ダンゲルの独り言







聞こえる音は、マグマ獣のメカの音と低い唸り声だけだ。
果てしない宇宙空間を漂うようにマグマ獣に乗り込む時が、
ワシにとっては、休息の時なのだ。

激しかった戦いは空漠とした闇の彼方に去り、
あれほど全身にみなぎっておった、コン・バトラーVへの憎しみも、
その時、ワシの心の中には…ないのだ。

やがてワシの心に潮が満ちるように押し寄せてくるは、孤独感だ。
そして、遙か交信不可能なキャンベル星にいる人への慕情が、
流星が接近するように、その姿を次第に明らかにしおって、ワシを慌てさせるのだ。

キャンベル星よ、いつまでも美しく、我が心にあれ!

ワシは、いつも小さく呟いて、
使い慣れたマグマ獣の操縦桿を握るのだ。






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