2004年4月の漫筆



Title


2004年4月17日(土) 「ヒカルとゆうこと自己責任」

ゆうこ
「半年ぶりになります、ゆうこです」

ヒカル
「今度『赤してるって、どう言うの?』という自伝で文壇デビューを考えているので、 シンナーと大麻やってからイラクの恵まれない子供達、 主にガールズに愛の手を差し伸べつつ本の宣伝を自己責任で計画中のヒカルです」

ゆうこ
「長いうえに、不謹慎なこと言うな!」

ヒカル
「じゃあ、単純に自分探しの旅に出るので探さないで下さい」

ゆうこ
「探さなくていいから!」

ヒカル
「というわけで、人質となられていた英雄三人と行方不明だった二人が無事解放されました」

ゆうこ
「どうして英雄呼ばわりなのよ! しかも先の三人だけ!」

ヒカル
「行方不明だった二人の方に関しては、 人間の盾系ということと市民団体系ということしかまだ分からないので、 先に英雄三人についてだけ触れたいと思います」

ゆうこ
「だからどうしてわざわざ英雄を強調するのよ!」

ヒカル
「そうですね、英雄三人って呼び方はちょっと冗長ですし、 もっとこう親しみを込めた呼び方でかつ凱旋将軍に相応しい称号を考えなければなりません」

ゆうこ
「いや、別にいいから!」

ヒカル
「三人組といえば、サンバルカン。 これを略して」

ゆうこ
「アンタが言いたいことはもう分かったから!」

ヒカル
「それにしてもあれですよ、どこもかしこもどいつもこいつも口を開けば自己責任、自己責任。 今年の流行語大賞でも狙ってるのかと言いたくなるほど自己責任を連呼しています」

ゆうこ
「そうだね、三人の行動を自己責任で片付けるのは簡単だけど、 もっとこうさ、そこまで言わなくてもって感じだよね」

ヒカル
「当たり前です。今年の流行語大賞は『ノー小泉』で決まりです」

ゆうこ
「そこじゃないよ! アタシは三人には配慮が必要だって言ったの!」

ヒカル
「そうです、被害者の方には配慮が必要です。 だから報道する際には 自称ボランティア活動家のT遠さん、自称ジャーナリストのK山さん、 自称劣化ウラン弾研究家のI井くんといった配慮を求めます」

ゆうこ
「そっちかよ!」

ヒカル
「そもそも、自衛隊撤退という国家レベルでしか対処できない要求は 個人が責任を負えるような問題ではないのです」

ゆうこ
「そうだね」

ヒカル
「『自衛隊が派遣されたから拉致された』とか『危険地域に自ら出向いたのだから自業自得』とか そんな陳腐な後付けの理論を振りかざしてはいけないのです」

ゆうこ
「卵が先か、ニワトリが先かの論理だもんね」

ヒカル
「そんな後付け論が許されるなら『この三人が生れてこなければよかった』なんて正論な 暴論が成り立ってしまいますから」

ゆうこ
「そんなこと思うのはアンタだけ!」

ヒカル
「それから三人のうち一人が解放後こんなことを言ったそうです。 『イラク人は悪くない。悪いのは自衛隊だ』と」

ゆうこ
「解放直後の高揚感からの発言だと思うよ。 ほら、ストックホルム症候群ってあるらしいし」

ヒカル
「それなら今回のケースはファッルージャ症候群とでも名付けたほうがいいかもしれません」

ゆうこ
「なんで?」

ヒカル
「ストックホルム症候群とは誘拐や監禁生活のなかで被害者が犯人に必要以上の同情や連帯感、 好意などをもってしまうことですが、 今回は主義も主張も被害者と犯行グループ側とで最初から同一でしたし、 おまけに拘束された生活なのによほどいい生活を施されたのか、 拘束前より体積が増加してしまった特異なケースですから」

ゆうこ
「そんなことないよ!」

ヒカル
「あとファッルージャ症候群の典型的な症状としては、 『立っている相手が握手を求めてきているのに座ったまま応じる』 『口をクチャクチャしながら礼を述べる』 『片手にタバコを持ちながら握手しようとするのを注意されると 「灰皿がねぇんだよ」と逆ギレ』 といった点がよく見受けられますが、 これは人として間違っているのではなく、 あくまで症例ですので注意が必要です」

ゆうこ
「人として間違ってるアンタが言うな!」

ヒカル
「そうですね、私は人として間違っていました。 『解放直後の服装が拉致されたときよりも小奇麗になっている』 がファッルージャ症候群の症状に抜けてました。 着替えさせてくれたり、きれい好きな犯人だったのが伺えます」

ゆうこ
「だからもういいよ!」

ヒカル
「こんな感じにまだまだネタは尽きないのですが、 このまま続けると英雄三人が日本に帰ってきてしまって さらにネタが増えそうな予感がありますので、 ここでとりあえず終わりにしたいと思います」

ゆうこ
「普通に終わりでいいでしょ、もう」

ヒカル
「それでは最後にT遠さんの弟さんの発言を引用して締めさせて頂きましょう。 お姉さんのT遠N子さんに言いたいことはありますかと聞かれてS一さんはこう答えました」

S一さん(高津似)
「やっぱり最初に謝れって言いいたいですね」

ゆうこ
「それはそうだね。理由はどうあれ政府の方々、日本中の人々に心配と負担を掛けたからね」

S一さん(高津似)
「お前を必要で待ってたイラクの子供たちに謝れ」

一部の方々を除く日本人
「そっちかよ!」


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