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すみ&にえの2007年ベストほんやく本
日時: 2007/12/30 00:25
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

今年は読了した冊数が少なかったのですが、心に残りつづける本との出会いがあって、振り返ってみると、けっこう充実していたかもとあらためて思う一年でした。

■1位■

ニコール・クラウス 「ヒストリー・オブ・ラヴ」
http://park8.wakwak.com/~w22/776.htm

やっぱりこれが私たちの年間ベストです。説明できない思いが胸に突き刺さってきたあの感触は、読後ずいぶんと経った今でもクッキリと残っています。読み進めるにつれてジワジワと盛り上がっていくところも、ラストの感動も素晴らしかったです。とにかく好きなんですっっ。


■2位■

サラ・ウォーターズ 「夜愁」
http://park8.wakwak.com/~w22/805.htm

上半期に読んで、上半期ベストの段階ではもっと下だったんですけどね。読後すぐは、地味だけど良く書けた小説だなってぐらいの感想だったんですが、読了後の時間が経つに連れ、だんだんとこの小説の凄さがわかってきたような気がします。ずいぶんと経った今でも、エピソードのいくつもがはっきり思い出せるんですよね。ストーリーじたい忘れてしまったような小説もあるのに。うん、これやっぱりスゴイですよ。


■3位■

アミタヴ・ゴーシュ 「ガラスの宮殿」
http://park8.wakwak.com/~w22/821.htm

2位か3位かと迷ったんですけどね。とにかく、ビルマ、ミャンマーの時代の流れを他国との関係も含めて、じっくり読ませてくれる小説でした。登場人物たちのリアルさも素晴らしかったし。これくらい丁寧に書いてくださると、ホントに読みごたえがありますよね。


■4位■

ヴィクトル・ペレーヴィン 「チャパーエフと空虚」
http://park8.wakwak.com/~w22/796.htm

2位と3位はまったく違っても時代がしっかり書けている小説という比較になりましたが、4位と5位もまったく違う小説ながら虚構の世界という共通点があって、やっぱり迷いました。差は結局…再読か初読かってところになったかなあ。とにかくこの小説はおもしろかったし、こういう小説を読むのが好きです。


■5位■

G・ガルシア=マルケス 「族長の秋 他6篇」
http://park8.wakwak.com/~w22/803.htm

気持ち的には上半期から順位が落ちてないですね。ガルシア=マルケスってやっぱりスゴイ作家なんだな、なんて今さらながら思ってしまいました。


■6位■

ジョン・アーヴィング 「また会う日まで」
http://park8.wakwak.com/~w22/820.htm

これはどうしようってところがかなりあったんですけどね、首を傾げる点も多々ありだし。でも、アーヴィングであってもなくても、これくらい物語を楽しませてくれれば満足ですよ、はい。


■7位■

ジャネット・ウィンターソン 「灯台守の話」
http://park8.wakwak.com/~w22/819.htm

これは短めの小説なんですけどね、とにかくジャネット・ウィンターソンの書くことに対する気迫に感動してしまったし、今後にも期待ってことで。


■8位■

ロレンス・ダレル 「アレクサンドリア四重奏」
http://park8.wakwak.com/~w22/800.htm
http://park8.wakwak.com/~w22/804.htm
http://park8.wakwak.com/~w22/810.htm
http://park8.wakwak.com/~w22/813.htm

この4部作はここで良かったのか、もっと上でも良かったのか。こういう同じストーリーをまったく違う視点からなぞって、まったく違った小説をいくつも仕上げていくという手法の小説を読むのは初めてだったし、次の一冊を手に取るたびに驚かせていただきましたし、文句なしに読む価値ありでした。
メンテ

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Re: すみ&にえの2007年ベストほんやく本 ( No.1 )
日時: 2007/12/30 02:32
名前: ブー介

こんばんは!

個人的におもしろいランキングでした。
上記の8作品のうち5作品読んでいるんですが、肝心の1、2位を読んでなく(どっちも図書館で借りようとしたときに無く、そのまま忘れちゃったんですよ(汗)。あと読んでないのはマルケスのやつです。再読になるし、躊躇しちゃったんです。ただマルケスってもうええやん……と思いながらも読んでみるとおもしろいんですよねえ。なにかこうお二方のランキングが僕の隙間隙間をついてくるみたいで(笑)

お二人は『観光』をベストにいれるかな、と予想していたのですが、う〜む、外れてしまいました。それに『ガラスの宮殿』が『夜愁』に次ぐとはかなり意外でした。まだ読まぬ『夜愁』の魅力に期待します。
あとあと『アレクサンドリア四重奏』はド迫力で、ベストに入れたい!と思うものの順位に困りますよね。なんとなくわかります(笑)
ではでは。
メンテ
Re: すみ&にえの2007年ベストほんやく本 ( No.2 )
日時: 2007/12/30 21:03
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

ブー介さん、さっそくのコメント、ありがとうございます。

そうなんですよ、『夜愁』がランクアップして、しかも『ガラスの宮殿』の上になってしまいました。読んですぐ感動が胸に残ったのはどちらかと訊かれれば、迷わず『ガラスの宮殿』なんですけどね。読んだあと月日が経ってみると、『夜愁』が上に行ってしまいました。

たしかに『観光』も良かったんですけどね〜、先に何作か読んだじゃないですか、今思うと、あれが失敗だった気がします。なんか分けて読むことになって、印象がぼやけてしまったような。最初から1冊まとめて読んでいれば、ランクインしていたかも。

でしょ〜、「アレクサンドリア四重奏」はどこに入れるか困っちゃいますよね(笑)
メンテ
Re: すみ&にえの2007年ベストほんやく本 ( No.3 )
日時: 2008/01/06 00:16
名前: おはな

うぅいつものことながら新しい本ばかりで少し物悲しい気分になりますが。
へぇ、『ヒストリー‥』がトップになるとは!寝耳に水でお読みになってませんでした? で『夜愁』が2位、何と言うか実に曲者的ベストですね。読後しばらく経つと意外なものが上位に来るもので、私も悩みました。まぁ1位はブッチ切りで問題ないけどその後が‥。すると、『アレクサンドリア』はそれなりに健闘したというところでしょうか。
私としては1、2、4位あたりの作品を至急何とかしようと思います。
メンテ
Re: すみ&にえの2007年ベストほんやく本 ( No.4 )
日時: 2008/01/09 21:48
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

おはなさん>
物悲しくならずに、普通に本屋さんに行って買える本ばかり♪と喜んでやってください(笑)
いやいや、2007年の初めのほうで「ヒストリー・オブ・ラヴ」を読んでから約1年、まったく気持ちは変わりませんでしたよ。やっぱりこれが私たちのダントツナンバー1です。ホントに素晴らしい小説でした(T_T)(T_T)
「夜愁」はホントに曲者的ベストになっちゃいました。あとからあとからジワジワと来たんですよ〜。会話文のセンスでしょうね。ずっとあとになって思い出して、あらためてズキッとくる言葉が多くて。全体の景色もですが。「アレクサンドリア四重奏」は1位でもよかったし、ラストでも良かったというような作品ですね。とにかく新しい試みを読めたって喜びが今になってもタップリありましたから。
メンテ
Re: すみ&にえの2007年ベストほんやく本 ( No.5 )
日時: 2008/01/11 21:10
名前:
参照: http://yonosk.at.infoseek.co.jp/

おお、一位は「ダントツ」ですか。こうなると理屈抜きの琴線共鳴でしょうね。「ガラスの宮殿」は今時珍しく正統的物語で、おもしろさではピカイチでした。「灯台守」はウィンターソンにしてはやや大人しめかなと言う気もしましたけど、独特の雰囲気はさすがでしたね。「族長」の特別料理はマズそうでしたな。おっと、アレクサンドリアは放置しっぱなしであった〜。果たして今年はチャレンジできるかどうか。
メンテ
Re: すみ&にえの2007年ベストほんやく本 ( No.6 )
日時: 2008/01/12 01:16
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

坤さん>
ありがとうございます、まさにそうなんですよ、「理屈抜きの琴線共鳴」。そこまで行ける本ってホントに一年に1冊あるかないかで、でもずっと忘れずに何度も何度も思い出しちゃうんですよね。
うんうん、ウィンターソンは、次はぜひ壮大な物語を紡ぎ出してほしいですよね。パワーはもう充分受け取れましたから、期待して良いかな。あらま、アレクサンドリアまだでしたか。ツッコミどころも多々あるでしょうが、やっぱり読む価値ありありですよ〜。
メンテ

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