カンッ コンッ カンッ コンッ
羽が行ったり来たり。 なかなか勝負が付きません。
「かれこれ1時間近く経ったかしら?」
「良く続くばい」
お正月と言うことで、それにちなんだ遊びを一通りやっています。
最初は金太君と知恵ちゃんが、色々持ってきたのが始まりです。
“双六” 、 “いろはカルタ” 、 “凧” 。 そして “羽子板と羽” 。
それぞれ、意外とエキサイトな勝負になりました。
まずは “双六” 。
各コマにある命令、 『ふりだしにもどる』 や 『いくつ戻る』 、 『~をする』 などの命令が当たる度に、笑いや悲鳴が上がりました。
“いろはカルタ” は “百人一首” をやっているのと同じ様なノリになりました。
もう、コレはバトルです。
誰が早く取ったかが分からなくなったりして大変でした。
危うく取っ組み合い(分かると思いますが、豹馬さんと十三さんです)になりそうだったので、正確に誰が取ったかを判定するため、ロペットを引っ張って来て判定して貰いました。
そして、 “凧” 。
より高く上げるというのもありますけど、まずは、より早く上げるコトを競って、とにかく走る走る!
コレも、豹馬さんと十三さんのバトルになりました。 スピード系は、やはりこの2人の勝負になってしまいます。
結局、どっちが早く上がったかなんて判別できませんから、コレはノーゲームになりました。
さて、 “羽つき” は、手足のリーチの関係上、やっぱり僕は少し不利です。
やはり、肉体的な競争は、今の僕には無理です。 「頭脳系ならいくらでも来い!」 なんですけどね…。
しかし、他の方々はそうでもありません。 コレがテニスのようなボールを使うモノならともかく、この “羽” では、スピードも限界がありますし、飛距離もさほどではありません。
スピード系が苦手な大作さんでも、女性のちずるさんでも、やり方次第で結構良い勝負になります。
古来からのしきたり(?)に乗っ取って、負けた人には墨を塗っていきました。
勿論、僕はすぐに顔が真っ黒になりました(^o^;
大作さんは、その体格から小回りが利きません。 そこを突かれて敗退しました。
ちずるさんは善戦しましたが、ワザと遠くに羽を飛ばされるコトを繰り返され、持久力勝負になり、最終的には体力負けになりました。
で、最終的に残った勝負は、やはりこの2人。 豹馬さんと十三さんです。
「や、やろう … 。 いい加減、降参しやがれ」
「それは … コ、コッチのセリフや」
2人とも汗だくになって肩で息をしています。 顔に塗られた墨が、汗で流れて、顔が凄いコトになっています。
「デュースが続いて勝負が付かないわねぇ … 」
「このままじゃと、顔が真っ黒になっても勝負が付くかどうか分からんばい」
この2人ですから、ノーゲームは納得しないでしょう。
“凧揚げ” の時にも随分ごねたんです。 “凧揚げ” は曖昧なところも多いですから、渋々ながらもノーゲームを了承しました。
けど、この “羽つき” はハッキリと勝負が付けられるモノですから、どうしても納得しないでしょうね。
「どぎゃんすると?」
「どうしましょうね … 」
僕も解決策が思いつきません。 博士にでも相談しようかと考えた矢先でした。 意外な形で、あっけなく勝負はノーゲームになりました。
「●■▲獣出現! ●■▲獣出現! バトルチーム、直ちに出撃せよ!!」
そう、敵の来襲です。
流石に勝負は続けられません。
敵撃退の後は、流石の2人も疲れきっていて、ノーゲームを承諾しました。 ソレでなくても、出撃前に汗だくになる程動いて疲れてましたからね。
余談ですが、出撃から戻った僕達の顔を見た、整備員達に大爆笑されました。
「お疲れ様でした ?! ブーッッッ(≧m≦)」
「怪我ありませ ?! ブブーッッッ(≧w≦)」
「先にシステムの異常が分かる ?! ブーッッッ(≧ω≦)」
最初は分からなかったのですが、「顔、その顔!(^▽^)ノ」 と言われて、やっと分かりました。
僕達、急いでいたので、墨を塗った顔を洗わずに出撃したんです。
元々汗だくになって大変なことになっていた豹馬さんと十三さんは、更に顔が凄いことに。 残りの僕達も戦いの中で汗をかいたので豹馬さん達程ではありませんが、凄いことになってしまいました。
「い~~~やぁ~~~っっっ!!!(T◆T)」
僕と大作さんは男なので笑い話で済ませられますが、ちずるさんは … しばらくの間、自室に引きこもりになってました( ̄_ ̄;
* 忍のつぶやき *
最近、お正月特有の遊びってやらなくなりました。
一緒に遊んでくれる人が居ないって言うのもありますけどね。 ソレ以前に “凧揚げ” なんて、場所がありませんしねぇ( ̄▽ ̄;