しなやかで長いミカズキのたて髪、 それがあつくなってしまうほど汗ばんだ手でにぎりしめて、 少年は心に念じていた。 逃げろ、ミカズキ。逃げるんだ、逃げる以外に勝つ道などはないのだ、と。 −−−寺山修司『勇者の故郷』 白山 2006年9月17日(日)・18日(月)
オールフィクションエッセイ「山頂で逢おう」(21)