=「すみ」です。 =「にえ」です。 | |
「新しい太陽の書2 調停者の鉤爪」 ジーン・ウルフ (アメリカ)
<早川書房 文庫本> 【Amazon】
赴任の地スラックスに向かう拷問者セヴェリアンは、恋人となったドルカスとはぐれ、ジョナスと旅を続けることとなった。 サルトゥスの村に立ち寄ったセヴェリアンは旅に必要な金を稼ぐため、拷問を引き受けるが、処刑される男は、あの反逆者ヴォダルスの配下の者だった。またもや運命を交差させることになるセヴェリアンとヴォダルス。しかし、ヴォダルスの目的は本当に、独裁者を倒すことなのだろうか? | |
「拷問者の影」に続く、<新しい太陽の書>4部作の2冊めです。話は「拷問者の影」で、ネッソスから北に向かうための巨大な<壁>の門で、ドルカス、タロス博士、巨人バルダンダーズ、美人のジョレンタとはぐれ、その前に知り合ったジョナスと二人になっちゃったってところから。 | |
急に話が難しくなってきたよね。難しいっていうより、謎が増えすぎて、ついていくのがやっとって感じになったって言ったほうがいいかな。 | |
ホントに、どうしてここまで詰めこまなきゃ行けないのよ〜、もうちょっと減らしてくれ〜ってぐらい謎だらけだったね(笑) こりゃもう、あれもこれもって状態だから、次の「警士の剣」を読むのは、あいだ開けないほうがいいかも。あいだ開けちゃうと、せっかく答えが見つかっても、なんのことだかわからなくなっちゃいそう。 | |
とはいえ、けっこう読むのがしんどくなってきたんですけど〜っ(笑) | |
ははは。自分なりに、謎についてまとめようかとも思ったけど、もう無理だな。でも、ありがたいことにネット上にはきっちりまとめて公開してくださってるサイトがあるのだなあ。もう私は他力本願で行くよ。 | |
それにしたって、謎に関しては、4冊ぜんぶ読んでからじゃないとダメでしょ。わかってるかぎりで、余計なネタバレにならないかぎりのものを挙げておこうか。まずね、ジョナスはいったい何者なんだろうね。 | |
「拷問者の影」の最後のほうで、ウールスに不時着した宇宙船乗りとして登場するんだよね。「調停者の鉤爪」の冒頭では、セヴェリアンのたった一人の旅の友。 | |
宇宙船っていっても、どうやら空間だけじゃなく、時間も飛び越えてるみたいなんだよね。でも、ジョナスは過去からやってきたのか、未来からやってきたのか。なんか過去から来たっぽいけど。 | |
でもさあ、セヴェリアンにとっての現代では、そんなタイムマシンを作るみたいな高度な科学はなさそうだよね。 | |
う〜ん、どうなんだろう。自動車はなさそうで馬に乗ったりしているけど、飛行機のような空を飛べるものはあるみたいだし、私たちの科学ではとても追いつけないような装置があったりもするし。 | |
それから、旅役者の座長のようなタロス博士は何者なんだろうね。なんとなくこの巻で、注目すべきはタロス博士と見せかけてるけど、じつは博士の患者のような立場かと思った巨人バルダンダーズのほうが?ってところも出てきたけど。 | |
怖ろしいことに、巨人バルダンダーズはまだ成長しているみたいだねえ、そういう種族? | |
なんか人間の種類も増えてきたよね。背が高くて、貴族階級として生まれてきたらしき高貴人でしょ、あとはそれ以外の背の高くない平民、だけかと思ったら、さらに猿みたいな退化人? 緑色の人? 巨大な妖精みたいな人? なんか人の呼び方もさまざまあったけど、それが階級や生活様式などで分けてるだけなのか、別種なのか。 | |
人だけ見てると、退化したり、進化したり、よそから来たり、と一本糸の歴史では語れないような状態になってるっぽいよね。 | |
あとは、独裁者と調停者。調停者はもう死んでるのかな。なんかよその星から来た宇宙人なのかな。宇宙とこの惑星を結ぶ調停者ってことみたいだけど。 | |
独裁者は生きてるのか死んでるのか、みんながわかってないみたいだったよね。この巻で、じつはこいつが独裁者?ってのが出てきたけど、もしそうなら、なんでそんなことをする必要があるんだか。 | |
とにかくこの巻では、その独裁者が居るか居たかしたはずの<絶対の家>ってところに行くことになるんだよね。家って言っても、なんだか巨大な建物みたいだけど、人がいっぱい住んでて、そこから出たことがない人が多いくらいの。 | |
そういえば、今回は再会した恋人のドルカスと美女のジョレンタ、それにセヴェリアンとジョナスで四角関係みたいになったりもするんだよね。ドルカスは耐える女だなあ。 | |
だけどさあ、ドルカスって何者よってところもあるよね。他の登場人物が謎めかしまくってるのに対して、ドルカスってものすごくシンプルだけど、逆にそれが伏線じゃないのかって疑っちゃうんだけど。登場のしかたがあまりにも唐突だったし。 | |
あとはセヴェリアンが携帯することになった名剣テルミヌス・エストと宝石<調停者の鉤爪>だよね。この2つについては、これからわかってきそう。あとはまだまだ謎はたくさんあるけど、とりあえずはこんなところで。セヴェリアンはまだ旅の途中、ってことで、この巻では、旅をしつつもいろんな出来事が起こり、いろんな人との出会いは別れ、再会などがあるのでした。 | |