五月晴れ。
気温も、チョット暑いくらいまでに上がってきやがった。
普通なら連休中にでもやる様な事を今更やっている。 ま、俺達にとってはコレが普通。 仕方のない事だな。
何たって、世間様の休日サイクルは、俺達には全然関係ねぇしな。
逆に、五月の黄金連休週間は、あちこちの行楽地に人が集まるから、敵にとっちゃ攻撃するのにはピッタリ。 だから俺達は警戒を強めなきゃいけない訳で。
そんな黄金連休週間も終わりを告げ、ごく一般的な生活が世間にも戻ってきた今日この頃。 コネクション近くの河原で、今更ながら連休の時にやるような事をやって連休気分を味わってる訳だ。
「出てくる時には、チョット曇っちょったけん、心配じゃったけど晴れてきたのぉ♪」
「ホント。 気温も暑いくらいね」
「時間が経つに連れて、降水確率低くなりますよ」
「この分なら、今日は大丈夫やろ」
いつものメンツ (バトルチーム) +α でバーベキュウ。
木兵衛さんが食材やら何やら、一式用意してくれた。 コック仲間に、バーベキュウセット持ってる人がいたらしく、借りてきてくれたらしい。
「父ちゃん、いつもこうやって普通のバーベキュウやってくれればいいのにね〜」
「だよな〜」
一木兄妹が肉を頬張りながら話し合っている。
「いつもは違うんかいな?」
十三の問いに、顔を見合わせて苦笑いの金太と知恵。
まぁ、あの木兵衛さんの事だからな。 普通のバーベキュウなんてな〜、やらねぇよな〜(苦笑)
「うん。 バーベキュウって言うより … サバイバル?」
「野草とか蛇とかカエルとか自分で取ってきて … 食材は、げんちちょうたつ (現地調達) ってヤツ … 」
「「「「「 … ((((( ̄▽ ̄;」」」」」
そりゃぁ、確かに “バーベキュウ” じゃねぇな。 “サバイバル訓練” だな … 。
「ま、まぁ、いざって時に、確かに役立つと言えば、役立ちますけど」
小介が引きつり気味にフォローしようとしている。
木兵衛さんゲテモノ料理好きだし、いつぞやも、カエルを大量に捕ってきて料理しようとしてたっけな?
おかげでコネクションが酷い目に遭って、ロペットはカエル嫌いになって。 一時はケロッペでさえ怖がって、大変だったな。
「ふむ … 今度、木兵衛さんにお願いするかな … 」
へ? おっちゃん、何言い出してんだ?
「博士。 何をお願いするとですか?」
キョトンとしながら大作が問いかける。 オイ、話の流れから読めよ。 俺だけか? イヤ〜な予感すんの … 。
「おっちゃん … まさか “木兵衛流バーベキュウ” 、ワイ等にやらせよ思うてへんか?」
十三、お前もその答えに行き着いたか。
「訓練の一環に 」
「「「「「いらねぇ!」んわ!」んとよ!」ないわ!」ないです!」
いや〜、コンバインセットした訳じゃなかったけどよ、俺等の心、一つになってた。
伊達に付き合い長くなってねぇよな。
「俺等の戦い、白兵戦ならともかく、サバイバルはねぇだろ?!」
「しかし、万が一 … 」
「そうなる前に、死んどるワ!」
「しかしのぉ」
「只単に、 『面白そうだからやらせよう』 って魂胆なのでは?」
「(^▽^;」
図星かよ?!
すったもんだのあげく、「サバイバルになる状況まで陥る時は、博士も同じ状況になってるから、一緒にやらないと」 と、ちずるが可愛い笑顔 (目は笑ってなかったけど) で言うモノだから、おっちゃんは “木兵衛流バーベキュウ” を諦めた。
流石に、おっちゃんもゲテモノは苦手らしい。
* 忍のつぶやき *
花見もやってた事があるので、バーベキュウもありかなと。
初登場の時に、木兵衛が作ったゲテモノ料理をアッサリ食べてた一木兄妹ですから、サバイバル的な事もしてるかもと思ったんですよ。
只単に、物心付く前からゲテモノ料理を食べてて慣れてるだけかも知れないけど。
あんな年頃からサバイバルのまねごとしていたら、将来は、豹馬達以上のバトルチームメンバーになれるかもね(笑)