【終わらない夜】 P5 (啓X拓) …裏に移動してまいりました(爆)
「…んんっ!……はっ……ん、や!」
息苦しさにキツク眉を寄せて、ドンドンと背中を叩いて抗議する拓海を、啓介は名残惜しげにその唇を舐めながら漸く離した。
「わ…解ってんなら・・・消してくれよ。」
はあはあと大きく呼吸して何とか息が整うと、拓海はぶすっくれた声でそう言って顔を横向けてしまった。口調がちょっと怒っている。
「恥ずかしがるコト、ねーじゃん。見られるのは俺の方だって同じなんだし。」
「そーいう問題じゃねぇだろっ!…って、ちょ、…このっ!」
尚も反論しようと顔を啓介の方に戻した時、思わぬほど間近に啓介の顔が迫っていた。反射的に突っぱねようとした拓海の両手は、悔しいことにあっさりと封じられ、顔の両脇に固定されてしまう。
「イヤだって言っ……う、んんっ!!」
顔を背けて拒もうとした唇は、かなり強引に奪われた。口を閉じるのも間に合わなくて、侵入してきた舌を噛みきってやろうか?という怒りが生まれるほど。
でも、もちろんそんなコト、出来るわけない。拓海は身体をバウンドさせて、のし掛かる啓介を押し返そうと躍起になって暴れた。
「…くるしっ……ん、っふ…ぁ……!!」
結果、先に息苦しくなったのは拓海の方で、首を振った拍子にほんの少し生まれる隙間から苦しそうな声を洩らす。だが、啓介は離さない。離れない。
遠くなる意識のなか、拓海は啓介にバカヤロウと叫んでいた。
ほんの2〜3分意識を飛ばして、拓海は小さな声と共に目をゆっくりと瞬いた。
「…ん……っ!あ、」
ぼうっと前を見つめて、すぐにハッと気がついた。自分の現状を思い出し、拓海は目の前の男を睨みつける。
「悪ぃ。・・・苦しかったか?」
「苦しかったよ!…それより、何だよ、この体制!!冗談じゃねぇぞ!」
座っている啓介を跨ぎ、向かい合わせで彼の太股あたりに座らされてる自分に気づいて、拓海は顔を真っ赤に染めた。敬語を使わない時の拓海は、本気で怒ってる証拠だ。
でももう、啓介も譲れないトコまできていた。身体の方の我慢が、限界なのだ。
啓介は、先端だけ当てていた拓海の秘所に、グッと自身を押し込んだ。
「あ、や、やだっって!啓介さんっ」
「ごめん。・・・後でいっぱい謝る。」
言いながら、啓介は拓海の体をかなり力ずくで引き寄せて、己の中に生まれた飢えるような感覚に深い吐息をついた。
「───ッ…つうっ!…あ、後じゃ遅いだろー!!」
押し入ってきた衝撃を眉を顰めて堪えながら、拓海は目の前にある啓介の肩に手を踏ん張って抵抗を続けた。でも本気の啓介の力にはとても敵わない。拓海は悔し紛れにドンドンとその肩を叩きはじめた。
願い事ををきいてもらえなかった子供が親に反抗する時のようなこんな仕種も、啓介に可愛いと思われてることを彼は知らないのである。
最初に入れられる時の痛みに苦痛の声を上げたものの、拓海の躯はもうすっかり愛されることに慣らされていた。痛みは徐々に快感へと変化し、全身がゆっくりと色づいて熱を持ち始める。
「…っ…う、…ぁ…!!」
「拓海…、拓海っ」
互いに息づかいが荒くなり、拓海は吐息の中に甘い喘ぎを混じらせ始めた。
それが啓介の劣情を更に煽ってしまう。その媚態を目にしただけで、イキたくなるほど感じてしまうのを、目の前で乱れ始めている少年は知ってるのか知らないのか?
そんな事を考えてフッと笑った啓介の肩を、拓海はギュッと掴んだ。それが快感による仕種であると悟った瞬間、啓介は無意識に打ち付ける速度を速めていた。
女とは違う強い力で肩を掴まれて、本当は結構、啓介だって痛いのだ。でもその痛みすら、どの女との経験も比べモノにならないほど強い快感を啓介に与えるのである。
声をあげまい、感じまいという強い意志で唇を噛みしめて堪える拓海の顔を啓介はうっとりと眺め続けた。
こんな風に下から、感じている拓海の顔を見上げるのは初めてで、啓介は目が離せなかった。紅潮した頬や、悩ましげに寄せられた眉、苦しげに、でも甘い吐息をつく拓海は今まで見た誰よりも『欲しい』という感情を強く啓介に抱かせる。男である拓海相手には本来感じるはずのない強い感情。
ちょっとヤバいほど強引にコトを運んでしまったが、やってよかったと思えるほど今の拓海は啓介にとって新鮮だった。まあ、後でどれだけ怒られるかを考えると、そうも言ってられないのだが。
拓海の額に薄く浮いた汗がゆっくりと顎まで伝う。それでも快感を堪え続ける拓海の強情さまでが酷く愛おしい。啓介は溢れ募る愛しさに、紅く充血した唇をペロリと舐めた。
「あ…」
反射的に小さく声を漏らした拓海に微笑んで見せて、啓介は拓海の唇を奪い、舌を絡めた。固く閉ざされた唇を開かせ、指は既に蜜を零し始めている拓海自身へと忍ばせる。
前と後ろから激しく責め立てられて、拓海は過ぎる快感に一筋の涙を零した。
「拓海…感じろよ。もっと・・・もっとだ。」
キスを解き、もっとたくさん俺を感じてくれ…と甘い声音で囁きながら、啓介は拓海の耳を唾液で濡らして耳朶を軽く噛んだ。瞬間、電気のようなものが拓海の背を駆け上がる。ゾクゾクッと走り抜ける快感に拓海は身を震わせて叫んだ。
「…ああっ…やああーっ!!・・・け、啓介さんっ!!」
拓海は、押しのけようとしていた啓介の顔を抱きしめた。そのなお上を目指すように伸び上がって、与えられる快感を受け止める。もう声を抑えることは出来なくなって、全身で啓介を求め始めた。
「あ・・・あ、あっ…ん……はっ…」
突き上げるリズムに合わせて漏れる声を聞きながら、啓介はこの上ないほど幸福だった。それはそうだろう。何と言っても今の彼は、拓海の腕に抱きしめられその鎖骨の辺りに顔を埋めているのだから。
「…んぅ、…はっ…ん!やぁ…も…もうっ!」
拓海は悲鳴のような声を吐いて、啓介に限界を訴える。もう意識が真っ白に焼けてきていて、意地なんて張っていられない。躯は疲れて自由に動けないほどなのに、何とも言えない浮遊感が拓海を襲う。
「うん。…俺ももうダメ。・・・お前ん中…すげぇ、イイ…」
堪んねぇ…と甘い声で誘うように拓海に告げて、啓介はギリギリまで抜いた自身を一気に拓海の最奥へと突き立てた。
「いやっ……っあ!ああぁ───!!」
もの凄い勢いで全身を駆けめぐる快感に、拓海の中の何かが弾けた。鋭い声を上げて達した拓海の内側にギュッと締め付けられて、啓介も己の限界を悟る。
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