●解説


『スペクトルマン』の放映が終盤にさしかかった頃、同番組の後に続く新しいヒーロー番組の企画を要請されたピー・プロは、以前オクラになっていた『豹マン』のアニマルヒーローという線を活かそうと、豹をライオンに改めて新たに『ライオンマン』を企画した。これは等身大のヒーローと怪人が戦う現代劇アクションであり、『スペクトルマン』や『豹マン』のような巨大な怪獣の登場は考えられてはいなかった。ウルトラシリーズに代わってブームの中心となっていた『仮面ライダー』が特撮を使って費用をかけなくとも実写ヒーロー番組がヒット作になりうることを証明しており、ウルトラシリーズの半分という低予算しか与えられていなかったピー・プロとしては当然の判断といえるだろう。
 この企画は一応、局側のOKが出たが、後でアメコミに同名のヒーローがあると判って急遽企画を変更。そこでフジテレビ編成局長の武田信敬氏の発案により時代劇に変更され、タイトルも『快傑ライオン丸』となった。この時点で劇画原作者の牛次郎氏も企画に参加することとなり、氏はテレビ放映に三ヶ月先駆けて「サンケイ新聞」に連載が開始された漫画版の原作も同時に手がけた。
 ピー・プロは本シリーズより巨大ヒーローものから一転して等身大ヒーローを創造することとなった訳だが、等身大アクションでは定評のある東映作品とは一線を画す必要があった。そのため、単に時代劇と変身ものを組み合わせただけにとどまらず(実際、このアイディアは東映でも同時期に考えられており、『変身忍者嵐』がスタートしている)、それまでになかったアクションシーンを意欲的に模索している。前作では役者として活躍していたJFAの渡辺高光氏が殺陣師としての腕を遺憾なく発揮しており、必殺技「ライオン飛行斬り」を始めとした空中技はテンポがよく、かつダイナミックなものとなっている。毎回、ライオン丸が斬った後で刀を手にあててスライドさせると怪人が爆発するのも爽快感があり、印象的だった。
 演出陣は『スペクトルマン』とは幾分異なる顔ぶれとなり、それまでピー・プロ作品を支え続けてきた土屋啓之助監督は本シリーズでは二本だけ手がけ、これを最後にピー・プロを離れている。代わってメイン監督となった石黒光一氏は社員制だった頃のピー・プロの社員であったが、円谷プロで助監督を務めた後、『宇宙猿人ゴリ』製作開始の折に
土屋監督と共にピー・プロへ呼び戻されたという。当初はまだチーフ助監督だったが、特撮やアニメの演出の経験もあるという強みもあり、土屋啓之助を踏襲したその演出は充実していた。
 また、キャラクターものはそのデザインが極めて重要だが、ライオン丸のデザインはピー・プロ社長・鷺巣富雄氏によるもので、氏自身も今もってお気に入りだという。製作前の第一回撮影会ではライオン丸の衣裳は薄いピンク(紫?)で、胴はなく、インパクトが足りないということで第二回撮影会では茶色の胴をつけたが、色合いが今一つ。そこで思い切って衣裳を赤くし、胴を黒くしたところ非常に色あいが良くなったという。そのインパクトの強いデザインはライオン丸という単純明快なネーミングと共に視聴率以上の知名度を得ることに貢献した。なお、怪人のデザインもその多くを鷺巣氏が手がけている。
 ドラマは基本的には一話完結であるが、中盤にてライオン丸のライバルとしてタイガージョーこと虎錠之介が登場してからは大河ドラマの傾向が強くなった。強い相手と戦って自分をさらに強くすることを自らの喜びとし、そのためには悪の配下となろうともかまわないが、卑怯なやり口は断固として拒む。ネズガンダ、トビムサシと、こうした孤高な敵キャラクターはすでに本シリーズにも登場していたが、タイガージョーは宿命のライバルとしてのイメージを強烈に印象づけた。虎錠之介役の戸野広浩司氏がロケの宿泊先で事故死し、福島資剛氏が代役にたったのは有名な話である。
 番組は一年間続き、裏番組に『海のトリトン』、その後番組の『ド根性ガエル』、そして前番組に引き続き『天才バカボン』と、今でもその名を知られるアニメ番組が放送されていた悪状況の中で安定した視聴率を獲得し、ヒットを収めている。そのため『ライオン丸』はシリーズ化され、翌年には新たな新機軸を打ち出した第二弾『風雲ライオン丸』がスタートした。


 


 
●キャラクター


獅子丸・・・・・・戦乱で父母を亡くし、飛騨山中で果心居士によって育てられた青年。忍法獅子変化を会得し、金砂地の太刀を使ってライオン丸に変身する。何よりも人の命を第一に考えて行動する正義漢。すぐれた剣術や忍法を身につけており、変身しなくてもかなりの腕だが、精神的には弱い面もあり、時には心に迷いが生じることもある。
ライオン丸・・・・・・獅子丸が忍法獅子変化によって変身した姿。必殺技は、高くジャンプして一気に切り下ろすライオン飛行斬り。後にはこれを改良したライオン飛行返しを編み出す。手裏剣や火薬なども武器として使用する。
沙織・・・・・・獅子丸と同じく果心居士に育てられた女性。居士から授かった形見の小太刀と得意の投げ縄を使って獅子丸とともにゴースン一味と戦う。例え怪人が相手でも臆することなく勇敢に立ち向かっていくが、力及ばず捕らわれてしまうことも多い。その反面、女性としての優しさも併せ持ち、獅子丸や小助の事を常に気づかっている。
小助・・・・・・獅子丸や沙織にとっては弟同然の少年。横笛を吹いて天馬ヒカリ丸を呼ぶことができる。すばしっこく動きまわって敵を翻弄。小太刀と横笛を利用した吹き矢を武器とし、火薬の使い手でもある。口が達者で負けん気が強く、獅子丸と衝突する事もしばしば。だが、的を得た一言が獅子丸の迷いを断つきっかけになることもある。
果心居士・・・・・・日本最高の忍者と言われた老人。かつてインドに渡ってジャラモン教の教主ゴーファ・ジャラモンのもとで修業したことがあり、様々な忍法とともに金砂地の太刀を授かっていた。飛騨山中で平穏に暮らしていたが、獅子丸たちに形見分けをしてゴースン打倒を命じた後、ゴースンの使者オロチの手にかかって命を落とした。
虎錠之介・・・・・・獅子丸をライバル視する悪の剣士。幼少の頃は領主の跡取りとして何不自由なく暮らしていたが、日本一の剣士を目指して悪の道へ進み、ゴースンの配下となった。だが、次第にゴースン打倒へと傾いていき、獅子丸とも友情が芽生える。ゴースンより授かった銀砂地の太刀でタイガージョーに変身。女の涙が死ぬほど嫌い。
タイガージョー・・・・・・錠之介が「ゴースン、タイガー!」の掛け声と共に変身した姿。必殺技はタイガー霞返し。後に魔剣隼斬りを編み出す。


 
●全話ストーリー


第1話 魔王の使者 オロチ

 群雄割拠する戦国時代。飛騨の山奥に獅子丸、沙織、小助という三人の戦乱の孤児がいた。彼らは日本最高の忍者・果心居士に育てられ、なかでもに獅子丸は様々な忍術と剣術を身につけ、たくましい若者に成長した。だが、悪の妖術を身につけた大魔王ゴースンが日本に暗黒の世界を作らんと画策。その野望の邪魔となる果心居士の抹殺を計った。それを知った彼は自らの死が近い事を悟り、獅子丸に金砂地の太刀、沙織に小太刀、小助に横笛を形見として授けた。
 魔王の使者オロチによってついに果心居士は殺され、獅子丸たちは悲しみをこらえてゴースン打倒のために飛騨の国を後にする。そんな彼らにオロチとその手下のドクロ忍者たちは容赦なく襲いかかった。さしもの獅子丸も力及ばず、彼らに連れ去られる沙織。だが、小助が形見の笛を吹くと、陽の光の中から白い天馬が出現し獅子丸を乗せてオロチの後を追った。沙織を救い出した獅子丸は忍法獅子変化を開眼し、ライオン丸に変身。金砂地の太刀を手にして敢然とオロチに挑み、激闘の末これをうち倒した。
 基本設定を盛り込みつつアクションシーンも存分に見せてくれる第1話。怪人オロチは一度斬られても胴体から蛇状の本体が飛び出し、第二の形態に変身。まさに大蛇のごとく執念深く、一番手の怪人にして強敵というイメージが強い。なにしろ卑怯な手を使ったとはいえ、果心居士の命を奪ったのもこいつである。弱いわけがない。ここではまだ果心居士とゴースンの関係、そしてゴースンとは何者なのかは不明だが、これらはシリーズ中盤のドラマを盛り上げる重要なポイントとなっていく。
 ところで、獅子丸が沙織を呼ぶ時、初期の数本は「沙織ちゃん」と呼んでいたのだが、すぐに「沙織」と呼び捨てになった。二人の間に何か変化があったのだろうか。

 

第2話 倒せ!! 怪人ヤマワロ童子

 獅子丸の前に一人の女が現われ、金砂地の太刀を売ってくれと願いでた。マシュラ山に住む怪人ヤマワロ童子がその女の赤ん坊をさらい、金砂地の太刀を供えよと脅していたのだ。もし言うことを聞かなければ赤ん坊は殺される。獅子丸はやむなく刀を渡すが、ヤマワロ童子は刀ばかりか小助の笛をも奪い、更に沙織を連れ去った。その目的は自らの住みかであるマシュラ山の洞窟に獅子丸をおびき出し、抹殺することにあった。
 金砂地の太刀がなくてはライオン丸に変身できず、笛がなくては天馬を呼ぶこともできない。苦難を強いられた獅子丸と小助は毒グモやドクロ忍者の襲撃にあいながらもひたすら前進を続け、ようやく洞窟へとたどりつく。その奥にはさがし求めていた刀と笛が…。だが、それらは厚い氷の中に封じこめられており、洞窟の中には毒煙がたちこめる。それでも満身の力をこめて氷を割り続けた獅子丸はついに金砂地の太刀を手にとり、ライオン丸に変身。ヤマワロ童子を倒すと、天馬にまたがって沙織の救出に向かうのだった。
 前回に続いてまたも怪人にさらわれる沙織。これ以降も縄で縛られることがやたら多かった。うーむ。
 

第3話 魔の森 わくらんば

 獅子丸たちの行く手をふさぐ山焼き。それは彼らを森の中に追いやろうとする怪しい浪人たちの仕業であった。気づかれたと知るや一味はたちまち彼らに襲いかかるが、その中の一人はなぜか仲間を裏切って獅子丸たちに加勢する。彼は蒲生城太郎と名乗り、自分たちがドクロの仮面の男に雇われていたことを告げた。城太郎は酒好きでおかしな男ではあったが、確かな腕を持っていた。
 生きては帰れないと言われる魔の森に自ら足を踏み入れる獅子丸たち。そこに待ち受けていたのはドクロ忍者と怪人わくらんばであった。ライオン丸に変身しようとする獅子丸だが、鎖の封印が解けず金砂地の太刀を抜くことができない。その時、駆けつけた城太郎が獅子丸の窮地を救った。
 森の中に砦を築き、浪人たちを扇動して戦火を起こそうと企むわくらんば。獅子丸は城太郎の制止を振り切って再び森へ向かい、わくらんばに挑む。忍法獅子変化が成功し、わくらんばと対決するライオン丸。怪人はライオン丸の正義の剣に敗れ、同時に砦も砕け散った。
 成川哲夫氏演ずる蒲生城太郎が初登場。おっちょこちょいで酒好き。忍びの心得もあると思われるが、その素性は一切不明。「この世で大事なものは命と金」と言いながらも命がけで獅子丸たちの窮地を救い、主役を食ってしまった感すらある。それ故か、当初はセミレギュラーとして何回か登場するはずだったのが、第5話で再登場しただけで姿を消してしまった。
 

第4話 ムササビアン 爆破作戦!!

 果心居士の弟子のひとり・久兵衛は強力な火薬を開発し、その製法を獅子丸に託そうと彼の到着を待っていた。だが、突如出現した怪人ムササビアンによって製法を記した巻き物を奪われ、駆けつけた獅子丸の腕の中で久兵衛は息絶えた。そこへ戻った息子の五郎太は居合わせた獅子丸を父の仇と思いこんでしまう。
 村人たちに仇討ちをするようそそのかされた五郎太は彼らの正体がドクロ忍者だとも知らず、獅子丸に刀を向けた。手出しができず、たちまちドクロ忍者たちに捕われてしまう獅子丸。ムササビアンは彼を柱にしばりつけ、彼の身体もろとも都を破壊するべく火薬の製造を急がせていた。
 真実を知った五郎太は沙織、小助と共に獅子丸を助けだそうと行動を開始。ついに完成した火薬が大筒につめられ、都をめがけて放たれようとしたその時五郎太たちによって解放された獅子丸がライオン丸に変身。ムササビアンを倒し、火薬工場を爆破する。そして五郎太はライオン丸の取り返した火薬の製法を父の墓前で燃やすのだった。
 久兵衛を演じたのは東宝特撮映画や円谷プロ作品で有名な大村千吉氏。ライオン丸の手袋がそれまでの肌色から赤に変更された。
 

第5話 地獄から来た 死神オボ

 怪人オボは虚無僧姿に身を包み、ドキとツララを従えて隣国へ向かう密使を待ち構えていた。いくさをやめさせるための密書を奪い、国どうしのいくさを起こさせるためだ。平和のために旅立った密使はその途中、オボ配下の般若忍者の襲撃に遭うが、獅子丸の助けを借りてその場を切り抜けた。だが、怒ったオボは密使もろとも獅子丸を抹殺すべく罠をしかけた。それを知った蒲生城太郎は獅子丸のもとへ急ぐが、まんまと罠にかかった獅子丸は岩山へと誘い出され、身体をしばりつけられた上に火薬を仕掛けられてしまう。爆発寸前、駆けつけた城太郎が彼の命を救った。
 その頃、獅子丸たちと別れて旅路を急いでいた密使は、オボの一味に囲まれて窮地に陥っていた。天馬に乗って駆けつけた獅子丸はライオン丸となってドキ、ツララを倒し、必殺のライオン飛行斬りでオボを仕留める。だが、深手を負った密使は密書を獅子丸に託し、使命を果たせないまま息を引き取った。獅子丸は彼に代わって密書を届け、その国に平和をとり戻すのだった。
 三体の怪人が登場し、さらに下忍がいつものドクロ忍者ではなく、般若忍者となっている。城太郎も登場し、アクション面で変化をつけていた。 
 

第6話 人食花 フラワンダー

 子供のころ戦乱にまきこまれて母を失い、父と生き別れた百合姫。それから十年後、父の幸永が鷹取城の城主になっていることを知った姫はお供を引き連れて鷹取城へ急いでいた。その途中、お供の侍たちは怪人フラワンダーとその一味に襲われて全滅。そこへ通りかかった獅子丸たちが百合姫を守って道中を共にすることとなった。しかし、必死に応戦する獅子丸たちの健闘もむなしく、ついに姫は連れ去られ、フラワンダーは幸永に鷹取城の明け渡しと獅子丸たちの身柄の引き渡しを要求した。
 娘を溺愛する幸永はやむなく取り引きに応じ、獅子丸たちは牢の中に捕われてしまう。だが、卑劣なフラワンダーは姫を返さないばかりか幸永を斬りつけた。深手を負いながらも獅子丸たちを救いだし、息絶える幸永。天馬にまたがって一味の後を追った獅子丸はライオン丸に変身し、百合姫を救いだす。そして、鎖鎌を巧みに使うフラワンダーと激しい戦いを繰り広げ、これに勝利した。
 百合姫は亡き父に代わって鷹取城を守ることを誓った。

第7話 呪われた金山 ギンザメ

 日本最大の黒山金山を占拠した怪人ギンザメは金塊の力で国を乗っとるべく、周辺の村の男たちをことごとく連れ去り金山で働かせていた。それを知った獅子丸は村人に扮して金山へまぎれこむ。夜を待って村人たちを一斉に逃がし、一味から彼らを守ろうとする獅子丸。だが、正体を見破られないように太刀を置いてきたため変身することができず、敵の手中に落ちてしまう。
 獅子丸の処分を後にまわして村へやってきたギンザメ。だが、そこに逃げてきたはずの村人たちの姿はなかった。彼らは沙織の指示で山に隠れ、怪人めがけて無数の岩を落とし、懸命に戦い始める。善戦する村人たちだが、ギンザメの恐るべき力にはかなうはずもなく、ついに捕えられてしまった。
 一方、小助は獅子丸を助けるべく金山に走り、解放された獅子丸は太刀を手にとってライオン丸に変身。沙織と村人たちを救出し、天馬を駆ってギンザメとの騎馬戦に挑む。激闘の末、忍法雷剣によってライオン丸が勝利を収め、村には再び平和が戻った。   
 ギンザメは馬に乗って登場。ライオン丸との騎馬戦が見どころだ。戦いの間、ヒカリ丸の翼は折りたたまれている。
 

第8話 分身魔王デボノバと怪人イワゲバ

 大魔王ゴースンはライオン丸を倒すべく、自らの身体から分身魔王デボノバを生み出した。デボノバは怪人イワゲバを指揮下に置くと、ある村に矢文を放つ。娘をひとり生け贄に差し出さなければ皆殺しにするという、その手紙にあわてふためく村人たち。村を通りかかり、見かねた沙織は自ら生け贄の役を買ってでるが、それがデボノバの狙いであった。
 沙織と共に獅子丸が来る事を知っていたイワゲバは奇襲を仕掛け、彼がライオン丸に変身したその瞬間を狙って銃を撃つ。肩に銃弾を受けたライオン丸は思うように戦えず、沙織を敵に捕われながらも、その場は逃げるしかなかった。
 傷のために左手が動かず、忍法獅子変化を封じられた獅子丸。だが、それでも彼は沙織を救うべく、小助と共に敵地に赴いた。ドクロ忍者に襲われ、小助が窮地に陥った時、いかなる時にも望みを失ってはならないという師匠の言葉を思いだした獅子丸は痛みをこらえてライオン丸に変身。イワゲバの硬い皮膚に翻弄されながらもその目を突き刺すことでこれを倒し沙織を無事救いだすのだった。
 サンケイ新聞の漫画版の原作を手がけていた牛次郎氏が脚本を担当した唯一の作品。幹部怪人・デボノバの登場編だ。その独特の手ぶりアクションを見れば、エンディングを見なくても遠矢孝信氏とわかる。
 

第9話 死を呼ぶ 吸血怪人ゾンビー

 吸血怪人ゾンビーは昼も夜も人を襲い生き血を吸いつくすと、その死体を何処へともなく運び去っていった。そしてまた一人、若い娘が怪人に血を吸われて倒れている。娘が身につけていた銀のかんざしを何気なく拾う沙織。やがてあたりが突然闇につつまると、その闇にまぎれて怪人とミイラ忍者が娘の死体を運んでいった。
 怪人の後を追いかけ、その目を直視した獅子丸と小助は身体の自由を奪われて危機に陥るが、沙織が近づくと怪人はあわてて逃げ出した。ゾンビーは沙織が手に持っていた銀のかんざしに弱かったのだ。だが、それを知るデボノバは老婆の姿に化け、まんまとかんざしを取りあげてしまった。
 怪人の隠れ家に足を踏み入れた獅子丸たちをたちまち襲うミイラ忍者たち。敵の矢を足に受けた獅子丸は、それでもライオン丸となって果敢に戦いを挑んだ。妖しい術を使う怪人ゾンビーは身体を斬られても首だけで襲いかかるが、ついにライオン丸に敗れる。そして運びこまれた死体は息を吹き返すのだった。
 今回の下忍はドクロでも般若でもなく、顔がしわだらけのミイラ忍者である。ドクロにしても通常の黒い衣裳以外にも緑やオレンジのものがあり、下忍にもいくつかのバリエーションがあるのだ。

第10話 死の水 ドクイモリ

 里見村ではイモリが異常に発生し、イモリが現れるところ必ず不吉な事件が起こるという。そんな奇妙な噂を耳にした獅子丸たちはそれがゴースンの企みに違いないと考え、里見村へとやって来た。ドクロ忍者の襲撃を受け、これを退ける彼ら。だが、ふと沼の水を飲んだ小助が急に苦しみ出した。沼の中にいたイモリは怪人ドクイモリの変身であり、沼の中に毒の水を吐き出していたのだ。
 激しい痛みにさいなまれ、死の苦しみと戦う小助。このままではやがて血が固まって死んでしまう。山を越えたところに住む重兵衛という男がこれを治す事ができると聞いた獅子丸は、小助の看病を沙織に任せ、ひとりで彼のもとへ向かった。重兵衛は獅子丸の頼みを快く聞き入れ、解毒薬の調合を始めたが、完成までには時間が必要だった。
 執拗に攻めてくるドクロ忍者の群れを次々とうち倒す獅子丸。重兵衛の息子・京太はそんな彼に憧れ、勇気をだして共に戦う。ライオン丸となってドクイモリを倒した獅子丸は完成した薬を持ち帰り小助は一命をとりとめるのだった。

第11話 地獄の狼 カマキリアン!

 獅子丸たちはドクロ忍者に襲われていた笛師・りんとその娘の千恵を助けた。親子の吹く笛の音を聴いた小助は、同じ年頃の千恵に心惹かれる想いだったが、京へ向かう二人とは別れなければならない。だが、怪人カマキリアンがその親子の前に現われ、ライオン丸が駆けつけた時には既にりんは殺されていた。ライオン丸と沙織が天馬に乗って怪人を追跡する間、小助は千恵を連れて山小屋へと逃げこんだ。
 カマキリアンに戦いを挑んだライオン丸は怪人の放った忍法山崩しによって爆煙の中に姿を消した。残された沙織と小助は千恵をかばって襲いくるドクロ忍者群と懸命に戦う。デボノバは天馬を誘いだそうと沙織たちをじわじわと攻めたてるが、小助は天馬の助けを借りようとはしなかった。三人に迫るカマキリアンとドクロ忍者。その時、小助の笛を千恵が吹き、天空より天馬が飛来した。その背中にライオン丸の雄姿を乗せて…。
 ライオン丸の活躍によりカマキリアンは倒され、千恵は小助たちに送られて家路につくのだった。

第12話 怪人ギロジー 海の落し穴

 三人の伊賀忍者がオニワラシとテングワラシを率いる怪人ギロジー一味に襲われた。そのうち二人はあえなく殺害され残ったひとり・彦丸は獅子丸に助けられたものの深手を負っていた。彦丸はゴースンと戦う獅子丸たちのことを知り、共に戦うべく彼ををさがしていたのだ。
 一方、小助は一人でいるところを怪人たちにつかまり、樽に入れられ海に投げこまれてしまった。獅子丸と沙織はすぐにでも海へとびこもうとするが、地元の男がそれを止める。彼の話によれば、そこは潮が渦巻く魔の海であり、潮の加減でもう一度だけ岩場で助ける事ができるが、そこで逃すと「海の落とし穴」と呼ばれるところに巻き込まれ、二度と浮かびあがってこないという。だが、小助を助けに向かう獅子丸たちの行く手をギロジー一味が立ちはだかった。
 獅子丸はライオン丸に変身。沙織を人質にとられて窮地に陥るが、敵の油断をついてオニワラシ、テングワラシ、そしてギロジーをうち倒し、小助の救出に成功する。しかし、彼らがもとのところへ戻った時、既に彦丸は息絶えていた。

第13話 怪人ウミカブロと人食い怪魚

 ある漁村で何人もの漁師やその家族たちが忽然と姿を消した。怪人ウミカブロが人々を殺し、人食い怪魚フナシドキにそれを食べさせていたのだ。妖しい術を使い、死んだ魚を次々とフナシドキに変えていくウミカブロ。父親を殺された小太郎と小次郎の兄弟は銛を手にとり、父の仇の怪魚に立ち向かうが、怪人の配下のミイラ忍者たちに追いつめられて砂の下の岩穴へと落ちてしまった。
 デボノバの命令を受けたウミカブロはその砂浜へとやって来た獅子丸を襲撃するが、彼は足をすべらせて岩穴へ落下。気づいた時には背の太刀はなく、目の前には小太郎と小次郎がいた。窮地に立たされても決して弱音をはかない小太郎たち。勇気あるこの兄弟を死なせるまいと獅子丸は果敢に岩穴からの脱出を試みるが、出口はどこにも見当らない。だが、やはり怪人に襲われてそこへ落下した小助が、砂に埋もれていた太刀を発見。太刀を手にした獅子丸はライオン丸に変身し、砂の上へ飛び出した。そしてウミカブロと対決し、これをうち倒すと、フナシドキはもとの死んだ魚に戻った。

第14話 さすらいの怪人 ネズガンダ

 気ままにさすらいの旅を続ける怪人ネズガンダ。彼は他人に指図されることをひどく嫌い、気が向かなければ戦おうともしない。小さなハツカネズミを篭に入れて持ち歩く奇妙な怪人だ。ゴースンの配下でありながら獅子丸を抹殺せよとのデボノバの命令にも背いていたのだが、獅子丸の強さを知るや二丁拳銃による見事な人形撃ちを披露し、一対一の決闘に臨む。だが、その決闘の直前にドクロ忍者に襲われた獅子丸は足を負傷。それを知ったネズガンダは勝負することなく立ち去った。
 なかなか戦わないネズガンダに業を煮やしたデボノバは彼が可愛がっているハツカネズミをとりあげ、獅子丸との戦いを強要した。やむなく対決の場に現れるネズガンダ。彼に親しみを感じ始めた獅子丸もできれば戦いたくはなかったが、ライオン丸に変身し挑戦に応じる。心ならずも雌雄を決することとなった両者。ネズガンダの銃声が響き、ライオン丸の剣が舞う。そして、惜しくもライオン丸に敗れたネズガンダは岸壁から転げ落ち海の中に沈んだ。

 怪人ネズガンダは卑怯なことが嫌いというあたりタイガージョーの原型のようでもあるが、ネズミの怪人がネズミを飼っているという訳のわからないユニークさがポイント高し。しかし、剣しか持っていないライオン丸に対して銃を使い、いざとなれば剣も使うのだからあまり正々堂々とした怪人とも言いきれない。
 

第15話 エレサンダー 地獄谷の決闘

 ゴースンがデボノバのもとへ新たに遣わした怪人エレサンダーは、高圧電流を放つ槍を武器に獅子丸たちのいる村を襲撃した。つかの間の休息をとっていた獅子丸はライオン丸に変身し辛くもこれを撃退するが、村人たちの態度はひどく冷たかった。獅子丸たちがいると再び怪人がやってくる。巻きぞいになるのを恐れた村人たちは彼らを村から追い出そうとした。
 だが、デボノバは村の子供・千鶴を人質にとり、返して欲しければ地獄谷で決闘しろと獅子丸に告げた。たとえ罠でも他に方法はない。言われるままに地獄谷へとやって来た獅子丸たちを無数の地雷が待ち受け、ドクロ忍者の群れがとり囲む。獅子丸は敵の放った火の矢を肩に受けながらもライオン丸に変身し、エレサンダーとの対決に挑んだ。忍法エレキ縛りに動きを封じられ、斬っても死なない怪人に苦戦するライオン丸だったが、その弱点がひげにあることに気づき、ついにエレサンダーを倒した。そして千鶴を無事助けだした獅子丸に、村人たちは礼を言うのだった。

第16話 忍びよる魔の手 メレオンガ

 ドクロ忍者を率いて荷馬車を襲うデボノバ。ライオン丸は果敢に戦うが、荷物の中身を見た彼らは早々に立ち去った。その行動に疑問を抱いた獅子丸は一味の本当の狙いが別の荷車であることに気づく。彼らが狙う荷車は八郎太と彼の部下たちに守られながら別の道を進んでいたのだが、ついにデボノバに見つかり怪人メレオンガの襲撃を受けた。一人、また一人とあえなく殺されていく護衛の男たち。そこへ駆けつけた獅子丸の活躍によって一味は退散し、獅子丸たちも同行することとなった。
 八郎太が命がけで守る荷物の中身。それは国の農民のために新しい農工具を買うべく主君より預かった多量の金塊である。執拗にそれを狙うドクロ忍者の魔の手から逃れると、やがて迎えの援軍が到着し、獅子丸たちは彼らに護衛を任せて一行と別れた。が、その援軍こそ一味の変装であった。それに気づいた獅子丸はライオン丸となって八郎太のもとへ。メレオンガの術に翻弄されながもこれをうち倒して金塊を守りぬくが、八郎太の死とともに一行は全滅してしまった。

第17話 怪人ジェロモ 悪魔のノロシ

 ノロシをあげて襲いくる怪人ジェロモとその一味にある山村が襲われた。村人たちは砦に逃げたが、このままでは皆殺しにされてしまう。助けを求めに役人のもとへ向かっていた村の男もまたジェロモの手にかかり、通りかかった獅子丸たちにそのことを告げて息をひきとった。男に代わって村の少年とともに役人のもとへ走る小助。そして獅子丸と沙織は村人を守るべく砦へ急ぐが、不覚にも金砂地の太刀を敵に奪われてしまう。 
 ようやく砦へ到着した獅子丸たちは村人たちに加勢するが、砦は完全に包囲され、無数の弓矢が彼らを狙っていた。獅子丸を渡して山を出ていく事を約束すれば助けてやると言うジェロモ。彼らはその山にデボノバの砦を築こうとしていたのだ。村人たちは山を守るために戦うことを決意するが、獅子丸は自ら囚われの身となり、サソリの住む死の谷に転げ落ちる。一方、一味に捕われていた小助たちは天馬ヒカリ丸に助けられ、谷に隠されていた金砂地の太刀を発見。小助に太刀に渡された獅子丸はライオン丸となりジェロモを倒すのだった。

第18話 怪人ムイオドロ 恵山の叫び!

 恵山に住む魔物のために海の魚が獲れなくなった。そんな噂を聞いて道を急いでいた獅子丸たちは糸市という人間嫌いの少年に出会う。彼は戦乱で父を失い、疫病になった母と共に村を追いだされて恵山へ捨てられた。そんな糸市を拾い、育てたのが魔物と恐れられる怪人ムイオドロだったのだ。漁師たちは怪人への怒りを彼にぶつけ、糸市を縛りあげて殺そうとする。その様子を見た獅子丸は魔物を追い払うまで待ってくれと頼み、沙織と共に山へ向かった。そしてムイオドロとの戦いに挑むが、怪人の放つ強力な毒煙を吸って気を失ってしまう。
 村に残った小助は糸市を見張っていたが、同じみなしごとして彼の生い立ちは他人事ではなかった。漁師たちから逃れた糸市は小助だけには心開き、毒煙の解毒作用を持つ薬草を渡して山へ戻っていく。小助の持ってきたその薬草によって意識をとり戻した獅子丸は、ライオン丸に変身して再びムイオドロに立ち向かった。毒煙もライオン丸には効き目がなくあえなく敗れるムイオドロ。その後、糸市の行方はようとして知れなかった。
 

第19話 子連れ怪人 夕陽の対決!

 北国を旅していた獅子丸たちはドクロ忍者と戦う親子連れの怪人と遭遇した。子供の小ガミラスはまだ未熟な半人前の怪人だが、父親の大ガミラスは盲目ながらも恐るべき実力の持ち主でその腕は獅子丸を驚愕させる。かつてはゴースン配下の中でも一、二の強さを争っていた大ガミラスはデボノバと対決し、命ごいをする相手に油断してその目を潰されていた。そのため今でもデボノバに敵対心を持っていたが、ゴースンの忠実な部下であることに変わりはなくゴースンの命令に従ってライオン丸打倒に乗り出す。
 一方、今までになく強い相手をまのあたりにした獅子丸はその心の迷いから変身できなくなっていた。獅子丸と離れて子連れ怪人をさがしに行く沙織と小助。だが、二人がドクロ忍者に襲われて窮地に陥った時、身を持って助けようとした彼の心には迷いがなく、ライオン丸へ変身を遂げることができた。挑みかかってきた小ガミラスを思わず斬ってしまったライオン丸に、怒りの鎖を投げつける大ガミラス。ライオン丸はこの強敵に苦戦しながら辛くも勝利を得るのだった。
 

第20話 殺しの追跡者 クマオロジ

 命がけの旅を続けることに疑問を抱いた小助は獅子丸たちと離れ、無謀にも単独行動をとった。ひとりぼっちの朝を迎え自らの間違いに気づいた時、彼はたちまちドクロ忍者に捕われ、デボノバのもとに連れていかれる。そこへゴースン配下の中でも最も残忍で狂暴な怪人クマオロジが到着した。彼は獅子丸を倒すためにゴースン島より派遣された凄腕の暗殺者であったが、その使命はもうひとつ。それは、太陽が沈むまでに獅子丸を殺せというゴースン直々の命令をデボノバに伝えることであった。
 獅子丸を殺さなければ自分が殺されてしまう。その非情な命令に焦ったデボノバは小助をおとりに使って獅子丸を地獄谷へとおびきよせた。罠と知りつつ小助の救出に赴いた獅子丸は、決死の覚悟でライオン丸に変身。待ち受けていたクマオロジに立ち向かい、その二刀流殺法をうち敗ってこれを倒す。ついに自ら戦いを挑んだデボノバはライオン丸との死闘を繰り広げる。そして、ライオン丸を追いつめながらも惜しくも敗れたデボノバは谷底に果てるのだった。
 

第21話 ハンニャラス 母恋い子守唄

 山道を進む獅子丸たち。小助が腹をすかせて立ち止まっていると、そこへひとりの女が現れ、彼らを自分の住まいへ招きいれた。彼女は小助をわが子のようにかわいがり、小助もまた彼女を母親のように感じはじめる。まるで母子ような二人を見て、獅子丸は幼いころ死に別れた自分の母親を思い出した。突如としてドクロ忍者が襲いかかった時も、身をていしてまで小助を守ろうとするその女。本当にやさしい人だと獅子丸は言うが、沙織の心はなぜか釈然としなかった。
 沙織が突然姿を消し、彼女をさがしていた獅子丸は、血を流して倒れている瀕死の男に出会った。そして怪人が隣村を襲った事を知ると、小助を女のもとに預けたままひとり旅立つ。幸せそうな小助を見て、彼を危険な戦いに連れていく気にはなれなかったのだ。だが、その女こそ、村を襲った怪人ハンニャラスであった。山中に捕われていた沙織からそのことを聞かされた獅子丸は急いで小助のもとへ駆けつけ、ライオン丸に変身。正体を現したハンニャラスを倒し、小助の危機を救った。
 

第22話 盗まれた笛 怪人キバギラー

 茶店で休んでいた獅子丸たちは大道芸を見せながら旅をする孤児の姉弟・志乃と笛吉に出会った。だが、小助の笛に興味を持った笛吉はこっそり自分の笛とすり替えてしまい、そのためドクロ忍者に追われる身となる。それが大切な笛だと知った姉弟は追っ手から逃れながら、獅子丸たちのもとへ急いだ。
 その頃、獅子丸たちは怪人キバギラーの一味と戦っていたが、怪人のジャンプ力に阻まれて獅子丸は変身する事ができなかった。ヒカリ丸を呼びたくともそれもできず、三人が危機に陥った時、笛吉たちが笛を返しにやって来た。ヒカリ丸によって沙織と小助は助けられるが、獅子丸は手痛い敗北を喫する。   
 滝に打たれて修行する獅子丸の心に亡き師匠・果心居士は語りかけた。三つの力を合わせよ…と。沙織と小助が同時にジャンプし、空中でしっかりと握られた二人の腕を踏み台にして獅子丸はさらに高く宙を舞う。師匠の言葉通り三人の力を合わせたその作戦は見事に成功し獅子丸はついにライオン丸に変身。キバギラーとの戦いに勝利を収めるのだった。
 

第23話 蛇と蠍の怪人 ダカツ

 ゴースンの前線基地を守る怪人ダカツはドクロ忍者の精鋭・銭神衆を率いて基地に近づく獅子丸たちを迎え撃った。ダカツの襲撃を受け、怪人の操るサソリの猛毒に冒された獅子丸は、彼らの前から一時身を隠して体力の回復を待つしかなかった。彼の行方を懸命にさがす銭神衆たち。一方、小助は偶然にも怪人の隠れ家を発見し、そこへ火薬をしかけるが、爆発させる前に銭神衆に襲われる。窮地に陥った小助を助けたのは意外にも銭神衆のひとり・影であった。彼はドクロ忍者となった今でも故郷に残してきた息子の事が忘れられず、同じ年頃の小助を死なすことができなかったのだ。 
 影のうらぎりを知ったダカツは、蛇を放って彼の抹殺を計った。そこへ体力を回復した獅子丸が駆けつけ、ライオン丸となって再びダカツに挑戦。次々に繰り出す蛇の攻撃をかわし、ライオン飛行斬りによってついに怪人を倒した。そして瀕死の影はゴースンの所在のてがかりを秘めた地図をライオン丸に渡すと、小助のしかけた火薬を点火させて本拠もろとも自爆するのだった。
 

第24話 ライオン丸飛行斬り対怪人トビムサシ

 地図が示す三角山へ急ぐ獅子丸たち。誇り高き怪人トビムサシは獅子丸に単身戦いを挑むが、ドクロ仮面率いるドクロ忍者たちの卑怯な振る舞いに腹を立て、勝負を預けて去っていった。その夜、獅子丸たちは盲目の娘・百合に一宿の世話になる。彼女はムサシという侍に心惹かれていたが、そのムサシこそ怪人トビムサシであった。
 トビムサシは改めて獅子丸に決闘を申し込み、二人の決闘が再開された。獅子丸はライオン丸となって刀を交え、空中での対決は引き分けに終わる。互いに屈辱を覚えた両者はそれぞれに腕をみがくが、卑劣なドクロ仮面は百合を捕らえ、怪人にライオン丸との決着をつけるよう強要する。
 百合は沙織に救われ、その無事を知った怪人はドクロ仮面の首をはねるとライオン丸との三度めの勝負に挑んだ。ついにライオン飛行斬りをやぶり、剣で太刀を叩き折るトビムサシ。だが、その折れた太刀は彼の背中に突き刺さった。そして百合への別れの言葉をライオン丸に託し、第二の地図を渡すのだった。
 

第25話 影狩り怪人 モスガイガー

 金砂地の太刀が折れたことを知った怪人モスガイガーは、この機を逃すまいとドクロ忍者を率いて獅子丸たちを急襲した。地獄ヶ原で落ち合うことを約束し、三方に別れる三人。だが、忍法獅子変化が使えない獅子丸はモスガイガーに追いつめられて崖から転落してしまった。
 深手を負って気を失う獅子丸。そこへ通りかかった鍛冶屋の老人はそんな彼を自らの家に運び、手厚く看病する。その老人の正体は獅子丸の兄弟子にあたる得心居士であり、彼は金砂地の太刀の秘密を知っていた。正義のために早速太刀の復元にとりかかる居士。ついに金砂地の太刀はよみがえり、精魂使い果たした彼の魂は太刀に乗り移った。
 村を突破し、地獄ヶ原で再会した獅子丸、沙織、小助の三人を再び襲撃するモスガイガー一味。復活した金砂地の太刀によって獅子丸はライオン丸へ変身を遂げ、敢然と戦いに挑んだ。そしてモスガイガーはライオン回転飛行斬りの前になすすべもなく敗れ、第三の地図を残す。そこにはゴースンの本拠地・ゴースン島の位置がはっきりと示されていた。
 

第26話 最後の守備隊長 クワルギルビ

 いよいよゴースンの本拠地に迫る獅子丸たちであったが、敵の包囲網をかいくぐって前進することは、容易ではなかった。様々なからくりが仕掛けられた危険な森を抜けても、そこには怪人クワルギルビの指揮する強力なゴースン砲が待ち構えているのだ。その威力の前に退却を余儀なくされる獅子丸たち。だが、彼らの命を狙うクワルギルビの目の前に死んだと思われた怪人ネズガンダが出現し、獅子丸の抹殺から手をひけと告げる。その目的はただひとつ、ライオン丸との決着をつけることであった。
 一方、死をも覚悟した沙織は獅子丸のもとから離れ、敵を油断させるためライオン丸に変装して単身クワルギルビに戦いを挑む。が、あえなく敗れて崖から転落。そんな沙織を助けたのはネズガンダだった。なおかつクワルギルビの弱点をライオン丸に教えたネズガンダは、怪人を見事うち倒した彼に、最後の勝負を挑んできた。目指すゴースン島を前にしてやむなくこの挑戦を受けたライオン丸は辛くも勝利を得るが、その心境は複雑だった。
 

第27話 大魔王ゴースン怒る!

 ゴースン島を目のあたりにし、その威容の前に立ち尽くす獅子丸。島へ渡るべく対岸をさぐっていると、そこへひとりの剣士が近づいてきた。彼はしきりと獅子丸に挑発を試みるが、ゴースンとの直接対決を控えた獅子丸は、むやみに刀を抜こうとはしなかった。
 舟で島へ向かった獅子丸たちは見張りの隙をついてついに上陸に成功。洞窟の中へ潜入し、やがて奥の祭壇へとたどりつく。そこにうごめく巨大な唇こそが大魔王ゴースンのそれであり、彼らの侵入に怒ったゴースンは島を突き破ってその巨体を現した。崩れゆく島から対岸へ逃れた獅子丸は、ライオン丸となって果敢にゴースンに挑んだ。が、大魔王の起こす雷にうたれ、一瞬にして敗れさってしまう。 
 ゴースンから銀砂地の太刀を授かった謎の剣士・虎錠之介はライオン丸打倒の命を受け、タイガージョーに変身した。ライオン丸に挑戦し、息詰まる死闘を繰り広げるタイガージョーであったが、その右目を突かれてやむなく退却するのだった。  
 
 

第28話 悪の剣士 タイガージョー

 大魔王ゴースンの力の強さを思い知らされた獅子丸は沙織、小助を置いてひとりで山へ向かった。ゴースンを倒す手立てを一刻も早くつかまなければと焦っていたのだ。獅子丸が出会った山寺の和尚はそんな彼の胸中を見抜き、剣の道は心の道だと諭す。そして枯れた小枝を指差し、葉を落とさないでそれを切るように告げるが、獅子丸がいくら小枝を切っても葉が落ちるばかりだった。
 一方、ライオン丸に右目を潰された錠之介はその恨みもこめて今度こそライオン丸を倒すべく彼の行方を追っていた。強い者が勝つ。それが剣の掟と信じる錠之介はついに獅子丸を見つけだし、再び戦いを挑んだ。錠之介はタイガージョーに、獅子丸はライオン丸に変身し、両者の対決がここに再開される。
 だが、ライオン丸はまだ心の迷いを断ち切れないでいた。ライオン飛行斬りを敗られた彼はタイガージョーの必殺技・霞返しに倒れ、爆発と共に散ったかに見えた。駆け寄る沙織と小助の前に土中から姿を現した獅子丸は、心身共に深手を負っていた。
 

第29話 影三つ 怪人ドクロンガ

 ヅガイ、カバネ、アバラのドクロ忍者三兄弟は苦しい修業の末に忍法ドクロ変化を編み出した。三人が一体となって怪人ドクロンガに変身する秘技だ。獅子丸を倒して下忍の身からゴースン直属の配下にはいあがることが彼らの念願であった。枯れ枝を切ることに専念していた獅子丸はドクロンガの挑戦を受けるが、ライオン飛行斬りはまたしても敗れ、痛手を負う。ドクロンガの強さから団結の重みを知らされた彼は沙織と小助のことを思い出し、二人のもとへ帰った。
 枯葉を落とすまいとするから落ちるのだと気づき、ついに葉を落とさず、小枝を切ることに成功する獅子丸。無心で臨め。それが和尚の教えだったのだ。獅子丸、沙織、小助は三人で団結してドクロンガに立ち向かう。そしてライオン丸は飛行斬りに代わる新しい必殺技でドクロンガをうち倒すが、戦いの中で偶然に生まれたその技は彼自身にもよくわからなかった。
 一方、錠之介は死んだと思っていた宿敵・獅子丸が生きている事を知り、再び獅子丸打倒に執念を燃やしはじめた。
 

第30話 怪人マツバラバ 一本松の謎

 獅子丸たちはゴースンの手がかりを得るため故郷の飛騨へ向かっていた。彼らに追いつき、獅子丸に三度めの勝負を挑む錠之介。だが、そこに現れた於葉という娘が弓矢を手に彼の命を狙った。峠の一本松で祖父を殺された彼女は、それをその近くにいた錠之介の仕業と思いこんだのだ。錠之介は勝負を獅子丸に預け、仇をとらせてやると於葉に告げた。
 老人を殺したのが怪人マツバラバだと気づいた錠之介は、怪人をそそのかして一本松へおびき出した。女でも子供でも見境無く殺すその卑怯なふるまいが許せなかったのだ。本当の仇を知った於葉は仲間を裏切ってまで自分を守ってくれた錠之介に心惹かれていた。
 於葉の危機に駆けつけ、マツバラバを敗ったライオン丸はタイガージョーとの対決に臨んだ。二人が傷つくことを恐れ戦いを止めようとする於葉の願いも虚しく、両者の凄まじい戦いが展開される。そしておぼろげに浮かんでいた新必殺技をついに自分のものとしたライオン丸はその技・ライオン飛行返しによってタイガージョーと引き分けるのだった。
 

第31話 怨みの魔剣 オロチジュニア

 故郷の飛騨へと帰ってきた獅子丸たちは果心居士の墓前に花を手向ける娘・由比と出会い、居士が書いた果心覚え書の存在を知らされた。由比の父はかつて居士と共にインドに渡ったことがあり、覚え書もその父親のものだという。ゴースンの手がかりが記されていると考えた獅子丸は、何としてもそれを手に入れようと由比の住む屋敷へ忍びこむ。彼女は父に隠れて覚え書を見せることを獅子丸たちに約束するが、怪しげな従者がその様子をうかがっていた。
 一方、ゴースン第一の使者オロチの息子・オロチジュニアは、父の仇をうつべく獅子丸の行方をさがしていた。由比の従者になりすましていたドクロの男の報せによりその居所を知るや、父の形見の半月刀を手にとって獅子丸を襲撃する。獅子丸はライオン丸に変身。オロチまぼろし斬りの前に苦戦を強いられたものの辛くもオロチジュニアをうち破った。戦いが終わると由比の父・比企衛門が姿を現し、由比は父の前で果心覚え書を開いて見せる。だが、そこには何ひとつ記されてはいなかった。
 

第32話 怪人ガマウルフ 覚え書の秘密

 果心覚え書のことは由比の虚言だという。獅子丸はそんな比企衛門の言葉が信じられなかった。彼女が嘘を言っているとはとても思えないのだ。由比もまたそんな父に疑惑を持ち、父が何か秘密を隠していることを感じる。そのころ、里に怪人ガマウルフが出没し、無差別に辻斬りを繰り返していた。その現場で拾った印篭が比企衛門のものだと知る獅子丸。正体をさぐるべくガマウルフに挑むが、毒霧にやられて気を失ってしまう。
 やがて沙織と小助に介抱されて回復した獅子丸は、由比がドクロ忍者たちによって山中に捕われていることを知り、山中の隠し砦に奇襲をかけて由比を助けだした。彼女は父の正体を知ったために捕われていたのだ。比企衛門はその正体を見せガマウルフとなってライオン丸と戦うが、ライオン飛行返しに敗れる。そのうえ戦いを止めようと近づいた由比の身体にガマウルフの手から離れた剣が突きささり、父と娘は共に絶命した。
 獅子丸がようやく手に入れた果心覚え書には比企衛門の他、居士と共にインドに渡った人々の名が記されていた。
 

第33話 非情の盗賊 ガメマダラ

 次々と長者屋敷に押し入り、屋敷の者を惨殺したうえで金品を奪っていく…。その一連の犯行は通称ねずみと呼ばれる盗賊・風早鼠十郎の仕業とされ、村に手配がまわっていた。彼の名が果心覚え書に記されていたことから彼との接触を計った獅子丸たちは、まだ盗みに入られていない笹薮長者に用心棒を志願する。
 その夜、果たして笹薮長者の屋敷に盗賊が侵入。しかし、金品を強奪するために人々を殺していたのは怪人ガメマダラとその一味だった。鼠十郎は盗賊だが、むやみに人を殺すことはなかったのだ。獅子丸とガメマダラが戦っている間に金をまんまと盗んだ鼠十郎は、ガメマダラに追撃されるもこれを返り討ちにする。だが、深手を負って獅子丸に介抱された彼は覚え書に記された者の中にゴースンに魂を売った者がいることを告げた。
 再生の術によって生き返ったガメマダラは鼠十郎を再び襲撃。獅子丸はライオン丸となって戦うが、ガメマダラが相討ちを狙っていることに気づいた鼠十郎は彼をかばって死ぬ。ライオン丸は怪人の身体を木っ端微塵にふきとばした。
 

第34話 殺しのメロディー 怪人パンダラン

 ゴースンは獅子丸の動きを察知し、果心覚え書に名を連ねた者たちを抹殺するべく怪人パンダランを派遣した。パンダランはゴースンの手下の中でも腕ききの殺し屋であり、覚え書三人めの男・木目偶人をさがして、それと思われる男たちを次々に殺害していった。やはり木目偶人をさがして越後の国に入った獅子丸たちは、村人に怪人の仲間ではないかと疑いをかけられる。信用を得るため刀を預ける獅子丸たち。だが、そこにパンダランが襲来し、獅子丸は丸腰のまま怪人に立ち向かっていく。その時、窮地に陥った彼を救ったのは、村の社に守り神としてまつられていた武者人形であった。
 人形の後を追った獅子丸は、かつて木目偶人と呼ばれていた老人に出会う。人形は彼が妖術を使って操っていたのだ。木目偶人はインドで修業をつんだ者のなかにゴースンがいたことを獅子丸に告げるが、怒りに燃えるパンダランの逆襲を受けて息をひきとる。獅子丸はライオン丸となってパンダランを倒したものの、木目偶人からかくたる手がかりを得ることはできなかった。
 

第35話 血に笑う怪人 アリサゼン

 片腕の怪人アリサゼンの使命は、越中の国富山で丸と三角の印をつけて商いをしている男を殺すことであった。血を吸う名刀村雨をふるい、商人を惨殺するアリサゼン。一方、獅子丸たちもまた、覚え書に記されていた丸と三角を手がかりに相手の消息をさぐっていた。そして彼らが出会ったのは、萬金丹という薬を強引に売って歩く、丸目三角之介という男であった。
 アリサゼンに襲われ、危機に陥った獅子丸を不思議な忍術で救う三角之介。彼はゴースンのことを教える代わりに、獅子丸たちに萬金丹を売らせて少しでも儲けようと企む。だが、萬金丹はまったく効かないインチキな薬であり、ゴースンのことも彼は何も知らなかった。インドには渡ったものの、修業がつらくて途中で逃げ出していたのだ。
 アリサゼンはライオン丸の活躍によって倒されたが、結局ゴースンのことは何もわからなかった。そして三角之介は、あいかわらず効きもしない萬金丹を言葉巧みに売り続ける。獅子丸たちはそんな彼がなんだか憎めなかった。
 

第36話 折れた槍 怪人ハチガラガ

 果心覚え書に名を連ねる木猿という男をさがして旅する獅子丸たちは、畑から芋を盗んで追われていた三人の子供たちに出会った。彼らの父親が小猿という名の忍者と知り、獅子丸はその男こそ木猿ではないかと考える。ゴースンから命を受けた怪人ハチガラガも小猿の正体を木猿とみて襲撃し、恐るべき威力を持つ毒の槍で彼の身に傷を負わせた。
 森の中で倒れているところを沙織に救われた小猿は、彼女の手厚い看病と毒消しの薬によって次第に回復していく。その目の前で無邪気に遊ぶ彼の子供たち。だが、彼らは小猿の実の子供ではなく、彼が育てたいくさのみなしごであった。沙織が木猿のことを尋ねた時、そこへ突如ハチガラガが出現し、自慢の槍で再び小猿に襲いかかる。駆けつけたライオン丸によってハチガラガは倒れ、命を救われた小猿は獅子丸たちに告げた。木猿は彼の師匠であり、黒森山に住む額に傷のある男が木猿だというのだ。
 一方、山中でひとり、剣の腕を磨いていた錠之介は魔剣隼斬りを会得し、獅子丸との決着をつけようとしていた。
 

第37話 狙われた男 怪人トドカズラ

 額に傷のある男・木猿をさがして黒森山へ向かっていた獅子丸たちは、途中で小助が腹痛を起こしたためそこへ通りかかった男・佐吉の家で休ませてもらうことにした。佐吉の額には傷があったが、彼は木猿ではなく、獅子丸は沙織と小助を残しひとりで黒森山へ行く。そこで彼を待っていたのは、打倒獅子丸に執念を燃やす虎錠之介であった。しかし、決着をつけるべく剣を交えた二人は勢いあまって滝壷へ落下してしまう。
 そのころ、沙織は佐吉や彼の息子の弥一、そして喜蔵老人とともに平和なひとときを過ごしていた。だが、その喜蔵こそ、額の傷とともに正体を隠していた木猿であり、ゴースンと技を競いあったほどの腕を持つ優れた忍者であった。ゴースンの派遣した怪人トドカズラは彼をおびき出し、ドクロ忍者を率いてその殺害を画策。滝壷から生還した獅子丸は喜蔵の正体を知り、彼のもとへ急ぐ。そしてライオン丸となって怪人を倒したものの喜蔵は傷つき息をひきとった。果心覚え書に名を連ねる最後の男・白垣幽斎がゴースンの正体だと言い残して…。
 

第38話 ゴースンの秘密 怪人タツドロド

 白垣幽斎は果たしてゴースンなのか?その謎を解くため獅子丸たちは彼のいる相模の国へとやって来た。そこでは幾年もの間、風一族と呼ばれる忍者集団と村人たちとの間に血なまぐさい戦いが続けられていた。風一族の首領が幽斎だと知った獅子丸は意を決して一族の住む隠れ谷へ単身乗り込み、彼と会う。自らをゴースンの味方と言う幽斎は毒煙を放って獅子丸の殺害を計った。
 果心覚え書に記された七人の他に、ジャラモンに渡った二人の兄弟。兄は桃雲斉、そして弟の方こそゴースンその人であり、修業の中でゴースンが身につけた巨大神変化の秘密はこの兄弟のみが知っているという。獅子丸は薄れいく意識の中でついにゴースンの正体を知った。
 一方、獅子丸の後を追って隠れ谷を訪れた錠之介は幽斎から彼が死んだと聞かされ、愕然とする。だが、獅子丸は毒煙に倒れながらも生きていた。仮死の術を使って一時的に呼吸を止めていたのだ。やがて意識をとり戻した獅子丸は幽斎が変身した怪人タツドロドに戦いを挑み、ライオン丸に変身してこれを倒した。
 

第39話 怪人キチク 悪の念佛

 ゴースンに反抗して島流しになっていた怪人キチクが帰ってきた。若い女の生き血をすすり、念佛を唱えては人を斬る恐るべき怪人だ。巨大神変化の秘密を知るため甲斐の国へとやって来た獅子丸たちは、村はずれでキチクに追われていた村の娘を助けた。
 沙織と小助に娘をまかせ、獅子丸は様子をさぐるためにひとりで城下へ向かうが、彼を待ちかまえていた錠之介の挑戦を再び受けることになる。ライオン丸と宿敵タイガージョーとの息詰まる対決。だが、タイガージョーが魔剣隼斬りを試そうとしたその時、ドクロ忍者の矢がライオン丸に襲いかかった。タイガージョーは自分たちの決闘を邪魔されたくないばかりにライオン丸をかばうが、一味を率いるドクロ仮面はそれを裏切りとみなし、かまわず砲撃を続けた。
 ドクロ仮面一味を倒した獅子丸は沙織たちがキチクに襲われたことを知り、ライオン丸となって助けに向かう。そして強敵キチクを見事うち倒したものの、深手を負ったまま姿を消した錠之介のことが心配でならなかった。
 

第40話 大魔王ゴースン 再び怒る!

 盲目の老人にして鷹取城の軍師・桃雲斉。鷹取城を訪れた獅子丸たちはついに彼との面会を果たすが、ゴースンの兄である桃雲斉は、血を分けた兄弟ゆえに弟の弱点となる巨大神変化の秘密を語ろうとはしない。だが、当のゴースンにとっては、自分の秘密を知る兄の存在は邪魔でしかなかった。桃雲斉の抹殺を画策した彼は、怪人ガライタチとハリザンザを差し向け、瞬く間に鷹取城一之砦を占領した。
 砦を奪い返すべく一味に立ち向かったライオン丸はハリザンザを倒すが、怪人の放った毒針を受けて倒れる。そんな彼を救ったのは錠之介と桃雲斉であった。錠之介もまた巨大神変化の秘密を桃雲斉から聞きだそうとするが、彼の望みがゴースン打倒に傾いていることを桃雲斉は見抜いた。
 再び立ち上がったゴースンはその巨大な姿で自ら鷹取城に迫りつつあった。ゴースンに呼びかけ、巨大神変化を破る術があると宣言する桃雲斉。だが、ゴースンはこれに屈することなく、兄のいる天守閣を破壊しはじめた。
 

第41話 大魔王ゴースン あの胸を狙え!

 桃雲斉に迫る大魔王ゴースン。鷹取城に攻め入るドクロ忍者の群れに城主・春景は窮地に陥り、桃雲斉はゴースンに話し合いを申し入れた。ゴースンは人間・豪山の姿となり、日本を支配するために自分と手を組むよう兄を誘うが、彼にそのつもりはない。交渉は決裂し、再び巨大な魔王の姿となったゴースンは鷹取城もろとも兄を殺すべく破壊を続ける。
 辛くも城を脱出した桃雲斉は春景とともに山中へ逃れた。怪人ガライタチを倒した獅子丸は再び彼のもとへ行くが、桃雲斉は自ら宿命の戦いに挑み、コウモリを操ってゴースンを攻撃する。だが、その力の前に惜しくも敗れ、ゴースンの弱点が胸の紋様であることを獅子丸に言い残して息をひきとった。獅子丸はライオン丸に変身し、剣でゴースンの胸を狙うが、ゴースンの繰り出すゴースンサンダーを受けて再び敗北を喫する。
 一方、桃雲斉のコウモリの亡骸を拾ったタイガージョーは、そのコウモリがつかんでいた象牙を手に入れ、それこそがゴースンの身体を突き刺すことができる唯一のものであることを知った。
 

第42話 殺しの流れ者 怪人キルゴッド

 賞金稼ぎの怪人キルゴッドが獅子丸の命を狙ってやって来た。ゴースンによって獅子丸の命に賞金がかけられていたのだ。だが、獅子丸はそのゴースンとの戦いで死んだものと思われ、ドクロ仮面2号は代わりに裏切り者・タイガージョーの抹殺を怪人に依頼する。
 しかし、ゴースンに敗れた獅子丸は深手を負いながらも生きていた。その生存を知ったドクロ仮面2号はとどめをさすべく、ドクロ忍者を引き連れて獅子丸を追うが、その前に立ちはだかった錠之介によって一味は全滅させられてしまう。錠之介にとっては、獅子丸を倒すのは自分でなければならないのだ。
 獅子丸はキルゴッドに一対一の決闘を申し込まれるが、左手のけがのために変身することができなかった。それを知った錠之介は、彼に代わって決闘の場へと赴き、キルゴッドに立ち向かう。拳銃とライフルを巧みに使うこの強敵にさしものタイガージョーも苦戦するが、やがて獅子丸が駆けつける。ようやく回復した彼はライオン丸に変身し、この死闘に勝利するのだった。
 

第43話 裏切りの峠 怪人ギララ

 裏日本と表日本を結ぶ要害の地・遠見峠を占拠すべくゴースンは怪人ギララを派遣した。峠を越えようとする者たちを襲って金品を奪うギララとドクロ忍者の群れ。困りきった村人は通りかかった獅子丸たちに救いを求める。その頼みを引き受けた獅子丸は、沙織と小助に村の守りを任せ、ひとりで峠へ向かった。
 そのころ、錠之介の前に姿を現したゴースンは彼に最後のチャンスを与えた。今度こそ、獅子丸を討ち果たせというのだ。だが、ギララたちが卑怯にも地雷を仕掛けて獅子丸を待ち構えているのを知った錠之介はとても彼らに協力する気にはなれなかった。錠之介に忠告され、危険な罠があると知りつつ峠に近づく獅子丸。そんな彼を見かねた錠之介は峠に引き返し、ライオン丸と手を組んでギララ一味をうち倒す。そして、ゴースンは刀では倒せないことを獅子丸に告げるが、ゴースン打倒の鍵となる象牙は戦いの中で失っていた。
 ゴースンは獅子丸と、抜け忍になった錠之介を抹殺するためゴースン八人衆にその使命を与えた。
 

第44話 くノ一の涙 怪人メガンダ

 ゴースン八人衆のひとりである怪人メガンダは錠之介の暗殺を画策し、くノ一・麻里恵を頭領とするゴースンガールを差し向けるが、麻里恵ひとり残して三人の手下たちはすべて返り討ちにあった。そこでメガンダは自らタイガージョーに戦いを挑み、ゴースンより授かった強力な眼力光線を放って彼を追いつめる。
 腕に傷を負い、怪人の手から逃れた錠之介は、不思議な匂いに誘われて山小屋へとたどりついた。そこにいる娘こそ、くノ一の変装した姿であったが、錠之介は仕掛けられた罠を見抜いていた。任務に失敗し自害を計る麻里恵。錠之介に生きろと諭され、その言葉に心うたれた彼女は掟を破って仲間を裏切った。
 ドクロ忍者の群れに追われ、これと戦う麻里恵に獅子丸たちも加勢する。襲いくる怪人メガンダに獅子丸はライオン丸に変身して応戦。駆けつけたタイガージョーと協力して怪人を倒すが、麻里恵は戦いの中で傷つき、死にたくないと言い残して息をひきとった。そして錠之介はやりきれない思いで彼女の墓を後にするのだった。
 

第45話 抜け忍けもの道 怪人ハンザキ

 怪人ハンザキにとって、抜け忍となった錠之介は無二の親友だった。彼と競いあった忍法で人間に変身することもできるハンザキは、錠之介の暗殺を命じられて苦しんでいた。彼を抜け忍にさせた獅子丸に激しい敵意を覚え、襲いかかるハンザキであったが、様々な忍法を持ってしても容易に倒せる相手ではなかった。
 一方、ゴースンを倒すしか生きる道はないと悟った錠之介は、ゴースン打倒の唯一の武器となる象牙を必死にさがしていた。ドクロ忍者の捨身の爆発によって傷つきながらも、象牙がドクロ忍者の手に渡ったことを知るや彼らの隠れ家に単身乗り込む。そこへ現れたハンザキは、獅子丸を倒してゴースンのもとへ戻ることを勧めるが、錠之介はタイガージョーとなってハンザキに剣を向けた。
 やむなくタイガージョーと戦うハンザキ。駆けつけた獅子丸はライオン丸に変身し、手負いのタイガージョーをかばって怪人に立ち向かった。激しい戦いの末にハンザキは敗れ、錠之介はとり戻した象牙を一心に研ぎながらゴースン打倒に一層執念を燃やしていた。
 

第46話 暗やみの琵琶法師 怪人ノイザー

 硫黄谷へ父をたずねて旅をしていた三人の兄弟が、獅子丸たちと間違えられて怪人ノイザーに襲われた。兄と弟を殺されたうえ、怪人のかき鳴らす琵琶の音色に狂わされる娘・ゆう。それを見た獅子丸たちは責任を感じ、彼女を硫黄谷へ送っていくことにした。
 そのころ、ドクロ忍者たちと戦っていた錠之介もまたノイザーの琵琶の音色を聞いて狂わされ、怪人に操られるまま獅子丸に襲いかかった。だが、小助の援護によって我に返った彼は、ゴースンが硫黄谷へ向かっていることを知り、象牙を仕込んだ槍を手にして谷へ急ぐ。硫黄を手に入れるために砦を襲い、暴れまわる大魔王ゴースン。錠之介はタイガージョーとなり、ついにゴースンとの対決に挑んだ。しかし、象牙の槍で悪の紋様を突いてもまったく効かず、ゴースンサンダーの前に敢えなく敗れる。
 ライオン丸はゴースンに続いて砦を襲ったノイザー一味に立ち向かい、琵琶に苦しめられながらもこれをうち倒した。父と再開したゆうは、琵琶の音色をもう一度聞くことで正気に戻るのだった。
 

第47話 地獄の棺桶 怪人ジェンマ

 獅子丸たちは、ドクロ忍者を敵にまわして戦っている怪人ジェンマを助けた。彼もまたゴースンを狙っているのだと言い、獅子丸と手を組んでゴースン打倒を誓う。錠之介はそんな怪人を信用することができず、タイガージョーとなって彼に剣を向けるが、獅子丸は必死にそれを制した。果たして錠之介が思った通りジェンマの言うことは虚言であった。自らの墓標を前にして驚く獅子丸たちに銃を向け、ついにゴースン八人衆の本性を見せるジェンマ。獅子丸は烈風吹きすさぶ荒野で、怪人との決闘に臨んだ。
 金砂地の太刀と拳銃をそれぞれ地面に置き、どちらが先に自分の武器を手にとるかを試す両者。獅子丸はライオンバックルの力でジェンマが銃を撃つよりも早くライオン丸に変身する。ライオンバックルはそれを柄頭につけることで太刀を自在に操ることができるのだ。戦いに敗れたジェンマは敵を葬るべく用意していた棺桶に自分の身体を入れてくれとライオン丸に願いでるが、それは最後の罠であった。棺桶は突然爆発を起こし、ライオン丸は間一髪逃れるのだった。
 

第48話 傷だらけの殺し屋 怪人マフィアン

 怪人マフィアンに獅子丸抹殺の命令が下された。怪人はゴースン八人衆のひとりであったが、その身体は病に冒されていた。幼いころから怪人に育てられた娘・加代はそんな彼の身を案じ、身につけた忍びの術で獅子丸を襲う。やがてマフィアンが姿を現し、加代を制して獅子丸に戦いを挑んだ。
 怪人が病に冒されているのを知り、戸惑う獅子丸であったが、はずみでその右腕を切り落としてしまった。だが、怪人の血を浴びた小助は痛みに苦しんだ挙げ句その右腕が怪人の腕に変貌し、獅子丸の首を絞めた。やむなく小助を気絶させる沙織。そして獅子丸はひとりでマフィアンのもとへ向かい、怪人が死ねば小助が助かることを知らされる。心を鬼にして病気のマフィアンと対決したライオン丸は、ついに怪人を倒した。
 養父が息をひきとるのを見届けた加代はその仇を討つべくライオン丸に挑みかかるが、所詮かなう相手ではなかった。あなただけは生きてほしいというライオン丸の願いも虚しく、加代は自らの胸に剣を突き刺し、果てるのだった。
 

第49話 恐るべき屠殺人 怪人ジャムラ

 怪人ジャムラはゴースン八人衆の中でも一番の強さを誇っていたが、狂暴で傲慢ゆえにゴースンの怒りを買い、三年間岩の中に閉じこめられていた。ゴースンの命を受けたドクロ頭によって、獅子丸と錠之介を倒すことを条件に解き放たれるジャムラ。その圧倒的な強さにはタイガージョーですら力及ばず、たちまち追いつめられるが、怪人はなぜかとどめをささずに立ち去った。
 敗北し、なおかつ敵に情けをかけられた錠之介の心は荒れ、獅子丸に会うや見境なく挑みかかった。そうなることをジャムラは見通していたのだ。今こそ決着をつけようと剣を向けるタイガージョーに対し、獅子丸もライオン丸に変身してやむなくこれに応戦する。だが、小助の投げつけた火薬によって戦いは否応なく中止に。そこでジャムラは沙織を捕えてライオン丸をおびき寄せ、一対一の対決を迫った。
 タイガージョーのかなわなかった強敵に果敢に挑むライオン丸。苦しい戦いを強いられながらも、かろうじてジャムラをうち倒した。
 

第50話 ライオン丸を吊るせ! 怪人ジュウカク

 ゴースン八人衆のひとり・怪人ジュウカクが出現し、獅子丸たちを襲った。怪人はライオン丸の力を見るやたちまち姿を消すが、怪人の角に触れた小助がやがて苦しみ始めた。その角には猛毒が塗られていたのだ。山中に住む吾作老人とその孫のあけみから天神山に毒消しの木の実があることを聞いた獅子丸は、小助と沙織を置いて吾作たちの案内で山へ向かった。だが、天神山に待ち受けていたジュウカクの卑劣な罠にかかり、吾作を人質にとられてしまう。獅子丸はあけみに木の実を持たせて小助のもとへ行かせると、吾作を救うため自ら囚われの身となった。
 小助はあけみの持ってきた木の実を食べてやがて回復し、沙織とともに獅子丸の救出に向かった。ジュウカクは縛り首の刑にするべく、獅子丸を死刑台に立たせる。その床が開き、彼の首が吊られそうになった瞬間、沙織と小助の助けにより獅子丸は救われた。太刀を手にした獅子丸はライオン丸となってジュウカクと対決。激しい戦いの末、怪人にうち勝つのだった。
 

第51話 最後の八人衆 怪人アブター

 怪人アブターにひとり立ち向かうタイガージョー。だが、怪人の剣はタイガージョーを圧倒し、銃弾のように発射されるその爪の攻撃を受けて深手を負った彼は、みじめにもその場から逃げ去るしかなかった。河原で倒れこむ瀕死の錠之介と出会った獅子丸は彼の身をかくまい、変身してアブターと戦うが、この強敵の前にライオン丸もまた敗北を喫した。
 洞窟の中に隠れ錠之介を介抱する獅子丸たちだったが、やがてドクロ忍者たちに見つかり、そこも安全な場所ではなくなってしまう。獅子丸はまだ歩くこともできない錠之介の身を沙織たちに任せ、勝算のない戦いに挑む決意を固める。そんな彼に、錠之介はひとつの助言を与えた。アブターは左右どちらかの目が見えないのかもしれないというのだ。
 最後のゴースン八人衆・アブターに再び挑戦したライオン丸はその戦いの中で相手の右目が見えないことを確信し、その弱点をついた攻撃でついに怪人を倒した。互いに助けあって勝利を得た獅子丸と錠之介は、いつしか男の友情でかたく結ばれていた。
 

第52話 早射ち六連発! 怪人ゴンラッド

 獅子丸はライフルを武器とする怪人ゴンラッドとの果たし合いに臨み、ライオン丸となってこれと戦った。弾丸がきれたため怪人は勝負をつけることなく立ち去ったが、その正確な銃さばきに獅子丸は戦慄を覚える。
 錠之介も仲間に加わり、今や四人で行動をともにする獅子丸たち。しかし、四人一緒では危険と考えた彼らは、二手に別れて先へ進むことにした。案の定、ドクロ忍者の追撃を受ける獅子丸と沙織。そして、もう一方の錠之介たちにも追っ手が迫り、小助がドクロ忍者に捕われてしまった。
 小助を使って獅子丸たちをおびきだしたゴンラッドは得意のライフルで彼らを追いつめる。火薬で崖下に横穴を作り、そこへ逃れる四人であったが、その出口にはドクロ忍者の群れとゴンラッドの銃が待ちかまえていた。そこで獅子丸たちは四人が力をあわせて敵中突破し、獅子丸はライオン丸に、錠之介はタイガージョーに変身。忍法陽炎霞に翻弄されながらも二人の呼吸を合わせて同時に必殺技を繰り出しゴンラッドをうち破った。
 

第53話 悲しきタイガージョーの最期!

 ゴースンが都を襲うという噂を信じて旅を続けていた獅子丸たちは、すでに都のすぐ近くまで来ていた。だが、どうやったらゴースンに勝てるのか、その方策はまだ何も見つからなかった。
 一方、獅子丸のもとを離れた錠之介はドクロ忍者に変装して単身ゴースンの所在をさぐった。たちまちその正体を見破られ、ゴースン最後の使者・怪人ガンドドロの挑戦を受ける錠之介。タイガージョーに変身してこれと対戦するが、ガンドドロの忍法地獄締めに苦しめられ、駆けつけたライオン丸と協力してようやくその場を切り抜けた。
 飽くまでもひとりでゴースン打倒を果たそうとするタイガージョーはついにゴースンの所在を発見し、巨大な大魔王に果敢に挑みかかった。しかし、ゴースンサンダーを受けて盲目となった彼に、ガンドドロがその銃口を向ける。敵の虜となった沙織、小助の目の前でその満身に弾丸を浴びるタイガージョー。小助は笛を吹いて獅子丸に助けを求めるが、次の瞬間、その凶弾はタイガージョーの額を撃ち抜いていた。
 

第54話 ライオン丸 最後の死闘

 タイガージョー・虎錠之介は駆けつけた獅子丸の腕の中で息絶えた。獅子丸は彼の仇を討つべくライオン丸となってガンドドロに立ち向かい、その怒りの剣は怪人の身体を貫く。最後の刺客を倒した獅子丸は、今まさに都を襲わんとするゴースンと対決。だが、ライオン丸の正義の剣も大魔王の前にはまったく歯が立たず、傷を負って倒れてしまう。
 熱にうなされる獅子丸の姿を見かねた沙織と小助は、無謀にもゴースンに火薬玉を仕掛けて爆発させるが、その巨体に傷ひとつつけることはできなかった。しかし、ゴースンを倒せるなら死ぬのも平気だという小助の言葉に獅子丸は衝撃を受ける。滝に打たれ、座禅を組み、心身を清めた獅子丸は自らの死を覚悟してライオン丸に変身し、都で暴れまわるゴースンに最後の戦いを挑んだ。ゴースンサンダーを太刀ではね返し、ゴースンの口の中に突入したライオン丸はその体内を切り裂く。次の瞬間、ゴースンの身体は木っ端微塵に砕け散った。
 飛騨へと帰る沙織と小助。その胸の中にいつまでも獅子丸は生きていた。



 
●データ


1972年4月1日〜1973年4月7日
フジテレビ系 毎週土曜午後7:00〜7:30放映
カラー 30分 全54本 ピー・プロダクション作品



[スタッフ]
プロデューサー/鷺巣富雄、篠原茂、別所孝冶(フジテレビ)  企画原案/うしおそうじ、別所孝冶  音楽/小林亜星  劇伴作曲/筒井広志  撮影/横手丘二、早川勝春、細川正嗣  照明/福岡精冶、安井績  美術/阿部衛、一芸工房  編集/香園稔  装飾/金杉正弥、池田康彦  助監督/中西源四郎、神野智、萩原鉄太郎  記録/外崎直子、藤沢すみ子、大内田君子、吉沢幸子  衣裳/京都衣裳  美粧/モード・アメリカンズ  色彩計測/神波英男  操演/中島徹郎、高城忍  殺陣/渡辺高光  馬術/高橋正男  選曲/吉田征夫  録音/アオイスタジオ  効果/石田サウンドプロ  制作補/黒田達雄、伊藤貞幸、清水一夫  合成撮影/黒田清  現象/東洋現像所  制作主任/片桐一男、成田五十六  製作/ピー・プロダクション、フジテレビ

[キャスト]
獅子丸/潮哲也  沙織/九条亜希子  小助/梅地徳彦  果心居士/徳大寺伸(1、2、31、54話)  虎錠之介/戸野広浩司(27〜30、36〜41話)、福島資剛(42〜54話)  ライオン丸/鴨志田和夫  デボノバ/遠矢孝信(8〜20話)  ドクロ忍者/J.F.A  ナレーター/篠原大作