第44話『螺旋の邂逅』
今週の萌え:あまりにも一杯ありすぎて書ききれん……。
敢えて一言で上げるなら、各種ニュー名前呼びとか。
キラ「ディアッカ!」
ディアッカ「キラ!」
キラ「ムウさん!」
ミリ「ディアッカ!」
ディアッカ「ザフトがいるんだ――ってあいつが!」
なんかどれも萌えー。なんかびっくらこいた。意外な人が意外な呼び方をしてるような。いやでも考えてみればこれ以外に呼び方は無いか。
ディアッカには「あのおっさんが!」とぜひ言って欲しかったが(笑)
しかしもう終盤だってのに、良くもまあこんだけ各種新たな呼び方が登場したもんだのう。どっかで整備が「エルスマンが」とかなんとか言ってた覚えもあるぞ。すばらしい。
特にツボったんが、キラとディアッカの会話〜。まさか敬語だとは思わなんだ。ひっじょーに萌えた。
てか、正直に告白すれば、ディアキラに萌えてました(笑) いやもちろんカップルじゃないんだ。コンビとしてな。
なんかキラって、ディアッカ相手だとすげー普通に喋ってそうじゃないか? ぶっちゃけ同族だし、ディアッカはどうやら怨恨をあんまり引き摺らないタイプのようだから、キラも喋りやすいんじゃないだろうか。つーかディアッカ、何時の間にかキラ側になじみすぎです。先週も思いましたが、なんとまあ生きるのがうまいお人でしょうか。わだかまりてんこもりの筈のAA内でいち早く溶け込み、なおかつ中心であるキラともさっくりなじんでいる。しかも二人の会話の内容から察するに、アスランとキラとのわだかまりの詳細も何時の間にやら聞き出しているようです。そうでなければあの流れにはならんことでしょう。
まあその前に、まずは自己紹介をしてもらってくれんと困るわけだが。
つーか何時の間にあんなふうに語らえる関係になってるんだ? 海上で会話してたのは主にアスラン:ディアッカとアスラン:キラで、ディアッカとキラの間の会話などほぼ無かったというのに。実はあの後会話があったのか? 自己紹介もしてたのか?
というわけでちょっと考えてみた。
<40話。甲板で「いっしょに行こう、アスラン」の会話が終わったあとあたりだと思いねえ>
キラ「ところでアスラン。僕まだ君の仲間に紹介してもらってないような気がするんだけど」
アスラン「……そうだったか?(<どうやらどうでもよかったらしい)」
キラ「そうだよ。僕が知ってるのは、彼はしばらくAAの捕虜になってたザフト軍だけど、僕たちを助けてくれたってことだけで」
ディアッカ「あー……言われて見りゃその通りだなあ(頭ぽりぽり)」
キラ「でしょう? えっと、じゃあ僕から自己紹介を――キラ・ヤマトです。よろしくお願いします」
ディアッカ「こりゃご丁寧に。俺はデ――」
アスラン「ディアッカだ。元ザフトで俺の隊の一員だった」(さらっと割り込み)
キラ「俺の隊って……アスランが隊長してたの?」
アスラン「ああ」
ディアッカ「……おい、勝手にどうでもいいとこまで加えてるんじゃ……」
アスラン「人間は、一言で言えば軽い。ノリはもちろんだが口は更に宇宙レベルだ。まあ戦力的には結構役に立つという、意外な面もある」
ディアッカ「おいアスラン! お前なあ!」
アスラン「なにか?」
ディアッカ「何かも何も、なんつー説明してんだよ! 初対面だってのに、妙な誤解を招くだろうが!」
アスラン「誤解も何も、別に嘘は言っていないが」
ディアッカ「……お前、なんだか微妙に昔と違ってないか? 何かこう、激しくブ厚い壁を感じるというか、敵愾心を感じるというか……
アスラン「気のせいだ」
ディアッカ「(……ありえねえ)」
キラ「ええっと……なんだかわからないけど、とりあえずディアッカはアスランの後輩だったの?」
ディアッカ「こ……違う! 一時的にアスランが隊のリーダーになっただけだ! 第一俺のほうが年上だぞ」
キラ「え? 年上?」
ディアッカ「そうだ! 俺は17だからな」
キラ「知らなかった……じゃあディアッカさんって呼ばないといけませんね。今まですいません……」(しょぼーん)
ディアッカ「え? 別にそんなんはどうでもいいって。普通にディアッカで」
キラ「そ、そうですか? ありがとうございます。じゃあ僕のこともキラって呼んでくださいね(にこ)」
ディアッカ「おう、よろしくな。キラ!」
アスラン「――――――」
チャキ……
ディアッカ「ん、銃の音が………………なあ、アスラン」(にこやかにアスラン側へ顔を向ける)
アスラン「なんだ? ディアッカ」(どこまでも冷静に顔を向ける)
ディアッカ「どうでもいいんだが、どうして俺背中に銃口の感触がしているんだ?」
アスラン「さあな」
ディアッカ「さあって、だからどうしてお前が俺の背中に銃口を突きつけているのかが聞きたいわけなんだが。しかもなんで後ろ手なんだと」
アスラン「貴様の胸に聞いてみろ」
キラ「二人ともどうしたの?」
ディアッカ「どうもこうも――――(背中がごりっと)……いや、なんでもない。ちょっと熱いなって……
キラ「確かに汗かいてるね、そろそろ中に戻ろうか(と心配して手を伸ばす)」
ディアッカ「いや! 全然大丈夫! 全く問題ない! 平気平気大丈夫グルェイト!!」
キラ「そ、そう? ならいいけど……これからまた戦闘になるだろうし、調子が悪いようだったらすぐに言ってね」
ディアッカ「……良い奴だなあ、キラ……(背中がごりりっと)……っじゃなくてヤマト少尉どの!」(<なぜ知っている)
キラ「は? 少尉どの? ……やだなあ、キラでいいですよ(にこにこ)」
ディアッカ「い……(ごりごりごりごり)いやいやいやいやいや! そんな俺なんかがヤマト少尉どのにタメ口なんてそんなおこがましくもとんでもないことをするなんてそもそも俺がまちがっていたわけであにはからんや!!」
キラ「……ディアッカ? なんか顔中汗だらけになってるけど、もしかしてほんとに具合悪いじゃないんですか? それなら一緒に医務室行きましょう! 遠慮しないでください!」(と腕などそっと握ってみる)
ディアッカ「いやいやいやいやだからその!!」
アスラン「(激しく小声で)……まだ死にたくないよな」
ディアッカ「そ、そう! 俺まだ死にたくないんです!」
キラ「そ、そんなに大変なんですか? だったらなおさら行きましょう! さ!」(と腕を絡めて引っ張ってみたり)
ディアッカ「だからーーー!!」
アスラン「さようなら、ディアッカ」(ちゃき)
ディアッカ「待てコラアスラン! このど阿呆!!」
キラ「大変だーー! ディアッカが瀕死の重態に!!」
……この後どうやってマトモな状況に戻ったのかは誰も知らない。
どうしてギャグバージョンに突入。アスランが壊れてる壊れてる(笑)
ってやっぱりアレだよな。40話に入るまでアスランがディアッカに気付いていないというトンでもな出来事があったからだよな……。あれのおかげで一気にお笑いモードに入りそうになったし。マジで気付いてなかったのかよ!この視界90度男め!と。
いや待て私。自己紹介編はとりあえず良いねん。それは本来40話で書いておくべきだろう。
そうじゃなくて今回の妄想は、ディアッカとキラが実は既に『アスランvsキラ』の構図について話し合っていたことがあったんじゃないか妄想がしたいわけよ。
だからあのディアッカvsイザークシーンで、あんな抽象的な会話で通じたんじゃないかと。まるっきり白紙の状態で「僕とアスランのようにはならないでくださいね」って……まあそりゃわからんことは無いだろうが、事前に話をしてあったほうが深いじゃないか! というわけでその深みを作るべくシチュエーションを妄想してみた。
<とりあえずAAあたりの中。デッキかなんかでディアッカとキラがひっそり立ち話というか浮かび話。ちょっと聞かせ辛いので、二人きりでこれまでを振り返るというシチュで>
ディアッカ「そうか、だからお前とアスランは最初っから知ってる風だったんだな」(1〜39話をダイジェストで説明したと思いねえ)
キラ「はい……」
ディアッカ「親友と命のやりとりか……たまんねぇな」
キラ「――」
ディアッカ「俺も、向こうにゃ親友――って言うかはわからんが、つるんでた奴がいるんだ。今度会ったら……どうなるんだろうなあ」
キラ「ディアッカ……」
ディアッカ「いや、俺のことはとりあえず良いか。つまりキラは、言ってしまえば成り行きで戦ってたようなもんか。同じコーディネーター相手にして、大変だったんだな」
キラ「いえ、そんな風に言ってもらうようなことじゃないですよ。成り行きって言えばそうかもしれませんけど――それだけじゃありませんから」
ディアッカ「キラ?」
キラ「そうしたくてここにいたわけじゃないですけど、ただ流されてただけでもないんです。僕は僕の意志で戦って、だから本当なら一緒になんて……」
ディアッカ「ストップストップ、皆まで言うなよ」
キラ「――え?」
ディアッカ「お前の昔の心境なんて聞かなくたって、今こうやって一緒に戦うことは出来るだろ」(肩ぽん)
キラ「ディアッカ…」
ディアッカ「ま、そもそもこの艦とは完全に敵方だった俺がここにいるんだから、お前が俺と一緒にいたって不思議は無いだろ」
キラ「そうですか?」
ディアッカ「とりあえず『そう』でいいんだよ。後のことは終わったらまた考えるってことで」
キラ「終わったら……」
ディアッカ「そ。今考えてもしょうがないだろ。とりあえずは目の前のやることってわけで、悩むのはまずそっちが片付いてからだ」
キラ「……ディアッカの親友のこと、とか?」
ディアッカ「……落ちこんでたくせに、妙に鋭いツッコミ入れてくるな」
キラ「いえ、だってやっぱりそこが一番気になるし。ちゃんと話すんですよね? 戦ったりしませんよね?」
ディアッカ「まあそっちは…どうしたって片付けなきゃならない問題だよなあ」
キラ「絶対仲直りするんですよね? 親友ですものね? 今のままじゃ寂しいですよね?」(乗り出し迫り)
ディアッカ「ま、まあ寂しいというかもの足りないってのはある。どっかで対峙しちまえば話さないわけにはいかないだろうな」
キラ「いかない、じゃなくて、絶対話しますよね? 気になりますよね? 敵対は嫌ですよね? どうにか説得しますよね?」
ディアッカ「……いずれまた折を見てどうにかこうにか説得っつーかどうにか丸め込めないかと今から考えてるわけなんだが……って、何言わせるんだよ!」(デコつん)
キラ「あた! でも……あははは」
ディアッカ「今まで死にそうな顔で悩んでたくせに、人で遊ぶなってんだ」
キラ「すいません、でもそれ聞いて安心しました。どうにかしてくださいね」
ディアッカ「全く、人が珍しく真面目に聞いてやってんのに」
キラ「うん、ありがとう。なんかちょっと前向きになってきました」
ディアッカ「――そうか?」
キラ「はい」(にこ)
ディアッカ「そら良かった」(にこ)
なーんてのが裏であったら楽しいなーと。いやーん萌えーん。
いや萌えーんというか、ニヤケが止まりません。
こんな会話の更に裏側で、旦那がどんなじりじりした顔でキラを見ていたかを思うと(笑)
見てただろうねー。なんせ新婚ほやほやのダーリンだしね! 心配で心配で仕方無いですよね!!
心配が行きすぎて多少変になるのも愛ってことで。
というわけで以下二人から見えない場所でこっそり観察しているアスランさんの図。(注:壊れている人が嫌な方は見ないように)
アスラン「……ディアッカの奴、人がいないと思ってあんなに接近して会話をするとは何事――ああ! 今! 今肩に手を! あの野郎、人のものに何勝手に触ってい――ああああキラ……そんなに急激に接近したら駄目じゃないか! どこに連れ込まれて何をされるかわからないんだぞ! あいつの苗字は伊達じゃないんだぞ! 名は体を現すんだぞディアッカ=エロスマン! なんとなくちょっと間違えてる気もするが気のせいだ。何せ俺はあいつのベッドの下を風紀検査した過去がある男だ。これまで何十冊雑誌を没収してきたことか――ってこらそこのエロス男! 人のモンにデコつんするとはどういう了見だ! 貴様にはおかっぱ頭の銀のエンジェルがいるだろうが! 俺は知ってるんだぞ。1年前食堂でおかっぱ見送りながら『ああ……俺のエンジェル』などと勘違いきわまりない呟きを零していたのを! ……今更だが本当に何を考えてるんだまったく。イザークに向かってあの形容詞はちょっとおかしいだろう? あいつは男だぞ? しかもあの性格だ。確かに容姿は良いが、毎度毎度「腰抜けぇ!」が口癖の、おまけに男に向かってエンジェルは無いだろうに。第一そもそもキラ以上のラブリーエンジェルがこの世に存在するわけが――そういや銀のエンゼルと言えば……キラのためにこつこつと5枚集めておいた銀のエンゼルをプラントにおきっぱなしにしてきてしまった。アレはまだちゃんととってあるんだろうか。さすがに金は出なかったからアレは重要なんだ。いくら俺が裏切り者扱いでも、まさかあんなものまで危険物としてチェックは入らないと思うんだが、心配……なのは今のキラの身だ! ああもう何をそんなはにかんだ可愛い笑顔を間近で見せてるんだ! それは俺だけの限定特典だ! 通常版じゃ出さなくて良いものなんだ! 何のために限定版を予約で申し込んだと――こうなったらやりこみプレイだな。今日の就寝時間はそれに費やそう。裏技指技駆使しまくりだ。全ての隠しコマンドを暴くまで寝させないことを今俺のコントローラーに誓う! 待っていろキラ! 昨日までは65%だったが、明日のお前は100%クリアでコングラッチュレーション画面お披露目だ!」
……やりこみプレイか。エロいなアスラン。
わけがわかりませんな、壊れアスラン。 いやこんくらい壊れてるアスランも楽しいなーと思うわけなんだが(笑)
しかしコントローラーってなんだよアスラン。めっちゃ気になるぞ。
ちょっと話を戻してディアキラ会話。ちなみにこの後さらなる続きが浮かびました。
やっぱディアッカ的には、このままやりこめられて退散てのはアレでしょう。ここはひとつ突っ込み返しをしてもらおうじゃないですか。
ディアッカ「しかしお前さん、なんで親友ネタにそうこだわるわけ?」
キラ「え。ほ、ほら、僕たちも敵対しちゃって……辛かったし」
ディアッカ「それにしてもそこにはこだわるよな。しかもやたらと必死だし」
キラ「だ、だから……」
ディアッカ「ははーん……キラ君は、アスラン君と離れ離れで寂しくて寂しくてしょうがなかったと、そういうわけか」
キラ「デ、ディアッカ! そんなこと言って無いでしょう!」
ディアッカ「今のままじゃ寂しいですよねって聞いてきたのはお前じゃん。つまりお前はそうだったってことじゃないのー?」
キラ「そ、そんなこと!」
ディアッカ「……ふーん。じゃあぜんっぜんまったくこれっぽっちも寂しくはなかったと」
キラ「寂しくなんて……!」
ディアッカ「まあそうだよなあ。もう小さい子じゃないし、それっくらいで寂しいとは思わないか」
キラ「そ、そういうことです」
ディアッカ「それにAAにだって仲間は一杯いるしなあ。つまりキラにとって、アスランなんて別に敵でもなんでもどうでもいいって感じ?」
キラ「――そんなことありませんよ!!」(爆発)
ディアッカ「……ほー」
キラ「アスランがどうでもいいなんて! そんなのあるわけじゃないじゃないですか!」
ディアッカ「ほうほう」
キラ「僕がどれだけ泣いて……あ」
ディアッカ「俺としては、そのあたりが非常に詳しく聞きたいところなわけんだよなー。さ、続きは?」(にやにや)
キラ「えっ、いやっ、えっと!」
ディアッカ「そうだよなー。アスランのことが大事なんだよなー。思わず感極まって泣いちゃうくらいなーー」
キラ「ぁっ、ぅっ……(赤面)」
ディアッカ「さーてキラ君、そういう気持ちは溜め込んじゃいけませんよ。とっとと吐き出してラク〜にならないとね」
キラ「デ、ディアッカ〜〜!」
……とまあこんな感じで延々と(笑)
いやあほんとに楽しいですねディアキラ。ギャグ考えてるとディアッカは大概大変な役回りを押し付けられますが、ほのぼのだと結構ナイスキャラとしての役割を振れます。つーか実は私ディアッカを大層愛しておりますので、マトモな話なら扱いは良いはずです。
それはさておき、ほんとに楽しいです。こういう日常のワンシーンを想像するの大好き。
まあ遠くのほうでそろそろアスランがこめかみの血管切りそうなんで、このあたりでやめときましょう。
つーかなんで私ゃいきなりこんな阿呆なモンを書いてるんだっつーの。
まあディアキラも萌えの一つだが、やっぱりサイト的にはアスキラ萌えから語っておくべきだろうと思いなおしてみた。
てなわけで以下アスキラ部分。
44話は私的に、アスキラ萌えまんさいでした。何が萌えるって、やっぱ戦闘中の会話よ会話! キラのピンチに飛んで行くアスランから始まり、お互い庇いあいコンビプレイを決め、最後は補給の語りを交わす。これぞ戦争モノでしか味わえない仲間内会話萌え。もうこれだけで十分おなか一杯です。
しかし種の違うところは、これらの描写が同人屋でも想像不可能なくらい濃く濃く煮詰められているところだろう。
まずキラのピーンチ。「キラ! くそっ!」との呟きとともに正義を駆るアスランさん、それまで無敵の装甲を誇っていたフォビ丼をあっさりざっくり。アレにはビビりました。それまで散々苦労しても全然攻撃当たらなかったのに、愛のパワーはそんな装甲をものともせずに貫くもようです。さぞかし毎晩キラも愛を貫かれていることでしょう。え、それは違う? いやいいのだ。
でもってそれでも足りなくなれば、愛のリミットブレイクで種われ発動。
てかアスランさん2度目の発動ですね。どっちもキラ絡みでしか発動せんとはこれいかに。まさしく愛の大証明。
どうでもいいが、種われしたアスランさんてホントに容赦ないです。これでスキュラ仲間の辛味ティーもさっくり屠る。あまりにも容赦なく突っ込んでいく様に、濃すぎる愛を感じました。いやむしろスキュラに昔の己の面影を見て「こいつは将来ヤバい」と踏んだのかもしれませんが(ねぇよ)。