2006年・なおきの年間ベストほんやく本 |
- 日時: 2007/01/01 02:31
- 名前: なおき
- 参照: http://ns.concordia.to/mt/
- あけましておめでとうございます。下期にあんまり読んでいないので上期と変わらない気もしますが。
長編
「ロリータ」(若島版) ウラディミール・ナボコフ 「巨匠とマルガリータ」 ミハイル・ブルガーコフ
こちらは上期のほうで書いてますんで。エリアーデは第2巻、第3巻があるから。。。
「琥珀捕り」 キアラン・カーソン
おもしろかったあ。拡散していく語りの形式って楽しい。つうかそんなのばっかり喜んで読んでいるような気がする。
「シンポジウム」 ミュリエル・スパーク
マーガレットはさすがスコットランド系魔女の正統なんでしょうなあ。でも、その魔女の意思をも越えて、スパークおばあちゃんの登場人物もてあそび方が最強です。ぶひ。
「虫の生活」 ヴィクトル・ペレーヴィン
「恐怖の兜」もあったんで。まあ「虫の生活」のほうが読みやすいとは思うけど、それでもやっぱりなんか変だ。ペレーヴィンはそのときにあんまり全部が判った気になれず、また数年後に読むと新しい発見がありそうな感じ。
「ボートの三人男」 ジェローム・K・ジェローム
これも面白すぎる。100年以上経っているとはとても思えないです。このイギリスの変な感じは保ってもらいたいもんだ。これも拡散していく語りがおもしろい。
短篇
「クライム・マシン」 ジャック・リッチー
これも上期のままですが「10ドルだって大金だ」も入れておきましょう。
「デス博士の島その他の物語」 ジーン・ウルフ
これも上期のままですがはずせませんなあ。
特別枠
「銀河ヒッチハイク・ガイド」全5巻 ダグラス・アダムス
SF枠で最後はなんか哀しいけどそれはそれで味わえる年齢になっちまったんだ。
「ストップ・プレス」 マイクル・イネス
推理小説枠で、というか「ボートの三人男」みたいな冗談小説の流れのような気もするが。なんつうかスパイダーが実際に出現するという奇想が現実に着地するのがすごいね。重厚さを除くと今の日本の新本格といっても全然問題なし。アプルビイの人の悪さが好き。
推理小説という意味ではジョセフィン・テイやロジャー・スカーレットを推薦しておくけど、完全に自分の好みで、主流ではないですね。
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