=「すみ」です。 =「にえ」です。 | |
キャサリン・ネヴィル 「8(エイト)」 上・下2巻 <文藝春秋 単行本 文庫本>
革命の嵐吹きすさぶ18世紀末のフランス。存亡の危機にたつ修道院では、宇宙を動かすほどの力を秘めて いるという伝説のチェス・セット「モングラン・サーヴィス」を守るため、修道女たちが駒を手に旅にでた。 かたや現在、コンピュータ専門家キャサリンは、「モングラン・サーヴィス」の存在を知らされた。 二世紀の時間に隔てられた物語が一つに溶け合うとき、意外な結末が待っている。 | |
これは、コンピュータ関係の仕事で活躍 してた女性が書いた本なのよね。 | |
うん、ストーリー展開が計算高くて、 理系の人の頭のきれを感じるよね。 | |
ほんと、一から十まで計算し尽くして 完璧にまとめてるってかんじよね。読んでて、やられたって快感がある。 | |
チェスになぞらえた設定といい、 現在と過去の交差のさせ方といい、真実みのあるストーリー展開といい、すみずみまで神経が行き届 いてるってかんじ。 | |
ファンタジーって言っちゃうと 誤解されそうだけど、大人な小説だよね。 | |
うん。現在と過去、二人の 女主人公の生き様は単独の小説として充分成立してるし、歴史的背景の盛り込みかたもうまいよね。 | |
難点を言えば、ちょっと少女漫画じ みてるかなって部分が一箇所だけあるけど、ケチつけるのはそれぐらいかな。あとはパーフェクト。 | |
歴史上の人物もバシバシ出てきて興味 深いし、展開はスリリングだし、ほんと、読んでここまでおもしろい本は珍しいよね。 | |
ただ、二つの世界が交差するから、 慣れない人はその辺、ちょっと苦労するかな。 | |
でも、全然違う時代だし、登場人物も 違うから、ゆっくり読めば大丈夫じゃない? | |
けっこう長いんだけど、読み終えると、 もう一度読みたくなるよね。 | |
うん、一度目はスリリングな展開に目が 離せないし、魅力的な生き方をしている二人の女性にどうしても感情移入しちゃうから、こまかな面白味 をもう一回ちゃんと確かめたくなるね。 | |
あ〜もう、歴史上の人物、誰が出るか 言いたい〜。 | |
だめだめ、それは読んでのお楽しみ(笑) | |
驚かされること確実だよね。あの人も、 それからあの人も。ふふふ。 | |