12月13日本会議 質問
| 12月13日 県議会の質問に立ちました。 質問・答弁の詳細は以下の通りです。(県議会の議事録より) ◆質問 皆様、おはようございます。県民クラブ・公明、牛山好子です。通告に従い、質問させていただきます。 初めに、がん対策の推進について。 昨年6月のがん対策基本法の制定に続き、ことし6月にはがん対策推進基本計画が閣議決定され、総合的かつ計画的ながん対策を実施していく上で重点的に取り組む課題として、早期からの緩和ケア、放射線治療の普及、それから全国どこでも高水準のがん医療が受けられるようにするために必要ながん登録制度の推進等が盛り込まれました。 初めに、知事にお伺いいたします。 がん対策推進基本計画にある重点課題から、以下の点について知事の御所見をお伺いします。 早期からの緩和ケアの実施、放射線治療の普及とそのための専門医の育成、がん登録制度について。 次に、衛生部長にお伺いいたします。 地域における緩和ケア及びがん登録の推進について。この基本計画においては、緩和ケアに関する個別目標として、がん診療を行っているすべての医師が研修等により緩和ケアについての基本的な知識を習得すること、原則として全国すべての2次医療圏において緩和ケアに関する専門的な知識及び技能を有する緩和ケアチームを設置している拠点病院を複数箇所整備することと掲げられております。 県内における緩和ケアの提供体制の現状の認識と課題、県の推進計画においてどのように位置づけるのか。 10月13日、14日に行われた国の研修を受けて、県の緩和ケア研修会の開催計画、またその内容についてどのようなものとする予定なのか。 3点目として、がん連携拠点病院における緩和ケアチーム体制の整備状況について。 次に、がん登録制度についてお伺いします。 がんとの闘いは地域におけるがんの実態を正確に把握し、がん対策を効率的に進める上で、がん登録制度は必要です。また、その成果を評価する際にも、対策を実施した後のがんの実態に関する資料が必要となります。さらに、国内他地域、国際的な比較の上でも、正確な地域がん登録情報は不可欠です。県内における院内がん登録、地域がん登録の現状、また地域がん登録制度確立の重要性と課題について、今後の取り組みについて県の推進計画の中にどう位置づけられるのか。お伺いしたいと思います。 ◎知事(村井仁 君)健康という私どもにとりまして一番関心のある事柄の中で、現在、国民の関心が最も高いのががんの問題ではないか、私はそういう感想を持っております。健康長寿県として知られる長野県におきましても、この問題、とりわけて関心を持っていかなければならない課題だと考えております。 今、牛山議員からは、県がん対策推進計画に盛り込まれる内容についての御質問ございました。 保健医療計画策定委員会におきましてがん対策につきまして現在議論をしておりまして、がん医療の従事者やがん患者等からの意見もちょうだいしながら、今年度末までにがん対策推進計画を策定する予定にいたしております。 国の基本計画では重点的に取り組むべき課題が三つ掲げられておりまして、一つ目は、我が国において手術療法に比べ提供体制が不十分と言われている放射線療法や化学療法の普及とその専門医の育成。二つ目は、がん患者の身体的・精神的苦痛を和らげる治療初期からの緩和ケアの実施。三つ目は、がんに関する基礎データを把握するためのがん登録ということであります。 以上、3点につきましては長野県におきましても極めて重要な課題であると考えておりまして、計画の策定に当たりましては、国の基本計画に沿いながら、行政、医療機関、住民などの役割分担を踏まえて策定してまいりたいと考えております ◎衛生部長(渡辺庸子 君)緩和ケアの提供体制の現状と課題、計画における位置づけについてお答えします。 緩和ケアの提供体制につきましては、緩和ケア病棟承認施設が県内に4施設、緩和ケア診療加算承認施設が3施設、そのほかに15の病院で緩和ケアを提供しております。 次に、緩和ケアの課題でございますけれども、一つといたしまして、緩和ケアを専門に行う施設の不足や偏在、2といたしまして、緩和ケアを提供するための人材育成、3といたしまして、治療の初期段階からの適切な緩和ケアの実施などが挙げられます。今までの計画策定の過程において、がん患者さんから、がんの告知の段階からの緩和ケアの実施や、外来患者への緩和ケアの充実を求める意見などをいただいております。そうした点も踏まえまして、計画の中にしっかり位置づけてまいりたいと考えております。 次に、緩和ケア研修会の開催計画とその内容についてお答えします。 緩和ケア研修の講師となります指導者向けの研修会が10月に国立がんセンターで開催されまして、本県のがん診療連携拠点病院から3名の医師が参加しております。県といたしましては、来年度から研修が実施できるよう、拠点病院に協力を得ながら、必要な準備をしてまいりたいと考えております。研修の内容につきましては、国において研修プログラムを策定中と聞いておりまして、その内容も踏まえ、実際に研修を行う指導者とともに検討してまいります。 拠点病院における緩和ケアチームの整備状況についてお答えします。 がん診療連携拠点病院では、その指定要件として、医師、看護師、医療心理に携わる者などを含めたチームによる緩和ケアの提供や、地域における緩和ケアの提供体制の整備などが求められています。県内の六つの拠点病院では5名から14名で成る緩和ケアチームを置き、活動しております。 がん登録の推進についてお答えします。 院内がん登録は、医療機関ごとにがんの診断、治療、生存率等の情報を集めまして、早期発見や治療の向上等に活用する目的で行われております。県内では、がん診療連携拠点病院など15病院で実施されております。長野県では地域がん登録は実施しておりませんが、地域がん登録は現在全国三十数道府県で実施されております。 次に、地域がん登録制度確立の重要性と課題についてお答えします。 地域がん登録は、地域におけるがんの罹患率や生存率などの基礎的なデータを把握し、分析、評価することによって地域のがん対策に役立てるものでございまして、県民に適切ながん医療を提供するために重要なものと考えております。 地域がん登録を実施している道府県の状況を見ますと、登録内容の精度確保や個人情報保護などの課題が指摘されています。地域がん登録の届け出は法律で義務化されていないため届け出数が少なく、登録率が低いことや、病院や医師の負担が大きく、医療機関の協力が得られないケースもあることなどが課題として認識しております。 次に、今後の取り組みと推進計画における位置づけについてお答えします。 国のがん対策推進基本計画では、院内がん登録を実施している医療機関数の増加などが盛り込まれておりますので、県の推進計画におきましても院内がん登録の推進について検討してまいります。地域がん登録につきましては、院内がん登録の実施状況や国の動向も注視しながら、実施に向けて具体的な課題や手法等についてさらに検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆質問 がん診療を行っているすべての医師が緩和ケアの研修会に参加できる機会が十分に保てるよう、より多くの研修会を開催する必要があると思いますけれども、どの程度の開催を予定しているのか。具体的にお示しいただければというふうに思います。 県として、がん診療連携拠点病院の緩和ケアチームに対しどのような活動を期待しているのか。 また、3点目として、地域がん登録はがん医療にかかわる関係者から強く要望いただいております。ぜひとも早期の実現を図っていただくよう要望いたしたいと思いますけれども、この点について再度衛生部長の御答弁をお願いしたいと思います。 4点目として、推進計画の最終目的の一つは、長野県のがんによる死亡者の減少です。県として、具体的な目標をどこに置いているのか。これは決意も含めて知事にお伺いしたいと思います。 ◎衛生部長(渡辺庸子 君)緩和ケアの研修につきましては、国は10年以内にということを言っておりますけれども、長野県といたしましては4年計画で年4回ずつ計16回くらいを計画しております。 特に、これからは在宅で緩和ケアを受ける方たちがふえてくると思いますので、在宅でもきちんとした緩和ケアができるような体制づくりにつなげていきたいと考えております。また、がん登録につきましては、地域がん登録というのは県内の治療のレベルを上げるためにも大切なものだと思っておりますし、県のがんの特徴がどういうところにあるのかということを確認するためにも重要なことだと考えておりますので、実現に向けまして検討を進めてまいりたいと考えております。 ◎知事(村井仁 君)がんによる死亡率を減少させる目標についての御質問でございます。 国のがん対策推進基本計画では、がんの予防、早期発見、医療などの各分野の施策を総合的かつ計画的に推進することにより、今後10年以内にがんによる75歳未満の年齢調整死亡率を20%減少させることを目標としております。 県のがん対策推進計画につきましては、内容を検討中であると先ほど申し上げましたが、国の目標を踏まえまして数値目標を検討していくことになろうかと存じます。 長野県におきましては、がんによる死亡者数は死因のトップではございますが、死亡率という点で見ますと全国最低のレベルにございます。こうした状況が今後とも維持できるように、がん対策の推進に取り組んでまいりたいと存じます。 ◆質問 次に、高齢者の虐待防止についてお伺いいたします。 高齢者の権利を擁護するため、高齢者の虐待防止と擁護者支援の両面を盛り込んだ、高齢者虐待防止、高齢者の擁護に対する支援等に関する法律が施行されてから1年半、改めて深刻な実態が浮かび上がっております。 まず、高齢者虐待防止法について知事の所見をお伺いいたします。 また、厚生労働省の高齢者虐待防止法に基づく対応状況等に関する調査結果によると、県内市町村の取り組み状況は、地域の関係機関との連携など、地域の体制整備に向けた取り組みがおくれていることが浮き彫りになったとの報告がありました。 社会部長にお伺いいたします。 この調査を踏まえて、長野県の現状と課題をどのようにとらえているか、また、県の責任と役割、今後の取り組みについてお伺いいたします。 続いて、県警本部長にお伺いいたします。 警察における高齢者虐待事案の認知件数及び事件として検挙した件数がどれくらいあるのか、また、その特徴についてお伺いをいたします。あわせて、この種事犯の対応や他機関との連携のあり方など、問題点や課題についてお伺いしたいと思います。 ◎知事(村井仁 君)施行1年半になります高齢者虐待防止法につきましてのお尋ねでございます。 高齢者に対する虐待は、児童に対する虐待、あるいは配偶者による暴力などと同様、深刻な社会問題となっております。いかなる理由があろうとも、高齢者を介護する家族や親族、または介護サービス事業所で働く職員などによります虐待というものは許されることではありません。 高齢者虐待防止法は、高齢者虐待の防止や虐待を受けた高齢者の迅速かつ適切な保護について市町村が第一義的な責任を負うものとされております。また、国や県には、市町村が行う高齢者虐待の対応に関し、情報提供や必要な支援、助言を行うことが求められていると理解しております。 しかしながら、この法律、施行後まだ日が浅いこともありまして、県民に対する周知が必要な状況にあると認識しております。 県といたしましては、市町村が進める民生児童委員、社会福祉協議会、警察など関係機関との連携強化につきましての支援、地域住民や介護サービス事業者への情報提供、こういったことを行うことによりまして高齢者虐待の未然防止と適切な対応に努めてまいりたいと考える次第であります。 ◎社会部長(藤巻益夫 君)高齢者虐待防止法に基づきます対応状況等に関する調査の結果について、長野県の現状と課題について申し上げます。 この調査、昨年4月に法律が施行されまして1年がたったということから、市町村における平成18年度中の高齢者虐待の対応状況について厚生労働省が行ったものでございます。調査結果によりますと、県内の市町村においては、高齢者介護をしている家族や親族等による虐待に関して515件の相談、通報がございました。このうち、市町村による事実確認の結果、315件が虐待と判断されまして、家庭訪問による見守りや高齢者と虐待者の分離などの対応が講じられたところでございます。 虐待の種別としましては、暴力などの身体的な虐待が一番多く、次いで心理的な虐待、介護の放棄の順となっておりました。また、虐待を受けた高齢者の8割は女性でございまして、息子と息子の配偶者による虐待が半数を占めているという状況でございました。 それから、先ほど知事から申し上げたように、高齢者虐待に関して第一義的には市町村の責務とされていることから、ただいま議員からも御質問ございましたが、市町村がそのための体制をとる必要がございます。その体制づくりについても今回調査をしているわけでございますが、今回の調査によりますと、県内では、高齢者虐待に関する窓口の設置、住民への周知については全国をかなり平均的に上回っておる状況でございますが、しかしながら独自のマニュアル、あるいは対応フロー図の作成、それから警察担当者との協議の制度、それから行政、法律、医療などの専門機関とのネットワークの構築、こういったものについては全国平均を下回っているという状況でございました。こうしたことから、マニュアルの作成あるいは関係機関とのネットワークの構築の促進というのが課題であるというふうに考えております。 続きまして、県の責務と役割、それから今後の取り組みについてでございますが、まず県の責務と役割でございますけれども、この法律では、市町村間の連絡調整、市町村に対する情報の提供、その他必要な援助を行うことというふうに規定されているところでございますが、県内の市町村で取り組みが進んでいない課題、先ほど申し上げた幾つかございますが、その解決に向けて必要な支援をしていくことが県の役割というふうに考えております。 県内の市町村が体制整備を進めるに当たりまして独自のマニュアル等を作成する人員が十分ではない町村もあるわけでございますので、県といたしましては、高齢者虐待対応事例集の作成を今進めておりますけれども、この事例集は、虐待の実例に即しました対応方法や関係機関との連携の実例を紹介するものでございまして、具体的な対応マニュアルとしても活用できるものとなるように市町村の意見も取り入れながら作成作業を進めているところでございます。 また、新たに関係機関のネットワークを構築する市町村にとりまして既に地元警察署や専門機関と連携・協力体制がとられている市町村の取り組みは大変参考になるということから、県といたしましては、先進的に取り組む市町村の協力を得ながら、地域おこし支援センターの職員の研修会などを利用しまして、これらの事例を紹介しながら連携・協力体制の整備促進を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎警察本部長(石井隆之 君)高齢者虐待事案への警察の対応状況などについて御質問がございました。 平成18年4月に施行されました高齢者虐待防止法では、警察の対応として、高齢者虐待を発見した場合の市町村への通報、市町村が高齢者虐待についての調査を行う場合の警察への援助要請に伴う対応が明文化されています。 本年1月から11月までの間に、高齢者自身からの相談などによって警察が認知をしました高齢者虐待事案は80件ございます。このうち、市町村が既に認知していた事案などを除く64件を市町村に通報し、また、市町村から援助要請がございました4件につきましては警察官による警戒などの対応を実施しました。 さらに、警察が刑事事件として検挙したのは5件ございまして、このほかに、被害者等の要望に基づき、加害者に対する指導、警告や、市町村への保護依頼などを行っております。 これらの事案における特徴的な傾向としましては、複数計上となりますが、身体的虐待が65件、心理的虐待が37件、経済的な虐待が13件でございまして、被害者の性別では女性が71%となっております。また、加害者につきましては、息子が41%、夫が25%という数字になっております。 次に、市町村と関係機関との連携でございますが、被害者の心身の安全と平穏、生活の支援等の対策を講じるためには関係機関との連携、協力が不可欠であるとの認識から、事案に応じて市町村や福祉事務所などと緊密な連携を図っております。また、市町村が虐待防止のためのネットワークの結成をする際には警察も積極的に参加をするようにしております。 警察としましては、今後とも、高齢者虐待防止事案については、被害者の身体の安全が確保されるよう、被害者の意向を踏まえながら一歩踏み込んだ対応と迅速、的確な措置を講ずるように努めてまいる所存でございます。 ◆質問 この法律の19条に、先ほどお話ありました都道府県の援助等が盛り込まれております。法の施行から1年半、市町村の取り組み状況に応じて適切な県の支援を御要望申し上げて、次に移らせていただきます。 AEDの普及促進についてお願いいたします。 AEDの普及促進については、長野県としても着実に取り組んでいただいております。設置台数については全国でも上位にあるとも聞いております。ただ、県民への周知、講習、その活用状況等のあり方について今後の課題も見えてきております。 以下、関係の部局にお伺いいたします。 県内の設置、活用状況、課題について衛生部長に、また、教育現場における設置、活用状況、課題について教育長に、消防機関における県民への周知や講習の状況、危機管理における災害現場や避難所などでの活用状況について危機管理局長にお伺いいたします。 ◎衛生部長(渡辺庸子 君)AEDの県全体の設置、活用状況、課題についてお答えします。 県内のAED設置状況につきましては、県有施設で182台、市町村施設で450台でございます。また、活用状況は、平成18年中に市民がAEDを使用した件数は4件です。 AEDの設置はかなり進んできたと思われますが、緊急時の対応ができるようAEDの適正な管理と使用することのできる者の確保が課題と認識しております。 なお、県有施設に設置したAEDにつきましては、緊急時に対応できますよう、教員や病院職員等を除いた職員を対象に、平成17年度、18年度で延べ5,000人に対して使用方法を含めた応急手当て講習を行っております。 ◎教育長(山口利幸 君)教育現場におけるAEDの設置状況等についてのお尋ねでございます。 AEDの設置状況は、県立学校では100%、市町村立学校では36%、私立学校では73%、全体で45%の設置率となっております。なお、平成19年度に111校が設置を予定しておりまして、今年度末には60%の設置率になる見込みでございます。 学校における事故等の緊急時において適切な対応を図るため、公立学校の教職員を対象とするAEDの使用等の実技講習会を実施しておりまして、昨年度末では1万7,500余名、86%の教職員が受講済みでございます。今年度末までにすべての教職員が受講できるよう計画的に実施しているところでございます。 学校におけるAEDの使用例でございますけれども、平成19年8月に東信地方の小学校で児童に使用された事例を1件把握しております。 課題といたしますと、AEDはいつどこで必要になるかわかりませんので、児童生徒の安全の確保のためにすべての学校に設置されることが望ましいと考えておりますので、今後、各学校設置者に対しましてAEDの設置等について働きかけてまいりたいと、こんなふうに考えております。 ◎危機管理局長(松本有司 君)まず、消防機関における県民への周知や講習の状況につきましてお答え申し上げます。 御案内のとおり、AEDは厚生労働省通知によりまして平成16年7月から一般市民にも使用が認められておりまして、現在、県内消防機関が実施しております一般的な救命講習につきましてはAED講習が組み込まれております。 実績としましては、平成17年1月から平成19年3月までに6万4,159人の方が受講されております。このほか、AEDに特化した講習なども消防機関により行われておりまして、5万1,066人の方が受講されております。また、県民へのAEDの周知につきましても、ポスターなどにより啓発に力を注いでいただいておるところでございます。 次に、災害現場、避難所などでの活用状況等につきましてお答えをいたします。 先ほど衛生部長がお答えしましたとおり、平成18年中に県内で市民がAEDを使用した件数は4件ということでございますが、いずれも平時における急病の事例でございまして、災害現場や避難所での使用はございませんでした。 しかしながら、災害現場でのAEDの必要性は十分認識しておりますし、避難所への配備も必要なことというふうに考えております。実際、昨年の7月豪雨災害の際にも、岡谷市の湊小学校に設置された避難所におきましては当初AEDが設置されていなかったため急遽設置されたという経過もございます。 いずれにいたしましても、災害現場や避難所を含めましてAEDが有効に活用されますよう、消防機関とも連携し、県民への啓発に努めてまいりたいというふうに考えております。 ◆質問 今後の普及や活用についてもう少しお伺いしたいと思います。 例えば、松本市には今174台が設置されているということですが、市で設置しているのは34台です。民間で随分と設置が進んでおります。こういうことも含めて、県や市町村等のホームページで設置場所がすぐ検索できるシステムの構築とか、あるいは携帯からでもすぐに情報が得られるなど、必要なときにいつもそばにある、あるいは利用しやすいという体制をつくることが求められていると思います。県のホームページのトップページにはまだAEDに対応されるようなものはありませんでして、ずっと検索を進めていかないとなかなか見つからないという状況もございます。 これは一つの事例ですけれども、これから消防局や市町村、民間とも一体で、その地域のどこに設置されているかということも必要ではないかと思いますが、これについては知事の御所見をお伺いしたいと思います。 あわせて、こういう大きな流れで進めていくときには、ぜひ長野県としてAEDの普及促進計画あるいはAED活用のガイドラインのようなものをきちんと策定をして、計画に基づいて、既に設置されているものの活用、あるいはこれからどういうものが必要なのか、近隣県との連携なども含めて推進していくことが必要かと思いますが、この件についても知事の御所見をお伺いしたいと思います。 ◎知事(村井仁 君)AEDの普及促進、活用についての取り組みについてお尋ねがございました。 AEDを使用しての心肺停止状態の方に救命救急活動を行った場合には救命率がかなり向上する、AEDを使用しなかった場合に比べて4倍と聞いておりますけれども、先ごろ総務省消防庁から発表があったと承知しております。改めてこの普及と使用方法の啓発の重要性を感じているところでございます。 県としましても、県有施設での設置場所につきましては県のホームページに掲載するなど周知を図っておりますけれども、御指摘のように、なかなかすぐにはアクセスしにくいというような問題があるということでございます。県民の方が利用しやすいホームページになるようにさらに工夫をしてまいるとともに、財団法人日本救急医療財団では民間も含めた設置場所をホームページに掲載していると承知しております。その活用や連携も含めて今後検討してまいりたいと存じます。 AEDの使用方法の普及促進につきましては、主として消防機関や日本赤十字社に取り組んでいただいております。県としても、現在策定中の保健医療計画の中でAED使用講習会の受講者数を数値目標として掲げるほか、消防機関や日本赤十字社と連携してさらなる普及あるいは設置場所の拡大、こういったことにつきましても取り組んでまいりたいと存じます。 ◆質問 AEDについては、例えば8都県首脳会議、東京を中心とした組織なんですけれども、その連合フォーラムの中で、8都県で共通に検索できるシステムを構築していくことを申し合わせたとか、あるいはそれぞれの団体と登録をしていただきながら県のホームページにアクセスをしていただいて、利用可能ですよ、うちの会社のものを使っていただいても構いませんというようなシステムをつくってAEDの活用に努めている県もありますし、今さまざま全国では取り組みが行われておりますので、そんな事例も参考にしながら、私は、普及促進計画、これは単に受講者を何名にだけではなくて、具体的なものをより効率的に、効果的に活用されることが大事かと思いますので、その点については要望として最後に申し上げておきたいと思います。 最後に、医師不足対策について。これはもう既にさまざまな方の議論がありましたので簡単に触れたいと思います。 最重要課題と位置づけて取り組んでいただいているということは、もう既に今までの御答弁でございましたけれども、要するに、これから10年かかって一つの教育機関の中から出てくる人を待つというのも中長期的には大変大事な取り組みなんですけれども、今いる医師をやめさせない、とどめておくという対策。これは、まさに給与の問題であるとか、働く環境の整備であるとか、また保険診療の見直し等や病院勤務医などへの配慮について国への働きかけも含めて大変大事なことだというふうに思っています。そういう方策についても、何とか県の支援を含めて取り組んでいけないかということを知事にお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。 ◎知事(村井仁 君)医師確保あるいは医師不足対策の別の側面として、現に働いている方々に職に引き続きとどまっていただく、これは確かに非常に重要な視点だと私も存じます。 勤務環境の改善のためには、単に給料だけではなくて、拘束時間の長さですとか、それから非常に大きな問題として訴訟リスクが高いというような問題があると認識をしております。そういう面でも対応が必要でありまして、国に対しまして、勤務医の待遇改善につながる診療報酬の充実や、あるいは夜間、あるいは病児保育等の保育制度の充実、それから病院勤務医の確保、離職防止に向けた環境整備について既に要請をいたしております。 全国知事会等を通じまして、医療過誤による法的責任を過度に追及するようなことをどのようにして対応したらいいか、それには無過失補償制度というようなものが一つは考えられるのかもしれませんが、そういうものの早急な確立なども検討をしたいということで、全国知事会などを通じまして引き続き国に対して、総じて勤務医の働きやすい環境整備の促進を要請してまいりたいと考えております。 国の来年度予算の概算要求を見ますと、交代勤務制度の導入促進ですとか、医療補助者の配置の促進、これはいわゆる医療クラークと呼ばれる職種でございますが、それから院内保育所の拡充といった内容が既に盛り込まれておりまして、こういった事業も活用しながら勤務医の離職防止に努めるということが大事だと思っております。
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