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2003年・しまの年間ベストほんやく本
日時: 2004/01/14 17:01
名前: しま

今年は後半ぐだぐだで殆ど本が読めなかったんですが、こんな感じで選んでみました。
1位 莫言「白檀の刑」上下 中央公論新社
やっぱり・・・と言いましょうか何と言いますか・・。ぶっちゃけこれ以外に一位はないって気がします。(笑)読了後時間が経つにつれて熟成される切なさと美しさ・・・。・・え?グロかったんでしたっけ?
2位 ジョン・アーヴィング「サイダーハウス・ルール」上下文春文庫
 長年読みたくても(何故か)入手できずにいた作品なので、思いいれもひとしお。上半期のベストの時にも書きましたが、アーヴィングのエッセンスが詰まりまくってましたね。
3位 ピーター・デッキンソン「血族の物語」上下 ポプラ社
 児童向けの作品なんですが、いや、深みのある物語でした。原始の力強さにはもう無抵抗でひれ伏します。
4位 ジョナサン・フランゼン「コレクションズ」新潮社
 うむ〜。これも外せません。もう一度読めと言われたら、即座に降参するかもしれませんが、やっぱり後々まで強い印象を残した作品ですね。いや、痛い痛い。(笑)
5位 ロバート・R・マキャモン「魔女は夜ささやく」上下 文藝春秋
5位 ベルナール・ウェルベル「蟻の革命」角川文庫
 どちらも、とにかく面白かったです。読書の愉しさを十二分に味わえました。
7位 ピーター・ケアリー「イリワッカー」上下 白水社
7位 マリーズ・コンデ「生命の樹 あるカリブの家系の物語」平凡社
 この二冊は、またいつか手に取るだろうなって予感のする作品。次に読んだときはまた違った感懐を持つのかしらと思いつつ。生きることの苦味と滋味の味わえる長編と言えましょう。
9位 トレッツァ・アッツォパルディ「息をひそめて」早川書房
 2003年、静かで美しく切ない物語も色々読みましたが、思い返すとこの作品が一番良かった気がします。
10位 ギュンター・グラス「蟹の横歩き」集英社
 ある意味、完全に裏をかかれたような嬉しい悔しさを味わいました。ふふ。面白かった。

番外 アーレン・ロー「ナイーヴ・スーパー」NHK出版
 実際に心と体が弱ってるときに、何度か繰り返して読みました。口当たりの優しさが、重湯のごときやさしさで沁みました。元気なときだとこれがまた、違うんだろうなぁ・・。

○短編集編
フアン・ルルフォ「燃える平原」書肆風の薔薇
シオドア・スタージョン「海を失った男」晶文社
アンソニー・ドーア「シェル・コレクター」新潮社
莫言「花束を抱く女」JICC出版局
バリー・ロペス「冬かぞえ」パピルス
 あえて理由は書きません。それぞれ「短編」の良さがそれぞれの味で楽しめました。短編の味わいってやっぱり「切れ味」と「余韻」ですかねぇ。
メンテ

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Re: 2003年・しまの年間ベストほんやく本 ( No.1 )
日時: 2004/01/14 22:09
名前:

そうか、うひひのしまさんはやはり『白檀』を一位に(笑)。バラエティに富みながら納得のベストかなという印象の中で、9位に食い込んだ『息をひそめて』がなんだか嬉しいです♪
そうでしたね……『ナイーヴ・スーパー』はちょうどしまさんが大変な時期だったんですねえ。読書には、タイミングというのも確かにありますよね。
あ、『イリワッカー』読まなくちゃ。
メンテ
Re: 2003年・しまの年間ベストほんやく本 ( No.2 )
日時: 2004/01/14 23:26
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

おお、「白檀の刑」が1位ですか。これは衝撃的でしたよね。それでまたラストが良くって〜っ♪ あ、私たちも大好きな「サイダーハウス・ルール」がっ。そして「血族の物語」が入ってるのが嬉しいです。本当に良書としてみんなに勧めたくなるような本でしたよね。読み継がれていってほしいなあ。あ、私たちも「イリワッカー」読みたいっ。
メンテ
Re: 2003年・しまの年間ベストほんやく本 ( No.3 )
日時: 2004/01/15 01:19
名前: もぐら

なんか、マリーズ・コンデ「生命の樹 あるカリブの家系の物語」が、妙に気になります。今年手に取ろうかな、と思いました。
そう言えば僕は、あまり南方の作家のものや、南方が舞台になっている作品をあまり読んでないなぁ、とふと思いました。読んでいると暑くなってくるからかなぁ...(笑)
メンテ
Re: 2003年・しまの年間ベストほんやく本 ( No.4 )
日時: 2004/01/15 21:30
名前: 海ねこ

『コレクションズ』、あんなに分厚いのに一気読みしたのを覚えています。確かに「痛い」けど印象に残る小説ですよね。それと、『息をひそめて』が入っているのが嬉しい....これ、今でも心に残っています。 ん?『白檀の刑』.....(無言)
メンテ
Re: 2003年・しまの年間ベストほんやく本 ( No.5 )
日時: 2004/01/15 22:56
名前:
参照: http://yonosk.at.infoseek.co.jp/

うひゃー、『白檀』がとっぷやー。うちの猫ともどもマオチァン踊ってお祝いしなきゃー。やっぱりお髭の銭丁にくらくら来ました? 眉娘の美しさ? 趙甲のニヒルさも思い出すなあ、というわけで時が経ってもふつふつ醸成されますね。『コレクションズ』のアメリカ回帰も読みごたえがありましたし、そうそう蟹さんもいいとこ来てますね。
メンテ
Re: 2003年・しまの年間ベストほんやく本 ( No.6 )
日時: 2004/01/18 01:27
名前: しま

自分の去年のベストを見てびっくり。同じ選者とは言え、ここまで傾向が同じとは・・・。ふふ。
「白檀の刑」、喉元すぎてみると、とにかく迫力の美しさだったことが印象強いんですよねぇ。
「コレクションズ」しかり、相変わらず大作大好きなんですが、「息をひそめて」の切なさは、他にもあった大作を押えての強い印象を残しました。
「イリワッカー」も「生命の樹」もお奨めですよぅ。
メンテ

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