今昔物語
今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。
「誰が翁だ、誰が」
野山にまじりて竹を取りつつ、よろづの事に使ひけり。
「何に使うんだ、竹なんか。あっ、もしかして!」
「ふっざけんな三村!!そんなん入るわけねーだろっ!!」
名をば、三村信史となむいひける。
「ハイハイ、俺」
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
「うっわ。気持ちわりー」
あやしがりて寄りて見るに、
「寄らねーよ」
あやしがりて寄りて見るに、
「寄らないって言ってるだろ」
あやしがりて寄りて見るに、
「しつこいぞお前!」
あやしがりて寄りて……(しくしく)
「見れば良いんだろ、見れば……」
筒の中光りたり。
「……やっぱり見なきゃ良かった」
それを見れば、三寸ばかりなる人、
「親指姫か!?」
……いとうつくしうてゐたり。
「って、杉村じゃん……」
翁いふやう、
「どうしたら俺が翁じゃないって分かってくれるんだ?」
「我朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて、知りぬ。
「俺は毎朝毎晩竹なんか見てないぞ」
子となりたまふべき人なめり」とて、
「勝手に子供にすんなよ!」
手にうち入れて家へ持ちて来ぬ。
「誘拐!?」
妻の女にあづけて養はす。
「七原〜、帰ったぞー」
「お帰り三村!って、俺妻!?」
うつくしき事かぎりなし。
「……杉村なのに?」
「ちっちぇー……」
いとをさなければ籠に入れて養ふ。
「大きくなったら、お前は籠で育ったんだと教えてやろう」
「殴られるぞ、三村」
竹取の翁、竹を取るに、
「竹取らないし、翁じゃないし」
この子を見つけて後に竹取るに、
「……取れば良いんだろ、取れば」
節を隔ててよごとに金ある竹を見つくる事かさなりぬ。
「そんな馬鹿な」
かくて翁やうやう豊かになり行く。
「豊になるのか!?」
「三村、瀬戸じゃなくて……」
この児、養ふ程に、すくすくと大きになりまさる。
「親指姫じゃなかったのか……」
「だったら三村はカエルかな」
三月ばかりになる程によき程なる人になりぬれば、
「いや、早すぎだろ」
「ほら、杉村だから」
髪上げなどさうして、髪上げさせ、裳着す。
「女性の正装……を、させるのか?杉村に……?」
「うわっ!めちゃくちゃ似合うし!!」
帳のうちよりも出ださず、いつき養ふ。
「ふはははは。誰が出してやるものか!」
「三村、それじゃ監禁だよ……」
この児のかたちけうらなる事世になく、屋のうちは暗き所なく光り満ちたり。
「七原!電気つけっぱなしにするなっていつも言ってるだろ!」
「俺じゃなくて杉村だってば!」
翁、心地あしく苦しき時も、この子を見れば、苦しき事もやみぬ、腹立たしきことも慰みけり。
「むしろ杉村さえいなけりゃ、俺は七原といちゃつけると思うんだけど?」
「大人しくしてろ、おじいちゃん」
「杉村ナイス!!」
翁、竹を取る事久しくなりぬ。
「こき使われてるって事だよな……」
「養う人間が増えたからな」
いきほひ猛の者になりにけり。
「俺のおかげだ、感謝しろ」
「亭主は元気で留守が一番」
「……嫌な言葉知ってるな、杉村……」
この子いと大きになりぬれば、名を、三室戸齋部のあきたをよびて、つけさす。
「名前を付けさせたって…杉村だろ?」
「杉村だよなぁ」
あきた、なよ竹のかぐや姫とつけつ。
「……だそうだ」
「出て来いあきた!あきたって誰だ!!」
この程三日うちあげ遊ぶ。
「酒だー!酒持ってこーい!!」
「三村、酒乱だったなんて……」
よろづの遊びをぞしける。
「……七原……」
「っア……こ、こんな意味じゃないだ、ろっ……」
をとこはうけきらはず呼び集へて、いとかしこく遊ぶ。
「……杉村、男をはべらすなんて……」
「まさか輪姦!?」
「……」
「まっ、待て杉村!武器はひきょ……!!!」
「ひきょ?ひきょってなんだ?三村?あれ?三村ー?」
-了-
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