三村信史へ密かに恋心を抱く乙女編(長ッ)



大好きな大好きな三村くん。
誰よりもカッコ良くて、誰よりも素敵な三村くん。
たった数回しか話した事のない関係。
彼は私の名前すら知らないだろう。
それでも私は彼が好きで、ずっとずっと、見つめていた。
例え、彼の目に映る私が、その他大勢の中の一人でしかなくても。


バレンタインデー。
一年に一度、勇気を出して、告白が出来る日。
そんな事、今まで考えた事もなかった。
仲の良い男の子に義理チョコを配ったり、女の子同士で交換したり。
バレンタインらしい事といえばそんな事しかしなくて。
だって、おかしいでしょう?
バレンタインだからって気合い入れて、何日も前から準備して?
手作りのチョコレートに、メッセージカード?
そんなの、引くでしょ、普通は。
付き合ってるとかだったら、もちろん話は別。
彼氏彼女の関係で、市販のチョコレートってのも寂しいしね。
まぁ、彼女の作ったチョコレートが必ずしも美味しいとは限らないけど?
実の所、どうなんだろうね。
男の子としては、手作りチョコってのは、貰って嬉しいものなのかな?
三村くんも、そうなのかな……


三村くんにチョコレートを渡そうとする女の子は、数え切れない。
だってあれだけカッコ良いんだもの。
今は特定の彼女もいないらしいし。
だけど、私が三村くんにチョコレートを渡すなんて、身分違いもいいとこ。
可愛くも無い。
頭が良いわけでも無い。
運動神経が良いわけでも無ければ、面白い話が出来るわけでも無い。
これといって取り得の無い、フツーの女の子である、私が。
彼に近付こうとする事自体、恐れ多いってものじゃないだろうか。
それでもね、やっぱり。
渡したいじゃないですか。
手作りなんて器用な真似は出来なくても。
例えばそれが市販のチョコレートでもさ。
気持ちを込めたチョコレート、渡したいじゃないですか。


誰かに見つかるのは、絶対にイヤ。
中学生って、何でみんなこんなにガキなの。
誰が誰を好きだって、関係ないでしょ。放っておいてよ。
それでも、周りを気にしちゃうのは私だから、私もまだまだガキって事よね。
だって、迷惑かけたくないじゃない。
私が三村くんを好きだってこと、周りに広がったら、迷惑するのは三村くんでしょ?
こんな女に好かれてるって、からかわれたら、ね。
自分に自信が無いとか、そういうレベルじゃなくて。
三村くんは私を知りもしないんだから、噂が立つのは大変迷惑なのですって事。
ホント、迷惑だよね……


帰り道、ここを三村くんが一人で通る事、知ってて待ち伏せてる。
はっきり言って怖い。
これって、ストーカーってやつになるんじゃないの?
なんて、自分にツッコミ入れながら、それでも待ってる。
寒いけど。
手とか、顔とか、凄く痛いけど。
それでも待ってる。
今日に限って、ここを通らなかったらどうしよう?
今日に限って、帰るのが凄く遅かったりしたらどうしよう?
今日に限って、一人で帰ってなかったらどうしよう?
考えても仕方のない事をひたすら考えて、ただ待ってる。
好きなんて言うつもりはないよ。
バレンタインにチョコレートを渡す事が、どういう事かなんて、誰が考えても分かる事だけど。
だけど、告白するつもりはないんだ、ホント。
言えたら良いなって思うけど。
今はただ、受け取ってもらえればそれで良い。


「三村くん!」
大好きな大好きな三村くん。
「これ、受け取って欲しいの」
誰よりもカッコ良くて、誰よりも素敵な三村くん。
「ありがとう。でも俺、付き合ってる奴、いるけど?」
うん、知ってるよ。
やっぱりホントなんだね。
「分かってる。でも、受け取って欲しいんだ」
「……分かった」
知ってるよ。
三村くんに“彼氏”がいるって事は、有名だから。


END.



えぇっと…?
名前も出てないオリジナルキャラの一人称ですが…
ホントはドリームにしようと思っていたんですが、両思いになれないのでやめました。
とゆーか、凄く手抜きしてるのがバレバレですね。
すいません、すいません(涙)
どうやら三村には彼氏がいるらしいです(笑)



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