=「すみ」です。 =「にえ」です。 | |
ジェーン・スマイリー 「大農場」 上・下巻 <中央公論新社 文庫本
>
アイオワの肥沃な大地に果てしなく広がる大農場で、絶対的な支配力をもっていた大地主ラリーが、 存命のうちに、娘たちに土地を分け与えることにした。長女ジニーと次女ローズは、 夫とともに農場を手伝っているが、三女のキャロラインだけは家を出て弁護士として活躍している。 ラリーはジニーとローズに農場を受け渡すことにするが、生きがいを失ったラリーの精神はしだいに 蝕まれ、ついにはキャロラインとともに、二人の娘に土地を奪われたと訴訟を起こす。それまで父に 従ってきたジニーとローズは、抑えていた怒りを爆発させ、封印していた暗い過去を告白する。 そこから、終焉のない悲劇は始まった。ピューリッツァー文学賞受賞。 |
|
新しい『リア王』って言われてるのよね。 | |
現代版だから、もっとどぎつくなるけ どね。 | |
隠されていた過去は、いかにも現代の アメリカ小説で扱われそうな題材だし、三姉妹の揉め方もハンパじゃないしね。 | |
私は過去よりも、三人のその後の行き方の ほうに心惹かれたな。 | |
こういう話を読み慣れてる人だと、過去の 秘密は最初の何ページかでわかっちゃうと思うしね。 | |
それよりも、三人のその後だよね。 考えさせられちゃうのは。 | |
さらに一人の男が加わったりして、 姉妹の関係がどんどん複雑に、修復不可能になっていく。 | |
三人の感情のもつれも凄まじいよね。 もう、なんかひとつ解消すれば元に戻れるなんて、そんな状態じゃなくなっちゃう。 | |
女だな〜ってかんじよね。 | |
女の幸せってなんなんでしょう。 | |
ま、この本の、決して幸せになれない女 たちの生き様を反面教師にするもよし、でしょう。 | |
それにしても、つらい話だった。 三人とも、間違った方向に進んでるなと思いつつも、気持ちがわからないでもないからつらいのよね。 | |
これはかなり辛口ね。覚悟して読ん だほうがいいかも。 | |
そういえば、映画化もされたよね。 | |
『シークレット/嵐の夜に』、変な 邦題(笑) | |
原作読むと、いたい題名だなって気が するよね。 | |