Sampling Frequency Meter Project

秋月電子で売ってる格安2線式パネルメーターで周波数メーター?を自作する-- BG--



デジタル電圧計の改造について

  秋 月電子で売ってる3桁のLED電圧計は価格も250円と格安でサイズも手頃なので4個程まとめて買ってきたが、なかなか全部は使いきれない。 そこで アナログ式周波数カウンターというか、周波数メーターなる奇怪なものを作ってみたの で記事としてアップすることにします。 電圧メータの3線化改造の記事はこ ちらを参照。

前代未聞! 電圧計をオーディオ専用のアナログ式周波数カウンターに改造する

えっ? 周波数カウンターじゃないの? そう、カウントしないのです(笑)こんなもの、PICマイコンでサクッとプログラム書いて作れば正確だし部品点数 も少なくて正解なのは判ってはいるが、やはり趣味という観点では、だれもこん なハイブリッドでアホな事やらないだろうというのが重要だと考えて ウケを狙ってアナログ方式でDACが動作しているサンプリングレートを表示してみる事にする、精度はア ナログ的な設計センスや基板の制作センスと電源電圧に依存してしまいますが、それがアナログのいいところだというシャレが判る方なら挑戦してみてはいかがで しょうか? 勿論デジタル表示でなくてアナログ針式のメーターでサンプリング周波数を表示させながらハイレゾのオーディオを聞くなんていう時代錯誤なのもオツ なもんかしれません・・・ (謎)


Frequency to Voltage Converter Circuit (F/V:周波数→電圧変換回路)

今回は手持ちの部品で作れるという制約のなかで回路を考えてみました、専用ICがあるので精度を求める方はそちらの方を採用してください。


回路動作を解説すると、左半分のXORゲート74HC86の動作は、まずU1で反転バッファーすることで被接続回路への影響を無くしています、このままの回路で 3.3V動作のDACでも問題なく読める事を確認しています。 U2でさらにバッファーされて僅かに遅れた信号は、入力されたクロック信号が反転するとR1とC1 の積分回路で波形が鈍った分だけ変化が遅延するので、U4のふたつの入力では信号にズレが生じる時間だけ出力がHレベルになります。(なぜならばXORゲートはふ た つの入力信号に相違がある時に出力がHになるからです)通常はここにワンショット回路を使うのですが、部品数が増えるし高いクロック周波数への対応が難しいので、今回の回 路を新規に考案しました ここで得られるパルスの幅は周波数によらず一定(約0.3μS強)なので、これを周波数に応じた数だけ蓄積することで周波数 に正比例した電圧が得られます。 回路図の右半分はそのための積分器です。 片電源動作なので周波数→電圧変換出力を正の出力にするためには、レールトゥレール 出力が得ら れるJRC製の高精度単電源オペアンプNJU7062で構成した積分器にグランド電位より下側の負のパルスを入れる必要があります。 そこでまずU3でPip(正 パルス)を論理的に反転して得られた+5VからのDip(負パルス)信号をC2でACカップリングし、後段のダイオードD1で波形の頭をグランド電位にクランプす ることでプラス電源しかない回路からマイナス電位のパルスを得ることに成功しています。 高速スイッチングダイオードD2はD1の順方向電圧分を打ち消して純粋に グランド電位より下側のパルスだけを U5で積分するためのものです。 R2は後で追加したもので、U3の出力波形を鈍らせて含まれるノイズやヒゲの影響を軽減するために追加したものです、奇麗な矩形 パルスが得られるように値を調整しましょう。 うまく 動作すればF/V OUTにはfsが32kHzなら約0.32Vが、44.1kHzなら約0.41Vが、48kHzなら約0.48Vが、96kHzなら約0.96Vが、192kHzなら約 1.92Vが384kHzならば約3.84Vが出力されるので、ここに針式の電圧計を繋げば実にアナログチックなfs表示が実現できます。 微調整を行いたい向きにはR4を(固定抵抗510kΩ+100kΩ半固定抵抗)とかに置き換えれば良いでしょう。


実際の制作

今回のネタは何らかのDACを持った機器に繋がないことには出番がないので、思案した結果そこそこ安価なコレを改造することに決定、

音質はさておき 192kHzまでの動作チェックに使えるので実用的にも役立つと思いアマゾンで購入。なんとたったの1380円でした

改造前の中身はこんな感じ、中華製だけどDACの他は意外に普通? DIRはCirrusLogic製CS8416でした、28pinがLRCKですね。


+5V電源(赤)、GND(黄)、LRCK(紫)クロックを引き出します。


F/Vコンバーター基板を作ります。裏側に2125サイズのチップ部品で回路を構成しました。


小数点の表示がジャマなのでLEDのピンをカットしてしまいます。 (実際は1.92Vを表示中)


作ってしまったので半ば強引に収納します、ICソケット使わなきゃ良かった・・・


ホットメルトで固定して、とにかく入れます・・・

fsを44.1kHzに切換えて確認すると、おぉ!


でけた! という事で、めでたくケースに窓を開けて、車窓用のスモークフィルムを貼りました。

意外とイイ感じに仕上がってしまいました、LEDモジュール上の半固定抵抗でなんとか表示値を合わせることができましたが、やりづらいので基板側に半固定抵抗を付 けておいたほうが良さそうです。 調子に乗って96k再生にトライするも・・・

ありゃら〜、そもそもLEDメータ自体の確度が±2%なのに加えて、所詮アナログ計測ですからまぁこんなもんでしょ・・・
やはり針式が精神的にラクですね、ただハイレゾだと表示範囲が倍々とワイドレンジになるので、針式の場合スケールを対数圧縮処理しないと 見づらいかもしれません。


 この改造は、HILOの個人的な実験により動作が確認されただけであり、確実な性能及び動作等の一切を保証するものではあり ませんし、もし愛車を改造された場合には当然メーカーのサポート対象外となります。   従って本資料に基づいて機器を改造した際に、機器が動作しない、もしくは、 期待した性能が得られない等の障害が発生したり、万が一に事故等が発生したと しても、当方は一切の責務において関知しないものであります。  従って実際に機器の改造を行う際は、あくまでも各自、個人の責任において行 ってください、腕に自信の無い方は絶対にトライしないで下さい。
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