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<2002年年間ベスト>まとめ
日時: 2003/07/05 00:56
名前: すみ&にえ
参照: http://www.aw.wakwak.com/~w22/

これは別の掲示板に投稿していただいた、<2002年度年間ベスト>をまとめたものです。書き込みはできません。
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Re: <2002年度年間ベスト>まとめ ( No.1 )
日時: 2003/06/22 00:03
名前: しま
参照: http://user.yoitoko.jp/xoen/

年間ベスト翻訳本 長編部門

1位イエ・グワンチン「貴門胤裔」上下 中央公論新社
章それぞれが短編小説のように始まって短編小説のように余韻を残して終わる
2位エドワード・ラザファード「ロンドン」上下 集英社
ロンドンを舞台に、紀元前のケルト人時代から始まり、現代に至る長大な歴史
絵巻
3位ルドルフォ・アナーヤ「トルトゥーガ」平凡社
グロテスクで、シビアで、でも「生」がきらきら輝くような素敵なファンタジー
4位サルマン・ラシュディ「真夜中の子供たち」上下 早川書房
非常に混沌とした政治色の強さ、リアリズムの中にし込まれた非現実的な世界
(いや。逆か?)
5位エドワード・ケアリー「望楼館追想」文藝春秋
奇天烈で痛くて、ちょっと甘いところも魅力的な、魂の再生の物語
6位トバイアス・スモレット「ロデリック・ランダムの冒険」荒竹出版
波乱万丈で風刺に満ちて、ご都合主義でほろりとさせられる18世紀英国の物語
7位V・S・ナイポール「神秘な指圧師」草思社
トリニダード・トバゴのインド人ガネーシュが、指圧師となり、神秘家となり、
立法院議員に、そして最後には大英帝国勲爵士に叙せられるまでの人生
8位チャンネ・リー「最後の場所で」新潮社
静謐な痛ましさを描き出した作品
9位セルマ・ラーゲルレーヴ「イングマルソン家の人びと」けやき書房
十九世紀後半のスウェーデンを舞台に、一地方の豪農イングマルソン家の三代
に渡る歴史と、キリスト教、その原理主義運動を縦横に折り込んだ物語
10位アンジェラ・カーター「ワイズ・チルドレン」早川書房
人生はカーニヴァル
10位カレル・チャペック「クラカチット」楡出版
とにかく荒唐無稽、波乱万丈、かつ大真面目なところがすっごくおかしい
10位ジョー・R・ランズデール「ボトムズ」早川書房
アメリカ南部の高温多湿な世界観
10位J・M・クッツェー「ペテルブルグの文豪」平凡社
息詰まるような切迫感、やるせない義父の思い、ラストのうらがなしさ

すいません。きれいに10作で収まらなかったです。
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Re: <2002年度年間ベスト>まとめ ( No.2 )
日時: 2003/06/22 00:04
名前: しま
参照: http://user.yoitoko.jp/xoen/

年間ベスト翻訳本 短編部門

こちらは順位なしで・・・。
○ヤロスラフ・ハシェク「不埒な人たち ハシェク風刺短編集」平凡社
めちゃくちゃな風刺に満ちた「不埒な人々」
○フリオ・コルサタル「すべての火は火」
頭がぐるぐる
○ジュンパ・ラヒリ「停電の夜に」新潮社
おだやかであたたかさを感じさせる
○エリック・マコーマック「隠し部屋を査察して」東京創元社
奇妙で歪で、どこか端正さを失わない短編集
○アレッサンドロ・ボッファ「おまえはケダモノだ、ヴィスコヴィッツ」河出書房新社
めっちゃクレバーな駄法螺
○オタ・パヴェル「美しい鹿の死」紀伊国屋書店
明るいユーモアのある文章の中に漂う悲しみ
○ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア「愛はさだめ、さだめは死」ハヤカワ文庫
凄かった
○ディーノ・ブッツァーティ「待っていたのは」河出書房新社
不条理だけど、・・・でも理屈じゃあないんだよぉってな不安感
○シーリア・フレムリン「死ぬためのエチケット」創元推理文庫
もうひっくりかえりそうになるぐらいめっちゃシニカル
○ジェラルド・カーシュ「壜の中の手記」晶文社
不気味でファンタジックな、捻れたユーモア
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