みんなでリビングのテレビば見とった時の事ですたい。
毎週、違った色々なテーマの種目でチャンピオンば競う番組ば見とったと。
「いつも思うけどよ、良くこれだけ色々なモン、競争の対象にできるよな」
豹馬しゃんが感心して言うたと。
ほんなこつ、全くたい。 『こげなモン競って、どぎゃんすると?』 っちゅうバカバカしいモンから、 『なんちゅう、素晴らしか技術じゃ!』 っちゅう芸術級のモンまで競技対象になっちょる。
「でも、こんな番組があると、誰でも 『何か自分にも人より優れたモノがある』 って、自信が持てそうよね」
「せやな〜。 ワイやと “ライフル” やな」
「俺は、やっぱ “バイク”だな」
「えっと、僕は … 」
「小介は頭良いから、考えるまでもねぇだろ? 九歳でアメリカ留学するヤツなんか、いないぜ、普通 … 」
人間、みんなちょっとしたコンプレックスを持っちょるばい。 豹馬しゃんは、一時期グレてた事もあったけん、あまりまともに学校ば行っちょらんのが、コンプレックスになっちょるようたい。 『自分は、勉強ができない』 っちゅうて … 。
けどぉ … 『勉強ができない』 っちゅうのはオイもなんじゃけんど … ((((^_^;
それに、豹馬しゃんのは 『真面目に学校に行かず、授業を受けんかった』 っちゅうだけで、真面目にに勉強すれば、ちゃんとできるかも知れんばい。
ばってん、豹馬しゃんが頭脳派じゃなくて体力派なんは、確かじゃ。
「大作君は “柔道” と “漫画” かしら?」
つい考え込んじょったら、ちずるしゃんから話を振られ、オイは思わずキョトンとしてしてしまったばい。
「にしても、大作の得意なモンは、対照的だよな〜」
「そうですね。 豪快な投げ技の “柔道” と繊細なペンタッチの “漫画” 、対照的なモノですね」
「最初、 “柔道の達人” って聞いていたから、 “漫画を書く” って聞いた時には、正直驚いたわ」
「あ、ソレはワイも思うたワ。 こないにガタイのエエ奴が、スケッチブック片手に、チマチマと細かい絵描くんやでぇ。 ソレがまた、巧いんやもんなぁ … 」
「だよな〜」
そ、そぎゃん褒めんといてくんしゃい。 恥ずかしか〜////
ばってん、そぎゃん意外だったじゃろか?
オイは昔からやっとった事じゃけん、考えてた事無かったばい。
「でも、良いですよね。 紙とペンが有ればちょっとした風景も人物も書き留めておけますから」
「そうね。 写真も良いけど、手書き柔らかさって言うのかしら? カチッとしてない所が良いのよね」
そんなこんなで、 『自分は昔こんな事もできた』 っちゅう話に突入じゃ。
「俺、自転車でウィリーできたのが自慢だったな(^o^)」
「ふふん、スケールちっさいぁ。 ワイは、やっぱり八歳の時のライフル射撃大会の優勝やな」
「金持ちの坊ちゃんと違って、高価なライフルなんか買えるような、贅沢な立場じゃなかったんでね(`ヘ´)」
「私は、フェンシングの大会で、結構良い成績までいけたのよ」
「「フェンシングぅっ?!」」
「何よ、その反応は?」
「ちずる、フェンシングなんかやってたんだ?」
「知らんかったワ」
「ちずるさんの得意なモノと言えば、 “体操” と思ってましたからね」
オイも知らんかったばい。
後で聞いた話じゃけんど、知恵ちゃんは知っとった。
前に、ちずるしゃんから聞き出したっちゅうて。 他にも色々聞き出したみたいじゃのぉ。
『ちずる姉ちゃんみたいになる為の参考資料』 らしいばい。 知恵ちゃんも努力しちょるんじゃのぉ。
その後も色々 『何ができた』 『そんな事もできたのか?!』 とそれぞれ、思い出しては自慢したり驚いたり。
皆しゃん自分の存在意義みたいなモンば、欲しいと常々思っとるんね。
仕方なかね。 人間、何か自信になるモンば持っちょらんと、やってけんもんばい。 あの番組は 『自分にも何か … 』 っちゅう希望が湧くとよ。
で … オイは、 “柔道” と “漫画” 意外に、何ができるじゃろか … ?
* 忍のつぶやき *
言わずと知れた12ch (関東圏内) の 【テ▲ビチャン■オン】 を見ていた時に思いついたネタです。
皆さんには、自慢できるモノ有ります?
私は … 何だろ?
コンV知識は、千鶴姉ちゃんには適わないしな〜((((^_^;