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2003年・Hiroの年間ベストほんやく本
日時: 2005/01/08 10:09
名前: Hiro

順位をつけるのに、ものすごく悩んでしまいました。
それで、長編小説と短編集に分けて少し負担を減らしたのですが(^^;、まだまだ迷いが多くって。
長編を先に置きましたが、本当のベスト1は『灰色の輝ける贈り物』なんです。


◇長編小説ベスト5◇

1.『抱擁』 A・S・バイアット

2.『昏き目の暗殺者』 マーガレット・アトウッド
  どちらも見事な大作です。
  とにかく圧倒されたということで、ワン・ツー・フィニッシュ。

3.『歳月のはしご』 アン・タイラー
  登場人物たちがとても身近に感じられ、ヒロインと一緒にプチ家出を楽しみました。

4.『コレリ大尉のマンドリン』 ルイ・ド・ベルニエール
  上半期で選外にしたのに、今回、何故かここにおきたくなってしまいました。
  牧歌的で平和な島に降りかかる戦争はとても悲惨で過酷なものですが、その中で生きるユーモラスで伸びやかな人々の存在が、今でもとても心地いい余韻として残っています。

5.『鉄の枷』 ミネット・ウォルターズ
  今年読んだミステリの中でどれか一つ選ぶとしたら、やはりこれです。
  登場人物の一人一人に魅力があって、その面白さだけでも読み進められます。

<本当はどこかに入れたかった作品>
   『スパイたちの夏』 マイケル・フレイ
   『ラスト・オーダー』 グレアム・スウィフト
   『半身』 サラ・ウォーターズ
   

◇短編集ベスト5◇

1.『灰色の輝ける贈り物』 アリステア・マクラウド
   ドッシリと骨太で、かつ崇高な珠玉の短編集。
   この作品の重みは、心の底に根をはって、いつまでも残リ続けそう。  

2.『シェル・コレクター』 アンソニー・ドーア
   これは思いきりツボでした。
   大自然への関わり方の深さが素晴らしい。 

3.『ヒヤシンス・ブルーの少女』 スーザン・ヴリーランド
   フェルメールの一枚の絵をめぐる静謐で美しい短編集。
   そっと大切に心にしまっておきたい作品です。

4.『宮殿泥棒』 イーサン・ケイニン
   不器用な生き方しかできない自分を清々しく受け入れていく姿が素敵でした。
   『エンペラー・オブ・ジ・エア』の自分にまだ折り合いをつけられない人々の痛々しいほどのナイーブさもよかったです。

5.『停電の夜に』 ジュンパ・ラヒリ
   東洋と西洋、それぞれの中に存在する全く異なる二つの文化。それをみつめる作者の眼差しが暖かい。
   特に「三度目で最後の大陸」は感動しました。
 
<本当はどこかに入れたかった作品>
   『冬かぞえ』 バリー・ロペス
   『ライラックバス』 メイヴ・ ビンチー (これって短編集かしら?)

メンテ

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Re: 2003年・Hiroの年間ベストほんやく本 ( No.1 )
日時: 2004/01/05 02:33
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

私たちにとっても、『灰色の輝ける贈り物』は特別な本です。残りの2作の翻訳も待ち遠しいですよね。でも、いっぺんに読んじゃうのが惜しすぎるっ。
長編、短編とも、私たちも大好きな本ばかりです。『冬かぞえ』はホントに、他と比べられなくて困りましたよね。『歳月のはしご』は私たちが最初に読んだアン・タイラー本で、この作家は他の作家とは違う!と思わせてくれた本だから、入ってるのがホントに嬉しいですね。『ヒヤシンス・ブルーの少女』は良かったですよね〜。また翻訳していただきたい作家さんだけど、どうなるかな〜。
メンテ
Re: 2003年・Hiroの年間ベストほんやく本 ( No.2 )
日時: 2004/01/07 00:32
名前:

うーん、やっぱりどこか好みが似ているような気がする。……と言いながら、1位の『抱擁』をまだ積んでる私です(泣) 今年こそ、どこかでねじ込まないとね。
あ、それに、『コレリ大尉のマンドリン』も、タイミング逃して読みそびれたばかりか、原作を先に読みたいばかりに映画のほうも見逃しているという……

ケイニン、『宮殿泥棒』だけでなく『エンペラー』のコメントが入っているのが、なんだか嬉しい。
メンテ
Re: 2003年・Hiroの年間ベストほんやく本 ( No.3 )
日時: 2004/01/07 02:22
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

ふふっ、Hiroさんのベストを見たときから、雫さんがお喜びになられると思ってましたわ♪ それにしても、『コレリ大尉のマンドリン』は良いですよ〜。今年中には読んでくださいませな。
メンテ
Re: 2003年・Hiroの年間ベストほんやく本 ( No.4 )
日時: 2004/01/18 21:32
名前: Hiro

『灰色の輝ける贈り物』は、本当に特別な本になりそうです。>すみ&にえさん
一見地味だけど、内部にものすごく大きな輝きを持っていて、まさに「灰色の輝ける贈り物」そのもの。

しかし、まあ、この中に雫さんがまだ読んでない本があるとは、ほっとしました。(笑)
『抱擁』はタイミングを見て、気力の充実している時にどうぞ。19世紀の部分が秀逸でした。
『コレリ大尉のマンドリン』は最初に映画で見て、これも悪くなかったんですけど、小説の方がずーっといいですよ♪
メンテ
Re: 2003年・Hiroの年間ベストほんやく本 ( No.5 )
日時: 2004/01/18 21:56
名前: 海ねこ

実はわたしも『コレリ大尉のマンドリン』は映画を先に見て、良かったので原作のほうも読んでみたんですよ。そしたらほんと面白かったんです。よほどベストに入れようかと思ったのですが、途中斜め読みをした部分があって(だって長すぎ!)気が引けたもので...。いつか再読してみますね。
『抱擁』のDVDに収録されている「監督の音声解説」がとても面白かったので、Hiroさん、ぜひ見てくださいな♪ 原作への愛が溢れていましたよ。
メンテ
Re: 2003年・Hiroの年間ベストほんやく本 ( No.6 )
日時: 2004/01/26 00:14
名前: Hiro

> 海ねこさん
私も映画『コレリ大尉のマンドリン』は、見た後ですごく小説が読みたくなりましたよ。
映画もよかったんだけど、小説には、2時間の映画では描ききれなかったものがいっぱい書かれていて、それがとっても面白かったですね。
おかげで映画→小説両方とも楽しめました。でも、この逆だと映画が少し頼りなかったかも。
『抱擁』は、映画だとどう描かれてるか心配だったりしたんですが、映画も原作を大切にしているのですね♪
ただ、うちはDVDプレーヤーがないんです。(涙) 監督の音声解説だけでもPCで見ようかしら?
メンテ

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