日常戦闘記録  2,003年  8月




注 意
この 【日常戦闘記録】 は、本編に沿って書いてはいますが、現在の世情も反映していますので、放映当時には存在しなかったような物も出て来る事があります。 (例 : 携帯電話など)
パラレルワールド】 的に考えて頂けると良いかと思います。
ご了承下さいm(_ _)m

 地震 side:小介 小介の日常戦闘記録
2003年 8月 1日
 地震 side:ちずる ちずるの日常戦闘記録
2003年 8月 9日
 ジンマシン 小介の日常戦闘記録
2003年 8月21日
 夕立 豹馬の日常戦闘記録
2003年 8月24日
 負担と手伝い 大作の日常戦闘記録
2003年 8月29日




地震 side:小介  ◎小介の日常戦闘記録

 何てコトのない、一日のように思っていました。
 いつものように起きて、いつものように食事して、いつものように訓練や戦闘シュミレーションをして、結果の検討をして … 。
 いつもと違うことが起きたのは、夕方でした。

 部屋に帰る途中のことです。 突然の地震。
 まぁ、最近、地震が頻繁にありましたし、ここは 『地震大国』 日本です。 大して驚きもしませんでしたけどね。 最初の内は。
 揺れが徐々に大きくなり、あちこちから驚きの声と物音が聞こえ始めました。
 いくら地震慣れしているとは言っても、あんな大きな地震は久しぶりです。
 コネクションが地震くらいでビクともしないのは分かり切っていますが、コネクション内でさえ、こんなに揺れを感じるのですから、かなりの規模の地震です。
 「今の地震、でかかったなぁ」
 オートバイで遊んで帰ってきた豹馬さんもビックリして言いました。
 「ホンマや。 コネクションが攻撃やのうて地震でここまで揺れるんや、相当な規模やで」
 豹馬さんの言葉に、十三さんも同意して、驚きを表しています。
 この時、ちずるさんと大作さんは出かけていたので、ココにはいませんでした。 出先で被害に遭っていないと良いのですが … 。

 その規模を改めて目で確認するのに、そう時間はかかりませんでした。 それは、自分の部屋に戻ったからです。
 ドアを開けてビックリしました。 それは、ほかの二人も同じだったらしいです。
 「うっひゃぁ。 小介ぇ … 部屋にいたら、重傷負ってたかもな、お前 … 」
 「せやなぁ。 特に小介はちっこいさかい、完全に潰されてまうわ」
 本棚の本が散乱してました。 先ほどの地震のせいですね。 特に僕の部屋は本類が多いですら。
 しかし … ホントに部屋の中にいなくて良かった … 。

 豹馬さん十三さんの部屋も、それなりに被害があったみたいです。 それでも豹馬さんの部屋は、さほどでもなかったようで、自分の部屋を片づけたあと、僕の部屋の片づけを手伝ってくださいました。
 それとは対照的に、十三さんは大変みたいでした。 豹馬さんと本を片づけていた時、ふと豹馬さんが言ったんです。
 「この部屋も大変だけど、十三の方も大変だよな。 本は片付けるだけで終わるけど、あっちはそうもいかねぇもんな」
 「と言うと?」
 「飾ってあった銃が、やっぱココの本同様落ちてたんだけどよ、全部点検メンテやってるぜ」
 何でも、飾ってあるとはいえ、本物の銃です。 立場上の事もあり、いつでも使えるように定期的に飾ってある銃も点検・メンテナンスしているそうです。
 銃は精密さが要求されます。 照準が狂っていたら、本来当たる射撃も当たりません。 ですから十三さんは、メンテナンスには気を遣ってるようです。
 いったい、何丁の銃を持っているのか知りませんが、全部を点検・メンテナンスするとなると、大変な労力と時間がかかるでしょう。 手伝ってあげたいのは山々ですが、素人が手を出せる物でもありませんし … 。
 せめて、あとで差し入れでもしてあげましょう。




* 忍のつぶやき *
 まさにこの間、体験した地震をネタにしました。
 新聞に載っていた、有る図書館の様子。 まさに本が … (^_^;
 ロマンアルバムを見ると、小介の部屋って、随分スッキリしているんですけど、彼の事ですから、どんどん資料の類が増えたのではないかと思って(^▽^;



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地震 side:ちずる  ◎ちずる介の日常戦闘記録

 午後から、ちょっとした休暇をもらえたので、街へ出てみたの。
 豹馬を誘おうと思ったんだけど、探している途中で十三君が 「さっきバイクで出て行ったで」 って教えてくれたわ。
 んもうっ、ホント、バイク馬鹿なんだから。

 仕方なく一人で街へ出て (他の人を誘う気になれなかったから) ドラックストアをぶらついていた時、あちこちの棚からポロポロと商品が落ちだして … 。
 最初の品物が落ちた時は、「誰かが商品にぶつかってしまって落としたのね」 位にしか思わなかったけど、次から次へと落ちてきたら 「どうしたのかしら?」 って、思わずにはいられないわよね。
 久しぶりで大きな地震だったわ。 日本全国でもいろいろ被害が出てるみたい。

 さすがにコネクションは、これくらいの地震じゃビクともしないけど、結構揺れたようね。
 「本棚の本や、棚においてあった品物が、いろいろ落ちましたよ。 僕の部屋は、本がほとんど落ちました。 部屋にいなかったから良かったですけど、在室中だったら大怪我してたと思います」
 コネクションに帰ったら、コネクションでの地震被害を小介君が教えてくれた。 片付けるのが大変だったみたい。
 「でも、豹馬さんが手伝ってくれましたから」
 一瞬、小介君に嫉妬しちゃった。 あたしが誘おうとした時にはいなくて、小介君が困ってる時にはいるなんて … 。
 小介君のせいじゃないから、ここは、何事もないフリ。

 あたしの部屋もいろいろ物が落ちてたわ。 たいした被害じゃなかったから、良かったけど。
 小介君同様、被害がひどかったのは十三君。
 「ホンマ大変やったわ! 飾ってあった銃が落ちてしもて。 念のためメンテナンスせなアカンわ。 銃ってのはなぁ、あれでも結構デリケートなんやで!」
 微妙に照準がズレたりするんですって。 照準がズレるって言うのはスナイパーとしては致命的よね。 だから、飾ってある普段は使わない銃も、いざって時の為に定期的に点検・メンテナンスしてるんですって。 偉いわよね … って、スナイパーとしては当然なんでしょうけど。
 地震の影響で、落ちなかった銃もどんな影響があるかわからないから、あれから自分のすべての銃を点検メンテナンスしてたみたい。 手伝ってあげたいけど … 素人が下手にいじったら余計おかしくなりかねないものね。 同情の言葉だけで済ましたわ。
 まぁ、点検・メンテナンスは、コネクション全体であったから、コネクションの所員は、そのほとんどが徹夜ですって。
 バトルマシンやコンピューターに何かあったら大変だものね。 こんな時にキャンベル星人の襲撃があったら … 。 今回は、何事もなかったから良かった。

 食堂の方も大変だったみたい。 夕食の仕込みとかしながら、用意をしてた食器が落ちちゃったんですって。 金太くんや知恵ちゃんもかり出されて、後始末に大わらわ。 お疲れ様ね。




* 忍のつぶやき *
 地震ネタ・その2です。
 ドラックストアでのコトは、まさに私の体験です。



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ジンマシン  ◎小介の日常戦闘記録

 いや、大変な思いをしました。
 こんな経験は、初めてでしたよ。
 人より発育が遅いなどと、からかわれる事が多い小柄な僕ですが、健康状態に関しては、正常で、いわゆる “健康” な状態なんです。 いや、体力とかは、豹馬さん達にかないませんけどね、健康は健康なんです。
 しかし、普通の状態なら健康な僕でも、こうキャンベル星人との戦いが激化してくると、疲れが溜まったりして “不健康” な状態にもなるんです。

 ある日の夜でした。
 なんだか体の様子がおかしいんです。 かゆい … 。
 最初は、虫にでも刺されたんだろうと、あまり気にしませんでした。
 いくらコネクションが厳重な守りとはいえ、蚊の一匹や二匹は入り込むものです。 部屋の窓も開けられますしね。 そんな所から虫くらいは入り込むんです。
 そんな訳で気にしてなかったのですが … だんだん気にせずにはいられなくなりました。 全身がかゆくなってきたから … 。
 自分でも、さすがにおかしいからと、上着を脱いでみました。 … すると。

 コンコン。
 ドアのノックの音が聞こえたかと思うと、ドアが開けられました。
 「お〜い、小介。 これさぁ … って、何だっ?! どうしたんだ、ソレ?!」
 入ってきたのは豹馬さんでした。 昨日 「読んでおくように」 と渡したキャンベル星人に関する新しい資料の事で、何か質問でもあったらしく、資料片手に訪ねてきたんです。
 そんな豹馬さんの目に飛び込んできたのは、上半身裸の僕。 いや、普段なら、そんな事は気にしないでしょう。 男同士ですし。 着替えでもしていたんだろうくらいしか思わないでしょう。
 しかし、僕の状態は、普通ではありませんでした。
 「ひょ、豹馬さん … ぼ、僕、ど、ど、ど、どうし … 」
 全身に発疹。 ソレも、ただプツプツとした発疹ではありません。 表現するなら、蚊に刺されて、掻いてしまい大きくなった痕が大量に繋がりあって大陸を作っているような物が、体のあちこちにある状態だったのです。
 実は僕自身も、こんな風になるのは初めてなので、恥ずかしながら少しパニックを起こしていたようです。
 「見せてみろ」
 最初は驚いていた豹馬さんでしたが、すぐに冷静になって、僕の体中を見始めました。 ズボンも脱がして。
 「こりゃぁ、たぶん “ジンマシン” だな。 医療部に行こうぜ、小介」
 “ジンマシン” ?!
 言われて冷静に考えてみれば、確かに。 これは “ジンマシン” の症状です。
 今まで “アレルギー” と名の付く物に無縁だったので、すぐには考えつきませんでした。
 しかし … ジンマシン … と言う事は、何かにあたったのでしょうか? コネクションで使われる食材は、それなりに検査されますので、菌がついている物や古い物などは、使われないのですが。
 食事内容も、基本的に他のバトルチームのメンバーと同じですから、何かに当たったなら、他のメンバーもそうなってるはず。 でも、豹馬さんは何ともないようです。
 服を着直しながら、その疑問を口にすると豹馬さんが。
 「ジンマシンってな、体の体調とかにも左右されるんだぜ。 普段あたらない物でも、体調が悪かったりすると、あたっちまったりするんだ」
 「よく知ってますね、そんな事 … 」
 「太陽学園で経験済みなんだよ、俺は(笑) 俺自身は、あたった事ねぇけど、他の子がなった事が何度か有るんだよ」
 「へぇ〜」
 色々、人より知識があるつもりでしたが、そうでもないですね。 豹馬さん流に言う、 『やたら小難しい知識』 はあっても、 『普段必要な知識』 が無いという事を思い知りました。
 豹馬さんは太陽学園で、弟や妹の世話をしながら、実生活に必要な知識を身につけていたんですね。

 豹馬さんに付き添われ医療部に行き、山本先生に見て貰った結果、豹馬さんの言う通り “ジンマシン” でした。 ここの所、忙しくて疲れが溜まっているから、その影響だろうと言われました。
 注射を一本打って貰い、数日分の薬を貰いました。 幸い、注射のおかげで、二時間半くらいたった頃には、ジンマシンは綺麗に消えました。
 「今日は早く休んで、二〜三日は、訓練以外は大人しくしてろよ。 俺からもおっちゃんに言っとくから。 頭脳労働、しばらく禁止だ!」
 豹馬さんから強制的に、 『頭脳労働禁止令』 を言い渡され (豹馬さんに、そんな権限は本当はないんですが(笑)) 山本先生や豹馬さんからの進言で、四ッ谷博士からも、しばらく大人しく養生するよう言われ、訓練を一日だけ免除されました。
 他の方々からも、ずいぶん心配して貰い、木兵衛さんからは、 「俺の作った物でジンマシンたぁ、申し訳ねぇっ!」 と土下座されてしまいました。

 改めて、人間の体の不思議を見た気がしました。
 普段あたらない物があたる … 人間の体調の善し悪しがこんなに影響するとは … 。
 「ちょっとくらい夜更かししても大丈夫」 と言う考え、改める事にしました。




* 忍のつぶやき *
 いや、これホントの事(^▽^;
 なっちゃった事があるんです、ジンマシン。
 ウチの母のかかりつけの医者に、夜の九時過ぎに診て貰いましたよ。 病院と住居が一緒のお医者さんだからできる我が儘。
 そんな時間に電話しても、 「いいよ、いらっしゃい」 と言って下さったお医者さんにも感謝m(_ _)m
 皆さんも、体調不良時にあたりそうな物を食べるとなるかも知れませんよ〜。 気をつけましょう。
 『休養は大事。 十分取りましょう』 と言う教訓でした。



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夕立  ◎豹馬の日常戦闘記録

 全く参ったぜ。
 この季節にお約束の夕立にあっちまった。
 久しぶりの晴れ間だったんで、意気揚々とバイクで繰り出したんだが、しばらくしてどんよりとしてきた空。
 「あ、ヤバイかな?」 とは思ったんだが、久しぶりのバイク走行だから、ついつい 「もう少し、もう少し」 って帰る時間を伸ばしたのがいけなかったぜ。
 降り出したのは、ホントに突然。
 ポツポツとし始めたんで、さすがに帰ろうとしたが … 『時すでに遅し』 ってヤツだな。 降り始めたら、その後、本降りになるまでは、あっという間。
 帰り着く頃には、ビショ濡れってレベルじゃなかった。 雨のおかげで視界が利かない程になってたから、ゆっくり走ったせいもあるんだが、まるでバケツをひっくり返したような怒濤の降り! まいったぜ。

 「やだ、豹馬! ひょっとして、外にいたの?!」
 「水も滴るイイ男だろ?」
 濡れたせいで落ちてくる前髪をかき上げながら言ってみる。
 水が 『滴る』 レベルじゃない程ぐっしょり濡れて、通路を水浸しにしながら歩く俺を見たちずるは、目を大きく見開いた。
 「何、冗談言ってるのよっ! 風邪ひいちゃうじゃない。 早く部屋に戻って着替えなさいよ。 あ、その前にお風呂に入って暖まるのよっ!」
 そう言いながら、俺の背中を押して部屋へとたたき込む。 はいはい。 全く、母親みてぇなコトばっかり言いやがって。
 もうちっと、別の言い方ねぇのかよ?
 まぁ、あのちずるに 『甘い言い方』 を期待する方が間違いか … 。
 しかし、風邪引くのは、確かに御免だからな、ちずるの勧めに従って風呂に入るか。

 『甘い言い方』 は、期待できないが、ちょっと甘い行動は期待できるかもな。
 風呂から出る頃に、熱いコーヒーか紅茶が届くってのが予測できるからな。

 コンコン。
 ドアをノックする音がする。
 「豹馬? もう、お風呂から出てる?」

 ほぅら … な?




* 忍のつぶやき *
 この間、ものすごい夕立がありまして、それで昔を思い出したんですよ。
 小さい頃、夕立でびしょ濡れになった経験があったものだから(^▽^; あの時は、家に帰り着いて少ししたら、やんじゃって、すっごく悔しかったです。
 豹馬は、主にバイクで出る事が多いですから、雨に降られて濡れる確率高いんじゃないかと思いましてね。 そこに、ちょいとちずるを絡めてみました。
 やっぱり、ちずるだって女の子。 相手が豹馬なら、尚更 … ね(^ー^)



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負担と手伝い  ◎大作の日常戦闘記録

 この間の小介しゃんの “ジンマシン事件” 以来、休養についての重要性に気づいたオイ達は、小介しゃんにかなりの負担をかけてた事に、今更ながら気づいたとよ。

 戦闘中は、豹馬しゃんや十三しゃんの活躍が派手な分、二人に負担がかかちょるように見える。 ばってん、見えない所で地味に頑張っちょる小介しゃん。
 奴隷獣・マグマ獣の構造・欠点・武器の効果などなど、オイ達が攻撃しちょる間に分析する為に、小介しゃんの頭ン中は、フル回転じゃろうのぉ。
 戦闘中は、敵に集中しとるけん、そげな事、考えもせんかったばい。 戦闘終わった後は、疲れと、生き延びられた喜び、噛みしめちょるし … 。
 戦闘が終わった後や、戦闘のない時も、小介しゃんは敵の分析や今後の対策で、四ッ谷博士と話しおうとる事が多か。
 コン・バトラーのパワーアップん時も、連日徹夜じゃったし … 。
 みんなして、まだ実年齢九才で、体力的にはどうしてもオイ達に劣る小介しゃんに、負担をかけすぎちょった事実に、どうして気づかんかったか、それぞれ自己嫌悪たい。

 「何か、私たちで、分担して小介君の負担、減らせないかしらね … ?」
 リビングルームで、額をつきあわせる。
 ちずるしゃんの提案に同調のオイ達じゃけど、小介しゃんのやっちょる仕事は、かなりの専門知識が必要たい。 オイ達も、コネクションに来てから、必要に迫られて色々勉強はしたと。 ばってん、小介しゃんやちずるしゃんには、とても及ばん。
 ちずるしゃんには、ある程度手伝えても、オイ達は手伝いたくとも手伝えない … そんな感じじゃね。
 「〜〜〜っ、何かねぇかな? こう、知識が無くてもできる事!」
 イライラしながら豹馬しゃんが、更に考える。 十三しゃんも腕組んで何やら思案しちょるようじゃ。 オイも考えてみる … けどぉ、名案は浮かばんたい。
 そんな所へ … 。

 「あれ? 皆さん、こんな所で難しい顔して、どうしたんですか?」
 当のご本人、小介しゃん登場。
 「あのね、あたし達 … 」
 四人、何となく顔を見合わせた後、どうしようか思案した。 ちずるしゃんが言いかけたが先が進まん。
 「え〜いっ、めんどくさいわ! こうなったら本人に聞くのが一番やないか? 別に秘密に行動するような事でもあらへんし」
 考えてみれば、その通りたい。 別に小介しゃんの手伝いを秘密にやる事はなか。 逆に手伝いなんじゃし、秘密になるような物でも秘密にするような事でもなか。
 「小介しゃん。 オイ達、小介しゃんに大分負担かけちょると思うとったとよ。 小介しゃんの負担を減らす手伝いがしたいと考えちょるんじゃけど、具体的にどうすればええんじゃか、分からんとよ」
 「そーそー。 お前のやってる事って、専門知識バリバリに必要だろ? ちずるはともかく、俺たちはなぁ((((^_^;」
 「知識のないワイらにも、何ぞできる事あらへんかなぁって、考えとったとこや」
 「… みなさん …」
 最初、驚いたのか、惚けちょった小介しゃん。 ばってん、すぐにニコッとすると眼鏡をなおしながら。
 「皆さんには、十分すぎるほど手伝ってもらってますよ。 いや、 『手伝って貰ってる』 という言い方は語弊があるかな?」
 「「「「?」」」」
 訳の分からんオイ達にかまわず、小介しゃんは続ける。
 「皆さんの存在自体が、僕の力になるんです。 共に戦う仲間であると同時に、皆さんはコネクションでの僕の家族。 兄妹のいない僕にとって、お兄さん・お姉さんみたいな物でもあります」
ソファに腰を下ろして更に続ける。
 「家族や仲間の存在って、そこにいるだけで力になると思いませんか? 僕はそうなんですけどね。 コネクションに来たばかりの頃は、そんな事考えもしなかったですけど、一緒にやっていく内に … ね」
 そう、小介しゃんは、オイ達がこれまでの戦いの中で築き上げた “絆” の事を言うちょるんじゃね。 小介しゃん、言いたか事は、よぉ〜〜っく分かるばい。
 オイ達の “絆” は、もう、そんじょしこらのものとは違うたい。 下手をすると家族以上の結びつきになっちょるかもしれんばい。
 「だから、見た目、何もして無くても、力を借りてるようなものなんです。 もし、皆さんがいなかったら、僕は、とうの昔にダウンしてるか、放り投げてますよ(笑)」
 普通ならやらないような事をやっちょるオイ達。 命の危険がある。 ばってん、誰かがやらないとならん事たい。
 「 『心の支えになってる』 って事ね … ?」
 「そうですね」
 「なるほどなぁ … ソレは、ワイにも分かるワ」
 みんな、それぞれに感じ入る所があったようたい。 ばってん、ソレは分かっても、行動でも何か手伝いがしたかね。

 その後、なんだかんだと話し合った結果、 『オイ達にできない専門知識のいる物はともかく、その他の雑用を手伝ってみては』 ちゅう事になったとよ。 書類の整理とか、数字の突き合わせとか、資料の取り寄せとか … 。

 小介しゃん、その内に、もう少し知識をつけて、手伝えるように頑張ると、今はコレで勘弁してほしか((((^_^;




* 忍のつぶやき *
 自分では、どうしてもできない仕事って有りますよね?
 バトルチームの場合、それに偏りがあると思うんですよね。 ちずるや小介に力仕事は無理だろうし、逆に、今回の 【戦闘記録】 みたいに頭脳労働、それもバリバリに専門知識のいる物は、豹馬・十三・大作には、ちょっとね … (^_^;
 コレは、実生活でもある事で。 それを補うために “仲間” がいるんだよね。
 豹馬達は、それを補え合えたから勝利をつかむ事ができた。
 キャンベル星側は、その逆。 自分一人で何とかしようとする傾向有り。 自分に足りない物を他の人に補って貰うとか、他の人の足りない物を自分が補ってあげようってのがないんだよね(^_^;



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