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× 5
三村が、切れた。 怖い。 ――――――怖い。 その原因を作ったのは、俺――――? 「俺、七原が好きだっていったよな、はっきり。」 「お前が俺をなんとも思ってないのはわかった。」 「だからって、見せつけなくてもいいんじゃないのか?」 震える指で、留まりきっていなかった、シャツのボタンをはめた。 じっと三村に見詰められて、息がつまる。 窒息しそうな、空間。 まだ静かな校舎に、部室に。 自分の荒い呼吸だけが響いてる、そんな気がした。 「三村・・・俺―――」 何を言おうとしてるんだろう。 どういえばいい? 何を伝えればいい? 自分の本心? そんなことしたら、慶時を裏切ることになる。 それだけじゃない、俺自身、壊れてしまいそうで―― 「むかつくよ、お前。ホント頭に来る。」 三村が、髪をかきむしった。 整髪剤でセットされた髪型がくずれる。 どうしよう。 頭が回らない。 こんなに弱かった?俺。 いや、強い振りをしてただけ? 「なぁ、何とか言えよ。」 「お前の気持ちをはっきり言えよ。」 「“国信が好きだ、だから三村くんのことは友達以上に思えません?”」 首を振るしかできなかった。 何も答えられなかった。 夢だと思いたくて。 だから、抵抗できなかった。 服を引きちぎられて。 (折角さっき止めたのにな) 無理やりに突き上げられても。 泣くことも出来なくて。 ただ揺れる天井をじっと眺めてた。 続くのです。 |