TESI1D400Jをフォルゴーレビアンカにするまで page.1
 2005年6月5日、某掲示板に「tesi1D400J売ります」の文章を見つけました。
じつは今年の春先、たまたま格好良いバイクをいくつかリストアップする機会があり、昔から憧れていたものを挙げてみました。その時からふつふつとビアンカへの思いがこみ上げ、ちょくちょく中古のtesiを探していました。
 たまたま、今乗っている1100KATANAの保管場所として屋内ガレージも確保していて、貴重なバイクを保管する条件もそろっていたので、ものはためしにと早速メールを送りました。
 すでに書き込みから3日過ぎていたので、予想通り先約がいたためキャンセル待ち状態でしたが、一応現車を見にいく機会を設けてもらえました。実際に会ってみると、もともと同業者だったりしたこともあって話がはずみ、それからはとんとん拍子に話が進んで、譲ってもらえる事になりました。

メーターまわりの画像
カウルを外したボディー画像
 現車を見に行く前に先方から頂いた、tesi1Dのメーターまわりの写真です。
埃はかぶっているものの、アルミパーツもピカピカで、非常に保存状態は良さそうです。
ステアリングステー部分の赤いフレームがとても格好良いですね。
 外装が外してあるのは、輸送時にベルトをかける場所がなかったので、外してフレームを固定するためだったそうです。
ディスクに少々錆が浮いてますが、この程度なら少し走れば落ちるでしょう。
レーシングスタンドで立ててあるのでリアタイヤ等は変形はしてないようですが、フロントは言うまでもなく、経年劣化は避けられないでしょう。
タンクの固定ベルトも切れてしまっているし、マフラーの固定部分のゴムもひび割れているので、他のゴム類もおそらく・・・。
 車両に関しては、ゴム関係は経年劣化により交換の必要はあるものの、本体の保存状態は問題なく納得のいくものでした。当日はバッテリーが死んでいてはずしてある状態だった為、エンジンをかけることができませんでした。エンジンの状態を確認できないのは不安でしたが、その辺は話し合いで折り合いをつけて交渉成立。前金を振込み、輸送日を話し合い、後は先方を信じて車両が来るのを待つのみとなりました。

 2005年6月27日、tesi1Dがホワイトハウスへ運ばれてきました。シートカウルを止めるボルト類がなかったりと完璧ではありませんが、未使用ならではのきれいな車体で一安心です。
 状態としてはシートカウルが若干ゆがんでそうな事、ガソリンの痛んだにおいがするので、キャブレターやガソリンポンプの状態が心配される事がまず指摘されました。あとは、エアクリーナーボックスのフィルターがぼろぼろなので問答無用で交換しなければならない事、タイミングベルト交換のために全バラしの必要がある事、アクセルが引っかかっているようなので、ワイヤー交換の必要もあるかも。
外装なしの状態
外装を取っ払った状態です。
フレームやスイングアームなど、基本部分はとてもきれいです。ここから各部オーバーホールや消耗品の交換、グリスアップなどを行って走行可能状態にしていきます。
シートカウルをつけた状態
シートカウルをつけた状態。
サイドカウルはつけていませんが、裸の状態とはぜんぜん違って普通に見えます。取り回しは通常のフロントフォークと違って、2本のロッドがフレームを介してリンクすることでステアリングが切れるので、少々重たく感じます。
 最終的にはバラして見ないことにはわかりませんが、早ければ一ヶ月くらいでナンバーを取得する予定です。これから必要な部品を取り寄せて着工するのでしばらく続報はないかもしれませんが、何かあるごとに更新していこうと思います。

 2005年7月16日、しばらく手付かずだったtesiですが、ようやく作業見積もりを出すために一番気になっているキャブレターの解体からはじめられました。
 大方の予想通り、残っていたガソリンが腐って固着し、ジェット周りのパイプラインやピンが固まってしまっていました。普通のキャブレターであればパイプ内を洗浄(細い管なので,それでも大変なのですが)してガソリンが溜まって変色している部分などをクリーナー液につけたりして汚れを落とす等、とりあえず生き返らせることが出来るのですが、ツインエンジン用に斜めに取り付けるために、キャブレター内でパイプラインが曲げられていて、洗浄しようにも奥のほうまで届かないために、きちんと洗浄することが難しいそうです。
 キャブレターがこの状態なので、いよいよもってエンジンのほうが心配になってしまいました・・・。
てーじのストリップ状態
ミクニのキャブレター
フロートチャンバーのカバー
 エアクリーナーボックスとキャブレターを取り外した状態です。
エンジンが小さいのもあり、意外とすっきりした印象です。チラッとステアリングの機構が見えて、こんな細いロッドで動かしているのかと思うと少々不安になります。
 フロートチャンバーの中央から伸びている細いパイプがガソリンを送る為のメインジェットです。
 丁度良く見えますが、ジェットの先端に確認できる緑色の物体が、固着している腐ったガソリンです。これが中のほうでメインノズルに向かってL字型に曲がって伸びているため、洗浄が困難になっています。
 もったいない事に、見た目はピカピカの新品同様なんですけどねぇ・・・。
 フロートチャンバーのカバーですが、ガソリンの残っていた部分が、同じように緑色に変色しています。これはクリーナー液につけておけば、大体きれいに落とせるそうですが・・・。

 じつはあまりメカに関しての知識がないため、さすがに細かい名称などは知らなくて適当に説明しているのは申し訳ありません。今後、tesiの整備をおっていく中で少しずつ勉強していこうと思います。
生暖かく見守ってやってください。

 2005年8月6日、キャブレターの状態がかなり悪く、このまま組み上げても燃料系トラブルが予想されるため(ノーマルはミクニのDUCATIツイン専用設計?のキャブレター)、パーツやメンテナンス等信頼のおけるFCRに換装することにしました(おそらくエアクリーナーボックスもパワーフィルターに変更するでしょう)。

 キャブレターの問題が解決せずに作業が滞っていたこともあり、作業を進める意味でも今後のトラブルを回避する意味でも、キャブレターをオーバーホールするのは得策ではないと判断しました(何れにせよ、キャブレターは次回の車検時にでも換装するつもりだったので、それが早まっただけという感じです)。

 こうなると、見積もりもある程度しっかりと立てたいところなので、今度はピストンが固まってしまっていないか、クランク周りのチェックをする事になるのですが、エンジンを下ろさなければ見れないようだと大変な作業になるため(tesiはエンジンを開けるのにフレームを外さないととなりませんが、フレームを外すと言う事は、あの複雑なフロントのステアリングもバラさなければなりません)、足回りも含めた見積もりまで立てておかないと、2度手間3度手間になって無駄な工賃が発生するので、必要なパーツの取り寄せなども間違わないよう、細心の注意が必要です。

 もうこうなってしまったら、金額を気にしていたらバイクが復活するとか以前の問題になってしまうので、もうやらなければならないところは全てやってしまえ!という気分になってきてしまいました。

 はたしてどうなることやら・・・。
 2005年8月27日、ホワイトハウスから大体の見積もりが出ました。
 あれから、次に問題となるエンジンのクランクがきちんと回るかをみて頂いた結果、問題なく回っているということで一安心しました。キャブレターのように固まって動かなくなっていたら、エンジンまでオーバーホールか、最悪は載せ換えなどという恐ろしい結果になってしまう。

 とりあえずエンジンが大丈夫だったので、当初予定していた作業+キャブレター換装という事になります。
トータルでは、キャブレター換装(スロットル含む)+エアフィルタ換装、フュエルポンプ+フィルター交換、紛失したカウルのボルト×3、タイヤ交換、ホイルベアリング交換、バッテリー(ついてない)、タイミングベルト交換、エンジンオイル交換等車検整備一通り+それぞれの工賃。・・・詳しい人はどれくらいかかるか想像できると思いますが・・・大変です。

 これからキャブレター等を取り寄せて、まずはエンジンから手をつけ始めるそうです。
あと一ヶ月くらいはかかると見ていいのかな・・・。

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