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ウトロ温泉湯煙なんとか 〜北海道旅行記 2日目〜

ウトロ温泉湯煙なんとか 〜北海道旅行記 2日目〜

 3万歩以上歩いた先日。ヘロヘロ状態ですが、午前7時21分発の網走行きの特急に乗らなければいけません。

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 ですがビジネスホテルの朝食は7時から。駅までは徒歩5分ですが、ホームに着くまでの時間を考え5分の余裕……いや、迷うことも考慮すると、10分前には駅についていなければ心配です。
 となると、ノンビリ食事をしている場合ではありません。小さめのクロワッサンとミ二カレーパン(揚げてないタイプ)をチョイスし、オレンジジュースもGET。ガツガツごくごくとやること3分。
 しかし、このパンが思ったよりうまい。チクショウもったいないぜと、もう一つクロワッサンをGETしてガツガツといただきましたが、オレンジジュースでむせました。
 このオレンジジュースなのですが、100%でかなり濃厚。喉にからみつくぅ〜のですよ。
 ゴホゴホゲホゲホ状態で札幌駅まで早歩きです。
 結果迷うこともなく、5分前ぐらいには席に着けました。
 さぁここから超長旅です。どのくらい長旅かっていうと、5時間電車に乗りっぱなしです。

 ……さて、長旅が始まったわけですが、景色もそれほどおもしろくなかったので、最初は寝ておりましたが、1時間も経つと寝ていられません。
 というわけで、パナ子とイチャイチャすることにしました。(※LetsNoteを使うの意)
 何をしていたかといえば、一日目の旅行記を書いていたわけですが(笑)
 1時間ちょっとかけて旅行記を書き終わったところで、テーブルカーを販売のお姉ちゃん登場。

「車内限定アイスでございます」

 日本人って限定って言葉に弱いよね。旅行中だったら尚更だよね。そして美奈神だって日本人だもんね。
 というわけで限定らしい十勝小豆アイスを購入。

味はミルク感たっぷりな小豆アイスって感じでしょうか。

 さて、やっとこさ網走駅に到着。そこでカニいくら弁当を購入して、昼食。1,260円とそこそこのお値段だったのですが、感動的な味ではありませんでした。普通にすし屋で食べるのと大差ない感じでしょうか……。駅弁だししょうがないのだろうか。

 おもしろかったのが、注文をしてから電話でどこかに調理を依頼して持ってきてもらうことでしょうか。公衆電話から依頼する姿はなんとも妙な感じで『田舎』を感じさせました。

 さて、最終目的地である世界遺産に指定された知床半島に最寄のバスターミナル「ウトロ温泉」へ向かうためには、ここからローカル電車に45分揺られ、さらにバスで50分必要です。
 ……遠いなぁオイ(笑)。

 で、1両編成のいかにもな電車で出発。斜里へ向かう面々は老夫婦と中年男性が多かったですが、若い女性も4人。二人組みと後はシングルです。
 そのシングルの女性のうちの一人が電車の窓を開けようと奮闘しておりました。確かに海岸沿いを走る電車の窓から見えるのは絶景と言っていいものでしたので窓を開けたくなる気持ちがわかります。

「……開けましょうか?」

 あまりにも苦労していたので、そう申し出ると女性は照れ笑いを浮かべながら「お願いします」と頼みます。
 ここは颯爽と開けて、ええカッコしてみるべきなのですが、この窓がかなり硬くて開かない。

「あ、あの……もういいですよ」

 と、言われつつも意地になり、気合一閃でやっとこさ開くことに成功した頃には汗が滴っておりました。

「ありがとうございました」

 笑ってます。そりゃ笑いますって。

「アハハハ」

 照れ笑いを浮かべる私。
 でもこのドジが功を奏したのか、話をかけられそうな雰囲気に。

「観光ですか?
 どこから来たんですか。
 どんな予定で?」
 と、いう定型会話から始まった談笑。その中で本当は車で来たかったけれど、私と同じ理由で車で来ることができなかったらしいです。
 その理由とは『ペーパードライバー』。
 運転失敗自慢大会に発展し、意気投合です。
 私は3泊の予定でしたが彼女は2泊だそうで。しかも一人で回るより二人の方が楽しそうだということで、一緒に回ることになりました。


 ……んなわきゃない。

 電車の中で女性が窓を空けられなかったのは本当ですが、窓を開けたのはおじいさん。
 で、私もそれに習って窓を開けようとしたのに、悪戦苦闘した末、諦めたのが真。
 恥ずかしさでトキハナタレそうですが、ネタとしてありですね。
 で、その電車の走行中、突然電車が急停止。何事かと思ったら、人が横断したご様子です。
 真昼間っから線路を横断するなど、都会じゃ考えられません。1時間に1本という本数の少なさのなせる技でしょう。のっけから田舎っぷりを見せ付けられたワケです。
 で、電車限界地点である「知床斜里駅」に到着。ここからはバスしかありませんので、バスに乗り換えて「ウトロ温泉」へと向かいます。
 バスの運転手がバスガイド並みの説明をしてくれるという都会では信じられないシチュエーション。そのド田舎オーラにテンションはあがりまくり。車窓から見える景色にさらにテンションアップ。
 あと初めて見ましたよ。
 鹿の道路標識(笑)。
 激写には失敗しましたが、かなりの頻度で並んでました。さすが世界遺産。さらにさらにテンションアップ。
 気力150で石破天驚拳だって放てそうです。

 しかし美奈神は、その気力を急激に下げるものを目にしてしまうのでありました。

 それは料金表示。
 すでに1,000円オーバー。

 200円か210円のバスしか知らないそこそこ都会人の美奈神にとって、この料金は驚愕でした。
 時刻表などはしっかり調べたのですが、料金まで調べていなかったのです。
 1,000円を過ぎても止まることのない料金表示。このままだとタクシー並みの料金を払うことになるのでは?と危惧しましたが、1,490円でストップ。それでも驚くべき料金でしたが、ここは世界遺産の知床。バスの料金だってVIPクラス。
 ……みぃ覚えた!

 で、やっとこさ到着。
 到着時には曇ってきてしまっていたのですが、それでも大自然のおしおきをされそうな雰囲気に息をのみましたよ。
 なんといえば良いんでしょう。
 私の少ない語彙でこの雰囲気を表現するとすれば……。

 表現するとすれば……。



 ………………。




 アンニュムチュベ!

 失敬。

 あと港が!港なんですよ。ウトロ港。いやっほぅですよ。海ですよ!海!

 オホォォォォォオオオオツクゥウゥウウウウウ!!!!

 失敬。

 さて、宿までは10分だそうですが、これはどう見てもアレです。

 登り坂ですよー!?

 景観をよくするためにホテルが山の上にあるなんてよくあることですが、大きな荷物がある今、坂を登るなど自殺行為かもしれません。
 しかし今日はほとんど電車とバスの中。万歩計の数値も3,000歩。
 ……ヨシ。行こう!と意気揚々と歩き出すわけですが……。

 泊まるホテルの前ではホテルマン達がお出迎えのために立っておりました。

「当ホテルをご利用でしょうか?」

「ゼェ……ゼェ……ハ、ハィ……」

 息も絶え絶え。汗ダクダク。
 完全な不審者です。
 そんな私に物怖じせず声をかけてきたホテルマンはプロですね。フロントのお姉ちゃんは引いてましたから。

「いや、ははは。気合入れて歩いて来たんですよ」

 その様子に慌てて状況説明。

「ご連絡いただければお迎えしましたのに」

 笑顔でズバッと切り捨てです。

「いや〜。今日は運動不足かなって。アハハハ」

 笑うしかねぇ。
 で、泊まったホテルですが、まぁこんなもんかなってレベルのホテルでした。
 露天風呂はかなりしょぼかったですケドー。
 でもいつもは二人以上で使うような部屋を一人で使うのは相当心地良かったです。
 ちなみに、夕飯頼まなきゃよかっと思うレベルでした。

 港直売の店で海鮮どんぶりとか食った方がよかったのかもしれません。

 さて、ホテルにはLAN環境があるとホームページにあったので、聴いてみると案内されました。

 喫茶店のカウンター席にな(笑)

 喫茶店のカウンターからLANケーブルが一本ぴょこんと飛び出ているわけですよ(笑)。

 しかも。

 隣でマスターと思わしき人物がタバコ吸ってやがる。
 しかし注文をとろうとはしなかったので、そのまま利用することにしました。というか仕事する気ないですよ、このマスター。

 夕飯後は夜の大自然号なるバスツアーに参加。夜行性の野生動物を見て、星空を見ようと言うツアーです。
 あいにくの天気でしたが、エゾジカとキタキツネに会うことができました。キタキツネはかなり近くで見ることができましたよ。
 蛾を拾い食いしている姿は若干引きましたが、それも大自然ならでは(笑)
 キタキツネって昆虫を好んで食べるそうです。

 それに激レア動物にも出会いました。
 数回に1回しか見れない熊よりも、さらに5倍程度の低確率でしか見れない狸です。こんなレアな動物に出会えるとは……。

 まぁ私の座っている位置からは見れなかったけどね!

 超激レアに出会ったにも関わらず見れなかった。
 500円で超激熱リーチを引いたのに外したみたいな?

 ……例えがわかりにくいですね。

 しかも出発時は晴れていたのに、この頃には雲が出てきたので星も見れませんでした。少しだけ見れた時間があったんですけど、すごく綺麗でしたよ。

 ……なんというかこのツアー。
 運次第と言う要素に惹かれましたよ。滞在中に晴れるようであればもう一度挑戦してみようと思います。

 そんな感じで二日目もイロイロ盛りだくさんでしたー。

 と、ここまできて食べ物の写真しかないのに気が付きましたので、ウトロ港の名物的岩の写真を。

 その名もゴジラ岩。

 ゴジラに見えるかどうかは各自で判断してください。

 続く……予定。