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流星群 どうしても見たかった。 雨のように降るという、その星を。 ただでさえめったに見られない流れ星を、たくさん見られるというのだから。 だから秋也は、信史の家に泊まりに行った。 慈恵館では、子供たちを起こしてしまったらかわいそうだし、夜中に騒ぐ事なんて出来ない。 けれど、信史が、「うちに来れば?」と言ってくれたから。 「俺、流星群を見に来たんだけど」 ふてくされた秋也の声。 「ん、知ってる」 ニコニコと笑いながら、信史は答えた。 「で、何でこうなるかな?」 ベッドに押し倒された、この体勢。 時間は11時過ぎ。 流星群のピークは3時頃らしいから、まだ時間はあるのだけれど。 「据え膳食わぬは男の恥って言うだろ?」 「関係ねぇよ」 ぶつくさ言いながらも、流されてしまう事が分かっていたから、余計に悔しかった。 「いいじゃん、まだ時間あるんだし。せっかく泊まりに来たんだし」 郁美は寝てるし、と心の中で付け加えて、信史は秋也の首筋に顔を埋める。 「ばっ……!」 秋也の抵抗なんてものともせずに、信史は行為を続けていった。 「三村っ……!」 「なんだよ、嫌なのか?」 そんな言い方をすれば、秋也が何も言えなくなる事を知っていて。 「……俺、寝ちゃうから、ヤなんだよっ……!」 どうやら秋也はどうしても流星群を見たいらしい。 そこまで想われている流星群に妬きそうになりながら、信史は大丈夫、と笑って見せた。 「起こしてやるから」 「七原、星」 信史が声をかけても、秋也は起きる気配はなかった。 3時、少し前。 (こいつ、一回寝るとそう簡単に起きないんだよな……) そう思いながら、とりあえず何度か名前を呼んで。 揺り動かして見ても、小さくうめくだけで。 仕方無しに、信史は一人、ベッドから降りて、カーテンを開けた。 秋也がそこまで執着していた流星群とやらを、見てみようかと思って。 けれど、すぐ飽きたように布団の中に入り込んだ。 彼にとっては、秋也の寝顔の方が、何百倍も綺麗だったから。 ゆっくりと、目をあける。 珍しく、すっきりとした目覚めに、秋也は驚いていた。 それから―― 大事な事を思い出して、泣きそうになる。 起きた瞬間に分かった。 もう朝なんだという事くらい。 「……最悪……」 小さくつぶやくと、自分よりも前に起きていたらしい信史が、 「おはよ」 と、笑った。 「何で起こしてくれなかったんだよ!」 まず、そう叫ぶ。 起こしてくれるって言ったじゃないか、と。 「俺、起こしたんだけど。結構何度も」 「俺が起きなかったら、起こした事になんねぇんだよっ!」 馬鹿、役立たず、と何度も言って、信史を睨む。 「そりゃないでしょ?起きなかったのは七原……」 「三村があんな事するからだろっ!!」 それを言われると何も言えなくなるのだけれど。 「自分だってよがってたくせに……」 「うるせぇよっ!」 そう叫ばれて、秋也に枕を投げつけられた。 もちろん信史はあっさり避ける。 「三村は見たのかよっ!?」 「流星群?見たけど?」 起きたんだから当然でしょう、と言って。 それを聞いて、秋也は怒りをあらわにする。 「俺だって見たかったのにーっ!!」 さすがにそろそろなだめなければいけないかと思い始めた信史は、秋也の額に軽く口づけして、言った。 「また今度、見れば良いじゃん?」 今度は、一緒にさ。 END. そういうわけで、あさこは見られなかったんですよ…流星群(泣) 起こしてくれてるのが分かっていたのに、そのまま眠り続けた自分が憎いです。 あ。ちなみに、起こしてくれたのは母ですよ。 三村じゃないです(当然だ) あまりの悔しさに、授業中こんなものを書いてしまいました。 また、12月とか1月とかにもあるらしいし。 と言うか、今日もまた少し見られるらしいし。 見たら、また書こうかしら、37。 『流星群・2』(笑) |