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H2の2007年ベストほんやく本
日時: 2008/01/06 13:20
名前: H2
参照: http://www2.ocn.ne.jp/~h2tea/

上半期と合わせて10作選んでみました。上半期とあんまり変わらないんですけど...。
すみません、エッセイ・小説・戯曲と入り混じってます。さすがに詩集は抜きました。

■1位 『夜の国』 ローレン・アイズリー (工作舎)
夜の神秘へと旅するスピリチュアルなネイチャーエッセイの珠玉。この本が2007年最大の収穫でした。

■2位 『夢見つつ深く植えよ』 メイ・サートン (みすず書房)
内面を深めるため自ら孤独を選んだ詩人よる、ニューイングランドでの生活を綴った回想録。

■3位 『ラデツキー行進曲』 ヨーゼフ・ロート (鳥影社)
オーストリア=ハンガリー二重帝国へのレクイエムの如き長篇小説。滅びの美。

■4位 『土星の環 イギリス行脚』 W・G・ゼーバルト (白水社)
これはまだ咀嚼できていないので表現できないのですが、小説のような味わいがありました。

■5位 『千年の祈り』 イーユン・リー (新潮社CREST BOOKS)
短篇集。中国と中国人が抱える矛盾や問題は、作者がアメリカに渡ったからこそ書けるのかな。

■6位 『極北の動物誌』 ウィリアム・プルーイット (新潮社)
故星野道夫が愛読したネイチャーライティング。

■7位 『オデッサ物語』 イサーク・バーベリ (群像社ライブラリー)
国際都市オデッサに暮らすユダヤ人たちを描いた短篇集。ユダヤ人ギャングたちの、おもしろうてやがて哀しき姿。

■8位 『わが町』 ソーントン・ワイルダー (ハヤカワ演劇文庫)
ありふれたゆえに気づかない、日常生活のかけがえのなさを問う戯曲。

■9位 『北の森の十二か月』 ニコライ・スラトコフ (福音館文庫,上下巻)
長年、ロシアの森を散策し観察してきた著者による、愛情とユーモア溢れる自然観察記。

■10位 『不在の騎士』 イタロ・カルヴィーノ (河出文庫)
この軽やかさは他に類がないような気がします。
メンテ

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Re: H2の2007年ベストほんやく本 ( No.1 )
日時: 2008/01/08 14:39
名前: おはな

ロート、カルヴィーノ、ゼーバルト、かぶりです〜。
『ラデツキー』はもっとうじうじしてるのかと思ったけど、長さもたっぷりで浸り込んで楽しみました。
ゼーバルトは、今さらイギリス歩いて何が面白い?と期待薄だったのに、あの人の歩くイギリスは違ってましたよね。さすが掘り起こし名人はちゃいますね。
メンテ
Re: H2の2007年ベストほんやく本 ( No.2 )
日時: 2008/01/09 21:29
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

H2さん、ご参加ありがとうございます♪

う〜ん、「土星の環」は私たち、まあ、あとで気が向いたら、なんてスタンスだったのですが、読んだ方のほとんどがベストに入れてらっしゃるみたいですねえ。小説のような味わいですか。やっぱり読むべきかっ。しかし、「夜の国」と「極北の動物誌」も気になるなあ。私たちみたいな者でも、たまにはいいですよね、こういう本を読むのも。あ、「不在の騎士」の「この軽やかさは他に類がない」というのはほんとにそうですね。感性とか文章力とか、いろいろ卓越したものがあってこそのあの軽やかさなんだろうなあ。
メンテ

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