- 日時: 2003/05/11 21:01
- 名前: 坤
- 参照: http://yonosk.tripod.co.jp
- 日本で「西遊記」がここまで愛されたのは、やはり「ニホンザル」と「カッパ」のイメージでしょうね。中国のお猿はニホンザルみたいにヒトと共存したりしないし、むしろ害獣だったり「悲しい」というイメージがありそう。それにカッパは日本の妖怪ですから沙悟浄は当然頭に皿を乗せたりしていません。
中国の本来巻は仏教臭を強めるためか導入部の冗長部分が多く、また例によって詩詞のやりとりとかえんえんとやってるらしいですねー。清代には庶民むけに「西遊真詮」というダイジェストも作られたようです。こうした考察は中野美代子氏『孫悟空はサルかな?』『西遊記―トリックワールド探訪』といったところに詳しいので、ご興味のある方はご参照ください。また本邦に与えた影響としては、夏目雅子の三蔵法師はともかくとして、中島敦『悟浄歎異』という傑作を生み出したことは特筆すべきでしょう。
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