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ミハイル・ブルガーコフ
日時: 2003/05/07 21:21
名前:
参照: http://yonosk.tripod.co.jp

ブルガーコフ(1891-1940)はソヴィエト政権下では不遇を余儀なくされた作家です。その代表作『巨匠とマルガリータ』に見られる大胆な批判精神と想像力はロシア文学伝統のものだったにもかかわらず、ツァーリズムを打倒するはずの革命精神は権力批判を許さない政体へと変貌して行き、彼の作品もむしろ国外で共産主義批判の材料として使用されたりしました。「文学好き」という目で見るとどちらも不幸なことであり、文学というものは本質的に健全な批判精神を持つのではないかと思うのですが。
 というような理屈だの時代背景だのを抜きにしても、シャガールの絵のファンタジーにブラックユーモアを詰め込んだとも言える、堪能できる小説です。
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Re: ミハイル・ブルガーコフ ( No.1 )
日時: 2003/05/08 19:09
名前: ベック

確か「犬の心臓」って翻訳ありましたよね?
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Re: ミハイル・ブルガーコフ ( No.2 )
日時: 2003/05/08 21:09
名前:
参照: http://yonosk.tripod.co.jp

『犬の心臓』、わたくしは未読ですけどたしかにありますね。このほか『悪魔物語』という短編集は所持しております。これも集英社が翻訳物に力を入れていた時代の収穫です。
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Re: ミハイル・ブルガーコフ ( No.3 )
日時: 2003/05/08 22:19
名前: 海ねこ

『巨匠とマルガリータ』は素晴らしいですね。これがソ連時代に書かれたこと自体驚きです。今ロシアの「ユーゴザーパト劇場」がこれの戯曲版を来日公演しているはず。(あれ、これからかな?)でも、この小説って戯曲になったらどうなんでしょうね。
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『犬の心臓』 ( No.4 )
日時: 2003/05/09 09:53
名前: こつつぼ

ブルガーコフの翻訳にはなかなか歴史があるんですよね。
2〜3年前に出た群像社版の『巨匠とマルガリータ』(上・下)が面白かったので、
図書館で調べてみたら昔の翻訳とかを見つけてしまいました。
しまった、買うんじゃなかった(笑)。でも『犬の心臓』を借りられたから良しとしよう。
その『犬の心臓』ですが、舞台はボリシェビキ革命後のロシアで、
革命に批判的なブルジョア科学者が、野良犬に人間の脳下垂体を移植する実験をしたら、
その犬が次第に人間に変わって来ると言うおハナシです(笑)。
で、言葉も喋る様になり、とうとう人間として活動し始めると、
かえって(人間に対する怨念を抱いていた)野良犬としての本領を発揮し始め、
実験結果を知ったマスコミや、ボリシェビキの若者たちとつるんだりして、
ついには科学者の手に追えなくなる…みたいな。
寓話っぽいですが、ときどき犬自身が語り手になったりして、
けっこうナマナマしいのが面白かったりします。
特に移植手術の場面はエグくて良かったなあ(笑)。
ちなみにブルガーコフの遺作である『劇場』(未完)にも翻訳がありますね。
最近読んだ『磔のロシア』と言う本でブルガーコフが取り上げられていたので、
又読んでみようかなと思っていた所でした。
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Re: ミハイル・ブルガーコフ ( No.5 )
日時: 2004/02/28 00:11
名前: 山科  <yamashina-lj@infoseek.jp>
参照: http://members.at.infoseek.co.jp/yamashina/japan0.htm

「巨匠とマルガリータ」は傑作だと思います。なんせスターリン時代のモスクワに本物の悪魔の一党が現れて騒ぎが起こるという小説なのですから。その裏では「ピラトがキリストを救い出そうとして苦悩する受難劇」の小説が進行します。チェコの人形劇を思わせるようなスラップティックな奇怪な事件が次々と起こり、高邁な精神と卑小なドタバタが入り乱れるなんとも不思議な小説です。私は水野忠夫訳(集英社世界の文学)で親しんでいます。
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Re: ミハイル・ブルガーコフ ( No.6 )
日時: 2004/03/04 20:45
名前: 山科
参照: http://members.at.infoseek.co.jp/yamashina/japan0.htm

私の拙い紹介より、下記URLのほうが面白いかと思い
アップさせていただきました。

http://www.age.ne.jp/x/kanya/mstr-smpl.html
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