すみ=「すみ」です。 にえ=「にえ」です。
 「バートン版 千夜一夜物語」 第7巻  <筑摩書房 文庫本> 【Amazon】
世界最大の奇書「千夜一夜物語」を、世界に名高いバートン卿が翻訳した「バートン版 千夜一夜物語」の全訳。大場正史氏の流麗な翻訳文に、古沢岩美画伯の甘美な挿画を付した、文庫本全11巻。
にえ さてさて、第7巻に入り、とうとう楽しみにしていた「シンドバッドの冒険」の原典「船乗りシンドバッドと軽子のシンドバッド」に辿り着きました。
すみ そちらの内容については、あとで語ることにして、今までにもたびたび、魔神が出てきたけど、この巻はとくに多かったような印象があるよね。
にえ この中で出てくる魔神や魔女神は、アラジンの魔法のランプに出てくるような魔神を想像すればいいのかな。大きくて、なんでもできて、根は善よりも悪に近いけど、悪魔みたいにきっちり悪ではなくて、善になることもある。
すみ たぶん、キリスト教以前からあったケルト神話みたいに、イスラム教が布教される前から魔神や魔女神は存在したんだろうね。
にえ イスラム教のアラーを褒め称える祈りの言葉で消えてしまう魔神もいれば、イスラム教に改宗して、自らがアラーを褒め称えるようになる魔神もいたよね。
すみ ソロモン王にやっつけられた魔神もいるし、千夜一夜物語の時代には、イスラム教と溶け合って、寓話や訓話で引き合いに出されることも多く、もともとあった魔神伝説に、新しく入った宗教が融合してしまっているという印象かな。まったく区別はされてないよね。
にえ 風習とかでも、イスラム教徒だからやっているというより、それ以前からの風習じゃないかなと思われるものが多々あった。
すみ そうそう、たとえば、家族が死ぬと、家中の者が、頭に泥をかぶり、服を引き裂き、家の中のものを壊すの。こういうのって、イスラム教の教えとちょっと矛盾しなくもないけど、これはこれでいいみたい。
にえ 人が死んだとき以外でも、感情表現はとにかく激しいよね。男でも人前で泣きまくるし、それを恥とは思わないみたいだし。こういうのがいつからかはわからないけど。
すみ 泣くよね〜。失恋したとか、そういう理由でも、だいの男がワンワン泣きながら歩きまわっちゃうよね(笑) 
にえ 日本人の考える男らしさみたいなものとは、かなり違うよね。男も女も、笑ったり、泣いたり、感情表現が豊かなのは羨ましいかぎりだけど。
すみ 感情を抑えるより、大げさに表現するほうが好まれるみたいよね。感情よりも感情表現のほうに気をとられてしまってるような時もなきにしもあらずだけど。おっと、今回はこのへんで。けれども王さま、次のお話はもっとおもしろうございますわ。
「船乗りシンドバッドと軽子のシンドバッド」 第537夜〜第566夜
人の荷物を頭に載せて運ぶことを生業としている軽子のシンドバッドは、ある日、豪勢な屋敷の前で休んでいるところを、屋敷の中に招かれた。その屋敷の主人もシンドバッドという名前で、商人だったが、今のような巨万の富を築いたのは、七回に及ぶ危険な船旅のおかげだという。
<船乗りシンドバッドの最初の航海>
父親から残された財産を使い果たしたシンドバッドは、自らの運命を託し、船旅に出た。ところが、島だと思って上陸した大魚の背に取り残され、ようやくたどり着いた島で、海馬の種を牝馬に宿す人々に出会った。
<船乗りシンドバッドの第二の航海>
再び船旅に出たシンドバッドは、上陸した孤島で寝込んでしまい、取り残されてしまった。そこで巨大なルフ鳥の卵を見つけ、親鳥が卵をあたために戻ってくると、ルフ鳥の脚に自分を縛りつけ、島脱出を試みた。
<船乗りシンドバッドの第三の航海>
三度めの船旅に出たシンドバッドは、大洋のどまんなかにある、猿のような人間ズーグブの住む山に船が押し流されるという不運にあった。どうにかズーグブたちから逃れた一行は、大きな城にたどり着いたが、そこは人を食う巨人の住処だった。
<船乗りシンドバッドの第四の航海>
四度めの船旅に出たシンドバッドは、船が難破して、ある島に流れ着いた。食人鬼からようやく逃れ、安全な王国にたどり着いたシンドバッドは、そこで王の寵愛を受けたが、実はその国には禍々しい風習が根付いていた。
<船乗りシンドバッドの第五の航海>
五度めの船旅に出たシンドバッドは、ルフ鳥におそわれて船が沈没、運よくある島に流れ着いた。ところがその島で出会った老人に親切にしたがため、とりつかれて老人を肩からおろせなくなってしまった。
<船乗りシンドバッドの第六の航海>
六度めの船旅に出たシンドバッドは、船が難破して半島に流れ着いた。ようやく助け出されたシンドバッドは、王様に気に入られ、教主への贈り物を預かった。
<船乗りシンドバッドの第七の航海>
七度めの船旅に出たシンドバッドは、大魚に飲み込まれそうになった船から辛くも逃れ、ある島に流れ着いた。ようやく行き当たった里で立派な老商人に気に入られ、その娘と結婚することになったが、商人とその娘以外の里の住人は、人ならぬ者たちだった。
<船乗りシンドバッドの第七の航海(カルカッタ版による)>
六度めの船旅で預かった贈り物を教主に届けたシンドバッドは、教主に頼まれ、お返しの贈り物を王に届けることになった。野盗におそわれ、辛くも逃れたシンドバッドは、ある商人に助けられ、象狩りをすることになった。
にえ 待望のシンドバッドの本物は、私たちの知っている、作り替えられたシンドバッドとはかなり違っていたけど、やっぱり千夜一夜物語のなかでも、ひときわ物語として優れていて、印象深かったかな。
すみ やや浮いてるって気もするよね。基本は他の話と同じなんだけど、なんか引き締まってて、きちっと書かれてるなって気がした。似たような話が多いなかで、かなり独立していたし。
にえ でも、このままじゃ子供に読ませられないってのもよくわかったよね。じつは、シンドバッドは連続殺人犯なんですよ〜(笑)
すみ 食われそうになる方の話も、かなりグロいしね。でも、期待を裏切られずに楽しめて、とにかく良かった。
「真鍮の都」 第567夜〜第578夜
シリアのダマスクスの教主アブド・アル・マリク・ビン・マルクンは、ソロモン王により魔神の閉じこめられた壷がたくさん引き上げられるという海岸のことを知り、タリブという男にもらってくるよう命じた。タリブはサマヌードに住む旅を極めた老爺を道案内に得て、一行を率いて旅に出た。しかし、辿り着いたのは、堅牢な城塞が張り巡らされ、かつて繁栄を極めた真鍮の都だった。
にえ これはファンタジー作家が好みそうな話だなと思った。ダンセイニ卿あたりが書き直していても不思議はないな。
すみ 退廃美というのかな、滅びた都の描写に荒涼とした美しさを感じたよね。
「女の手管と恨み」 第579夜〜第606夜
シナのなかで、帝王の中の帝王とうたわれた王は歳をとってようやく子宝に恵まれた。大事な王子を当世随一の賢者アル・シンディバッドに預けると、アル・シンディバッドは王子を文武に優れた若者に育て上げたが、いざ王のもとに王子を届けようとしたちょうどそのときが、さだめにより王子の生涯最大の不運に見舞われる時だった。七日間黙っていれば、不運から逃れられるとわかり、アル・シンディバッドは王子に沈黙を課したが、口を開かない王子をなだめようとした王は、王子を後宮にやった。 そこである側女が王子に惚れ込み、王を殺して王座を奪おうと誘った。王子が身振り手振りでこれを拒むと、側女は王子の口から自分の奸計があばかれるのをおそれ、王子から酷い目に遭わされた、王子を処刑してほしいと王に訴えた。
<王と大臣の妻>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの一人が王に語ったところによると、ある国で、大臣の妻に惚れこんだ王が、大臣の留守中、大臣の屋敷を訪れた。そのために大臣の妻は、大臣にあらぬ疑いをかけられたが・・・。
<菓子屋とその女房と鸚鵡の話>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの一人がもうひとつ語ったところによると、美人の妻をもったエジプトの菓子屋は、飼っていた賢い鸚鵡に自分の留守中の見張りを頼んだ。そうとは知らず、夫の留守中、恋人を家に連れこんだ妻だったが・・・。
<洗い張り屋と息子>
王子の処刑を訴える側女が王に語ったところによると、チグリス川のほとりで洗い張りをしていた男には息子がいたが、息子が川で溺れかけ・・・。
<遊冶郎の策略と貞節な妻>
王子の処刑を訴える側女がもうひとつ語ったところによると、美しい人妻に恋をした遊冶郎は、人妻の家に留守中入り込み、布団の上に卵の白身を落としていったが・・・。
<けちん坊とパン>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの二人めが王に語ったところによると、あるけちん坊で知られた商人が市場で美味しそうなパンを安く売っている老婆に出会い、その後も買い続けていたのだが・・・。
<浮気女とふたりの情夫>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの二人めがもうひとつ語ったところによると、太刀持ちの小姓が人妻と付き合っていたが、二人でちちくりあっているところに、もう一人の情夫が訪ねてきて・・・。
<王子と食人鬼>
王子の処刑を訴える側女が王に語ったところによると、大臣に連れられて狩りに行った王子が迷子になり、廃墟の中でうら若き乙女を見つけたが・・・。
<一滴の蜂蜜>
王子の処刑を訴える側女がもうひとつ語ったところによると、森でたくさんの蜂蜜を見つけた猟人が革袋につめた蜂蜜を油屋に売りに行ったところ、蜂蜜が一滴だけこぼれ落ち・・・。
<夫に泥をふるわせた女房>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの三人めが王に語ったところによると、夫に1ディルハム受け取って米を買いに行った女房は、米屋の主人に誘われるがまま、店の奥に入っていった。家に帰って包みを開けてみると・・・。
<魔力をもった泉>
王子の処刑を訴える側女が王に語ったところによると、ある国の姫と婚約していた王子は、その縁談に嫉妬する姫の従兄に買収された大臣と出掛けたところ、魔力をもった泉の水を飲むように差し向けられ、女になってしまったが・・・。
<大臣の息子と風呂屋の女房>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの四人めが王に語ったところによると、ある男が営む風呂屋に大臣の息子が入ってきた。でっぷりとしたなかなかの美男子だったが、意外にも一物は榛の実ほども小さなものだった。大臣の息子が女を買いたいと金貨を差し出すと、風呂屋の男はその金貨が惜しくなり、榛の実ほどならかまわないだろうと、女房を行かせることにしたが・・・。
<亭主をだました女房の策略>
王子の刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの四人めがもうひとつ語ったところによると、美しい人妻に惚れた遊冶郎が、ある老婆に取り持ちを頼むと、老婆は胡椒をたっぷりふりかけた脂身を与え、涙を流させた犬を人妻のもとに連れていき・・・。
<金細工人とカシミルの歌姫>
王子の処刑を訴える側女が王に語ったところによると、壁画に描かれた美女に惚れこんだペルシャの金細工人は、その絵のモデルとなったカシミルの都に住む大臣の持ち物である歌姫を得るために、屋敷に忍び込んで歌姫の小箱を持ち去った。その後、賢者に化けた金細工人は、魔女を嫌っているという都の王のもとへ行き・・・。
<長い生涯に一度も笑わなかった男>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの五人めが王に語ったところによると、財産を使い果たした若者が、ある老人に声を掛けられた。老人は他の十人の老人たちと住む屋敷で、自分たちの面倒を見てくれれば、給金を与えるという。ただし、11人の老人たちはたえず泣いているが、その理由だけはぜったい訊かないようにと言った。12年間、約束を守ってまじめに働いた若者だったが・・・。
<王子と商人の妻>
王子の処刑を訴える側女が王に語ったところによると、ひどい焼きもちやきの商人を夫に持つ美しい人妻は、商人の留守中、鍵をかけた家に閉じこめられていた。人妻に惚れた王子は、人妻に鍵を渡し、自分は大きな箱のなかにはいると、その箱を商人の家に預けさせた。
<島の話がわかるふりをした小姓>
王子の処刑を訴える側女がもうひとつ語ったところによると、奥方の供で花園に出掛けた小姓は、前もって用意したご馳走や菓子を木々にくくりつけておき、奥方の前で鴉の言葉がわかるふりをした。
<人妻と五人の求愛者>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの六人めが王に語ったところによると、旅行好きの男と結婚した美しい女は、亭主の留守中に恋人が投獄されたことを知ると、さっそく警備頭に会いに行ったが、警備頭に言い寄られ、判官にも、大臣にも、王にも・・・。
<三つの願 「神の夜」を見たがった男の話>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの六人めがもうひとつ語ったところによると、「神の夜」を見たがっていた男は、ある夜、三つの願いを聞き届けてもらえるようになったが、女房の忠告に従ってしまったため・・・。
<盗まれた首飾り>
王子の処刑を訴える側女が王に語ったところによると、信心深いことで評判の聖女が王妃のそばにひかえていたところ、王妃から、風呂に入っているあいだ、千ディナールもする首飾りを預かっていてほしいと頼まれて・・・。
<二羽の鳩>
王子の処刑を訴える側女がもうひとつ語ったところによると、つがいの鳩が冬のあいだ、巣に小麦や大麦をどっさりたくわえていた。夏になると食料が減ってきたので、雄鳩は雌鳩を責め、とうとう殺してしまったが・・・。
<ベーラム王子とアル・ダトマ王女の物語>
王子の処刑を訴える側女がもうひとつ語ったところによると、ある国に、美しいだけでなく、武芸に優れた王女がいた。王女は自分と戦って勝った男を夫にすると言ったが、なかなか勝てる者はいなかった。その噂を聞きつけたペルシャの王子ベーラムが馳せ参じ、さっそく戦いを挑むと、王女は負けてしまいそうになったのだが・・・。
<見晴らし台のある屋敷>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの七人めが王に語ったところによると、バグダッドを訪れた商人の息子が、ここに住む者はみな病気になるか死んでしまうという屋敷を借りて住むことにした。別段なんと言うこともなく暮らしていると、老婆が訪ねてきて、見晴台にのぼらないから助かっているのだろうと言う。さっそく見晴台にのぼってみた若者は、そこから見えた人妻に恋をしてしまった。なんとかしてほしいと頼む若者に、老婆はその人妻の夫が営む絹物商人の店で、金にとの縁飾りのある面紗を買ってくるようにと言った。
<王子と魔神の情婦>
王子の処刑を阻止しようとする七人の大臣のうちの七人めがもうひとつ語ったところによると、散策をしていた王子が魔神に出くわし、木に登って隠れていると、魔神が寝ているあいだに、大箱から美女が現れ、王子を誘惑した。
<白檀商といかさま師>
七日経ち、口がきけるようになって冤罪を免れた王子が語ったところによると、商人がある都に行くことにして、人々に訊ねると、その都では白檀が一番売れるという。さっそく白檀を買い込んで都におもむいた商人だが、ひとりの羊飼いの老婆に出会い、あの都はいかさま師ばかりだから、気をつけた方がいいと忠告した。ところが商人は都に着くとさっそく・・・。
<放蕩者と三歳の童子>
王子がもうひとつ語ったところによると、惚れた上揩フ家に誘われた遊冶郎は大喜びで訪ねたが、上揩ノは三つになる男の子がいた。たかが三つなら大丈夫だろうと上揩寝床に誘ったが・・・。
<盗まれた財布>
王子がもうひとつ語ったところによると、むかし、四人の商人が金貨千枚を共同で持っていた。それをひとつの財布に入れて出掛けた四人の商人は、綺麗な花園を見つけて立ち寄ることにした。そこで番人の女に、四人がそろって出してくれと言わないかぎりは、財布を帰さないでくれと頼んだ。
<狐と人間>
王子がもうひとつ語ったところによると、死んだふりをした狐が右の目玉をとられ、次には尻尾をとられたが・・・。
にえ これは王子の命を巡って、敵味方に分かれ、それぞれ寓話を出し合うという、掛け合いがおもしろい。千夜一夜物語の特徴である作中作がうまく生かされたお話だったよね。
すみ いくつか、前に読んだのと同じ話があったよね。驚いたのは「王子と魔神の情婦」だったけど。これって、シャーリヤル王が女殺しになるきっかけの逸話じゃないの。それがシャーラザットの話の中に出て、何も言わないの、王様?(笑)
「ジュダルとその兄」 第607夜〜第624夜
オマルという商人には、サーリム、サリーム、ジュダルという三人の息子がいたが、オマルは特に末子のジュダルを可愛がっていた。そのために兄二人はジュダルを憎み、心配したオマルは死ぬ前に自分の財産を三人の息子と妻に等分して与えることにした。ところが、オマルが死ぬと財産を奪おうとしたサリーム、サーリムのために一家は文無しになってしまい、ジュダルは漁をして母を世話した。ある日、カルン湖で網をうとうとしていたジュダルは、ひとりのマグーリビ人に声を掛けられ、 不思議な頼み事をされた。
にえ これは正直者で親切な息子が冒険の末、富や魔神を得るのだが、なにかにつけて欲深い兄2人に邪魔されるという典型的な物語。
すみ 食べ物がいくらでも出てくる袋とか、なんでもいうとおりにする魔神が出てくる指輪とか、その他諸々、欲しくなるアイテムが揃ってて、楽しかったね。
「ガーリブとその兄アジブの身の上話」 第625夜〜第645夜
王者クンダミルの息子アジブは、優れた文武を身につけたが、始末に負えぬ暴君となってしまい、あげくには父を殺して王座についた。王となったアジブが後宮に行くと、一人の女が妊娠していることに気づき、将来の敵を産ませてなるものかと奴隷二人に殺させることにしたが、難を逃れた女は、アラブ人の酋長のもとでぶじに息子ガーリブを産んだ。成長したガーリブは武芸に優れ、次々に敵をなぎ倒していった。
にえ これは別腹の兄と弟が、善と悪に分かれて戦う壮大な物語・・・だけど、イスラム教の布教の物語という印象のほうが強いかな。
すみ 力ずくで改宗させていく流れに、ちょっとウンザリだよね。この章を抜いてしまっている版があるというのには納得。でも、戦記物としては見所も多々あるんだけど。
  
 「バートン版 千夜一夜物語」 第8巻へ