2006年・さやの年間ベストほんやく本 |
- 日時: 2007/01/07 21:56
- 名前: さや
<dzv15612@nifty.ne.jp>
- 後半は少しペースが落ちてしまいました。
第1位 カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」(早川書房) トップは揺るぎませんでした。前半で真綿で首を絞めるような、と評したのですが同様に思った人も多いらしく「このミス」でもランクインしていたのには吃驚しました。
第2位 オルハン・パムク「雪」(藤原書店) 読後暫くしてふと高橋和巳と対比して思い出しました。全共闘運動とトルコの状況とは違いすぎますが。
第3位 ジュリアン・バーンズ「イングランド・イングランド」(東京創元社) 年末ギリギリで読んだ本がランクイン。読み終えたのは年明けでしたが。第三部「アングリア」の寂寞感は、それまでが過剰で饒舌でごった煮的物語であるがゆえに、印象的です。
第4位 ローリー・リン・ドラモンド「あなたに不利な証拠として」(ハヤカワ・ミステリ) 今年最も話題になった海外ミステリ。主人公である女性警察官たちの焼けつくような焦燥感を強く感じて読後呆然となりました。
第5位 アマンダ・エア・ウォード「カレンの眠る日」(新潮文庫) もっと話題になっておかしくないと思うんだけどなあ…
僕は多分こちらの皆さんよりエンタメに傾いていますが面白いものは面白いですよね。今年は東京創元社からサラ・ウォーターズが出るし、国書刊行会の新シリーズ「短篇小説の快楽」を楽しみにしています。 ちなみに今年の口切りはアトウッド「昏き目の暗殺者」(早川書房)です。
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