日常戦闘記録  2,005年  9月




注 意
この 【日常戦闘記録】 は、本編に沿って書いてはいますが、現在の世情も反映していますので、放映当時には存在しなかったような物も出て来る事があります。 (例 : 携帯電話など)
パラレルワールド】 的に考えて頂けると良いかと思います。
ご了承下さいm(_ _)m

 台風と沼・1 十三の日常戦闘記録
2005年 9月10日
 台風と沼・2 大作の日常戦闘記録
2005年 9月25日




台風と沼・1  ◎十三の日常戦闘記録

 なんや、ここ数年、台風が多いような気ィするんは気のせいかぁ?
 数に関係が無いんやったら、一つ一つの台風の勢力が桁外れっちゅう事やな。
 『台風で被害が出た』 っちゅう話は、前からあっ単ヤケド、ここの所その被害が大きゅうなっとる様な気ィするワ。
 何でこないな事考え始めたか。 それは、この間の台風接近の時や … 。


 「うっひゃぁ … すっげ、波が高っ」
 「コネクションの前もほとんど浸水してるも同然の状態ね」
 台風接近。 しかも関東直撃コースっぽいんや。 流石にコネクションは台風ごときじゃビクともせぇへんけど、流石にバトルマシンの出撃はでけへんなぁ。
 いざっちゅう時には出撃するけどな。 そうやない時は安全を取る。 いつものパトロール発進も、今日は中止や。
 「木兵衛しゃん達、コネクション内に避難したそうじゃのぉ」
 「ええ。 一木家は一般住宅と同じ強度の建物ですから。 流石にこの台風では … 。 一木家の建物を守る為だけにバリアを張ることも出来ませんし(^_^;」
 そや。 木兵衛さんはコネクションの敷地内にあるんやけど、建物そのものはフツーの家や。
 目の前が海のコネクション。 雨や波による水害の心配があるのや。 一応、側溝作ってあるさかい、水はけは普段なら心配ないんやけど、大雨やと側溝から溢れてまう事あるさかいなぁ。
 他にも風災。 コネクションそのものはエエけど一木家はなぁ。
 ちゅう訳で、一木家はコネクションに避難中なんや。 ケロットもいつもの物置からバトルマシンの修理用格納庫に間借りして避難しとる。
 「海もそうですが、裏の崖も心配です。 水を含んで崩れやすくなったら … 」
 山間の海岸線を削って作った感じのコネクション。 人里離れた所っちゅうと、こないなトコしか無かったんやろな。 建物の規模も町中に作れるようなモンやないしな。
 一般人に迷惑かけんで済む反面、不自由もある。
 こんな嵐の時の心配は、その一つやな。


 そんなこんなで台風一過。
 コネクションの被害はほぼ無し。 一木家も無事やった。
 コネクション本体の後ろの方、敷地の中央近くにあるから波は届かんかったみたいや。
 崖も一部崩れたトコあったみたいヤケド、大した事無い。
 はぁ〜。 敵さんがんで良かったワ。

 でも、事件はココからや。
 台風一過のすぐ後、コネクション裏にある沼へ木兵衛さんと金太、知恵、そしてワイ等5人が行ったんや。
 ココは、ロペットがカエル嫌いになった原因の沼。 裏山の状況確認も兼ねて魚釣りや。
 「何だ、アレ?」
 目の良い豹馬が一番に気付きよった。
 豹馬の指す方向見ると … 何やら大きなモンが横たわっとる。 時折ビチビチ動いとるっちゅう事は … 生き物?!
 近くに寄ってみると、エライ大きな魚やった。 人間1人分くらいありそや。
 「こりゃぁ、ひょっとして … 」
 木兵衛さんが心当たり有るようや。 マジマジと観察しとる。
 「父ちゃん、知ってるの?」
 「間違いねぇやな。 コイツは、あの沼の “ぬし” だな」
 「「「「「「「 “ぬし” ぃ?!」」」」」」」
 マジでビックリしたワ。 沼の “ぬし” や言うても、ココから沼までまだ結構距離あるで?
 「う〜ん、流れてきた、というか流されてきたってトコですか?」
 小介が周囲を観察しながら言うた。 『流されてきた』 て…?
 「あの台風で沼の水が溢れ、その溢れた水にのってココまで来たのでしょう。 周囲に水の流れた形跡がありますし」
 ホンマかいな?! こんな人間1人分もありそな魚が流されてくる程の水が出たんかい?!
 … 恐るべし台風。
 せやけど、コイツ、ココまで流されて水のないトコにしばらく放置されとったはずやな? どれくらいの時間放置されとったか知らんけど、コイツの生命力も恐るべしやな。
 さすが、沼の “ぬし” や。

 「このまま捕まえて帰ろか?」 ちゅう案も出たんやけど、卑怯な気ィしてなぁ。
 正々堂々と釣り上げたんならともかく、台風で沼から強制退去させられてしもた相手をこのまま捕まえるのは、みんな気が引けたんや。
 意見はすぐ一致。
 “ぬし” はワイ等の手で沼に返す事になった。
 エライ苦労したけどなぁ(^_^;
 人1人分ある魚やで? しかもコッチの気も知らんと、ビチビチ跳ねとる。
 静かにせんかいっ! 助けたるんやでっ! … 言うても解らんわな。
 まぁ、全員で何とかかんとか頑張って、 “ぬし” を沼に返す事に成功。 “ぬし” は元気に泳いで帰っていった。

 「次に会う時は、釣り上げた時じゃぁっっっ!!」
 木兵衛さんが叫んどる。
 さて、釣り上げる事は … 木兵衛さんじゃぁ … 無理そやな(笑)




* 忍のつぶやき *
 最近の台風被害が大きいから、数が多くなったのかと思いきや、余り変わらないんですね。
 ココ↓で、どのくらい台風が来ていたか調べちゃいましたよ(^_^;
気象庁
ホーム → 気象統計情報 → 天気予報・台風 → 過去の台風資料 → 台風の統計資料

 今回、ネタの一部を友人・大田康湖ちゃんが提供してくれました。
 康湖ちゃん、感謝っ!(^o^)/



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台風と沼・2  ◎大作の日常戦闘記録

 ついこの間、日本を掠めて行った台風。
 コネクションには被害は無かった。 ばってん、コネクション裏の沼には、チョットした被害があったとよ。
 沼の住人達には大迷惑じゃったろのぉ。 大雨で沼ん水が溢れて、なんと沼の “ぬし” まで沼から流されちょったくらいじゃ。
 見つけた時は、そりゃぁ驚いたと。 人、1人分もありそうな大きな魚が溢れた水に流されたんじゃからのぉ。
 で、そん時は思いつかなかったんじゃけど、沼の “ぬし” をみんなで協力して沼に返した後、沼で釣りをしたんじゃけど、誰1人釣れんかったとよ。
 木兵衛しゃんは 「いつもはそこそこ釣れる」 っちゅうて首をかしげちょった。
 そんこつは、後になって気が付いたばい。

 「はぁ? 沼でもう釣りが出来ない?」
 「どういうこっちゃ?」
 金太君と知恵ちゃんから話しば聞いて、みんな驚いたと。
 「あのね、この間、沼で釣りした時の事、憶えてるでしょ?」
 「 “ぬし” を沼に返して上げた時の事ね?」
 あの驚きの出来事は、まだ記憶に新しかったと。
 「うん。 いつも釣れるのに釣れないから不思議に思ってたんだけど、裏山である物を見て納得したんだ」
 「ある物とは何ですか?」
 「「魚」」
 兄妹そろって言われた言葉に理解が追いつかなかったと。
 「つまりね、あの大きな “ぬし” が流されてくるくらいだよ。 普通の魚だったら … 」
 「「「「「あっ!」」」」」
 ようやく合点がいったばい。
 そうじゃ。 あんな大きな魚も流される水の勢いに、普通の魚があらがえるわけが無か!
 「と、言う事は … あの沼の魚、ぜ〜んぶ流されたって事か?!」
 「「みたい」」
 一木兄妹曰く、裏山に遊びに行った時、同様に流された沼の魚らしき死体をいくつも見たそうじゃ。
 コネクションの敷地内は周囲の隔壁を上げちょったけん水は入ってこんかったから解らんかったけど、周辺は浸水して凄かったようたい。
 で、その水の勢いで沼の魚は全滅。 辛うじてオイ達が助けて沼に返した “ぬし” だけが残っとるようたい。

 「でも、そうなると、あの沼の生態系が崩れまくってますから、餌が無くて “ぬし” もいずれ死んでしまいますね … 」
 ふと小介しゃんの言葉に、改めて沼の状態が解ったばい。
 水草やプランクトンを餌にする魚ならともかく、あの “ぬし” の餌は小魚とかじゃろう。
 せっかく助けてやったのに … 。

 「ほな、稚魚放流でもしてみよか?」
 十三しゃんが 「沼に魚がおらへんのやったら、魚を沼に入れてやればエエやん」 とサラッと言うた。
 ナルホド、その通りじゃ。
 あちこちの河川で鮭を地元の河川に戻そうと、稚魚を放流するような事をやっちょるトコがあるばい。 ソレと同じように沼に魚を入れてやればいいんじゃね。
 「十三くん、ナイスアイディアだわ」
 ちずるしゃんの言葉を合図に、みんなが 「やろう、やろう」 と賛成したと。 勿論、オイも大賛成たい!


 沼にどんな魚や生き物がいたかは、コネクションに記録があったとよ。 コネクションを作る時に色々周辺調査ばしたけん、調査資料の中にあったとよ。
 それに基づいて、稚魚だけじゃと “ぬし” にすぐ食われてお終いっちゅう意見が上がったと、成魚も入れる事にしたばい。
 後日、沼に魚ば放流して、しばらくは釣りはせんと沼を見守る事にしたとよ。
 魚たちが沼に馴染んで、釣りば出来るよう回復すると良かね。


 新しい仲間が出来て喜んだのか、滅多に姿ば現さん “ぬし” が、大きく水上に跳ねたのが見えたばい。




* 忍のつぶやき *
 前回からの続きネタです。
 文中の “コネクションの敷地内は周囲の隔壁を〜” というのは 【39話 男だ大作!ど根性戦法】 に出てきた隔壁です。
 バリアの親戚みたいのもあったけど、普通の隔壁もあった … よね?



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