TESI1D400Jをフォルゴーレビアンカにするまで page.10

 2006年11月12日、二週間前の10月29日に1本のビデオテープを借りました。
内容は今となっては貴重なもので、SONY-TR1のCM4バージョンが収録されています。マニアな方ならお気づきでしょうが、このCMにはtesi1DFolgoreBiancaが採用されています。もう15年以上前のCMということになります。

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 一月弱前のことになりますが、FolgoreBiancaをデザインした元ホワイトハウスのデザイナーの方に、完成した私の400ビアンカをお披露目した際、CMの話をしたら「たしか持ってるはずだから貸してあげるよ」とホワイトハウスに持ってきてくれました。
 こうして観てみると、記憶に残っていた映像とはずいぶん違うものでしたが、2枚目のショットで印象に残っていた左右に突き出たミラーにデュアルヘッドライト、そして異彩を放つフロントスイングアームは、今でも他にはないインパクトを放っています。
夕闇の中を疾走するBianca
明るいバックライトの中、迫ってくるBianca
カメラのバックでコーナリングするBianca
 煙った夕闇の中を疾走するBianca。
それを遠くから追うようにズームし、ピントを合わせるカメラの様子を表現しています。
 遠くから明るいバックライトに飛び込んで、スピードを出しながら迫ってくるBiancaを瞬時に捉え、ピントを合わせる様子です。
 そして最後に、撮影された映像をステーションで簡単に再生できますよ、というシーンで締めくくっています。
 排気音は、すべてジェット機のような音に差し替えられていて、未来っぽさを出してました。

 2007年1月27日、そろそろマフラー計画発動の為、去年末から色々調整をしているところです。
問題は色々あるのですが、もともとtesi400は集合管なので2本出しにするにはエギゾーストからの変更になります。しかも、サイレンサーはシートフレームに固定されるのですが、このマフラーステーが右側にしか付いていないためにシートフレームも加工しなければなりません。

 ビモータのパーツを扱っているショップなどにも当たってみましたが、ステーはおろかボルト一本すら見つけるのが難しく、苦労していました。全て作り起こすのは大変なので、流用できるパーツはひとつでも多い方が助かります。
 困っていたところに、とあるtesiオーナー様が快くマフラーステーを譲ってくださり、ひとつ問題が解決しました。あとは、シートフレームの加工とエギゾーストの作りおこしをどのレベルまで作りこむかという感じです。

 2007年2月3日、ここ2週間くらいエンジンのオイルフィルター付近からオイル漏れを起こしていたのでオイル&フィルター交換をしてきました。

 すると、思いがけず私の修理に出していたメーターが戻ってきましたよ!
さっそく付け直してもらいましたが・・・バックライトの調子が悪いです。これに関してはもしかしたらバックライトのボリュームが良くないんじゃないかという疑いも出てきました。うっすらと新品状態の半分くらいの光量で照らされているメーターが、ボリュームを動かすと消えてしまいます。
スイッチを切って入れなおすと復活する。
動かした時に明るくなる時もあるので、バックライトの調子が悪いのはこのボリュームが原因のようです。

 スピードメーターや燃料表示も大丈夫なようでした。
しかし、やっぱりトリップメーターとオドメーターは正常ではないよう・・・?と思っていましたが、正常に動作しているようです。しばらくまともなメーターを見ていなかったせいか、自分の感覚が狂ってしまっていました。
戻ってきた純正メーター
 400Jの黄色い純正メーターが戻ってきました。
やっぱり見慣れたメーターだと落ち着きますね。
400Jは、ハンドル周りのスイッチ類も黄色で統一されているので、こっちの方が合うんですよね。

 それまで貸していただいていた、大型用の純正メーターには感謝です!

 2007年3月12日、そしてマフラーが完成しました!
見た目のイメージはノーマルに近く、サイレンサーはアルミでエギゾーストはチタンというだけの注文で制作してもらい、ほぼノーマルと同じ雰囲気の仕上がりとなってきました。
マフラーを前後から見た様子
マフラーを左右から見た様子
シートカウル下のマフラーステー
全体のイメージ
 ↑前後から見た状態です。
 やっぱり2本だしのほうがビアンカには似合いますね。最近のスポーツバイクと比べて、ボディのボリューム感が強いのが魅力なので、集合1本だしやセンターアップより、2本出しが良いのです。
 それにしても、この完成度の高さはすばらしいの一言ですね。
 →左右それぞれの様子。
シートカウルの下のラインに平行に作られているのがわかります。
 ここ単体で見ればこれで正しいのですが、全体を見たときのバランスは後ろに向かって少し広がっていた方が落ち着きはいいかも。
 ←シートフレームのステー固定部分。
右はオリジナルのままで、左は新しく作り起こしたステー留めです。どう見ても初めからそのように作ってあったかのような完成度です。
 あらためてみると、サイレンサーの角度はもう気持ち浅い方が好みなのですが、完成度には不満はないので非常に満足しています。
 性能としては、ほとんど変化がなかったのが驚きです。抜けがよくなったぶん、トルクは確実に落ちるだろうと予想していたのですが、体感的な違いが感じられなかったので一安心でした。

 これまでルックス重視で、ようやくビアンカレプリカ完成となりました。これからの課題としてはサスペンションやボアアップといった、性能面での追求になります。
複雑にうねったエギゾーストパイプ
 スイングアームの根元で、複雑にうねったエギゾーストパイプ。
溶接のクオリティが高い事がわかります。このあたりはスペースも狭く、特にリアバンクのエンジンの排気口は、フレームギリギリの場所にあるので、エギゾーストの取り回しはミリ単位の調整となったでしょう。