H18.6月議会

6月29日質問

6月29日 6月度県議会の一般質問に立ちました。
質問ならびに答弁は以下の通りです。

初めに、新生児聴覚障害の早期発見、療育の取り組みについてお伺いします。
 平成13年12月議会で聴覚障害検査、療育の重要性について取り上げてから、間もなく5年になります。この間、検査機器の整備は進み、生まれてくる赤ちゃんのほとんどがこの検査を受けられるようになりました。と同時に、聴覚障害を持つお子さんも毎年一定の割合で発見されております。
 この検査の実施には、1次検査から精密検査、そして発見後のフォロー、療育体制の整備と、一貫した取り組みが不可欠と要望してまいりました。現在までの取り組みについて伺います。
 現在の新生児の聴覚検査の実施状況、結果について。また、早期療育の意義は何か。衛生部長にお願いいたします。


◎衛生部長(山一郎 君)お答えいたします。
 先天性難聴は、出生時約2,000人当たり1人の割合で発生しますので、本県では毎年約10名の患者さんが生じます。生後6カ月前までに発見し、適切な補聴指導を行うことで言語獲得の療養効果が期待できる障害でありまして、一貫した取り組みが必要な疾患というふうに理解しております。
 
◆それでは、この事業において県の役割は何か。二つとして、支援ネットワークが必要と思うけれども、どう整備されているのか。各機関、関係者の連携は十分に図られているのか。3、親の支援、フォローはどのようにされているのか。どこが担っているのか。それはどう周知されているのか。
 ここまでは衛生部長に。
 聾学校、ことば、きこえの教室の取り組みについて。これは教育長にお願いいたします。


◎衛生部長(山一郎 君)本県の取り組みの概略でお答えいたします。
 本県では、平成14年10月、難聴を早期に発見するための新生児聴覚スクリーニングを開始しております。あわせて、聴覚検査機器未設置の医療機関に対し、平成14年度22医療機関、15年度3医療機関に補助事業として機器整備を行いました。この結果、新生児の1次スクリーニングができる体制が整っております。
 平成17年度のスクリーニングの実施状況ですが、1次検査の受診者は全出生数1万8,519人に対し1万4,311人、実施率は77.2%です。全県を対象にスクリーニングを実施しているのは47都道府県のうち7県のみでありまして、このスクリーニング率も全国で2番目に高い率となっており、県としてはこれは非常に積極的に取り組んでおります。
 また、新生児の聴覚スクリーニングの課題といたしまして、確定診断を得るまでの相談の箇所がないこと、また、早期に聾学校の母子教室等へつなげて療育を始める必要がある、このコーディネートをする人がいないこと、保健所や市町村、障害者総合支援センターなど関係機関との橋渡しをする機関がないことなどが挙げられておりますが、これに対して県でも保健所等でさまざまな支援を行い、またその充実に関して検討を進めているところであります。
 
◎教育長(丸山ナ 君)お答えいたします。
 聴覚障害児教育についてのお尋ねですが、聴覚障害児にとって早期の専門的な教育が大変重要であるとの方針から、平成16年度に、乳幼児きこえの教室を、小諸、利用されている乳幼児数は5人でございます。茅野、同じく1人、飯田2人、木曽1人の各地区に配置いたしました。現在、長野ろう学校、松本ろう学校の本校も含め、幼稚部には18名が在籍し、また母子教室は25名が利用しております。
 乳幼児きこえの教室の運営については、専任教員を配置し、障害の状況や程度、保護者のニーズを踏まえながら、聴覚を初め多様な感覚を利用して言葉の基礎を養う活動を行うとともに、保護者への支援も行っております。
 こうした教育活動において、定期的に地元の保育所や幼稚園で終日生活するなど、他の園児とのかかわりを深め、幼児としてのより健やかな発達を促すよう交流活動にも配慮しております。
 乳幼児きこえの教室については、自律教育地域化推進事業の一環として、地域の保育所や幼稚園と密着した運営を今後とも推進してまいりたいと考えております。
 
◆衛生部と教育委員会の答弁の何と違うことか。本来なら、これは衛生部が中心になって推進する事業ではないかというふうに思っております。
 岡山県は、これはモデルで始まったところではありますけれども、既に、人材の育成からネットワークを立ち上げて、その連携から、あるいは第三者を入れた協議会も含めて、しっかりとフォロー体制をつくって、今その療育体制をつくっておりますけれども、先ほどの部長のお話ではほとんど何も手がついてないという印象がございます。また、実際のところ、さまざまな形でお聞きする御意見は、もっと県がしっかり取り組んでほしいという御要望を大変強くいただいております。
 この療育は、ゼロ歳から2歳の療育が最も重要な時期であるとされております。先ほどお話があったとおりですけれども、現在の長野県の療育体制でここが一番欠け落ちてしまっているというふうに思っています。
 先ほども、3次スクリーニングで、最終的に検査継続を受ける方が32、両耳の聴覚障害と決定した方が30名、計62名ですね。この方たちが長期的な継続の治療、療育を必要とするわけです。この療育体制は今信大が担っているわけですけれども、ほとんど信大が担っていただいているところなんですが、衛生部も連携とっていただいていると思いますけれども、これは副知事にお伺いしたいと思います。
 親や関係者の間では、療育センター機能、あるいはコーディネーターの配置を求める声が強くあります。この件について副知事の御所見をお伺いいたします。



◎副知事(澤田祐介 君)お答えいたします。
 信州大学病院長勝山努院長並びに耳鼻科と衛生部、私も含めて話し合いをしておりまして、これには体系的なシステムに乗っかったセンター等が必要だというふうに考えております。
 おっしゃるとおり、特殊な疾患でございますので信州大学の耳鼻科がその中核を担っていただくことは必要なので、現在、その支援センター、あるいは検査センターといったものを何とか構築できないかということで衛生部と信州大学の方で鋭意進めて、何とか早く設置したいというふうに考えております。
 以上です。
 
◆ただいまお話のございました療育センターとして、地域のお母さんたちからの御要望をいただいたところなんですが、昨年から使われなくなった県がん検診センターの跡にその療育センターをつくってほしいというような声も具体的に出ております。これについては、信大との連携も密にできるという意味では私は可能性は大きいのかなと思いますけれども、この件については知事の御所見をお伺いいたしたいと思います。

◎知事(田中康夫 君)もう既に議員からもこの点に関しては幾たびか建設的な御提言をいただいたこともあり、私ども、また私もそうした小さなお子さんを間近にかつて幾人か知っていたこともあり、そうした実感から新生児の聴覚スクリーニング、そしてそのための検査機器整備はさせていただきました。
 ですので、平成17年度の聴覚検査は、もう既に議員十分御承知かと思いますが、県内の全出生数1万8,519人に対して1万4,311人の方に実施させていただいておりまして、実施率が77.2%という形でございます。全国47都道府県の中で、全県下を対象にこうした新生児の聴覚検査を実施しているのは本県を含めましても7県のみでございます。本県は長崎県に続いて2番目にこうした検査受診の率が高いという県でありますが、これに甘んずることなく、すべてのお子さんが早期にこうした検査をお受けいただけるというようにすることが大事であろうと思います。まさに、高齢者の医療同様、早期発見、早期治療ということが大事なことであります。
 難聴児を早期に発見をするという考え方の中から、難聴児の支援センターというものを設置いたしたいと私ども計画しております。これは松本市にあります旧長野県の救急センターの跡地を考えさせていただいております。ちなみに、この県救急センターは、信州大学と道路を隔て、南側に位置するわけでございますが、この場所で難聴児療育のコーディネートや療育プログラムの個別具体的な作成、相談をする拠点にさせていただきたいと思っております。
 あわせまして、長野県諏訪湖健康学園の移転、また、信州大学にございますがん医療総合センターとの連携、長野県赤十字血液センターの製剤部門の拠点化といった複合施設として活用させていきたいという計画を具体的に持っておりますので、ぜひとも深い御理解をいただき、御協力をいただければと思います。

◆4年間でこの検査を受けた新生児は4万3,978人、うち3次のスクリーニングを受けたのが74人、検査継続30人、聴覚障害確定児30人。そして、この数はことしも確実にふえてまいります。療育体制の整備が急がれますし、経済的支援を望む声も多くあります。関係機関、関係者との十分な連携の上で、できるだけ早く取り組んでいただきたいと思います。
 13年9月の質問時、知事は、保護者の方々には大変な困難が待ち受けるわけでございまして、これまたきちんと具体化に向けというお話、それから4年がたっておりますけれども、今のお話のとおり伺いました。どうぞ、早急な対応をお願い申し上げます。
 次に、廃棄物対策についてお伺いいたします。
 これまでの間、何人かの方から質問がありましたので、絞って質問させていただきます。
 中信地区の最終処分場の2カ所の候補地について、現状をお伺いします。
 松本市からは3月、塩尻市からは5月に、いずれも活断層の上に、あるいは近くに候補地が設定されているのではないか、まず調査してほしいとの要望が出されております。現在の状況、また、いつごろ調査が終わるのか。生環部長にお伺いいたします。


◎生活環境部長(木曽茂 君)お答えいたします。
 中信地区松本ブロックにおける廃棄物処理施設につきましては、中信地区廃棄物検討委員会において列挙された19カ所の候補地から選定作業を進めてまいりました。
 昨年7月には7回の住民説明会を開催し、選定スケジュールなどについて説明をいたしました。11月から12月にかけては、候補地選定のための絞り込み方法と、環境面や社会経済面に対する影響などを評価する計画アセスメントの実施方法について8回の住民説明会を開催し、広く御意見を募集いたしました。
 候補地選定では、まず土砂災害危険区域等を除いた上で、まとまった土地が14ヘクタール以上あるか、土地勾配が15%未満などの5項目の基準により絞り込み作業を行い、計画アセスメント候補地として松本市内田、塩尻市桟敷の2カ所を選定いたしました。
 この選定作業の結果について住民の御理解を得るため、平成18年3月4日に説明会を開催いたしました。その際、住民の方から、計画アセスメント候補地の直下に活断層が走っているとの御指摘があったところでございます。また、松本市及び塩尻市から、それぞれの計画アセスメント候補地内の活断層に関するさらなる調査の要請が県にありました。これを受けて、現在、それぞれの候補地について、活断層に関する専門家からの聞き取りや文献調査などを行っているところでございます。これらの調査結果がまとまり次第、両市や住民の皆様に十分な説明をしてまいりたいと考えております。
 
◆地元では、なぜこんなところにと首をかしげる人もおりますし、怒りをあらわにする方もおられます。東海地震との関連の地でも入っておりますし、地形や周りの環境を考えますと、知事がこれまでノーと言ってこられた地域よりももっと条件は厳しいように思います。また、14ヘクタールという面積基準は非常にあいまいでございます。逆に、あるいはもう県はつくるつもりがないのか、それを織り込み済みでの場所の選定であったのだという関係者もおります。
 中信地区に廃棄物処分場はできるのか。本当につくるつもりがおありなのか。部長に再度御答弁願います。


◎生活環境部長(木曽茂 君)お答え申し上げます。
 県としましては、3Rの精神に基づきまして、排出量、最終処分量を減らす方向で、事業者または排出事業者に対しまして、それから産業廃棄物処理業者に対しまして指導をしているところでございます。
 昨年、9月15日に、新しい公共関与の考え方ということで、これまでの処理施設の建設計画から運営まで公共がかかわるものとしていた方針を改めまして、公共が関与し、地元自治体や住民とともに構築する監視・苦情処理体制による優良な民間事業者の参入を促進するということとしたところでございます。
 ただ、中信地区につきましては、まだ候補地が絞り切られた状態ではございません。その結果が出たところでの判断ということになろうかと思います。
 以上でございます。

◆部長、面積基準があいまいではないかという批判があります。これについてお答えください。

◎生活環境部長(木曽茂 君)お答えいたします。
 この面積基準につきましても、中信地区廃棄物処理施設候補地検討委員会の中で14ヘクタールというものが提案されまして、それに基づきまして設定されたものでございます。

◆時間がないので先に行きます。長野県の産業廃棄物の排出量、また削減の実態について生還部長にお伺いします。
 国の告示34号には平成22年の廃棄物削減目標も出されておりますけれども、再生利用率は、長野県、全国平均よりも低いという状況もあるということでございます。本当に減量できるのか、対応できるのか。お伺いいたします。

 
◎生活環境部長(木曽茂 君)お答えいたします。
 産業廃棄物の実質的な排出状況等を見てみますと、処理の状況でございますが、再生利用量につきまして、平成10年度132万5,000トンが平成16年度147万5,000トン、それから減量化量といたしまして、平成10年度167万9,000トン、平成16年度が201万7,000トンということでございます。この傾向を見ますれば、減量化または再利用が進んでいるものというふうに思います。
 それから、これに伴いまして、最終処分量が24万7,000トンから9万3,000トンへということで半分以下に減ってきているということで、企業の皆様、または産業廃棄物処理業者の皆様の御努力によりまして資源化、再利用が進んでいるものというふうに考えております。
 
◆きょうの新聞では、長野市、昨年度、「ごみ処理総量2.7%増」という新聞も出ておりました。市町村も大変な取り組みの中で苦労しております。どうか、その辺も含めての県としての対応をお願いしたいと思います。
 また、福井県の敦賀市にある民間企業のキンキクリーンセンターというところがございますが、このセンターの状況について現在どのような状況にありますか。生環部長にお伺いします。


◎生活環境部長(木曽茂 君)お答えいたします。
 キンキクリーンセンターへの廃棄物の持ち込みは、市町村から発生します焼却灰の搬入が主だったというふうに記憶しております。その後、キンキクリーンセンターにつきましては、持ち込みが禁止され、搬出等を命じられていると聞いておりますが、量的なものとか詳細については現在ちょっと資料を持ち合わせておりません。

◆民間の管理型であるこの施設が漏水などのトラブルが発生した事例でございまして、ここに、長野県から5団体、焼却灰を持っていっています。それもあわせてですが、長野県から流出を受け入れている。県の中には、自分のところで逼迫しているということで、他県からの流入を慎重にという声が議会で上がってきているというところも出てきております。
 本来、廃棄物処理の最終責任は県です。田中知事は、公約どおり、自区内処理をきちんと進める、その決意がおありか。この点について知事の御答弁をお願いいたします。


◎知事(田中康夫 君)昨日、一般廃棄物の件に関してもお話をしましたように、自区内というその自区内をどうとらえるかということもあります。これは無論日本全体で考えることですし、とりわけうちは水源県でありますから、本県として一体的に取り組む必要があります。
 先ほど木曽茂が申し上げましたように、まさに3Rということを行う必要がございます。そして、そうした中でこうした処理施設、焼却場が新たな箱物行政になっていってしまうのを防ぐことと同時に、私どもの企業を初めとして非常に意識が高まり、御協力をいただいております。その中で少子社会も進んでおります。この中で、まさに広い意味での私たちは本県一体となっての自区内の処理ということを無論行っていくところなわけでございます。
 そして、そうした中においては、無論、本県のみで解決できない部分、処理できない部分というのもあるわけです。ただ、本県が主体的に行っていく。そして、これは産業廃棄物にとどまらず、一般廃棄物に関しても、県民と一緒に、地域と一緒に行っていくということを昨日来述べているところです。

◆今、市町村も、それから産業界もさまざまな形で取り組んでいただいているこの問題について、大変皆さん苦労していらっしゃいます。知事の御答弁を聞いている限りでは、何か自区内処理ということが大変あいまいになってきていて、これこそ知事がまた大きく問題にしたい、テーマにしたいとおっしゃっている割には、長野県の最終処分場、あるいは廃棄物をどうするのかというビジョンが見えてこないのが大変残念でございます。
 監視とか規制を強めるだけでは決して優良事業者は育たないし、問題の解決にはなりません。本当にもっと、さまざまな団体との連携の中でこの辺の問題をきちんと詰めながら政策を展開していただきたい。それを要望しておきたいというふうに思います。
 次に、エイズ対策について。
 今議会にも提案をされておりますエイズ対策についてですが、無料、匿名のHIVの迅速検査を実施するということについて補正予算に盛ったということで、一定の評価はさせていただきたいと思います。
 しかし、議案説明書の約2ページを割いて、声のトーンを変えてまでエイズ対策に取り組むとの訴えにしては、施策の全容が見えません。
 知事の話された内容は、県内の関係者の間ではかなり早くから懸念の声が出ておりました。一昨年に私が質問する際に調査でお目にかかった、エイズ問題にずっと取り組んでこられた医療関係者や、また人身売買等の被害者の女性たちを支援した方々も、異口同音に言われておりました。近い将来、県内には感染爆発が起きると。このことは質問の中でも申し上げておきました。県衛生部でもこのことは承知しておりました。ワーストワンになったから、わかった。最近のことではないと思います。長野県は、実は、これらの声に県として対応してこなかった。これは田中知事になってからもです。
 さらに厳しいことに、地域の保健所が、職員の異動が激しくて、情報交換や落ちついて相談、提案もできなくなったと不満の声も多くありましたので、つけ加えておきます。
 これからは、県衛生部だけではなくて、有識者、専門家、学校の現場、市町村、県警本部、医療、地域関係者などによる知恵と力を結集した県民運動にしなければ、予防と蔓延防止は不可能というふうに思います。将来を見据えた総合的な施策の展開を図るべきと思いますが、知事の御所見を伺います。



◎まさに実効性のある県民運動にせねばならないわけですから、ぜひともこうした点に関して、いち早くその問題を認知されていた議員の御協力を改めてお願いをするところです。
 無論、その点は、今までにも備前光正議員からも2月の定例会で御質問いただいているところです。
 きょう付の信濃毎日新聞の社説にも、「身近な問題と考えよう エイズ対策」というのが載っておりました。ここの中の一番最後に、「最も怖いのは、気付かないうちにパートナーに感染させる恐れがあることだ。ひとごとにせず、感染の心配があるなら、迷わず検査を受けるべきだ。」とございますが、パートナーにとどまらないわけでございますね。歯科診療等をする歯科衛生士や歯科医師等に口腔内の血が飛ぶことで感染することもあります。つまり、御自分の恋愛相手、結婚相手だけではない。家族もそうです。近隣の方もそうだということです。
 そして、ここに「感染の心配があるなら、迷わず検査を受けるべきだ。」とありました。私は、非常に隔靴掻痒の感を感じますのは、感染の心配があるのは全県民だということです。全国民であり、全世界の方だということです。
 これは、産経新聞の論説副委員長だったんでございましょうか、前回の知事選にも立候補をいっときは表明された花岡信昭さんのメールマガジンの6月26日に、「なにやらとんでもないことを知った。あの長野でエイズが蔓延しているというのである。」と。「わが故郷がそういう実態になっているとは知らなかった。変な言い方になるが、長野にはいかがわしいその手の歓楽街はほとんどない。いったい、どういう理由でエイズ蔓延の深刻な事態を招いたのか。これは観光・長野にとってどの程度の悪影響をもたらすのか。」とありますが、花岡さんに罪はございませんが、私たちの状況はこうではないということを知事会見でも述べました。長らく、清く正しい信州・長野県だと思われていた長野県は、逆にそうではないということを全員が自分の問題としてまず自覚せねばなりません。
 同じ産経新聞の諏訪通信部にいらっしゃるんだと思いますが、高砂利章さんという方がいち早くこの問題を5回にわたって長野県版で連載をしてくださいました。私は大変深い感銘を覚えまして、産経新聞には、かつて私も存じ上げている宮田さんという、エイズの問題にもう10数年前からいち早く取り組まれ、本も物された方がいらっしゃいます。恐らくは、この方の系譜を引く気概をお持ちの方だと思います。
 繰り返しますけれども、過去3年間の平均でも、私どもは、感染者の対人口比率というものは2位であったり3位であったりしているわけで、東京都に次いで全国2位であります。そして、異性間による感染者に限れば、過去5年間の感染率は東京都を上回っている年の方が多く、これは産経新聞の高砂さんの記事の中から再引用させていただいております。そして、異性間の感染率が全体の80%を超えているわけでございます。すなわち、提案説明でも読みましたように、ごく一部の同性間の性愛、あるいは薬害エイズ等の血液製剤での感染の方ではない方、本当に横の隣人の方です。
 そして、この高砂さんが、しかし本県の存続にすらかかわると知事が述べたけれども、県民の側がどこか他人事で深刻にとらえていないのではないか。そして、県内の日本国籍の方の中では四、五十代が感染拡大の中心となっていて、患者のほとんどが外国籍であった10年前と異なり、現在の感染拡大の中心は日本国籍の日本人そのものである。何より感染者の少ない他県の人々からすれば、そしてその人たちは、エイズに対して正しい知識を持たない住民がいれば、彼らから長野県民が差別視されてもおかしくない状況にあることを私たちは自覚するべきであるとまで冷静にお書きくださっております。そして、この高砂さんは、5回目の連載の最後のところで、啓発とは感染予防法を教えることにとどまらないで、HIV感染者とどうつき合っていくか、そして感染者は自分の人生をどう生きていくかを教えることであり、長野県の現実はそこまで要求している。近道はないとおっしゃっています。
 まさに、早期発見をすれば、早期治療をすれば、HIVは死に至る病ではありません。しかしながら、エイズになればこれはほぼ確実に死に至る病です。といたしますと、私は、シンガポールのような国は民主主義と言いながらさまざまな問題を抱えていますが、すべての国民にHIVの検査を義務づけるというようなことこそが今日本には逆に必要ですし、そのことによって差別を生まないような社会、まさにリビング ウィズ エイズであるということを皆が感じる必要があろうかと私は思います。
 そうした形は、さまざま個人の問題、人権の問題があるかもしれませんが、HIVは私たちとともに生きているということを知るならば、全県民の方が自発的に一日も早く検査をしていただき、そして、一たび検査をして安心だったからといって慢心するのではなく、定期的に検査を続けていただくということをぜひこの場をかりて皆様にもお願いいたしたいですし、ぜひとも県民のとりわけ選良である議員の方々は率先をしてこのことを実行をしていただきたいと思います。
 なぜならば、85%の方が異性間の性愛によって感染をしており、そして四、五十代の方が多くを占めており、そして本県は対人口比で全国で2番目の比率でHIVの感染者が多く、そしてほぼ10年間という潜伏期間があるHIVの感染段階で把握したのでなく、発病をしてから、手おくれになって、死の病が発症をしてから初めて知る方が多く、その間に御家族を初めとして多くの方が母子感染も含めて不幸の連鎖になっているということです。
 ぜひともお一人でも多くの方、とりわけ議員や私どもだけでなく、今2階の席におられる表現者というまさに本県の世論を、パブリックセンチメントの方でございますけれども、パブリックセンチメントを形成していく表現者の方が真のパブリックオピニオンとしての輿論とすることをぜひ個々が実践いただくことで、経営者の方々も含めて、本県のHIVの問題をまさによい形でのリビング ウィズ エイズにさせていただきたいと思います。


◆総合的な施策をぜひ検討して、また各団体とも連携をとりながら頑張っていただきたいと思いますし、私どももできることはしっかりとやってまいりたいと思います。
 終わりに、知事の政治手法の顕著なものにメール行政が挙げられると思います。私もいろいろな相談を受ける中で、相手の方からその相談もされました。実際、何度も、ようこそ知事室を申し込んだけれどもだめだった、最後の手段でメールを打って要望が通ったと連絡をいただいたグループや団体の方もいらっしゃいます。ただ、その方たちの多くは、後味が悪いと思っている節があるのです。要するに、フェアではないという感覚。皆、一生懸命頑張っている。同じテーブルで議論されたのではない、自分たちだけ場外で決めてしまったという感覚。

透明性がないということでしょうか。説明責任が果たせない。逆に言えば、今ほど県政に公平性、透明性が求められているときはないと思います。皆が何か変と感じてきています。
 以上で質問を終わります。