日常戦闘記録  2,004年  8月




注 意
この 【日常戦闘記録】 は、本編に沿って書いてはいますが、現在の世情も反映していますので、放映当時には存在しなかったような物も出て来る事があります。 (例 : 携帯電話など)
パラレルワールド】 的に考えて頂けると良いかと思います。
ご了承下さいm(_ _)m

 名前 ちずるの日常戦闘記録
2004年 8月




名前  ◎ちずるの日常戦闘記録

 コネクションの所員達は “○○部の××さん” と呼ばれるのが通例なの。
 どうしてかというと、このコネクション、所員の人数が半端じゃないから同姓の人が結構いるよ。
 別の部署に、同姓の人がいたりするからソレを判別する為にそんな呼び方するんだけど、時には同じ部署に同姓の人がいたりするから大変。
 以前、どこの部だったかしら? 同姓の人が三人もいたんで、フルネームで呼び合ってて大変そうだったわ。
 私たちバトルチームは、姓ではなくて名前の方で呼ばれてるから、そんなややこしい事にならずに済んでるけどね。
 “鈴木” さんや “木村” さんといった、良くある名前の人たちは大変ね。

 「私も昔、学校で同姓の人がいる事が多かったわ」
 そう話してくれたのは、医療部の山本先生。 確かに、 “山本” って名前もポピュラーな名前よね。 そう言えば、十三君の友人にも、山本君って人がいたわね。
 定期検診を受けてた時に、そんな話題になったのよ。 きっかけは … 何だったかしら?
 「みんなの名前は、それほど同姓は多くなさそうだけど。 学校ではどうだった?」
 山本先生の言う通り、あたしの姓 “南原” は学校で同じクラスに同姓はいなかったわね。
 「同じクラスには、おらんかったのう。 ばってん、余所のクラスに同じ “西川” 君がいたばい」
 「僕は、小学校にあまり行きませんでしたので、よく分かりません。 少なくともアメリカではいませんでした。 当たり前ですけど(笑)」
 「ワイは、全くおらへんかったなぁ」
 「俺は、 “葵” はいなかったけどよ、やっぱ余所のクラスに、色の “青” に井戸の “井” で “青井” ってのがいたな。 口で言うと発音が同じだから、分からねぇんだよな(笑)」
 日本中を探せば、同姓の人はいくらでもいるでしょうけど、限られた場所では、案外いないものね。 とはいえ、その逆に、やたらと集まってしまう時もあるんだけど。

 「姓というのは、地域性というものもありますよね。 有る地域には同姓の家が多いとか」
 定期検診を終え、リビングに移動してからも、話題が続いてる。 みんな、妙に興味を持っちゃったみたい。
 「一族ね。 分家を繰り返している内に、周り近所がみんな自分の一族 … 遠い親戚で埋まっちゃって感じね」
 「他にも一般人も姓を名乗るようになった時、つけた姓が住んでいた土地に関連する物で、近所の人たちも、同じ物をつけてしまったなんて言うのもあるみたいですけど」
 それにしても、一族はともかく、武士や貴族じゃない人達が、自分名字を考える時、どうして、そう付けたのかしらね?
 “南原” は南方にある原っぱの近くに住んでたからかしら?
 「ほな、ワイんトコは、住んでた地方そのものズバリやな(笑)」
 「オイは、西の方にある川の近くに住んでたって、ことかのぉ?」
 「小介も、北の方に住んでたしな(笑)」
 「“北” 海道やもんなぁ(笑)」
 「否定できませんね(^_^;」
 みんな、土地に関連しそうな姓だけど、そうじゃなさそうな人が一人 … 。
 「じゃ、豹馬の “葵” は … ?」
 「 … えっと …… 」
 全員、答えに詰まってしまう。 どう考えても “葵” は土地とは関係なさそうよね?
 「あ、ひょっとしたら、住んでいた所のすぐ近くに 植物の葵が群生していたとか?」
 小介君が、ナルホドというような意見を言ってくれた。 確かに “葵” って、植物だったわね。 関連しているのは土地ばかりじゃないわよね。
 「考えてみりゃ、“鈴木” なんて名前も土地とは関係ねぇもんな。 実際は、どうなんだか分からねぇけど、何か木の実が鈴なりになる木の近くに住んでたかも知れねぇし、農家で豊作 … 『作物が鈴なりになりますように』 と祈って、そう付けたかもな」
 「あり得そうね。 あ、そう考えると、豹馬の “葵” も、江戸時代の徳川家の家紋から取ったのかもね。 『将軍様みたく偉くなれますように』 とか 『豊かな家になりますように』 とか … 」
 親が子供の名前に祈りを込めるように、自分の家の名字を考える時も一族繁栄の祈りが込められたかも知れないわね。 そう考えると、ロマンチック。 “南原” にも、もっと違った意味があって、祈りがこもっていたのかもね。

 「俺たちも、全然違う名前が集まったけど、下手すると同姓のチームメイトってのがいたかも知れねぇな」
 「せやなぁ。 ソレもおもろかったかも知れへんけど、姓やのうて名前で呼びおうてたら、同姓でも関係あらへんなぁ(笑)」
 そんな話題で笑い合い、どんどん話がそれて、違う話題になっていく。
 たいしたことのない話題だけど、こんな何気ない話題で笑い合えるって、いいわよね。

 まだまだ、辛い戦いが続くでしょうけれど、こんな何気ない話題で笑い合える内は、押しつぶされないで済む。
 大丈夫よね、あたし達。




* 忍のつぶやき *
 自分と同姓の人が同じクラスにいるなんて事、有りませんでした?
 ちなみに、私はありませんでした。
 でも、同姓の人がクラスに一組くらいいる事は、良くありましたね。
 職場でもそれは同じで。 おかげで電話の取り次ぎ間違いがあったりするし(^▽^;
 同じ支社内で、男女入り乱れて三人同姓の人がいた事があって、ややこしい事がありましたよ。 内、女性一人が既婚者だったので旧姓を使ってくれて、ややこしさは、少し緩和されてましたけどね(笑)



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