映画・演劇鑑賞記録2010

本文は随時作成中。


12月18日(日)
劇団海星館「狂人教育」(作 寺山修司/演出 青蛾/会場 横浜市立大学・劇団海王館アトリエ)☆☆☆
近年怒涛の勢いで寺山作品の上演・出演のしている野口和彦氏が大学生の組んでの公演。今回は演出に徹したようでの野口氏自身の出演はなし。アコーディオンの生演奏による劇中歌が素晴らしかったのですが、曲提供黒色すみれと聞いて納得。



大人計画「母を逃がす」(作・演出 松尾スズキ/会場 本多劇場)☆☆☆☆


12月12日(日)
毛皮族「小さな恋のエロジ―」(作・演出 江本純子/会場 駅前劇場)☆☆


12月10日(金)
「第1回寺山音楽祭」(会場 初台ドアーズ)☆☆☆☆
寺山修司の音楽作品に焦点を当てたイベント。前半はトークで、後半はライブという構成。高取英氏が寺山修司に関する面白いエピソードを語り、山田勝仁氏が新高けい子さんについて語る。特別ゲストは梶芽衣子さん。劇団インベーダーじじい(今は名前が違うらしい)のなるせゆうせい氏も寺山修司のファンと言うだけで呼ばれたそうで、じゃっかん?な感じである。ライブの1番手は「制服向上委員会」で、「戦争は知らない」・「時代はサーカスの象にのって」と持ち歌の「名もなき恋のうた」。2番手は梶芽衣子さんで、頭脳警察の演奏による「恨み節・ロックバージョン」。素晴らしいパフォーマンスだったが、寺山の作詞ではないなあ。3番手は「桃梨」で、「かもめ」と持ち歌の「星月夜」。4番手は「The DUET」(制服向上委員会の橋本美香のユニット)で、「涙のオルフェ」・「さよならだけが人生だ」と持ち歌、そしてボブ・ディランのカバー曲。準備のための時間が少し空いて、5番手は頭脳警察。持ち歌2曲を聴いたところで、都合により残念ながら途中退場しました。


  


11月26日(金)
「中島みゆきコンサートツアー2010」(会場 東京国際フォーラム)☆☆☆☆

11月23日(祝)
地点「ところでアルトーさん、」(演出 三浦基/会場 東京芸術劇場小ホール)☆☆

「ウルトラポスターハリスターコレクション'50〜'60s展」(会場 ポスターハリスギャラリー)

11月14日(日)
演劇実験室カフェシアター「花札伝綺」(作 寺山修司/演出 中沢清/会場 長野市・ネオンホール)☆☆☆
3年ぶりのカフェシアター。はるばる中央線に揺られて行ってきました。人形浄瑠璃に想を得たという演出は、太夫の役割を果たす「語る」俳優と、人形の役割を果たす「動く」俳優に分かれて物語を演じるというもの。ク・ナウカのメソッドや森崎偏陸氏演出の「毛皮のマリー」で使われた手法と似た感じのものでした。この演出がうまくはまっている部分とはまっていない部分がありました。「動く」俳優は十数人いるのに対して太夫は3人しかおらず、声のみで演じ分けるために各登場人物にキャラクター付けがされているのですが、このキャラクター付けに無理がある部分があって、そこが最後まで気になってしまいました。


10月30日(土)
「森鴎外と娘たち展」(会場 世田谷文学館)☆☆☆

「BLUEMAN GROUP IN TOKYO」(会場 六本木インボイス劇場)☆☆☆

「乱暴と待機」(監督 冨永昌敬/原作 本谷有希子)★★★

唐組「ふたりの女」(作・演出 唐十郎/会場 雑司ヶ谷鬼子母神)☆☆☆


10月17日(日)
Project Nyx「星の王子さま」(作 寺山修司/構成・美術 宇野亜喜良/演出 金守珍/会場 吉祥寺シアター)☆☆☆☆☆
アングラ・スターの祭典といった様相を呈していた初演に引き続き、カルメン・マキを加えて、ますます豪華な内容となりました。

  


実験的幻想音楽劇「阿呆船」(作 寺山修司/演出・音楽 J.A.シーザー/出演 演劇実験室万有引力、他/会場 パルテノン多摩・きらめきの池野外ステージ)☆☆☆☆
1999年以来、11年振りとなるパルテノン多摩での野外劇。擦り切れるほどCDを聴いた「阿呆船」の上演。演出や役者の演技にもの足りない部分もありましたが、生で台詞と音楽が聴けるだけで満足でした。ラストのシーザーの歌声も胸に響いた。

    


「わたしの演劇ノート展」(会場 パルテノン多摩・市民ギャラリー)☆☆☆☆
J.A.シーザーの収集した膨大な資料を一堂に集めた演劇展。想像を超えた資料の膨大さに驚きました。全て書籍化・CD化・DVD化して欲しいほどの、素晴らしい資料の数々。視聴コーナーもじっくりと時間をかけて味わいたかったのですが、あまり時間がなかったのが残念でした。

10月16日(土)
「あいちトリエンナーレ2010」(会場 愛知芸術文化センター、ほか)☆☆☆☆☆

「国際寺山修司学会 第10回秋季大会」(会場 愛知学院大学)☆☆☆

10月11日(月)
「エル・トポ」(監督 アレハンドロ・ホドロフスキー)★★★

「ANPO」(監督 リンダ・ホーグランド)★★★★

「朝倉摂展 アヴァンギャルド少女」(会場 BankART Studio)☆☆☆


9月4日(土)
害獣芝居「犬神」(作 寺山修司/演出 浅沼ゆりあ/会場 小劇場ひつじ座)☆☆
以前実験公演で「邪宗門」を取り上げた同劇団の、寺山作品第2弾。前回同様、BGMはほとんど使わず、同じ台詞を何度か反復させる演出で、お経を聞いているような不思議な気分になりました。
  

野外劇団楽市楽座「鏡池物語」(作・演出・作曲 長山現/会場 井の頭公園・野外円形劇場)☆☆☆☆



8月20日(金)
少年王者館「ガラパゴス」(作・演出 天野天街/会場 ザ・スズナリ)☆☆☆☆

8月8日(日)
「寺山修司と天井桟敷◎全ポスター展」(会場 全労災ホール/スペース・ゼロギャラリー)☆☆☆
寺山修司記念館の新商品「家出のするめ」が並んでいたという噂を聞いてやってきたのですが、サンプルとしての展示で販売は青森のみということで、残念ながら諦めました。

  
演劇実験室万有引力「サード」(台本 寺山修司/演出・音楽 J.A.シーザー/会場 笹塚ファクトリー)☆☆☆☆

  


7月24日(土)
劇団桟敷童子「蟹」(作 サジキドウジ/演出 東憲司/会場 すみだパークスタジオ)☆☆☆☆



ろりえ「暖かそうな場所」(作・演出 奥山雄太/会場 @nakano f)☆☆

7月3日(土)
「前衛下着道 鴨居羊子とその時代」(会場 岡本太郎美術館)☆☆☆☆



第4回岸田理生アバンギャルドフェスティバル
青蛾館「青ひげ公の城」(原作 寺山修司/引用作品 岸田理生「悪徳の栄え」/構成・演出 青蛾/会場 座・高円寺)☆☆☆
2004年の追悼公演から始まった岸田作品の連続上演も今年で7年目。想像以上に数多くの作品を手掛けていたことに、毎年驚かされています。
前売りを買わずにいたら、全席完売で当日券の販売はなし。出るかわからないキャンセル待ちを待つという危うい状況でしたが、なんとか開演ぎりぎりで入場することができました。バックステージものである「青ひげ公の城」に岸田理生の映画台本「悪徳の栄え」を組み合わせた内容。宇野亜喜良氏の美術や小道具は素晴らしく、ダンス・エレマンの公演を思い出させた。野口和彦さんは「この人はいったいどこに行くんだろう」という相変わらずのはっちゃけぶりで、彼の出演シーンを見ているだけで楽しくてニヤニヤ笑いが止まらない。クライマックス、舞台中に様々な台詞が溢れだすシーンがあるのですが、原作では古今東西の名作映画・演劇からの引用になっているところが、すべて寺山修司作品からの名セリフの引用になっていて、寺山への愛を感じさせた。一方で岸田理生の言葉は影が薄く、作品の引用も中途半端な印象だった。公演後のトークショーでは、「岸田作品の上演を」というオファーに対して、どうしても「青ひげ公の城」をやりたかったため、こういう2作品を組み合わせた内容になったとのことだが、やはり別個に上演されるのを観たかったように思う。

  

ひょっとこ乱舞「水」(会場 吉祥寺シアター)



6月20日(日)
コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」(演出・美術 串田和美/会場 シアターコクーン)☆☆☆

「奇奏ト狂唱ノ宴05-太宰治生誕101廻記念「人間失格」-」(会場 池袋LIVE inn ROSA)

6月5日(土)
「告白」(監督 中島哲也/原作 湊かなえ)★★★★★



5月29日(土)
劇団、本谷有希子「甘え」(作・演出 本谷有希子/会場 青山円形劇場)☆☆

「寺山修司原作『恋するドリア』永井泰子原画展」(会場 靖山画廊)

  
水族館劇場「恋する虜」(作・演出 桃山邑/会場 駒大大観音境内特設蜃気楼劇場)☆☆☆

5月16日(日)
「幻想と異端の図書室」(会場 Bunkamuraギャラリー)☆☆☆

  


「デザイン・フェスタ vol.31」(会場 東京ビッグサイト)☆☆☆☆☆


乙女企画クロジ「エンガワノクラゲ」(作・演出 森悠/会場 新宿SPACE107)☆☆☆☆☆

5月15日(土)
「国際寺山修司学会 第9回春季大会」(会場 愛知学院大学楠元校舎)

  

「へんりっく 寺山修司の弟」(監督 石川淳志)

5月8日(土)
演劇実験室万有引力第50回本公演 幻想音楽劇
「くるみわり人形」(原作 E.T.A.ホフマン/脚本 寺山修司/潤色 岸田理生/演出・美術・音楽 J.A.シーザー/会場 笹塚ファクトリー)


  

デリシャスウィートス「デリシャカーニバルとびだせ!人間」(会場 JR中野駅前北口広場)

  

唐組「百人町」(作・演出 唐十郎/会場 新宿花園神社)


4月17日(土)
「寺山修司と天井桟敷◎全ポスター展」(会場 ポスターハリスギャラリー)☆☆☆



Project Nyx 美女劇「伯爵令嬢小鷹狩掬子の七つの大罪」(作 寺山修司/構成・美術 宇野亜喜良/演出 金守珍/会場 芝居砦満天星)☆☆☆☆☆
感想はこちらへ。

  


劇団APB-Tokyo「邪宗門」(作 寺山修司/演出 高野美由紀/会場 ザムザ阿佐ヶ谷)☆☆☆
どんどん客いじりが板について面白くなってきたAPB-Tokyo。会場から開演までの客とのやり取りが一番面白かった。感想はこちらへ。

  


3月28日(日)
劇団四季「はだかの王様」(台本 寺山修司/構成・演出 浅利慶太/原作 アンデルセン/会場 甲州市民文化会館)☆☆☆

3月20日(土)
劇団新感線「薔薇とサムライ」(作 中島かずき/演出 いのうえひでのり/会場 赤坂ACTシアター)☆☆☆
新宿コマ劇場で上演された「五右衛門ロック」の続編。

縄文魂27周年創造現場◎第56回風の祭り
「風の祭りポスター全展×初上京記念コンサート参夜」(会場 ポスターハリスギャラリー)☆☆☆☆
以前福島でポスターを見かけて以来、ずっと気になっていたイベント。今回初の東京公演ということで、ようやく観ることができました。第壱夜のこの日は三上寛さんがゲスト。たまたま寛さんの還暦の誕生日だったとかで、会場はお祝いムード。
  

3月13日(土)
「農業少女」(作 野田秀樹/演出 松尾スズキ/会場 東京芸術劇場・小ホール1)☆☆☆



2月28日(日)
「上海バンスキング」(作 斎藤憐/演出 串田和美/会場 シアターコクーン)☆☆☆☆
伝説の音楽劇の16年ぶりの再演。私も10年ほど前にNHKの舞台中継で見たことがあるだけで生で見るの初めて。年を重ねた俳優たちが集まって、「ウェルカム上海」のセッションが始まるオープニングだけで少しほろりとしました。

  
第2回恵比寿映像祭「歌をさがして」上映プログラムno.15
「テレビ時代の再考――寺山修司のドキュメント《あなたは…》」(会場 東京都写真美術館・1Fホール)★★★
寺山修司が作ったテレビドラマの上映会。ソフト化・ライブラリー化されていない作品で、これを逃したら次に観られるのはいつかわからないので、涙を呑んで上海バンスキングを途中退出して行ってきました。
「あなたは…」は1966年に放送されたテレビドキュメンタリー。東京の街頭で通りすがりの人に突然話しかけて、同じ質問を投げかけるというもの。質問の内容は、
「毎月幾らくらいお金があったら足りると思いますか」
「昨日の今頃何をしていましたか」
「それはとても充実した時間でしたか」
「あなたの友人の名前を言ってください」
「自分が愛されていると感じることはありますか」
「それは誰からですか」
「ベトナム戦争に対して個人的に責任があると思いますか」
「ではその解決のために何をしていますか」
「天皇陛下は好きですか」
「祖国のために戦うことができますか」
「それは命をかけてもですか」
「戦争の日を思い出すことがありますか」
「あなたが総理大臣になったら何をしますか」
「何歳ぐらいまで生きていたいですか」
「東京は住みよい場所だと思いますか」
「空がこんなに汚れていてもですか」
「今一万円もらったら何に使いますか」
「最後に、あなたはいったい誰ですか」
等々。質問を投げかける相手は、酒場の若者、満員電車に乗り込もうとするサラリーマン、結婚式の最中の花嫁、病人を介護する老人、練習中のボクサー、デモ行進中の学生、小学生の男の子、流れ作業中の女子行員など、年齢も職業も様々。空気を読まず、場所もわきまえずに、あちこちに出没するインタビュアーが、なかなか愛嬌があって面白い。質問の答えは人それぞれだったが、共通しているのは、必ず最後の質問で思い悩むこと。
「あなたはいったい誰ですか?」
私だったら、いったい何と答えるだろうか。

2月21日(日)
「わが恋の旅路」(監督 篠田正浩/脚本 寺山修司/原作 曽野綾子)★★★
2003年の「スパイ・ゾルゲ」で監督業を引退し、母校早稲田大学の特命教授になっている篠田正浩。劇映画監督デビュー50周年を記念した今回の特集では、ソフト化されていない作品や上映機会のほとんどない作品まで網羅した30本が上映されます。寺山修司脚本の映画で唯一観れずにいた、「わが恋の旅路」をようやく観ることができました。NHKアーカイブズで放送された寺山修司脚本のTVドラマ「わが心のかもめ」と同じ曽根綾子の小説が原作ですが、内容はかなり異なっています。「わが心のかもめ」は吉永小百合、加藤剛主演のミュージカル仕立てのドラマで、モノクロ作品。「わが恋の旅路」は川津祐介、岩下志麻主演のカラー作品。主人公とヒロインは貧しい恋人同士で、無人の西洋家屋に忍び込んで幸せな家庭生活を夢想するのが唯一の楽しみだった。だが彼女は父の借金のために、金持ちの男と意に沿わぬ結婚をすることになる。やがて交通事故にあって記憶喪失になった彼女は、不幸な結婚生活の記憶を、西洋家屋で大好きな恋人と生活していたという偽りの記憶で上書きしてしまう。そしてその記憶が偽りだった気付いた時、彼女は絶望し、海に身投げしてしまう……展開が大きく違うのはここからで、TVドラマではヒロインはそのまま死んでしまい、寺山修司お気に入りのダミアンの詩の一節「海ので死んだ人は、みんなカモメになるのです」という言葉を主人公が呟いて幕となる。一方映画の方では、ヒロインは奇跡的に一命を取り留め、金持ちの男も彼女をそこまで追いつめてしまったことに罪悪感を感じて身を引き、記憶を取り戻した彼女と主人公が抱きしめ合う絵にかいたようなハッピーエンドで幕となる。原作ものであり、脚本も監督の篠田正浩との共同だったせいか、メロドラマとしてよくできていましたが、寺山節は少なめでした。

  
五反田団といわきから来た高校生「3000年前のかっこいいダンゴムシ」(作・演出 前田司郎/会場 アトリエヘリコプター)☆☆☆☆



二月大歌舞伎「籠釣瓶花街酔醒」(作 三世河竹新七/会場 歌舞伎座)☆☆☆
「花の吉原百人斬り」として有名な逸話の歌舞伎版。美しき花魁八ツ橋を玉三郎が、顔は醜いが純情一途な田舎者で、それゆえに凶行に至る佐野次郎左衛門を勘三郎が演じる。


2月13日(土)
「血は立ったまま眠っている」(作 寺山修司/演出 蜷川幸雄/会場 シアターコクーン)☆☆☆
なにもない裸の舞台に、天井から歓楽街のネオンが、下手・上手から床屋の椅子・公衆便所の便器・三輪自動車・粗大ゴミの山などの舞台装置が次々と現れて、一瞬で観客を1960年代のあの時代の空気に引きずり込む演出は圧巻。森田剛。ナイーブな少年:良を熱演。ラストの叫びは心に響いた。窪塚洋介。クールなテロリスト灰男役。かっこいい。しかしちょっとカッコつけすぎな感じが。もっともっとむきだしの感情を見せてほしかった。寺山の初恋の人と同名の少女:夏美役、寺島しのぶ。演技もよかったし素晴らしい女優さんだと思いますが、個人的に夏美という役に対して私が持っていたイメージとかけ離れていて、違和感が抜けませんでした。ありていに言うともう少し若い(幼い)少女らしい少女に演じてほしかった。
主演の3人もよかったですが、それ以上に遠藤ミチロウの音楽で脇役陣が歌う寺山修司作詞の挿入歌の数々が魅力的でした。「身毒丸」に引き続いての蜷川作品で、天井桟敷を空気を伝える蘭妖子。まさかベッドシーンがあるとは、頑張るなあ。ところかまわずシャドーボクシングをする癖がある男を演じる、金守珍。いたいた、確かに少し前までこういう奴いた。カーテンコールでは、森田・窪塚両名の目線の向けられた客席から黄色い悲鳴が上がったり、客席に蜷川さんがいるのが見つかって、拍手の矛先がそちらに向かったりとなかなかにぎやかでした。「拍手するの相手はこっちじゃなくてあっち!」と舞台側を示すジェスチャーをする蜷川さんの姿が何か微笑ましかった。ちなみにロビーでは関連企画として、アングラ時代のポスター展も開催されていました。

1月9日(土)
「東京月光魔曲」(作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ/会場 シアターコクーン)☆☆

「LIVE IN 東京ゲリラ 2」(会場 池袋・LIVE IN ROSA)☆☆☆☆
パンク・メタル・アングラ等々、全12組のバンドが出演するライブイベント。私のお目当てはゾンビ・ロリータとストロベリーソングオーケストラ。ストロベリーソング・オーケストラは、関西を中心に活動しているバンド。じつは2008年に大阪で寺山修司の芝居「レミング」をライブ仕立てで上演したのを観に行っているのですが、ライブを観るのも東京で観るのもこれが初めて。寺山修司・江戸川乱歩など、アングラの系譜を色濃く引き継いだバンドで、ライブも芝居仕立て。観客に包丁(もちろんおもちゃです)を配って一緒に振り回しながら歌うのが恒例のようなのですが、ちょうど私の前で在庫がなくなり、なぜか小道具として使われていた魚肉ソーセージを渡されました(笑)。仕方なくをそれを振り回しながら一緒に歌いました。楽しかった……会場で販売していた最新アルバムも購入したのですが、この中に入っている寺山修司作詞の曲が素晴らしいので、ぜひ多くの人に聞いてほしいと思います。


1月1日(金)
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしますと言いつつ、新年最初の更新がコミケレポートという、おたくっぽい年明けです。2009年12月29日から31日まで三日間に渡って開催されたコミックマーケット77。その3日目に行ってきました。夏目わらびさんのサークル「水燈」の発行する寺山修司の同人誌を手に入れるためです。夏頃、ネットサーフィンで寺山修司の情報を探索していて、創作系の同人をされている夏目わらびさんのHP「水燈譜」を見つけました。基本はオリジナルで活動しつつ、たまに寺山修司本を発行されているようなので、寺山本の発行される機会を窺っていました。そして冬コミの新刊の題材が、私の大好きな寺山修司の戯曲「花札伝綺」(ちなみに好きな寺山戯曲のベスト3は「花札伝綺」「身毒丸」「伯爵令嬢小鷹狩掬子の七つの大罪」です)であると知り、数年ぶりにコミケ会場を訪れました。

  

内容は戯曲の漫画化ではなく、ヒロインの歌留多の恋心を描いた二次創作。16ページの短編なので、それほど深い物語は描かれていないのですが、耽美的な絵のタッチや色遣いは自分好みで、サイズもA4と大きめだったので、見応えはありました。表紙の歌留多の赤い目と白い眼帯という色使いは花札を意識したのだと思われますが、ちょっと綾波レイっぽくもありますね。
しかしどこかで見た覚えのある絵柄だと思って本棚を探ってみたら、数年前に中野タコシェで購入したポストカードの作者が夏目わらびさんのだったことがわかりました。作者がだれか知らないままイラストが気に入ったから購入したものだったのですが、やっぱり好きな世界というのは似通ってくるものなんだと感じさせる出来事でした。


 


自己紹介・雑記の
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