日常戦闘記録  2,004年  2月




注 意
この 【日常戦闘記録】 は、本編に沿って書いてはいますが、現在の世情も反映していますので、放映当時には存在しなかったような物も出て来る事があります。 (例 : 携帯電話など)
パラレルワールド】 的に考えて頂けると良いかと思います。
ご了承下さいm(_ _)m

 豆まきと鬼 大作の日常戦闘記録
2004年 2月 3日
 バレンタインの語源 ちずるの日常戦闘記録
2004年 2月14日
 1日遅れのバレンタイン 十三の日常戦闘記録
2004年 2月15日
 続・バレンタインの語源 小介の日常戦闘記録
2004年 2月16日




豆まきと鬼  ◎大作の日常戦闘記録

 食堂から、香ばしい匂いが漂ってくるばい。
 豆を煎る匂いじゃね。 今年もこの季節が来たんじゃねぇ。
 そう、日本の風物詩、 “豆まき” たい!
 実家でも、毎年家族全員でやっちょった。
 毎年、父ちゃんが、鬼役を引き受けてくれたばい。 ばってん、どうしても仕事の都合で早くに帰れん時は、しょうがなかけん、オイが鬼役をやったとよ。 これは、長男の役目じゃね。
 豆をぶつけられるんは、そんな痛くは無か。 ばってん、あまり良い気持ちじゃなかね。
 弟や妹の楽しそうな顔を見ると、そんな気持ちもふっ飛ぶばい。 父ちゃんも、こんな気持ちじゃったんかのぉ?

 今年は、家族とはできんばい。 バトルチームのメンバーが、コネクションを遠く離れる訳にはいかんし、我が儘も言えんばい。
 ソレは、他のメンバー (あ、ちずるしゃんは別じゃけど) も同じじゃけん。
 で、今年の鬼を決める場面に直面しちょる。
 何でもコネクションでは、各部署で鬼を1〜2人選出するんじゃと。 各部署によって決め方はそれぞれ違うみたいじゃ。
 バトルチーム内からも1人出す事になったんじゃけど、ちずるしゃんは女の子じゃし、小介しゃんは体がまだ小さすぎて、ちょっと無理じゃろうっちゅう事になって、オイと豹馬しゃん、十三しゃんの3人の中から選ぶ事になったと。
 「ジャンケン … 」
 「あみだ … 」
 「見た目 … 」
 「や、それはアカンやろ?」
 「あ、やっぱ?(笑) でも、一番似合いそうなんだよな〜(^ー^)」
 豹馬しゃん … 言いたか事は分かるばい。 弟妹にも言われたとよ。 ばってん、ウチの父ちゃんもじゃけんど(^_^;
 「オイは構わないばい。 やっても、良かよ。 実家でも良くやったと、慣れてるばい」
 「それなら俺だって慣れてるぜ。  【太陽学園】 でやったしな」
 豹馬しゃんも昔 【太陽学園】 で “当てる側” じゃったけど、年長になるにつれ “当てられる側”になったとね。
 「ワイもやったなぁ … 」
 「えっ?! マジかよ! 意外〜」
 「十三君って旅館のお坊ちゃんでしょう? お店の従業員とかがやったりしたんじゃないの?」
 確かに十三しゃんの言葉は、意外だったばい。 オイもちずるしゃんと同意見じゃった。
 「ウチの旅館は、男の従業員は少ないんや。 板場の連中と事務連中くらいや」
 確かに、旅館っちゅうトコは、女将や仲居、女の職場っちゅうイメージじゃのぉ。
 「その方々は、やらないんですか?」
 小介しゃんの疑問ももっとも。 お坊ちゃんが鬼役っちゅうのは … 普通はなか。
 「その日の鬼役は客相手や。 客がいる時は板場は戦争や! できる訳ないやろ? 事務の連中が交代で、それと一緒にワイがやったんや。 あ、ガキん時に “子鬼” やった時は、客からお小遣いや菓子もろたりしたなぁ。  『お家のお手伝い? 偉いなぁ』 ってな。 ワイも遊び感覚やった」
 はぁ〜、お坊ちゃん思うてた十三しゃんも、家の手伝いに駆り出されとったんじゃね。 今じゃったら “豆鉄砲” ならぬ 豆を銃弾代わりに装填した“豆ライフル” 片手に鬼を追いかけ回しそうじゃ … 。
 「小介しゃんトコは、どけな感じじゃったと?」
 「 … この間も申し上げましたけど、ウチはイベント事は … “節分” と言うモノがあるのは知識としては知ってましたが、実際やった事はありませんでした。 母は、やろうとしていたんですけど、僕と父が無関心なモノだから … 今にして思えば悪い事をしてしまいました」
  … 学者の家は、別の意味で大変じゃのぉ。
 「だから、 “豆まき” を実際にやるのは今日が初めてで。 結構、楽しみにしていたんです♪」

 その後、結局 “ジャンケン” で決める事になったんじゃけど … オイが負けたばい。
 結構なんだかんだしたわりには … ハハハ 。 まぁ、金太君や知恵ちゃんも楽しんでくれたみたいじゃし、小介しゃんの “豆まき” 初体験の鬼役として思い出に残してもらえそうじゃし、良しっちゅう事で(^o^)
 けどぉ、来年の “鬼役” は辞退したかね。 十三しゃんが … 。
 「来年は、豆が連射できる “豆機関銃” 開発してもらおか?」
 「あ、それ、面白そうだな。 技師長に頼んでみっか?」
 「「小介さん、作って〜!」」 <by 一木兄妹
 「 …… ((((^_^;」
 変な想像が現実化しそうたい。


 「 … “鬼用鎧” と “鬼用ヘルメット” も開発しましょうか … ? 大作さん」


  …… 来年も、オイが “鬼役” やる事、決定?




* 忍のつぶやき *
 やっぱり、 “鬼役” は、大作! だと思うんですよ。 イメージ的にピッタリ(笑)
 ウチでは、 “鬼役” ってのは無くて、ただ 「鬼は〜外! 福は〜内!」 って豆をまいただけでしたけどね。
 けど、この豆がくせ者!  後できちんと掃除して拾っとかないと、踏みつぶして汚したり、こける原因に!
 ウッカリすると、隅っこの方に去年の豆が残ってたりしてね(笑)



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バレンタインの語源  ◎ちずるの日常戦闘記録

 今日は、年に一度の女の子が勇気を出せる日。
 自分の甘い気持ちを甘いチョコレートに載せて、思いを送る。  … だけど、ソレって日本だけなのよね。
 “日本菓子業界の陰謀” なんて言われる事もあるけど、まさにその通りなのよね。
 コネクションには、外国籍の所員も何人かいるんだけど、その人達に聞く所によると、海外ではチョコレートをあげる風習はないみたいなのよね。 男女関係なく “大切な人にカードやプレゼントを贈る日” らしいわ。
 所によっては、女性より男性からのプレゼントが多かったり、婚約者にしか送らなかったりすることも有るみたいだけど。
 それぞれの国で微妙に違うのね。 菓子業界の陰謀とは言え、日本でチョコレートを贈るのが一般化したように、それぞれの国で色々変化しているみたいね。
 日本でチョコレートって言うのは、この “バレンタインデー” という風習を持ち込んだのが菓子業界の人だったから仕方ないのかしらね?

 ソワソワソワ … 。
 日本人の男性は、やっぱり “この日” になると落ち着かない。 外国籍の男性陣は、なんて事ないようだけど。
 『日本男性は、本命から貰えるか?』 と言う事と、 『どれだけ義理チョコを貰えるか』 という事を気にするみたいだから。
 “この日” が近づくと、妙に女性に親切になったりするのよね。 でも、それって一時的なモノだから、真の親切とは言えないわよね。
 でも、その反面、 “この日” が近づいても全く気にしてない人もいるけどね。
 「何やってんだぁ、ちずるぅ?」
 「見て分からない? キャンベル星人およびドレイ獣 ・ マグマ獣資料運び」
 「大変だなぁ」
 「ちょっとは 『手伝おう』 とか思わない?」
 「俺も技師長から呼ばれてるからな。 急いでんだよ。 手伝ってる暇ナシ。 じゃぁな〜(^o^)/~~~」
 こんな感じ┐( ̄▽ ̄;)┌
 まぁ、いきなり優しくされても気持ち悪いんだけどね。 逆に、いつも変わらず接してくれる方がありがたいわ。

 「なんでも、 “バレンタイン” とは元々、人の名前だそうですね」
 「そぉなんか? そんなん、知らんかったワ」
 リビングでくつろいでいた時、 “バレンタインデー” についての話題になったので、小介君が “バレンタイン”に関する知識を披露してくれたの。
 「話すと長くなりますが … 西暦3世紀のローマで皇帝クラウディウス二世は、若者達がなかなか戦争に出たがらないので、手を焼いていました。 その理由が 『彼らが自分の家族や愛する者達のもとを去りたくないからだ』 と皇帝は確信するようになり、ついに “結婚” を禁止してしまったのです」
 「結婚を禁止?! … そげんこつ、考えられんばい」
 「ひでぇな。 結婚の禁止なんざ普通の人間の考える事じゃねぇよ。 死ぬかも知れねぇ戦争に行きたくねぇって考えんのは普通の事だぜ」
 そぉよ。 それに、結婚って子孫繁栄にも繋がるのよ。 その事、皇帝は考えたのかしら?
 「ところが、インテラムナ … イタリア中部にある町で、現在のテラモと言う所ですが … そこのキリスト教司祭であるバレンチノ … 英語読みで “バレンタイン” なのですが、その彼が可愛そうな兵士たちを見かねて、内緒で結婚をさせていたんです」
 「どこにでもいるよな。 見るに見かねて 『法律に反しても助けてあげたい』 ってヤツ。 確か日本人でも、ユダヤ人助けた人ってのがいなかったか?」
 「ああ、それはリトアニアの日本領事館に勤務していた “杉原千畝 (ちうね) 領事” の事ですね。 で、続きですが、その秘密の結婚が皇帝に知られてしまったのです。 しかも当時のローマでは、キリスト教が迫害されていたました。 皇帝は、バレンチノに罪を認めさせてローマの宗教に改宗させようとしましたが、バレンチノはそれを拒否。 投獄され、ついには西暦270年2月14日に、処刑されてしまったということです。 269年という説もあるんですが … 」
 「へぇ〜(・△・)ノ"Ω で、バレンタインデーとの関係は、どんなんや?」
 「申し訳ありませんが、それ以上は興味がなかったので、そこの所の知識はありません (キッパリ!!)」
 ┐( ̄▽ ̄;)┌
 相変わらずね。 難しい雑学はあっても、庶民的な雑学はないのね。 まぁ、今回は、小介君にしては庶民的な雑学に近いけど。
 「 … よ、要するに、その “バレンチノ” っちゅうお人の名前が、 “バレンタイン” の元になったんじゃね?」
 「そのようですよ。 なぜその人の名前が使われるようになったかという経緯は、先ほど言ったように知りませんが … 」
 仕方ないわね、それ以上の事は、後で独自に調べてみようかしら?

 さてと、じゃ、バレンタインに関する、ちょっとした知識もついた事だし、配るモノ配ってきましょ。 できる事なら所員全員に義理チョコあげたいところだけど、人数多いから、さすがに全員は無理。 所員の中でも特に親しい人だけね。
 ソレでもある程度の人数だから、小さいモノになっちゃうけど。
 バトルチームのみんなには、勿論それよりは大きいけど … 一つだけは特別よv ///




* 忍のつぶやき *
 またまた季節ネタです。
 皆さんのバレンタインは、どうでしたか?
 最近のチョコレートは、種類がたくさんあって、選ぶのも大変です。
 モノによっては、チョコが少ししか入ってないのに、やたら高かったりして。 ブランドモノとかね。
 私は、チョコが好きなので、あげるより貰いたいです(笑)
 さて、ちずるは豹馬とその他(笑)にどんなチョコをあげたんでしょうか?(^ー^)



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1日遅れのバレンタイン  ◎十三の日常戦闘記録

 なんや、複雑な心境や。
 羨ましいような、ムカツクような … それでいて、ホッとするような。
 いや、昨日は2月14日。  “バレンタインデー” やったんやけどな。
 “バレンタインデー” っちゅうと、 “チョコレート” やろ? ワイもコネクション所員のお姉さん達やちずるからもろたんや。 他に、ミーハーな女の子が 『バトルチームの皆さんへ』 って贈ってきたモンもあったなぁ。
 結構な数になったんや。 いやぁ、ワイの人生の中で、一番ぎょうさんチョコレートもろたなぁ。
 変な所で 『バトルチームに入って良かったなぁ』 とか思うてしもたわ(^▽^;

 そんな状態になって、優越感に浸っとったんやけど … 翌日、つまり今日やな。 一日遅れのバレンタインがあったんや。
 以前も少し遅れたクリスマスがあったなぁ … それのバレンタイン版やな。 そう、アレは豹馬やった。 そして、今回も豹馬や。
 リビングルームに広げられたチョコ、チョコ、チョコ。
 「いやぁ、またこんなに貰っちゃって♪」
 そう、一日遅れのバレンタインは、クリスマスの時と同じく、豹馬の妹達 … 太陽学園の女の子達から届いたんや。 あと、園長先生をはじめとするシスター達からもや。
 たくさん来たんやけど、一つ一つは、そないに大きなモノやない。
 まぁ、孤児の子達が贈ってくれるんやから、そないに高い代物を買える訳がないな。
 その代わり、手作り。 全員で一生懸命造ったんやろな。
 「クリスマスの時にも思いましたけど、羨ましいですね」
 「ほんなこつ、豹馬しゃんは太陽学園の子達から慕われとるばい」
 「豹馬を慕ってコネクションを訪ねてきた子もいたわね。 あまり思い出したくないけど …
 「人徳、人徳♪」
 どこが人徳や。 エテ公のくせに … って、言いたいんやけど、太陽学園にいた時には、弟や妹の面倒をしっかりみとったんやろな。 でないと、こないにチョコが贈られてきたりせぇへんワ。
 ラッピングも可愛らしくできとる。 良く見ると廃物利用のラッピングやけど、アイディアいっぱいで、とても廃物利用のラッピングに見えへん。
 色とりどりのカードも付いて、豹馬が慕われとるのがよく分かる。
 … ホンマは、分かっとった。 豹馬が優しい事。 敵にまで同情できる心を持っとる事。
 素直になれば、分かる。 豹馬に大量のバレンタインチョコが届くのが。

 「失礼しま〜す」
 リビングルームの扉が開く。 入ってきたのは、郵便物担当の所員。
 「ロペットぉ(^o^)」
 「ハ、ハイッ?!」
 郵便物担当所員の言葉にロペットがビクつく。 ハハハ、しゃぁないか。 さすがのロペットもトラウマになっとるみたいやな。
 「ロボットにトラウマなんぞあるんか?」 と突っ込まれそうやけど、何と言っても “恋煩い” までしたロペットや! 人間同様の事があっても不思議はないんや!(笑)
 「もしかして、ロペットにもチョコが?!」
 小介が眼鏡をあげて乗り出す。 けど。
 「残念ながら、ロペットには無かったよ(笑)」
 全員一緒にズッコケる。 ロペットに声かけたんは郵便担当所員のイタズラやったけど、郵便物を入れてるバックから小包を取り出した。
 「ハハハ、スミマセン。 郵便物は豹馬さん宛ですよ」
 豹馬に差し出す小包は青 ・ 赤 ・ 白のストライプ入り。 と言う事は、外国から?!
 「 … あ、しず坊からだ」
 しげしげと郵便物を見て豹馬が呟く。 しず坊 … ああ、ニューヨークに住んどる太陽学園の後輩の “五条しずか” ちゃんか。 ワイも紹介してもろたな。
 「まぁ、しずかさん、わざわざチョコを贈って来たの?!」
 「あの娘、豹馬しゃんが大好きっちゅうのが、良〜く分かりすぎるくらい分かる娘じゃったのぉ … 」
 「彼女なら、贈ってきても不思議じゃありませんね」
 金持ちの家の養女になった彼女。 中身は高そうなチョコとカード。 豹馬に対する愛いっぱいや。
 ちずるの眉がピクピクしとったんは、見んかったことにしよ(^▽^;




* 忍のつぶやき *
 ふとバレンタインネタを書いてて思いついたんです。 “太陽学園” と “五条しずか” 。
 クリスマスプレゼントが遅れて豹馬宛に届いた事を思い出して、 「だったら、チョコも遅れて届いてもおかしくないだろ」 と。
 そして、 “五条しずか” 。 あれ程の娘が、豹馬にバレンタインチョコを贈らないはずがない! 以前は、豹馬も太陽学園にいたから、学園宛に送っていたんだろうなぁ。
 あ、でも豹馬がグレて、学園にいなかった時はどうだったんだろ? 学園長が何とか届けたのか、はたまた学園の子供達が変わって食べてカードだけ預かってたか … まぁ、その時は、しずかに許可を得てからなんだろうけどね。



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続・バレンタインの語源  ◎小介の日常戦闘記録

 「実は、皆さんが気にしていたようなので、調べてみました」
 僕がそう言うと、皆一斉に僕の方を振り返りました。
 「調べたて … 何をや?」
 「 “バレンタインデー” についてですよ」
 そう、先日、 “バレンタイン” というのが “元々が人の名前” だという話をした時に、 『何故その人の名前が使われるようになったか?』 という質問があがりましたが、 “元々が人の名前” という事しか知らなかったので、僕は、そちらの質問には答えられませんでした。
 その後、豹馬さんの1日遅れのバレンタインなどもあったので、気になって調べてみたんです。
 「で、どげな由来があったとね?」
 皆さん身を乗り出すように僕に迫ってきました。 そんなに気になっていたんですか? だったら、ご自分で調べても良いのに … 。 ネットで、あっという間に分かりましたよ。

 「え〜っとですね … ローマでルペルクスという豊穣の神のためにルペルカーリアという祭が何百年もの間、行われていました。  毎年2月14日の夕方になると、若い未婚女性たちの名前が書かれた紙が入れ物に入れられ、祭が始まる翌15日には男性たちがその紙を引いて、当たった娘と祭の間 … 時には1年間も付き合いをします。 翌年になると、また同じようにくじ引きをします」
 「何、それ? 信じられない」
 「クジで交際相手を決めるんかいな?」
 「日本にも教主が決めた相手と結婚っちゅう宗教があったような気がするばい … 」
 「あ〜、何か、有名人でも信者だったヤツがいたなぁ」
 有りましたねぇ、そんな宗教。 話題になったのは、大分前だったような気がしますが。
 昔々は、色々不条理な慣習がありましたよね。 そして、宗教にも … 。
 日本の宗教、主に仏教などは、あまり 『アレをやっちゃいけない、コレをやっちゃいけない』 というものがありませんからね。 中東の宗教になると 『何を食べちゃいけない』 とか 『何をする時にはこうしてはいけない』 とか、決まり事が多いですよね。

 「話を元に戻しますけど … 496年になって、若者たちの風紀の乱れを憂えた当時の教皇 ・ ゲラシウス一世は、ルペルカーリア祭を禁じました。 代わりに、違った方法のくじ引きを始めたのです。」
 「結局、またクジかいな(^_^;」
 まぁ、確かに。 でも、内容は違うんですよ。
 「でも、クジの内容は良い方向に変わりましたよ。 違った方法のクジというのは、女性の代わりに聖人の名前を引かせ、1年間の間、その聖人の人生にならった生き方をするように励ますものです」
 「それなら風紀は、乱れんばい」
 大作さんがウンウンと納得したように頷きました。 他の三人も同様のようです。
 「そして、200年ほど前のちょうどこのお祭りの頃に殉教していた聖バレンチノを、新しい行事の守護聖人とししました。  次第に、この日に恋人たちが贈り物やカードを交換するようになっていきました」
 語り終わると、皆さん 「ほぉ〜」 と声を漏らしました。
 「要するに、若者達を結婚させてくれていた人が守護聖人になったから、それにちなんで、恋人に関係する日になっていったと言う事ね」

 「更なる予備知識として、バレンタインカードについてですが … バレンチノは、獄中でも恐れずに看守たちに引き続き神の愛を語りました」
 「根性有るな」
 豹馬さんも感心しましたが、宗教家というのは、良く言えば “熱心” 、悪く言えば “しつこい” んですよ。 僕も経験があるのですが … まぁ、それは今関係ないので、置いといて。
 「言い伝えによると、ある看守に目の不自由な娘がおり、バレンチノと親しくなりました。 そして、バレンチノが彼女のために祈ると、奇跡的に目が見えるようになったのです。 これがきっかけとなり、バレンチノは処刑されてしまうのですが、死ぬ前に 『あなたのバレンチノより』 と署名した手紙を彼女に残したそうです」
 「ロマンチックだけど、悲しいわね。 宗教が違うから、バレンチノが起こした奇跡は、 “悪魔の技” とでも思われたのね」
 ちずるさんが沈みがちに、処刑されたバレンチノに思いを馳せているようでした。
 「で、そのうち、若い男性が自分の好きな女性に、愛の気持ちをつづった手紙を2月14日に出すようになり、これが次第に広まって行きました。 これが、バレンタインカードの始まりです。 今ではクリスマスカードの次に多いカード交換みたいですね 」
 「そこまで調べたんか。 ホンマ、細かいなぁ」
 十三さんが感心して呟いたのと同時に皆さん頷きました。

 ホント、自分でも思いますが、昔の僕なら考えられませんよ。 研究とは全く関係ない事を … こんな、 【トリ○アの泉】 みたいな知識をココまで調べるなんて。
 要するに、それだけ感化されたって事ですよね。 豹馬さんに、十三さんに、大作さんに、ちずるさんに … そして、このコネクションにいる、たくさんに人達に。
 でも、悪いとは思いませんね。 良い方向に変わったと思ってますよ。
 皆さんに喜んで貰えるのなら、こんな、他人がくだらないと思う知識をまた仕入れるのも良いですね(*^^*)


 「よぉ、小介。 日本でチョコ配りを広めた菓子会社の社員の名前も調べたか?」
 …… そ、そこまで僕はト○ビア的情報通になるつもりは、無いんですけど((((^_^;




* 忍のつぶやき *
 バレンタイン関連、第3弾です。
 本当は、第2弾 ・ 第3弾共に14日分に入れようと思っていたんですけど、あまりにも長くなるので3分割しました。
 更に今回は説明文が長すぎっ(^▽^; 説明を別ページにしてしまおうかと思ったんですけど、結局このままにしました。
 いちいち別ページに説明見に行くのも、面倒だろうと思ったので。 ホント、説明長くてスミマセン。
 まぁ、第1弾も、説明分が長いんですけどね。



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