なんや … なぁ。
嬉しいけど … 恥ずかしなぁ////
いや、一昨日の事や、ある出来事があったんや。
後で聞いた話やと、主犯は豹馬。
主犯言うても、コッチにさほど害をもたらした訳やない。 驚きはしたけどな。
大分前から … ワイが、何となくおかしいなっちゅう事に気ィついたんは、2週間くらい前からやったかな? 悪巧みは、もっと前から始まっとったようなんやけどな。
何か、たまに、ヨソヨソしくなったり、ワイ以外の4人だけでコッソリ話してたりする事があんのや。
そう、たまにやったから、余り気にせぇへんかったんやな。
けど、ソレは悪巧みの前兆やったんや。
「…… だろ?」
「そうですね …じゃぁ ……… では?」
「どげなモンが良かですかのぉ?」
「よく分からないわよね。 やっぱり、私たち素人だし … 」
「じゃ、オーソドックスに ……… は?」
「サイズは、分かるとね?」
「それは、生活部衣料課の方に問い合わせるか、ロペットに聞けば」
「そうね。 戦闘服のサイズの記録有るわよ。 ソレを見れば」
何ぞ、4人で固まって話しあっとる。 こんな光景が最近増えたなぁ。
「何や? みんな、どないしたんや?」
「あっ、十三?!」
「い、いえっ、別にたいしたことを話していた訳じゃないんですけど」
「そうそう。 あ、あの、 『もうすぐ、お爺ちゃんの命日ね』って」
「そ、そうたいっ! みんなで墓参りでもっちゅう話ぱしちょったとですよ」
せやせや、南原博士の命日。 もうすぐやったなぁ。 ウッカリしとったワ。
「そやったな。 戦い続きで、まともに墓参りなんぞ行っとらんからなぁ。 命日くらい行っとかんと、祟られそやな」
「そうよぉ。 お爺ちゃんは、みんなの事、それはそれは心配していたんだから。 あの頃のあたし達 … 特に豹馬と十三君は、お爺ちゃんの頭痛の種だったし」
「み、耳が痛いぜ … 」
「ホンマやな … 」
確かに。 今でこそ親友のワイと豹馬やけど、出会ったばかりの頃は衝突繰り返しとった。
そんなこんなで、南原博士の命日の話をみんなでしてたんやけど、実は、最初にワイ以外の4人がしとった話から、巧みに話題がすり替わってたんや。
南原博士の命日が時期的に見て、自然な話題やったから気ィつかんかったんや。
それから、どれくらいたった頃やったかな? ワイらに休暇が出たんや。
休暇とは言っても、コネクションから余り遠くまでは行けへんし、リビングや部屋でダベッたりする事が多いんや。 … けど。
「ロペット。 みんなを知らんか?」
「豹馬サンハ、おーとばいデ遊ビニ行キマシタ。 ちずるサンハ、しょっぴんぐニ行クトイウ事デシタ。 大作サンハ、すけっちニ。 小介サンハ、欲シイ本ガ届イタソウデ、街ノ本屋ヘ」
「何や。 みぃんな出掛けてしもたんか?!」
「ハイ」
今まで、ここまでワイらがバラバラになった事はなかった。 けど、それぞれしたい事があって当たり前。
たまたま、今日、個人の用事が重なっただけやろと思とった。
後で聞いたんやけど、実はワイに見つからんように外で待ち合わせて、みんなで買い物やったんやて。
そして、一昨日。
午前の訓練が終わって、 「さぁ、メシや」 って時に。
「十三。 スマンが、整備の事でちょっと聞きたい事があるんじゃ。 残ってくれ」
堀部技師長に呼び止められて、他のみんなと別行動。 腹へっとんのになぁ。
ようやく解放されて食堂に行けば … 。
パンッ、パンッ、パパンッッ!
ドアが開いた途端の爆竹音。 驚いて、腰の拳銃に手ぇが行ってしもたわ。
一瞬 「敵襲?!」 とか思うたけど、目の前には紙吹雪と紙テープ。 そして、クラッカーを手にした豹馬達4人。
「「「「ハッピーバースデー、十三!」 しゃん!」 くん!」 さん!」
思わず、目ぇパチクリ。 ハッピーバースデー? …あっ!
「4月1日やった … 」
せや、ワイ、誕生日や。
「何だよ〜。 自分の誕生日、忘れてたのか?!」
「まぁ、忙しかったですからね」
「ほら、ボーッとしてないで、入りなさいよ」
「主役は、ココたい!」
堀部技師長が、たいした事ない理由で呼び止めたんは、ワイを足止めして、豹馬達の準備の時間を稼いだっちゅう訳やな。
食堂は、パーティ会場になっとった。 木兵衛さんが、腕をふるってくれたらしい。
一番上座に座らされて、あれよあれよっちゅう間に目の前のケーキのローソクに火が付けられた。
みんな、憶えとってくれたんやなぁ。 思わずジーンと来るモンがあるワ。
ローソクの火ィ吹き消して、乾杯して、一息ついたトコで、豹馬が。
「これ、俺達から」
プレゼントを差し出した。
ここ最近、ワイをのけ者にして4人でコソコソしたり、買い物に行ったりしたんは、このプレゼントの相談をして、ソレを買いに行ってたんやて。 ありがたいなぁ。
早速開けてみると … 。
ビヨヨヨヨ〜ンッッッッ!!!!
「!!??」
思わず目が点。 さすがにビックリしたワ。
ソレはいわゆる “ビックリ箱” 。
バネの先に 『4月バカ』 っちゅう文字の書かれた紙が … 。
このエテ公、ワイの誕生日にワイで遊びよって!
「豹馬ーっっっ!」
「アッハハハハハ。 やっぱ、お約束だよなっ。 ほい、コッチが本物」
追いかけるワイに、笑って逃げながら本物のプレゼントをほおってよこすが、ソレは後や! 一発、どつかせたんかいっ!
その後、しばらくワイと豹馬で鬼ごっこした後、一応、普通のパーティに戻った。
ビックリ箱のアレはともかく、みんなには感謝や。
おおきにな。
* 忍のつぶやき *
だぁぁっ、遅れたぁっ!
ゴメンよ、十三ぉっ!
なかなかネタが、まとまらなくて、今日になって、やっとUPです。
バトルチームの中で、唯一、誕生日と年齢がハッキリしているのが、彼、十三。
昭和33年4月1日生まれ。 第1話の登場シーンにチラッと映る特別許可証に記載されてます。
豹馬は設定15才。 誕生日は昭和36年1月1日説が有るけどハッキリしないし。
小介は小学3年生となってる。 となると、普通9才、早生まれなら8才。
大作とちずるに至っては年齢不詳(^_^;
一応、私の中では、十三が最年長。 次が大作。 豹馬とちずるが同じくらい。 で、最年少が小介。 という位置づけになってます … ハイ。