曇るが午後から晴れる」
 しかし、午前中から晴れていましたよ。
 こいつは嬉しいサプライズ!
 ルンタタ気分でいざ出発。今日はカムイワッカの滝、知床五湖、知床自然センターを回る予定です。
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 バスしか交通手段がないため、バスに乗り、まずは知床五湖へ。
 高校生の団体さんと鉢合わせになってしまい、騒がれたり道を塞がれたりしましたが、女子高生の夏服が可愛かったのでヨシとします。
 で、湖なんですが、そりゃあもうキレイでしたよー。

 一湖

 二湖

 三湖


 特に三湖。
 風が吹いていなかったので、水鏡になっています。思わず息を飲む美しさでした。
 と、三湖まで回ったところで、『熊が出たので引き返してくださーい』とガイドらしき人のお触れが出てしまいました。
 さすが大自然溢れる世界遺産、観光名所に平気で野生動物が現れます。

 警告を無視して突入するワケもいきませんので、おとなしく引き下がることに。そこで丁度バスが来たので渡りに船だぜと乗車。

 さて続きましてカムイワッカ湯の滝。

 神の水と称されるこの滝は、お湯が流れる珍しい場所。本当は四の滝まで登ることができるそうですが、落石の危険があるということで一の滝までしか登れませんでした。
 それでも滝登りは楽しかったのですが、登りがあれば降りがあるわけで。
 アレですね。登るよりも降るほうが大変だということを思い知りました。
 もうね、どう見てもヘッピリ腰。おっかなびっくり足場を確認しつつ降る様は、端から見れば滑稽だったに違いありません。

「あははははは」

 ……てか笑われてましたし。
 とは言え、ムキになって軽快に降りようとして、足を滑らせたら、洒落にならない事態なる可能性があります。私もいい大人ですから、そのぐらいのことは考えられますよ。
 笑われつつも少しずつ降りて行ってやっと到着。

「あーっはっはっは……」

 笑っていたのは年上の女性でした。
 さすがにムッとした私はキッと睨みつけます。

「いやー、ごめんごめん。あんまりにも必死な姿がおかしくて」

 私の睨みに臆することもなく(あれだけのヘッピリ腰をしていた男に凄まれても怖がるとは思えませんが)、あっけらかんと笑う女性。髪を短く切った健康的なスレンダーな体系。腕が引き締まっており、スポーツをやっていたことが伺えます。
「でもあんたの見てたら、私も怖くなってきたな〜」
 ニヤニヤと笑う女性。
 そして「登ったら下から撮って」と私にカメラを渡し、ひょいひょいと滝を登りはじめます。
 登りも降りも軽快な動き。
 悔しいですが笑われても仕方がないです。
 降りてきた女性は私からカメラを受け取ると、「滑るから確かに怖いなー」と皮肉を一つ。どうやら私をからかうのが楽しくてしょうがないようです。
「ごめんごめん。そんなムクれないで。お昼ごはん、まだならおごってあげるからさ」
 からかわれて機嫌が悪かった私にも、その意味はわかります。

「何赤くなってんのー?」

 名前も知らない女性に食事を誘われるなど初めての経験ですから、そりゃ頬を赤くしたっておかしくないです。
 しかし、それすらかってくるとは……。

 ………………。

 言葉責めが好きなタイプですか……。

 ………………。

 私は一向に構わん!!

 適当にからかわれつつ、一緒に昼食をとりました。終始からかわれた気がしますが、楽しい時間でしたよ。

 ……まぁなんでしょう。

 んなわきゃない。

 へっぴり腰までは本当ですが、笑う人なんていませんでしたよ。
 ……たぶん。
 なお、靴を履いたまま登れとの指示だったのでそうしたのですが、靴どころか、靴下までグッショリ濡れてしまいました。
 ぐちょぽんぐちょぽんという足音なんて、久しぶりで、ちょっと楽しかったですけど(笑)
 その後は知床五湖に戻り、今度は展望台から一湖を眺めます。
 はぁ〜。
 なんというかこの大自然っぷり。本当に来て良かったと思えました。
 そんな気持ちになりつつ、次は自然センターにて昼食。
 そこで、特産である「こけももジュース」と「蝦夷鹿肉カレー」を頼むことにしました。

 こけももって独特の癖があるんですね。私的にはイマイチですかも。350円という値段もNG。

 カレーは普通のインスタントカレー。肉は……まぁ筋っぽかったですが悪くなかったです。
 腹ごしらえをしたところで、自然センター周りの散策開始。ここからペレケの滝に行けるというので、歩いていくことに。

 いやいや。ここも景色のいいこといいこと。さらにあんまり見れない昆虫を間近にとらえることができたのも楽しい。

 オンブバッタ〜♪

 あと、蝦夷鹿にも遭遇。


 ……そういえば昼飯は鹿肉でしたね。
 なるほど。私はコイツを喰らったワケですか。
 カッカッカッカッ。

 自然をたっぷりと堪能後、自然センターに戻ってきたわけですが、バスまで時間があったので、今度はこけももとハナマスのソフトクリームなるものを購入。こちらはジュースより癖がなく美味しくいただけました。

 で、その時点ではまだ15時だったのですが、妙に疲れていたので早めに宿に戻ることに。
 宿到着後、やっぱり疲れていたようで、夕飯まで死んだように眠ります。

 そして夕飯。
 この宿は三泊目なのですが、三泊目だけ特別メニューであるタラバ蟹のシャブシャブを頼んであるのです。

 さぁ!夕食だ!

 と、ここで左の赤い物体に注目。
 出ましたよ。今日も蟹1匹まるまるです。しかも今回は毛ガニより値段が高い花咲ガニです。
 そしてシャブシャブDADADA!


 肝心の味ですが……。花咲ガニもタラバガニも思ったほどではなかったです。
 ですが、おそらく好みが別れるところなのでしょう。私は毛ガニが一番好きっぽいですね。
 リーズナブルな男です。

 夕飯が終わったところで天気が良かったら再び、夜の大自然ツアーに参加しようと思っていましたが、どんより曇っていたので体を休めることに。

 思えば知床三日目の夜。
 ホテルの部屋にも随分馴れました。

 地酒をチビチビやりながらつまみを食い、パンツとTシャツでテレビを見ているのがいい証拠です。

 そんな感じで北海道四日目も過ぎていくのでありました……。