【『切ない』ということ】 P12 (涼X拓)

「ふぁ・・・あぁ、やぁだ・・」
 今度は唇で拓海のモノを愛してやると、途端に拓海は大きな悲鳴を上げた。
まさか銜えられるとは、思ってもいなかったので。
逃げる身体を、でも涼介は逃がさない。
 拓海自身にキツク舌を絡めて、そのしなやかな身体から逃げる力を奪ってしまう。
「ん・・・やっ・・り、りょーすけさっ・・ん」
 先走りの液が浮かび上がる度に、涼介は先端に舌を絡めてソレを吸い取った。
拓海はもう、限界が近い。頭の中は真っ白になって、ただ与えられる刺激に声を上げて身体を震わせている状態だった。
 その拓海の様子を見て取って、涼介は口を離した。
「あ・・・・やっ・・ど・・して?」
思わずっといった風に、拓海の口から声が漏れる。言った途端、真っ赤になったが。

 フッと涼介は笑って、また右手を拓海自身に絡ませる。
「あ・・・ああ・・」
 先程よりずっと素直に、拓海はその快感に身を委ねた。
拓海自身から流れ落ちる愛液が、涼介の手を濡らす。
でも、ここぞというポイントは避けて、涼介は愛撫を施した。
「ん・・・やぁ・・・涼介さっ・・・もう、や・・」
 焦らされてるのが解って、拓海がねだるように声を上げる。
もう、早く何とかしてほしかった。身体が熱くて熱くて堪らないのだ。

「すまない・・・でも、こっちも何とかしないと・・」
 そう言って、涼介は隠された蕾に、拓海の愛液に濡れた指を彷徨わせた。
ノックするように触れてみると、その蕾はまだ固く閉ざされている。
 思いがけない場所に触れられて、拓海は真っ赤に染めた顔を上げた。
涼介の顔を、不安そうに見つめている。
涼介は困ったように、拓海に微笑んで見せて
「入れるんだ。ココに・・・」
そう言って、濡れた指でその場所を強引にこじ開けた。

「うっ・・いたっ・・や・・」
 初めの痛みだけは、涼介にもどうしてやることも出来ない。
涼介は涙ぐんだ拓海の頬にキスをして、ゆっくりと指を進めた。
「あぁ・・・ああっ、りょ・・ん、やだ」
「拓海・・・もう少し、力、抜いて・・・」
 拓海の中は、涼介が想像していたよりずっと狭くキツかった。
指を1本入れただけでも、痛むらしく、拓海はギュッと眉を寄せている。
その顔は少し青ざめて、思っていたよりもダメージが大きいようだった。
 こぼれる涙に、涼介の胸にも鋭い痛みが走る。
「拓海・・・身体の力を抜くんだ。」
 涼介は押し入れていた指を止めて、拓海の耳元でもう1度そう言った。
こんな顔を見せられると、いくらなんでも、このまま突き入れるなんて出来ない。
 止められた動きに、拓海がギュッとつぶっていた目を開ける。
まだ入れられたままの指に異物感は拭えないものの、動きがなければ痛みはない。

「拓海・・・拓海・・・」
 時には耳たぶを軽く噛みながら、何度も耳元で拓海の名前を囁き、涼介は拓海自身への愛撫だけを再開させた。
「あ・・・りょ・すけ・・・んぁ・・ぁあ」
 ショックに萎えていた拓海のモノは、その刺激にすぐに元気を取り戻す。
先程、限界まで張りつめていたのだ。拓海は駆け足で階段を上るように、絶頂へと導かれた。
「はっ・・・ああっ・・・」
 ビクリと大きく体を震わせて、歓喜の声を上げながら拓海は果てた。
ゆっくりとその身体は力を失い、柔らかく落ちるようにベッドに沈み込む。

 荒い息を抑えられないまま、小さく喘ぐ拓海のこめかみに、涼介は何度もキスを送る。慰めるように、優しい仕草で。
「拓海・・・大丈夫か?」
 息が苦しそうで、少し可哀想になった。こんな風にしてしまったのは、自分なのに何とも勝手な言い種である。
拓海は目も開けられないし、もちろん言葉なんて出せない。息を整えるのに精一杯で涼介の言葉が聞こえているかも怪しい状態だ。
 それでも、コクンと拓海は小さく頷いた。どうやら聞こえているらしい。
涼介はちゅっと耳元にキスして、言葉を続ける。
「・・・今みたいに、力を抜いていてくれ。・・でないと拓海を傷つけてしまう。」
困ったような微笑みで、涼介はそう言った。
 拓海を傷つけたくない。でも、ここで止める事も、もう出来ない。
腕の中で震える拓海は酷く扇情的で、簡単に涼介の情欲をそそってしまう。
それでも、とにかく愛しかった。優しくしたかった。
 だから、涼介は自分の中の獣じみた感情を押さえつけて、拓海の意識が戻るのを辛抱強く待った。
 ぱちぱちと、拓海がその瞼を瞬かせる。霞がかったような目で、涼介の方を見た。
 拓海は何か言おうとして唇を少し動かしたが、結局声が出ず、細い腕を延ばして涼介の首に絡ませるとギュッと抱きついた。
 そのまま、コクリと首を縦に振る。解ったという合図だ。
 
 涼介は再びベッドに拓海を横たえると、埋めていた指を抜いた。
てっきりそのまま進められると思っていた拓海は、驚いて涼介の方を見る。
 困ったように涼介は微笑んで、抜いた指を自分の口元へと運んだ。もう1度、その指を湿らせる為に。
 涼介の動きを、拓海は遮った。涼介の口元へ運ばれる指を手を伸ばして捕らえると、自分の口へと引き寄せた。
「!・・拓海?!」
ハッキリ言って、涼介は驚いた。思ってもみない行動だった。
 その間にも拓海はぺろりと涼介の指を嘗めた。唾液を送り込み、涼介の指を濡らせるその様は、表現しようもないほど扇情的で───
───涼介の我慢が続いたのはここまでだった。

 涼介は拓海の口から指を引き抜くと、もう1度、秘所にあてがった。
力を込めてゆっくりとその先へと進ませる。拓海が努めて身体の力を抜いているからだろうか?先程よりもずっとスムーズに奥へと押し入っていった。
 拓海は時々痛みに眉を寄せながら、涼介から与えあれる刺激を懸命に追っていた。
拓海だって、涼介と1つになりたい。……というより、涼介にも感じて欲しかった。
自分だけイカされてそれで終わりだなんて、そんなの絶対イヤだった。涼介が自分を求めてくれるなら、精一杯それに答えたいと思うから。

           << BACK          NEXT >>



             NOVEL TOP                TOP