6.ナゾなハゲ

<原因不明の脱毛>

ハムスターの脱毛のトラブルには、さまざまな原因があります。
主な、よくある脱毛の原因については飼育書などで詳しく紹介されているので、ここではあえて触れません。

ここで紹介するのは、病原性でない、ぱっと見では原因が特定しづらい脱毛のごく一部です。
原因不明の脱毛に悩めるハムと飼い主さんへのささやかなヒントになれば・・・。

<金属アレルギー>

ハムスターでアレルギー性の脱毛と言ったら、まず思い浮かべるのがパインチップでしょう。
この場合、普通、常に床材に触れているお腹側を中心にハゲることが多いのではないでしょうか。

金属アレルギーの場合、ケージに触れやすい部位、つまり手足の先、鼻先などから脱毛していきます。

●治療法
ケージ飼いをやめる。
家の中に金属製の物を一切置かない。

<脂肪はげ>

「うちの子はペレット中心で、タネ類を一切与えていないから、関係ナシね」
「うちの子は標準範囲内の体重で、肥満じゃないから、関係ナシね」
いや、ちょっと待って下さい。ペレット中心の質素な食生活をしていて、太っていなくても、これになることがあります。
うちのジャンガリアン「おみくじ」がそれでした。ハゲた時の体重は40g。

仕組みがイマイチよくわからないのですが、
脂肪の摂りすぎというか、脂肪が燃焼されずに余ってしまうと、脱毛の原因になってしまうようです。

腕〜腕の付け根、お腹、首の内側などの毛がじょじょに薄くなって、ハゲます。

●治療法
食生活の改善※
運動不足になっていないか、生活環境を見直す。

※食生活の改善についてのヒント
脂肪の消費量には個体差があります。年齢、季節、運動量などによっても変動します。
つまり同じ種類のペレットを同じ量だけ食べていても、脂肪が余るコもいれば足りないコもいるということ。
脂肪何%ならOKとかNGとかいう絶対的な数値の境界線はありません。

与えているペレットの成分をチェックしてみましょう。
うちの「おみくじ」が食べていたペレットは一般飼育用の実験動物用ペレット1日1個でした。
このペレットの脂肪分は5.1%です。
脂肪分3%の市販のペレットに変えることで、数日ではげは解消されました。

長期飼育用の実験動物用ペレットでも脂肪分が4.8%含まれているものがあります。
個体によっては、長期飼育用ペレットを与えていても食生活を見直す必要があるかもしれません。

今与えているハムスター用のペレットの銘柄を変えずに量を減らし、その代わりに低脂肪の他の動物用フードや雑穀類をエサに混ぜてみるのも効果的です。
ただし、ダイエットが必要でない個体にダイエットさせてしまうことのないように。

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