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2005年上半期・stanのベストほんやく本
日時: 2005/11/02 22:18
名前: stan

どうも、初めて参加させていただきます。小説を頻繁に読み始めてまだ日が浅く新刊より有名な小説を読むことのほうが多いので、今頃かよってのがたぶんあります(笑)順不同です。
・スコット・トゥロー「推定無罪」
 ちょっと古いですが、人物造形が素晴らしく上手い作家で、このデビュー作は個人的には「ダ・ヴィンチ・コード」より好きです。

 ・P・D・ジェイムズ「策謀と欲望」
 ダルグリッシュのシリーズでは一番感動しました。ノーフォークの美しい自然と雰囲気を背景に人間の策謀と欲望が描かれていますが、同時にそれらを打ち負かすように人間の持つ暖かさや希望が描かれています。こんな題名で一見重苦しい話でも、テーマがむしろ希望に近いのが驚きでした。

 ・マーガレット・アトウッド「昏き目の暗殺者」
 この作家さんについてはとにかく文章が上手。最初の意味不明のプロローグから引き込まれてしまい、分厚いしストーリー展開は遅いけど雰囲気が気に入りました。

 ・スチュアート・ウッズ「警察署長」
 40年にも及ぶ事件と時代の変化を描いたいわば大河警察小説。ちょっとだけ中身が軽めな気もしますがエンターテインメントとしては一級品だと思います。

 ・P・G・ウッドハウス「よしきた、ジーヴス」
 この作品でウッドハウスのファンになりました。こんな笑えた小説は初めて。ウッドハウスは短編より長編のこちらのほうが気に入りました。

 ・ケン・グリムウッド「リプレイ」
 人生のやり直し(リプレイ)を体験した男の物語。このプロットならではの壮大な物語で、人生をやり直した妙なむなしさ、虚無感が克明に描かれています。こうした現実にはありえないプロットならではの話を深く突き詰めていけるのがSFの醍醐味だな、と思った作品。

 ・バーバラ・ヴァイン(ルースレンデル)「運命の倒置法」
 現実的で、でもどこか現実から遊離したような雰囲気と壮大な話の流れに惹かれました。ストーリーは少し退屈なんですが心理描写が上手いです。またびみょーに一応ミステリなんですが、このミスディレクションは私的には前代未聞の最も鮮やかな騙し方だと未だに思っています。

 サラ・コードウェル「セイレーンは死の歌を歌う」
 全然文学系の作品じゃないしマイナーですが、文章の面白さではウッドハウスに次ぐと思います。登場人物も皆魅力的かつ面白くて。ミステリなのはおまけって気がしました。
メンテ

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Re: 2005年上半期・stanのベストほんやく本 ( No.1 )
日時: 2005/11/03 01:08
名前: すみ&にえ
参照: http://park8.wakwak.com/~w22/

stanさん、はじめまして。ご参加ありがとうございます♪

私たちはやっぱり「運命の倒置法」に最初に食いついちゃいます。これは私たちもレンデル&ヴァイン作品のなかで特にお気に入りのうちの1作なんですよね。レンデルは綿密に話を作り上げていくから、読んでる最中は中盤ちょっと退屈だったりするんですが、最後まで読むと、そんなのは消え去って、すごいの読んだ〜って気になるんですよね〜。
アトウッドの「昏き目の暗殺者」は翻訳からなにから、すべてにおいてレベルが高かったですよね。ダルグリッシュのシリーズは私たち、「策謀と欲望」も読もう読もうと思いつつ先延ばしにしていたんですよね。「殺人展示室」があまりにも良かったので、ダルグリッシュ熱が再燃したかも。今のうちに読まねばです。「セイレーンは死の歌を歌う」は私たちも読んでみたいです。良さそうですよね。
メンテ

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